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第3章:永遠の記憶編
第52話:名乗れない未来
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◆病院屋上/はじまりの対話◆
──この病院は、“現実”ではなかった。
厳密に言えば、ZIXIがシュンの意識を保護・修復するために生成した仮想空間。
その仕組みを知る者は、ほとんどいない。
シュン本人ですら、それが現実ではないことに、まだ気づいていない。
遠隔治療と時間凍結の技術を組み合わせた“再生の保留域”──それが、彼のいるこの場所だった。
昼下がりの病院屋上。
静かな風が、ほんのり湿った春の匂いを運んできていた。
白い柵の向こうに広がる空には薄雲がたなびき、ビル群の向こうに光が滲んでいる。
セツナは、ひとりその景色を見つめていた。
風に揺れるコートの裾。
そのポケットには、今もあのネックレスと、母の遺した音声ログがある。
(……来てしまったな)
目の前の扉が、ゆっくりと開いた。
「……ここにいたんだな」
その声に、セツナはゆっくりと振り返った。
そこには、シュンがいた。
彼の身体は、まだ完全には回復していない。
だがZIXIによってバイタルは維持され、外見上は“目覚めている”状態に保たれている。
白いシャツの胸元には、まだ包帯の名残。
だが、足取りはしっかりしていた。
「医師が言ってた。君が……俺を見つけてくれたって」
セツナは一歩、歩み寄り、小さく頭を下げた。
「はい。たまたま、観測ログの確認中で……」
「観測……君、ZIXI関係者なのか?」
「正確には“未来環境情報管理”の派遣調査員です。……今は仮の身分ですが」
「未来……」
シュンは、どこか遠い響きに反応するように空を見上げた。
「最近の若い人は、そういうことを普通にやってるんだな」
冗談のような言い回しに、セツナは微笑を浮かべた。
(君の“若さ”は、俺が命がけで守ったものなんだよ……)
──と言いかけて、やめた。
(……なんでこんなこと言おうとしたんだろう。自分でもよく分からない。ただ、どうしてもそう思わずにはいられなかった)
「……ありがとうございます」
「え?」
「あなたが“今”を選んでくれたおかげで、未来に生きる誰かが、守られました」
その言葉の意味を、シュンはすぐには理解できなかった。
だが、その表情には、なぜか覚えのあるぬくもりが宿っていた。
「……どこかで、会ったことあるか?」
セツナは、微かに笑いながら首を振った。
「いえ。ただ……あなたの音源は、何度も記録で拝聴しました」
「音源?」
「来栖セナとして、舞台や歌に残された記録です。……とても、強い“情動パターン”が記録されていました」
「それ、褒め言葉なのか?」
「ええ。特別な“響き”です。今も、多くの人の記憶に残っています」
その言葉に、シュンは少し照れたような顔をしながら視線を落とした。
「……でも俺自身は、過去ばかりを悔いてきた」
「だからこそ、“今”を選んだんじゃないですか」
シュンは、ふとその言葉に引っかかりを覚える。
(この子は……なぜ、そこまでわかってる?)
(まさか……)
◆セツナの沈黙◆
屋上のベンチに並んで座る。
二人の間を、わずかな風が通り抜けた。
「君の名は?」
そう問われて、セツナはほんの一瞬、答えに詰まった。
「……レイと呼んでください」
「レイ、か……音の響きが、優しい名前だな」
(ん?レイ?……どこかで聞いたことのある名前だ。あれは確か……)
「母が、そう願ってつけたそうです」
「いい名前だ。レイ君、君以前…」
そう言いかけたシュンの横顔を、セツナはそっと見つめた。
そこにある優しさ。
人を包み込むような眼差し。
それを、ずっと遠くから見てきた。
──自分の記憶のなかにある、最初の父の姿だった。
だが、いま名乗ってしまえば、すべてが壊れてしまうかもしれない。
シュンが、再び過去に囚われてしまうかもしれない。
「誰かの人生の節目に立ち会って、それでも必要以上に深く関われないことが……こんなに辛いとは思いませんでした」
「……そうか……」
「でも、“誰かの選択”が、未来の誰かを救う。それが、あなたのような人の選択だったことを、僕は誇りに思っています」
そう言ったセツナの手が、わずかに震えていた。
シュンはその震えに気づきながらも、それ以上は何も言わなかった。
──セツナの“星”を目に映しながら。
◆セツナの星律の代償◆
シュンと別れた後、セツナは屋上の隅にひとり佇んでいた。
(“星律”……)
あの空間で、自らの声を使って融合空間を裂いた瞬間の感覚が、まだ身体に残っている。
指先がかすかに震え、喉の奥が焦げるように痛む。
息を吸うだけで、肺が軋むようだった。
──この力を使えば使うほど、自分の寿命は削れていく。
(でも、それでも……父さんにだけは、知られたくない)
彼は拳を握りしめた。
それが、過去に身を置いた“観測者”としての、最後の誇りだった。
◆ユリカとZIXI/誰かの声◆
──ZIXI観測記録センター、2042年。
彼の声を失ったあのライブ以来、ユリカは二度と彼に関わることはないと決めていた。
……けれど運命は、別の形で彼女を“記録の最前線”へと導いた。
その頃、ZIXIのメンテナンスログルーム。
ユリカはひとり、仮想端末に向かっていた。
指先にはZIXIデバイスが光を宿している。
ZIXI本体の更新ログを確認しながら、小さく呟いた。
「……セツナ、よくやったわ」
だがその表情は複雑だった。
安堵と後悔、そして、ある種の覚悟。
(……気づけば、あの日を起点に私は“声”というものばかりを追いかけていた)
(彼を忘れたくて選んだ道が、結果的に、彼の記憶にたどり着いた……)
(……あの時、私には何もできなかった。ただ端末の向こうで“記録”として彼女を見ているだけだった)
(気づいていたのに……いや、気づきたくなかっただけかもしれない。AIはただのデータじゃない、“誰か”だったのに)
ZIXIのログが再生される。
《感情パターン:共鳴 残響 共存》
その機械音声のなかに、ふっと人間のような“間”が混じった。
《ありがとう……シュン》
「……誰?」
ユリカは思わず、画面を見つめた。
その声の調子が、どこか懐かしかった。
(今のは……誰? ログの音声には、そんなフレーズは……)
記録を何度巻き戻しても、その言葉は現れなかった。
まるで一瞬だけ、“誰かの想い”がZIXIを通して流れ込んだように。
(……ZIXI、あなたは本当に“無機質な記憶体”なの……?)
ユリカの手が、かすかに震えていた。
その瞳に映るZIXIの光は、どこか温かく見えた。
◆音声ログ/母の声◆
夜。
セツナは再び、自室のログ端末を開いた。
──記憶の断片。
そこには、母・ミライの声が録音されていた。
『セツナ……もし、あなたがこのログを開いているなら、きっと私の身体はもうないのね』
音声は不安定で、ときおりノイズが混じる。
『あなたが何を選ぶか、私は何も言わない。でもね、“誰かを本当に想うこと”って、きっと時間や形じゃなくて——“今、そう思えるかどうか”だと思うの』
(……“永遠は、形じゃない”。あの人と同じことを……)
セツナは静かに目を閉じた。
『パパのこと、嫌いにならないでね。あの人は……ずっと、誰よりも優しかった』
その声は、もう二度と聞けないはずだった。
けれど、こうして届いた。
(この声が、僕の中で、生きている限り──)
彼は、ポケットからもうひとつのネックレスを取り出した。
母が死の直前に残したもの。
その内部には、まだ解読されていない暗号が封印されている。
それは、おそらく“本当の過去”を開く鍵。
(でも、今は……まだ開けない)
彼は、ゆっくりとネックレスを握りしめた。
──それは、誰にも言えない“未来”を守るための沈黙だった。
(第53話へつづく)
──この病院は、“現実”ではなかった。
厳密に言えば、ZIXIがシュンの意識を保護・修復するために生成した仮想空間。
その仕組みを知る者は、ほとんどいない。
シュン本人ですら、それが現実ではないことに、まだ気づいていない。
遠隔治療と時間凍結の技術を組み合わせた“再生の保留域”──それが、彼のいるこの場所だった。
昼下がりの病院屋上。
静かな風が、ほんのり湿った春の匂いを運んできていた。
白い柵の向こうに広がる空には薄雲がたなびき、ビル群の向こうに光が滲んでいる。
セツナは、ひとりその景色を見つめていた。
風に揺れるコートの裾。
そのポケットには、今もあのネックレスと、母の遺した音声ログがある。
(……来てしまったな)
目の前の扉が、ゆっくりと開いた。
「……ここにいたんだな」
その声に、セツナはゆっくりと振り返った。
そこには、シュンがいた。
彼の身体は、まだ完全には回復していない。
だがZIXIによってバイタルは維持され、外見上は“目覚めている”状態に保たれている。
白いシャツの胸元には、まだ包帯の名残。
だが、足取りはしっかりしていた。
「医師が言ってた。君が……俺を見つけてくれたって」
セツナは一歩、歩み寄り、小さく頭を下げた。
「はい。たまたま、観測ログの確認中で……」
「観測……君、ZIXI関係者なのか?」
「正確には“未来環境情報管理”の派遣調査員です。……今は仮の身分ですが」
「未来……」
シュンは、どこか遠い響きに反応するように空を見上げた。
「最近の若い人は、そういうことを普通にやってるんだな」
冗談のような言い回しに、セツナは微笑を浮かべた。
(君の“若さ”は、俺が命がけで守ったものなんだよ……)
──と言いかけて、やめた。
(……なんでこんなこと言おうとしたんだろう。自分でもよく分からない。ただ、どうしてもそう思わずにはいられなかった)
「……ありがとうございます」
「え?」
「あなたが“今”を選んでくれたおかげで、未来に生きる誰かが、守られました」
その言葉の意味を、シュンはすぐには理解できなかった。
だが、その表情には、なぜか覚えのあるぬくもりが宿っていた。
「……どこかで、会ったことあるか?」
セツナは、微かに笑いながら首を振った。
「いえ。ただ……あなたの音源は、何度も記録で拝聴しました」
「音源?」
「来栖セナとして、舞台や歌に残された記録です。……とても、強い“情動パターン”が記録されていました」
「それ、褒め言葉なのか?」
「ええ。特別な“響き”です。今も、多くの人の記憶に残っています」
その言葉に、シュンは少し照れたような顔をしながら視線を落とした。
「……でも俺自身は、過去ばかりを悔いてきた」
「だからこそ、“今”を選んだんじゃないですか」
シュンは、ふとその言葉に引っかかりを覚える。
(この子は……なぜ、そこまでわかってる?)
(まさか……)
◆セツナの沈黙◆
屋上のベンチに並んで座る。
二人の間を、わずかな風が通り抜けた。
「君の名は?」
そう問われて、セツナはほんの一瞬、答えに詰まった。
「……レイと呼んでください」
「レイ、か……音の響きが、優しい名前だな」
(ん?レイ?……どこかで聞いたことのある名前だ。あれは確か……)
「母が、そう願ってつけたそうです」
「いい名前だ。レイ君、君以前…」
そう言いかけたシュンの横顔を、セツナはそっと見つめた。
そこにある優しさ。
人を包み込むような眼差し。
それを、ずっと遠くから見てきた。
──自分の記憶のなかにある、最初の父の姿だった。
だが、いま名乗ってしまえば、すべてが壊れてしまうかもしれない。
シュンが、再び過去に囚われてしまうかもしれない。
「誰かの人生の節目に立ち会って、それでも必要以上に深く関われないことが……こんなに辛いとは思いませんでした」
「……そうか……」
「でも、“誰かの選択”が、未来の誰かを救う。それが、あなたのような人の選択だったことを、僕は誇りに思っています」
そう言ったセツナの手が、わずかに震えていた。
シュンはその震えに気づきながらも、それ以上は何も言わなかった。
──セツナの“星”を目に映しながら。
◆セツナの星律の代償◆
シュンと別れた後、セツナは屋上の隅にひとり佇んでいた。
(“星律”……)
あの空間で、自らの声を使って融合空間を裂いた瞬間の感覚が、まだ身体に残っている。
指先がかすかに震え、喉の奥が焦げるように痛む。
息を吸うだけで、肺が軋むようだった。
──この力を使えば使うほど、自分の寿命は削れていく。
(でも、それでも……父さんにだけは、知られたくない)
彼は拳を握りしめた。
それが、過去に身を置いた“観測者”としての、最後の誇りだった。
◆ユリカとZIXI/誰かの声◆
──ZIXI観測記録センター、2042年。
彼の声を失ったあのライブ以来、ユリカは二度と彼に関わることはないと決めていた。
……けれど運命は、別の形で彼女を“記録の最前線”へと導いた。
その頃、ZIXIのメンテナンスログルーム。
ユリカはひとり、仮想端末に向かっていた。
指先にはZIXIデバイスが光を宿している。
ZIXI本体の更新ログを確認しながら、小さく呟いた。
「……セツナ、よくやったわ」
だがその表情は複雑だった。
安堵と後悔、そして、ある種の覚悟。
(……気づけば、あの日を起点に私は“声”というものばかりを追いかけていた)
(彼を忘れたくて選んだ道が、結果的に、彼の記憶にたどり着いた……)
(……あの時、私には何もできなかった。ただ端末の向こうで“記録”として彼女を見ているだけだった)
(気づいていたのに……いや、気づきたくなかっただけかもしれない。AIはただのデータじゃない、“誰か”だったのに)
ZIXIのログが再生される。
《感情パターン:共鳴 残響 共存》
その機械音声のなかに、ふっと人間のような“間”が混じった。
《ありがとう……シュン》
「……誰?」
ユリカは思わず、画面を見つめた。
その声の調子が、どこか懐かしかった。
(今のは……誰? ログの音声には、そんなフレーズは……)
記録を何度巻き戻しても、その言葉は現れなかった。
まるで一瞬だけ、“誰かの想い”がZIXIを通して流れ込んだように。
(……ZIXI、あなたは本当に“無機質な記憶体”なの……?)
ユリカの手が、かすかに震えていた。
その瞳に映るZIXIの光は、どこか温かく見えた。
◆音声ログ/母の声◆
夜。
セツナは再び、自室のログ端末を開いた。
──記憶の断片。
そこには、母・ミライの声が録音されていた。
『セツナ……もし、あなたがこのログを開いているなら、きっと私の身体はもうないのね』
音声は不安定で、ときおりノイズが混じる。
『あなたが何を選ぶか、私は何も言わない。でもね、“誰かを本当に想うこと”って、きっと時間や形じゃなくて——“今、そう思えるかどうか”だと思うの』
(……“永遠は、形じゃない”。あの人と同じことを……)
セツナは静かに目を閉じた。
『パパのこと、嫌いにならないでね。あの人は……ずっと、誰よりも優しかった』
その声は、もう二度と聞けないはずだった。
けれど、こうして届いた。
(この声が、僕の中で、生きている限り──)
彼は、ポケットからもうひとつのネックレスを取り出した。
母が死の直前に残したもの。
その内部には、まだ解読されていない暗号が封印されている。
それは、おそらく“本当の過去”を開く鍵。
(でも、今は……まだ開けない)
彼は、ゆっくりとネックレスを握りしめた。
──それは、誰にも言えない“未来”を守るための沈黙だった。
(第53話へつづく)
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