あなたのレベル買い取ります! 無能と罵られ最強ギルドを追放されたので、世界で唯一の店を出した ~俺だけの【レベル売買】スキルで稼ぎまくり~

桜井正宗

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【233】 深海龍・アビサルドラゴンの咆哮

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 目を覚ますとベッドの上だった。


 昨晩はお腹がいっぱいになった後、猛烈な睡魔すいまに襲われ、そのまま倒れたような気がする。そして、ふと右腕に違和感を感じた。


 俺の腕にルナの頭が乗っかっていた。
 なんとも気持ちよさそうに寝ておられ、あまりに可愛かったので、そのままそっと抱いた。のだが――。


「おはよう、お兄ちゃん」
「ミーティア、居たのか! ああ、そうだった……いたな。床で寝っ転がっていたお前を拾った記憶がある」

「そうなんだ? ところで、ルナさんってばすっごく幸せそう~。いいなー」


 人差し指をくわえるミーティア。
 そう羨望せんぼうの眼差しを向けられては仕方ない。


「後で可愛がってやる」
「うん、約束ね! ところでさ、ソレイユさんがいないよ~? 魔力マナとか星力テアを感じない」

「アイツはオルビス騎士団へ行った。大丈夫だ、直に帰ってくるさ。ミーティア、とりあえず今日のイルミネイトは臨時休業だから、好きにしていいぞ」

「本当! やったー! 今日は山のような書類を処理しなくていいんだねッ」


 ミーティアには税金関係とか主に処理して貰っていた。最近、書類整理ばかりだったし、たまにはリフレッシュに良いだろう。人間、気分転換しないと息が詰まって過労死してしまうからな。


「というわけだ、俺は後一時間ほど眠ったままのルナをでる」
「えー! 私も相手してよー…って、お兄ちゃん……」


 急に青ざめるミーティアは、窓を見た。

 ん? 外に何かあるのか?


「どうした、何も見えないが」
「お兄ちゃん、そのままルナさんを守っていて……!」


 ミーティアは、突然、大賢者の杖『インフィニティ』を召喚し、窓に向ける。すると、その次には外からドラゴンが飛来して来ていた。何事!?


「はい!? ……イルミネイトの前にイクスドラゴンだって? 共和国の竜騎兵ドラグーンか?」
「それは違うでしょ、だって共和国・ブルームーンはもうないよ。だから、あれは違うと思う」

 そうだよな。ミーティアの言う通り、共和国はもう滅びた。けれども、あのドラゴンは間違いなくイクスドラゴンの特徴と合致する。ていうか、体が青いし、鋭い翼も確定だ。


「まさか、パラセレネ・ピルグリメッジの……! って、違う。あのイクスドラゴンの上にソレイユと誰かが乗ってる……あの獣耳は、アムールか?」


 窓へ向かおうとしたが、ミーティアに止められた。


「来ちゃダメ! 多分だけど、敵もいるんだと思う。それもかなり強力なドラゴン」
「マジかよ。むっ……更に空の向こうから何か飛んでくるな」


 よく目をらすと飛翔物体が見えた。
 まさか、敵がいるのか?


「大変だよ、お兄ちゃん。向こうからドラゴンが飛んで来ている。私の『モンスター解析』スキルで判明した。敵はヘイズダンジョンの最深部ボス『アビサルドラゴン』……そのレベルは7335だよ」


 ヘイズダンジョン……って、あの最近確認された最新ダンジョンだよな。そういえば、前にそこを攻略したいからと弓職の男と取引した覚えが――ハッ。まさか、あの男……パラセレネの!


「くそっ、やられたな」


 戦況を見守っていると、イクスドラゴンが激昂げっこうするかのようにえた。そして、超強力なブレス攻撃をアビサルドラゴンへ向けた。


「きゃっ……なんて威力なの! 周辺の建物を守れるようにシールドを展開したけど、持つかどうか」

「ミーティア! 助かった、お前のスキルならきっと大丈夫だ。このイルミネイトだって……。くそ、アビサルドラゴンのヤツもブレス攻撃だ」


 赤黒いドラゴンは大きな口から赤いブレスを放つ。ぶったまげるほどに強大な力が塊となって向かってくる。なんて大きさだ、イクスドラゴンが大雨としたら、アビサルドラゴンのブレスは集中豪雨だ。これは……マズイぞ。


 このままではこの周辺が廃墟と化す。
 これ以上、パラセレネの好き勝手にさせてたまるか……! 俺はあのアビサルドラゴンに対し、てのひらかざす。


「レベルダウン開始……!」


 アビサルドラゴンのレベルが一気にダウン。これで『Lv.1』となり、弱体化。敵のブレス攻撃は小雨のような威力へと落ちた。


 イクスドラゴンの青いブレスが一気に押し返す。
 よし、これで……!
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