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【310】 決闘場(コロシアム)に現れた白き少女
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商人連合にも頼み込み、ジェネラルさんの『ファイナルエリクサー』の販売をお願いした。
商人たちは快諾してくれた。
パラレログラムのことを話すと、ありがたいことに利益は売り上げの10%で良いとまで言ってくれた。これなら、こちらの儲けも十分だ。
そして、なによりもオルビス騎士団への売り込み。
これが成功した。
というか、ほとんどルナのおかげなんだが。
「さすがルナ。ありがとう、助かったよ」
「いえいえ。これでもジェネラルさんやパラレログラムの為です」
あとは売上次第か。
これで少しは復興に前進しただろうか。
イルミネイトでそのことをジェネラルさんに報告。喜んでくれた。
「大変ありがたいです。感謝しかありません」
「いえいえ。その代わり、ダンジョン開発はお願いしますよ」
「もちろんです。今日もかなり進めましたので」
あれからジェネラルさんは魔法を使ってダンジョンの掘削作業を進めてくれた。正直、現時点でもかなり迷宮ダンジョンなのだが、まだまだ掘ってくれるという。
地下100層は作りたいと意気込んでいた。
いいね、それくらいはないと冒険者も満足してくれないだろうし。
昼下がり。
珍しくルナ、ソレイユ、ミーティアと共にレッドムーンの街中を歩く。
街は、毎日のように活気があってお祭り状態。
ガラテイアたちが帝国を狙っているとはいえ、それを知るのはほんの一部だけ。特に冒険者の中ではウワサになっていないようだし、混乱も見られない。
そう思ったのも束の間だった。
「……ヤバいぜ! 闘技場で大暴れしているヤツがいるらしい!」「マジかよ!」「しかも女って話だ」「え!?」「すっげー美少女だ」「連戦連勝してんだって」「おいおい、そりゃ見てみたいな!」「あの女、何者だァ?」
闘技場だって?
そういえば、オルビス騎士団の近くにそんな建物があったな。
「カイト、なんだか気になるわね」
ソレイユは闘技場が気になるようだった。俺もどちらかといえば気になる。
少女が闘技場で闘っているって、普通は聞かないぞ。ルナもミーティアも興味津々のようで、向かってみることになった。
オルビス騎士団のある方向へ歩くと、闘技場が見えてきた。
すでに大きな歓声が上がっていた。
「うおおおおおおお!」「すげええ!」「何だ、あの少女!」「小さいのにバケモノだぞ」「てか、あの剣はなんだ!」「あんな神秘的な剣は見たことねえ!」「神器なのか……?」「それにしたって強すぎんだろ」
少女の三倍――いや、五倍はあろうかという巨漢がなぎ倒されていた。ズンっと地響きがして、相手がいかに重量系であるかを示していた。
おいおい、あんな身長差と体重差があるっていうのに……!
あの白髪の少女は何者だ……!?
少女はこれまた白い瞳で俺の方向を向いていた。
「…………ッ!?」
俺を、見た……?
こちらを向いている間にも巨漢は起き上がり、少女を狙う。……お、おい! 前を見ろよ。敵が起き上がっているぞ。
「このガキがあああああああああああッッ!」
大きな拳を繰り出す大男。
だが、少女は見向きもせず手をだけを動かしていた。
その右手には美しい『剣』が握られていた。
……!
おい、なんでそれを!
「宝剣ルナティック!」
俺よりも先にルナが反応した。そう、あれは宝剣ルナティック。失くしてどこかへと消えたはずの俺の剣だった。
なぜ、あの白髪の少女が――。
気づけば巨漢は宙を舞ってひっくり返っていた。今度こそノックアウト。
白髪の少女の“勝利”となった。
「すげえええ!」「あんな小さい女の子なのに!」「あんなバケモノがいるんだな……」「どこのギルド所属だ?」「てか、全身真っ白だなぁ」「アルビノじゃねーの?」「なるほどな」「可愛い子だな」「俺のパーティに誘おうかな」
そんな歓声が沸く中で俺は、ふとひとつの名前が降りてきた。
……ああ、まさか、そんな。
もう乗り込んできたのか――。
ガラテイア……!
商人たちは快諾してくれた。
パラレログラムのことを話すと、ありがたいことに利益は売り上げの10%で良いとまで言ってくれた。これなら、こちらの儲けも十分だ。
そして、なによりもオルビス騎士団への売り込み。
これが成功した。
というか、ほとんどルナのおかげなんだが。
「さすがルナ。ありがとう、助かったよ」
「いえいえ。これでもジェネラルさんやパラレログラムの為です」
あとは売上次第か。
これで少しは復興に前進しただろうか。
イルミネイトでそのことをジェネラルさんに報告。喜んでくれた。
「大変ありがたいです。感謝しかありません」
「いえいえ。その代わり、ダンジョン開発はお願いしますよ」
「もちろんです。今日もかなり進めましたので」
あれからジェネラルさんは魔法を使ってダンジョンの掘削作業を進めてくれた。正直、現時点でもかなり迷宮ダンジョンなのだが、まだまだ掘ってくれるという。
地下100層は作りたいと意気込んでいた。
いいね、それくらいはないと冒険者も満足してくれないだろうし。
昼下がり。
珍しくルナ、ソレイユ、ミーティアと共にレッドムーンの街中を歩く。
街は、毎日のように活気があってお祭り状態。
ガラテイアたちが帝国を狙っているとはいえ、それを知るのはほんの一部だけ。特に冒険者の中ではウワサになっていないようだし、混乱も見られない。
そう思ったのも束の間だった。
「……ヤバいぜ! 闘技場で大暴れしているヤツがいるらしい!」「マジかよ!」「しかも女って話だ」「え!?」「すっげー美少女だ」「連戦連勝してんだって」「おいおい、そりゃ見てみたいな!」「あの女、何者だァ?」
闘技場だって?
そういえば、オルビス騎士団の近くにそんな建物があったな。
「カイト、なんだか気になるわね」
ソレイユは闘技場が気になるようだった。俺もどちらかといえば気になる。
少女が闘技場で闘っているって、普通は聞かないぞ。ルナもミーティアも興味津々のようで、向かってみることになった。
オルビス騎士団のある方向へ歩くと、闘技場が見えてきた。
すでに大きな歓声が上がっていた。
「うおおおおおおお!」「すげええ!」「何だ、あの少女!」「小さいのにバケモノだぞ」「てか、あの剣はなんだ!」「あんな神秘的な剣は見たことねえ!」「神器なのか……?」「それにしたって強すぎんだろ」
少女の三倍――いや、五倍はあろうかという巨漢がなぎ倒されていた。ズンっと地響きがして、相手がいかに重量系であるかを示していた。
おいおい、あんな身長差と体重差があるっていうのに……!
あの白髪の少女は何者だ……!?
少女はこれまた白い瞳で俺の方向を向いていた。
「…………ッ!?」
俺を、見た……?
こちらを向いている間にも巨漢は起き上がり、少女を狙う。……お、おい! 前を見ろよ。敵が起き上がっているぞ。
「このガキがあああああああああああッッ!」
大きな拳を繰り出す大男。
だが、少女は見向きもせず手をだけを動かしていた。
その右手には美しい『剣』が握られていた。
……!
おい、なんでそれを!
「宝剣ルナティック!」
俺よりも先にルナが反応した。そう、あれは宝剣ルナティック。失くしてどこかへと消えたはずの俺の剣だった。
なぜ、あの白髪の少女が――。
気づけば巨漢は宙を舞ってひっくり返っていた。今度こそノックアウト。
白髪の少女の“勝利”となった。
「すげえええ!」「あんな小さい女の子なのに!」「あんなバケモノがいるんだな……」「どこのギルド所属だ?」「てか、全身真っ白だなぁ」「アルビノじゃねーの?」「なるほどな」「可愛い子だな」「俺のパーティに誘おうかな」
そんな歓声が沸く中で俺は、ふとひとつの名前が降りてきた。
……ああ、まさか、そんな。
もう乗り込んできたのか――。
ガラテイア……!
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