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第26話、秘密の会話
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朝、起きていつも通りにベッドから出て自室にある洗面所に入って顔を洗って歯を磨いて、今日も自分の姿を確認してパジャマからグリュックシュロス高等学園のあのコバルトブルーの宮廷服のような制服を白の膝上まであるプリーツスカートを履いて、ストッキングと学園指定の黒のブーツも履いて、自分の部屋から出ると使用人のフリードリヒが廊下でたまたま歩いていたからか、フリードリヒは目を大きく開けて私に向けてお辞儀をして「おはようございます」と挨拶をした。そして、フリードリヒに「リリアンナ様、今日も早いんですね。ヘレーネはまだ来ていないというのに……」といったので、私は「私だってこういう時もあるわよ」とフリードリヒの感想に対していい返した。
そして、私は応接間に向かって歩いた。応接間に着くとお父様とお母様はまだ来ていなかった。しばらくするとお父様とお母様は応接間に来て各々自分たちの席に座ったら、私は自分からお父様とお母様に「おはようございます。お父様、お母様」と笑顔で挨拶すると、使用人のヘレーネが今日の朝食を私たちの人数分を持ってきてくれて机の上に置いてくれた。
それからはいつも通りに朝食を取って、食べ終えるとまた自室に戻ろうとしたら使用人のヘレーネから「リリアンナ様、ハインリヒ王子から直接速達でお手紙が届いていました」といって、その手紙を私に渡してくれたので私はヘレーネに「ありがとう、ヘレーネ」と返事をして、ハインリヒ王子からの手紙を受け取って自室に戻った。
自室に戻るとさっそく手紙の封筒を開けてハインリヒ王子からの手紙を読んだ。手紙の内容を要約すると「ルイーゼの証拠となるノートをレオンハルトが見つけて複製したので、今日の放課後に王宮にきてほしい。ギルドに行っている時の格好のままできてほしい」とのことだった。私はハインリヒ王子からの手紙を読み終えると洗面所に入ってまた歯を磨いて、歯を磨き終わったら鞄を持って自室に出て玄関に向かうとそこにはお父様とお母様と使用人のヘレーネとフリードリヒがいた。そして私はその四人に見送られながら、グリュックシュロス高等学園へと向かった。
グリュックシュロス高等学園のロココ調の校舎の中に入ると、フレイヤがペトロネラとビアンカを連れて私に話しかけてきた。
「おはよう、リリアンナ。最近、どう?」
「どうっていわれても、何も変わりないわよ。ルイーゼと関わる機会が多いだけというか。相変わらずギルドに専念しているから社交界にも行っていないって感じかな」
「あー、やっぱりそうなんだね。ところでさ、あなたの家の領地の川や湖や植物など活動の場に使って良い?」
「いいよ。でも、人間不信なエルフとかプレイボーイな魔族がいるから気をつけてね。あれ? フレイヤはルイーゼとはもう関わらないの?」と聞くと、フレイヤは少し目を逸らして「んーまぁ、時間があればまたルイーゼと関わるわよ」とちょっと彼女にしては珍しく控えめにいっていた。
フレイヤは「じゃあ、またね。リリアンナ」と手を振ってペトロネラとビアンカは私にお辞儀をして、自分たちの教室の中へと向かって彼女たち三人の姿が小さくなっていった。
その後はリラにもルイーゼにもジークフリートにも会わないまま、自分の教室へと向かおうとしていたら背の高い女性らしき人とぶつかってつい転んでしまって、座りこんだまま見上げたらそこには男装の麗人のヴェロニカが立っていた。男装の麗人といってもヴェロニカは学校指定のスカートを履いているけれど。ヴェロニカは私に手を差し伸べて「あーごめん。また女の子とぶつかってしまった。ごめんね、えーとリリアンナ伯爵令嬢だったっけ?」と聞いてきて、私はその手を掴んで「ありがとう。そうだよ。私がリリアンナだよ。立たせてくれてありがとう」と微笑みながらいうとヴェロニカは少しだけ視線を逸らして「女性同士とはいえ、気をつけた方が良いよ。リリアンナ。そのー見えちゃうから」と気を使わせてしまった。引き続きヴェロニカは「私の名前はヴェロニカ。一応公爵令嬢なんだけど、どうも女性らしくいるのがまどろっこしくてね」と私に自己紹介をしてくれた後、ヴェロニカは「じゃあ、お互い気をつけようね。またね」といってたち去っていった。そんな私はヴェロニカについては、どの男性よりも王子様っぽい女の子だなぁと思いながら私は再び、教室へと向かうことにした。
教室に入って自分の席に座ってしばらくすると段々人が増えて朝礼のチャイムが鳴り、私のクラスの担任の先生が入ってくれてもうすぐテストの返却があるので身を引き締めるようにと注意喚起と告知をされたぐらいで朝礼も終わり、そして流れるように朝礼の後は午前の授業が始まった。午前の授業は少しだけギルドのことを考えながら受けていたけれど、ノートにはそのことは書かなかった。以前、ハンスさんが家庭教師としてきてくれたときに注意されたからだ。午前の授業も流れるように終わって、お昼休みに入って食堂に行くと、そこにはルイーゼと一緒にいなくてむしろヴェロニカと一緒にリラはいて、多分リラは同性愛者とかではないんだろうけどリラはヴェロニカに憧れる乙女のように彼女に話しかけていて、それからヴェロニカの席には、以前、私に話しかけてきた眼鏡をかけた女の子のアーデルハイトと猫っぽい女の子のマルレーネと一緒にお昼ご飯を食べているように見えた。
ルイーゼは、平民だけれどもお金持ちの女の子たちと一緒にリラに視線を向けながらその平民のお金持ちの女の子たちと一緒にコソコソ話しながらお昼ご飯を食べていた。
そんな私はジークフリートに声をかけられて、ジークフリートに「リリアンナ嬢、今日のギルドの活動はどうするんだ?」と質問されたけどハインリヒ王子からの手紙のこともあったので「ごめんね、ジークフリート。王宮から直接、今日の放課後に招待されているから、今日のギルドには参加できないの」と謝るようにいうと、ジークフリートは残念そうな表情をして「そっか。じゃあ、今日は俺とフリーダとハンスの三人でギルドの活動するよ」と私に伝えてくれた。
お昼休みも終わって流れるように午後の授業が始まって今日の午後の授業について行くのに必死だったけれど、すぐに午後の授業は終わって終礼の時間になって終礼では何のお知らせもなく、放課後になった。
そして、私は急いで校舎を出て家に帰った。
家の中に入ると使用人のヘレーネとフリードリヒが玄関にいて二人とも「おかえりなさいませ、リリアンナ様」とお辞儀をしていた。するとフリードリヒは「リリアンナ様、テストの結果はまだなのでしょうか?」と聞いてきたので、私は「まだかなぁ」と返事をして、そのまま自室に戻りシャワーを浴びて少しだけ身をキレイにしてハインリヒ王子からの手紙の通りソフトピンク色のディアンドルを着て、玄関に向かうとお父様から「リリアンナ、その格好でどこへ行くのかね?」と質問されたから、私は「今朝、ヘレーネからもらったハインリヒ王子からの手紙で、この格好で今から王宮に来て欲しいといわれましたので……」と答えるとお父様は驚いたように「あのハインリヒ王子が?」と驚いていたけれど、外から馬車がきた音がした。そして、レオンハルトが私の家に入ってきて跪いて「お久しぶりです、リヒテンベルク伯爵。辺境の地にある魔族の土地を領地化してカイン殿と会った日以来ですね。本日は、ハインリヒ王子の命令でリリアンナ様がこのお召し物で来るようにおっしゃっておりましたので」とお父様に申し上げたけれど、お父様は信じられないという顔をしてそのままレオンハルトと私はそのまま玄関から外へ出て、私たちはそのまま馬車に乗って王宮へと向かった。
王宮に着いて、私はレオンハルトに手を取ってもらって馬車から降りるのに手伝ってもらってから、私は相変わらずバロック様式の大理石でできた王宮の建物に圧倒されながらレオンハルトに連れられて王宮の中に入ってハインリヒ王子がいる応接間まで案内してもらった。そして、レオンハルトがハインリヒ王子がいる応接間のドアをノックして「ハインリヒ王子、リリアンナ様を連れて参りました」と申し出たら、ハインリヒ王子は応接間の中から「そうか。入ってくれ」という声が聞こえてきてレオンハルトは応接間のドアを開けた。
応接間に入ると、ハインリヒ王子だけじゃなくレオンハルトとは別の騎士もいた。ハインリヒ王子は笑顔で「リリアンナ、久しぶりだね。ディアンドルも似合っているよ」といってくれた。そして、レオンハルトは別の騎士に対して「リリアンナ様、この騎士はアロイスといって以前、ルイーゼ様のヒステリーを目撃したと申し出た騎士です」と紹介してくれた。アロイスは席を立って私の近くに来て私に跪いて「初めまして、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢。僕はアロイスといいます。ロザリント公爵家専属の騎士でございます。以後、お見知りおきを」と申し出てくれた。アロイスが跪いた後、彼は自分の席へと戻って座ったらレオンハルトは珍しく口角を上げて「リリアンナ様が魔道具をくれたおかげで、ルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢が密かに記していたノートの複製ができました」と私に視線を向けて報告してくれた。
ハインリヒ王子は「このノートの内容を確認するに、彼女は色んな噂を流して人間関係を支配しようとしていたみたいだね。もちろん、リリアンナの評判も含めて」と真剣な顔をしていった。ハインリヒ王子は引き続き「複製元のオリジナルのノートはアロイスに元に戻させたよ。ありがとう、アロイス」と優しそうな顔でいった。ハインリヒ王子は私にもその複製されたルイーゼが記したノートを見せてくれて、確かにハインリヒ王子がいっていた通り貴族の女の子たちの悪口とどういう噂を流せばいいか、また何が弱点になるのか書かれていた。ちょっとショックを受けたのが私のことを記しているページには、「悪役令嬢」と書かれていて更に「悪役令嬢という自覚がないので悪役令嬢に仕立てあげる」と記されていた。
そのノートの内容を見て私は決心をした。私は「本当にそんな噂話を流されたのか何人かのグリュックシュロス高等学園に通う貴族の女子生徒何人かに聞いてみます」とハインリヒ王子とレオンハルトとアロイスに自分の決心を話した。
ハインリヒ王子は「その提案、賛成するよ。リリアンナ。良ければその提案の実行後の報告を報告してくれると嬉しいな」と私に笑顔でいったので、そんな噂話が流されたのか本当か確かめた後に私はまた王宮に来ることになった。ハインリヒ王子は「今度、ここに来るときはギルドの人たちも連れてきてもいいから。許可証がなくても僕のお父様なら許してくれると思うからさ」と私に教えてくれたので、私は「わかりました。そういえば話は変わりますが、最近、勇者のジークフリートに剣術を教えてもらっているんですよ」とハインリヒ王子に向けて笑顔でいうと、レオンハルトが「じゃあ、リリアンナ様、私からも剣術を教えましょうか? いざというときにお役に立てるかと思いましたので……」と誘ってくれたので、私は「じゃあ、レオンハルトに教えてもらおうかなぁ」とその誘いに乗ったら、ハインリヒ王子は「じゃあ、場所を移動しようか」といって私たちは、運動が十分できる部屋へと移動した。
レオンハルトはまず私の剣の持ち方を見て「剣の持ち方の基礎はできていますが、もうちょっと惜しいところがありますね」といって、また剣の持ち方を更にレオンハルトに教えてもらったけれど、どうもまた体を密着させなきゃいけなかったらしく、少し気恥ずかしくなった。そんな私の様子を見たレオンハルトも少し頬を赤らめて私の耳元で「もう少し、離れましょうか?」と囁いたけれど、私は我慢して「大丈夫だから続けて」とずっと気恥ずかしいままレオンハルトから剣術を教えてもらっていたら、剣の持ち方の基礎は完璧にできるようになった。今度、ジークフリートに剣術を教えてもらうことになったら褒められるかなと思っていたら、夕方になったのでアロイスに馬車を手配してもらったのでレオンハルトと私はその馬車に乗って家へと帰った。
そして、私は応接間に向かって歩いた。応接間に着くとお父様とお母様はまだ来ていなかった。しばらくするとお父様とお母様は応接間に来て各々自分たちの席に座ったら、私は自分からお父様とお母様に「おはようございます。お父様、お母様」と笑顔で挨拶すると、使用人のヘレーネが今日の朝食を私たちの人数分を持ってきてくれて机の上に置いてくれた。
それからはいつも通りに朝食を取って、食べ終えるとまた自室に戻ろうとしたら使用人のヘレーネから「リリアンナ様、ハインリヒ王子から直接速達でお手紙が届いていました」といって、その手紙を私に渡してくれたので私はヘレーネに「ありがとう、ヘレーネ」と返事をして、ハインリヒ王子からの手紙を受け取って自室に戻った。
自室に戻るとさっそく手紙の封筒を開けてハインリヒ王子からの手紙を読んだ。手紙の内容を要約すると「ルイーゼの証拠となるノートをレオンハルトが見つけて複製したので、今日の放課後に王宮にきてほしい。ギルドに行っている時の格好のままできてほしい」とのことだった。私はハインリヒ王子からの手紙を読み終えると洗面所に入ってまた歯を磨いて、歯を磨き終わったら鞄を持って自室に出て玄関に向かうとそこにはお父様とお母様と使用人のヘレーネとフリードリヒがいた。そして私はその四人に見送られながら、グリュックシュロス高等学園へと向かった。
グリュックシュロス高等学園のロココ調の校舎の中に入ると、フレイヤがペトロネラとビアンカを連れて私に話しかけてきた。
「おはよう、リリアンナ。最近、どう?」
「どうっていわれても、何も変わりないわよ。ルイーゼと関わる機会が多いだけというか。相変わらずギルドに専念しているから社交界にも行っていないって感じかな」
「あー、やっぱりそうなんだね。ところでさ、あなたの家の領地の川や湖や植物など活動の場に使って良い?」
「いいよ。でも、人間不信なエルフとかプレイボーイな魔族がいるから気をつけてね。あれ? フレイヤはルイーゼとはもう関わらないの?」と聞くと、フレイヤは少し目を逸らして「んーまぁ、時間があればまたルイーゼと関わるわよ」とちょっと彼女にしては珍しく控えめにいっていた。
フレイヤは「じゃあ、またね。リリアンナ」と手を振ってペトロネラとビアンカは私にお辞儀をして、自分たちの教室の中へと向かって彼女たち三人の姿が小さくなっていった。
その後はリラにもルイーゼにもジークフリートにも会わないまま、自分の教室へと向かおうとしていたら背の高い女性らしき人とぶつかってつい転んでしまって、座りこんだまま見上げたらそこには男装の麗人のヴェロニカが立っていた。男装の麗人といってもヴェロニカは学校指定のスカートを履いているけれど。ヴェロニカは私に手を差し伸べて「あーごめん。また女の子とぶつかってしまった。ごめんね、えーとリリアンナ伯爵令嬢だったっけ?」と聞いてきて、私はその手を掴んで「ありがとう。そうだよ。私がリリアンナだよ。立たせてくれてありがとう」と微笑みながらいうとヴェロニカは少しだけ視線を逸らして「女性同士とはいえ、気をつけた方が良いよ。リリアンナ。そのー見えちゃうから」と気を使わせてしまった。引き続きヴェロニカは「私の名前はヴェロニカ。一応公爵令嬢なんだけど、どうも女性らしくいるのがまどろっこしくてね」と私に自己紹介をしてくれた後、ヴェロニカは「じゃあ、お互い気をつけようね。またね」といってたち去っていった。そんな私はヴェロニカについては、どの男性よりも王子様っぽい女の子だなぁと思いながら私は再び、教室へと向かうことにした。
教室に入って自分の席に座ってしばらくすると段々人が増えて朝礼のチャイムが鳴り、私のクラスの担任の先生が入ってくれてもうすぐテストの返却があるので身を引き締めるようにと注意喚起と告知をされたぐらいで朝礼も終わり、そして流れるように朝礼の後は午前の授業が始まった。午前の授業は少しだけギルドのことを考えながら受けていたけれど、ノートにはそのことは書かなかった。以前、ハンスさんが家庭教師としてきてくれたときに注意されたからだ。午前の授業も流れるように終わって、お昼休みに入って食堂に行くと、そこにはルイーゼと一緒にいなくてむしろヴェロニカと一緒にリラはいて、多分リラは同性愛者とかではないんだろうけどリラはヴェロニカに憧れる乙女のように彼女に話しかけていて、それからヴェロニカの席には、以前、私に話しかけてきた眼鏡をかけた女の子のアーデルハイトと猫っぽい女の子のマルレーネと一緒にお昼ご飯を食べているように見えた。
ルイーゼは、平民だけれどもお金持ちの女の子たちと一緒にリラに視線を向けながらその平民のお金持ちの女の子たちと一緒にコソコソ話しながらお昼ご飯を食べていた。
そんな私はジークフリートに声をかけられて、ジークフリートに「リリアンナ嬢、今日のギルドの活動はどうするんだ?」と質問されたけどハインリヒ王子からの手紙のこともあったので「ごめんね、ジークフリート。王宮から直接、今日の放課後に招待されているから、今日のギルドには参加できないの」と謝るようにいうと、ジークフリートは残念そうな表情をして「そっか。じゃあ、今日は俺とフリーダとハンスの三人でギルドの活動するよ」と私に伝えてくれた。
お昼休みも終わって流れるように午後の授業が始まって今日の午後の授業について行くのに必死だったけれど、すぐに午後の授業は終わって終礼の時間になって終礼では何のお知らせもなく、放課後になった。
そして、私は急いで校舎を出て家に帰った。
家の中に入ると使用人のヘレーネとフリードリヒが玄関にいて二人とも「おかえりなさいませ、リリアンナ様」とお辞儀をしていた。するとフリードリヒは「リリアンナ様、テストの結果はまだなのでしょうか?」と聞いてきたので、私は「まだかなぁ」と返事をして、そのまま自室に戻りシャワーを浴びて少しだけ身をキレイにしてハインリヒ王子からの手紙の通りソフトピンク色のディアンドルを着て、玄関に向かうとお父様から「リリアンナ、その格好でどこへ行くのかね?」と質問されたから、私は「今朝、ヘレーネからもらったハインリヒ王子からの手紙で、この格好で今から王宮に来て欲しいといわれましたので……」と答えるとお父様は驚いたように「あのハインリヒ王子が?」と驚いていたけれど、外から馬車がきた音がした。そして、レオンハルトが私の家に入ってきて跪いて「お久しぶりです、リヒテンベルク伯爵。辺境の地にある魔族の土地を領地化してカイン殿と会った日以来ですね。本日は、ハインリヒ王子の命令でリリアンナ様がこのお召し物で来るようにおっしゃっておりましたので」とお父様に申し上げたけれど、お父様は信じられないという顔をしてそのままレオンハルトと私はそのまま玄関から外へ出て、私たちはそのまま馬車に乗って王宮へと向かった。
王宮に着いて、私はレオンハルトに手を取ってもらって馬車から降りるのに手伝ってもらってから、私は相変わらずバロック様式の大理石でできた王宮の建物に圧倒されながらレオンハルトに連れられて王宮の中に入ってハインリヒ王子がいる応接間まで案内してもらった。そして、レオンハルトがハインリヒ王子がいる応接間のドアをノックして「ハインリヒ王子、リリアンナ様を連れて参りました」と申し出たら、ハインリヒ王子は応接間の中から「そうか。入ってくれ」という声が聞こえてきてレオンハルトは応接間のドアを開けた。
応接間に入ると、ハインリヒ王子だけじゃなくレオンハルトとは別の騎士もいた。ハインリヒ王子は笑顔で「リリアンナ、久しぶりだね。ディアンドルも似合っているよ」といってくれた。そして、レオンハルトは別の騎士に対して「リリアンナ様、この騎士はアロイスといって以前、ルイーゼ様のヒステリーを目撃したと申し出た騎士です」と紹介してくれた。アロイスは席を立って私の近くに来て私に跪いて「初めまして、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢。僕はアロイスといいます。ロザリント公爵家専属の騎士でございます。以後、お見知りおきを」と申し出てくれた。アロイスが跪いた後、彼は自分の席へと戻って座ったらレオンハルトは珍しく口角を上げて「リリアンナ様が魔道具をくれたおかげで、ルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢が密かに記していたノートの複製ができました」と私に視線を向けて報告してくれた。
ハインリヒ王子は「このノートの内容を確認するに、彼女は色んな噂を流して人間関係を支配しようとしていたみたいだね。もちろん、リリアンナの評判も含めて」と真剣な顔をしていった。ハインリヒ王子は引き続き「複製元のオリジナルのノートはアロイスに元に戻させたよ。ありがとう、アロイス」と優しそうな顔でいった。ハインリヒ王子は私にもその複製されたルイーゼが記したノートを見せてくれて、確かにハインリヒ王子がいっていた通り貴族の女の子たちの悪口とどういう噂を流せばいいか、また何が弱点になるのか書かれていた。ちょっとショックを受けたのが私のことを記しているページには、「悪役令嬢」と書かれていて更に「悪役令嬢という自覚がないので悪役令嬢に仕立てあげる」と記されていた。
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レオンハルトはまず私の剣の持ち方を見て「剣の持ち方の基礎はできていますが、もうちょっと惜しいところがありますね」といって、また剣の持ち方を更にレオンハルトに教えてもらったけれど、どうもまた体を密着させなきゃいけなかったらしく、少し気恥ずかしくなった。そんな私の様子を見たレオンハルトも少し頬を赤らめて私の耳元で「もう少し、離れましょうか?」と囁いたけれど、私は我慢して「大丈夫だから続けて」とずっと気恥ずかしいままレオンハルトから剣術を教えてもらっていたら、剣の持ち方の基礎は完璧にできるようになった。今度、ジークフリートに剣術を教えてもらうことになったら褒められるかなと思っていたら、夕方になったのでアロイスに馬車を手配してもらったのでレオンハルトと私はその馬車に乗って家へと帰った。
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