悪役令嬢としての役割、立派に努めて見せましょう〜目指すは断罪からの亡命の新しいルート開発です〜

水月華

文字の大きさ
38 / 59
第2章

39.最後の学園生活、スタートです

しおりを挟む

 始業式自体は何事もなく進行した。
 
 講堂から教室へ移動すると、レティシアに視線が集まる。

 公爵令嬢だからと言うのもあるだろうが、それだけでは無いだろう.

 探るような視線だが、公爵家の視線よりはマシだ。

 それでも居心地が悪いことは確かなので、レティシアは本を読んで周りをシャットアウトする。
 
 本を読んでいるうちに、続々と生徒が集まってくる。その中にはコレット、ジルベール、ドミニク、マルセルといったイーリスの祝福の主要メンバーがいるのはもちろん、オデットもいる。ゲームの強制力かは分からないが、どうも権力が偏ったクラス分けである。

 途中から本を読むフリをして、周りの観察をする。

(コレット様はおひとりですわね。まあここでマルセル様筆頭に構い出したら、コレット様の評価が落ちることは確実。以前より距離の取り方が上手くなったようですし、そこは良かったですわ。……ってオデット様、すごいコレット様を睨みつけていますわ。何かするつもりでしょうか? 今すぐでなくとも、いずれは暴走するでしょうし、注意しておきませんと)

 ジルベール達は3人で集まって何やら話している。その様は幻覚で煌めいて見えるくらいには、魅力的だ。
 
 周囲の生徒達は、感嘆の溜息を吐いている。

(特に今年は殿下だけでなく、ドミニク様、マルセル様といった将来の国の中枢になろう者達が揃っていますもの。誰だって熱い視線を送りたくなりますわね)

 浮き足だった空気の教室は、教師がやってきたことで引き締まった。レティシアも本をしまい、教師がこれから1年の流れを説明しているのを聞く。

(まあ、わたくしにはそこまで関係ないのですが。この1年はわたくしの評判を落とし、断罪されるように動く。懸念としては、殿下の様子が思ったものと違うと言うことでしょうか。あの感じ、どう考えてもあのまま終わるはずがありませんわ。わたくしの心情としては、完全に見放してほしいのですが。そして新たに相応しい方と、これから支え合ってほしいですわ)

 希望に満ちた他の生徒の様子をみて、レティシアは眩しさを感じる。
 
 何せレティシアはこの1年間は茨の道を歩くのだ。正反対の生徒達の様子を見ると、羨ましさを感じてしまうのは否めない。いくらその先に希望を見出しても、憂鬱なことには変わりない。

(とりあえず、今の状況だけでは判断できませんが、コレット様に悪感情を抱いているのは1人だけですわね。監視はしやすいですわ)

 最初は憂鬱だったクラス分けもプラスに考えれば、オデットとコレットが同じクラスにいるということは、コレットを以前より守りやすいといったところだ。

 もちろん、他の生徒が手を出さないか見張る必要はあるが、そもそもジルベールと同じクラスになったのに問題行動を起こすおバカさんもほとんどいないだろう。

 ただ1人を除いて。

 教師の話が終わり、今日の予定は消化した。皆談笑したり、このままどこかへ出かけようなんて、平和な会話が聞こえてくる。

 それらを聞きながら、レティシアは相手が来るのを待つ。

 少し俯き加減でまっていると、机に影がかかる。タイミングに合わせて目線を上げれば、思った通りオデットが立っていた。

「レティシアさまぁ。今年も同じクラスなんて嬉しいですわぁ」
「オデット様、ごきげんよう。ええ、今年もよろしくお願いしますね」

 是非一緒に地獄へ行きましょうという心の声はしまったまま、オデットに微笑むレティシア。

 オデットは挨拶すると、レティシアのそばから離れていく。オデットも新しい環境に馴染もうとしているのかと思えば、そこだけは普通の生徒なんだなと思った。それでも貴族令嬢らしからぬ立ち振る舞いには、げんなりしてしまうけれど。

(さて、もう帰っても良いけれど、あの屋敷にさっさと帰るなんて冗談ではありませんわ。せっかくですし、学園で出来ることをしましょう)

 そう考えながら立ち上がり、ふと顔をあげるとジルベール達が連れ立って教室を出て行くのが見えた。

 ジルベール達が出て行って少ししてから、コレットも立ち上がり教室を出ていく。

(? 向かった方向が同じに見えますわ。……いえ、この学園、とても広いですわ。少しくらい道が同じでも不思議ではありませんわね。……は! もしかして、何かしらイベントが発生するとかないかしら⁉︎ もしそうだとしたら見たい……! でも今尾行したらバレてしまいそうですし、ここは我慢ですわ。特にわたくしの気配に敏感なマルセル様もいらっしゃいますし、油断できません)

 レティシアは見たい気持ちを抑えて、泣く泣くコレット達とは反対方向へ移動する。

 本当は、このストレスが溜まっている状態を解消するためにも、きゃあきゃあしたかったのだが。無念である。

 行く当てもないが、学園をふらふら散策する。

「結局、最後にあったイベントはクソ野郎の出会いイベントですわね。いえ、あれもかなりイレギュラーな感じはありましたが。コレット様は誰と結ばれるのでしょうか? 殿下はレティシアが断罪された以降はエピローグだけでしたわ。可能性として高いのはドミニク様かマルセル様のルート……。けれどクソ野郎のイベントを考えると、これから殿下のルートが来てもおかしくないですわね」

 しかもレティシアはコレットに四六時中張り付いている訳ではないので、知らないうちにイベントが発生している可能性もある。
 
 そうなると、今どのルートに進んでいるか、分からない。

「コレット様も、仲の良い生徒はいないようですし……。何故お友達がいないのかしら? コレット様ほどの方がいないのも変ですわ。……あ、もしかしなくてもわたくしのせいかしら」

 レティシアだけでなく、貴族のせいかもしれない。

 優秀であるが故に僻まれ、悪目立ちさせられたコレットは、同じ特待生の生徒とも交流できていないのではないだろうか。

 初めのころは友人と呼べる人はいたけれど、離れてしまったのかもしれない。

「そんな……何とお労しい……これもわたくしのせいですわ。けれどわたくしが消えた暁には、コレット様の良さに気がつく人もいるはず……ん?」

 人の声が聞こえた気がして、レティシアは耳を澄ます。

 適当に歩いていたので、一瞬ここがどこか分からなくなったが、”生徒会室“と書いてある札を見つけた。

(いつの間にか、教室から出た方向と反対に来てましたのね。そういえば、イーリスの祝福では生徒会なんて話はありませんでしたが、誰がメンバーなのでしょうか?)

 物語に絡める必要がなかったからかもしれないが、生徒会の働きどころか存在すら無かったな、とレティシアは思い返す。

 声が聞こえたのは、生徒会室からだ。

 何となく気になってしまい、レティシアはそっと扉に近づく。

 よりはっきり聞こえてくる声に、驚いた。

『今年の生徒会メンバーは――』
『――様はいれない――?』
『ああ――』

 この漏れ聞こえてくる声は、ジルベール達ではないだろうか?

 流石に内容までは上手く聞き取れないが、声を間違えるなんてあり得ない。

 前世含めて、何度も何度も聞いた声なのだから。

(まあ殿下が代表として入学式に出ることからも、生徒会長になるのは確定ですし、当然ですわね。……あら? わたくしには何も声がかかっていませんわ。普通なら、婚約者であるわたくしも何かしらの役職に就いてもおかしくありません)

 ジルベールが生徒会長になると言うことは、基本的にその周囲は身近な者を選ぶはず。

 それはマルセルやドミニクの声が聞こえることからも、想像に容易い。よくよく聞けば、コレットもいるようだ。

 けれどそこにレティシアは呼ばれていない。そのことから導き出されることは。

(これは……わたくしに、上に立つ資格なしと烙印を押されたのですわっ。良かった! 今までの殿下の態度から真意が読めませんでしたが、これはわたくしを見限った上での行動に違いありませんわ!)

 安堵や嬉しさから、ニヤニヤするのを止められないレティシア。

 長居するとバレるかもしれないので、扉の前から離れて気配を殺しながら退散する。

(この決断を足がかりに、婚約破棄に向けても動き出すはずですわ! でも公爵は曲がりにも宰相ですし、王家も不要な衝突は避けるでしょうから、暫くは隠密に動くことになるでしょう。それまでに公爵達も引きずり降ろす準備も進めておきませんと)

 仮にも王家の次に権力のある公爵家なのだ。
 
 最悪の場合、国内分裂してしまうことも考えられる。それを避けるには、10対0で公爵家に過失を認めさせる必要がある。悟られるわけにもいかないだろうから、慎重に動くだろう。

(わたくしが婚約破棄されるだけでも、公爵家はダメージを負うでしょうがそれだけでは足りませんわ。それに最近、無駄に関わってこようとしますし、今更関係改善されるくらいなら叩き落としてやります。あ、ジョゼフに何か不正をしていなかったか聞きましょう。ずっと忘れていたわ)

 色々なことがあり、公爵の不正の件は途中から忘れていた。

 ドレスの件も誤解だったらしいので(レティシアは公爵が売却していなくても、最早どうでもいいが)、不正をしていなさそうだと考えてはいるが、万が一がある。それにやってくれていた方が、こちらも道連れにし易いので歓迎だ。

(けれど殿下達がいつ、わたくしに行動を起こすか把握はしたいですわ。特に早めになるなら、それに応じた対処が必要ですし)

 知らずのうちに追い詰められて断罪となると、亡命できずに修道院送りなど、ゲーム通りの断罪になる可能性もある。

 とはいえ、レティシアは隠密など出来ない。友人もいないので、情報を得られにくい状況だ。
 
 何とかいい情報収集の手段はないかと、頭を巡らすのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。  しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。  冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!  わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?  それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜

矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】 公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。 この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。 小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。 だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。 どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。 それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――? *異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。 *「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。

嫁ぎ先は悪役令嬢推しの転生者一家でした〜攻略対象者のはずの夫がヒロインそっちのけで溺愛してくるのですが、私が悪役令嬢って本当ですか?〜

As-me.com
恋愛
 事業の失敗により借金で没落寸前のルーゼルク侯爵家。その侯爵家の一人娘であるエトランゼは侯爵家を救うお金の為に格下のセノーデン伯爵家に嫁入りすることになってしまった。  金で買われた花嫁。政略結婚は貴族の常とはいえ、侯爵令嬢が伯爵家に買われた事実はすぐに社交界にも知れ渡ってしまう。 「きっと、辛い生活が待っているわ」  これまでルーゼルク侯爵家は周りの下位貴族にかなりの尊大な態度をとってきた。もちろん、自分たちより下であるセノーデン伯爵にもだ。そんな伯爵家がわざわざ借金の肩代わりを申し出てまでエトランゼの嫁入りを望むなんて、裏があるに決まっている。エトランゼは、覚悟を決めて伯爵家にやってきたのだが────。 義母「まぁぁあ!やっぱり本物は違うわぁ!」 義妹「素敵、素敵、素敵!!最推しが生きて動いてるなんてぇっ!美しすぎて眼福ものですわぁ!」 義父「アクスタを集めるためにコンビニをはしごしたのが昨日のことのようだ……!(感涙)」  なぜか私を大歓喜で迎え入れてくれる伯爵家の面々。混乱する私に優しく微笑んだのは夫となる人物だった。 「うちの家族は、みんな君の大ファンなんです。悪役令嬢エトランゼのね────」  実はこの世界が乙女ゲームの世界で、私が悪役令嬢ですって?!  ────えーと、まず、悪役令嬢ってなんなんですか……?

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!? バッドエンドだらけの悪役令嬢。 しかし、 「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」 そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。 運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語! ※完結済です。 ※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///) ※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。 《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

気配消し令嬢の失敗

かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。 15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。 ※王子は曾祖母コンです。 ※ユリアは悪役令嬢ではありません。 ※タグを少し修正しました。 初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン

転生したら乙女ゲームのヒロインの幼馴染で溺愛されてるんだけど…(短編版)

凪ルナ
恋愛
 転生したら乙女ゲームの世界でした。 って、何、そのあるある。  しかも生まれ変わったら美少女って本当に、何、そのあるあるな設定。 美形に転生とか面倒事な予感しかしないよね。  そして、何故か私、三咲はな(みさきはな)は乙女ゲームヒロイン、真中千夏(まなかちなつ)の幼馴染になってました。  (いやいや、何で、そうなるんだよ。私は地味に生きていきたいんだよ!だから、千夏、頼むから攻略対象者引き連れて私のところに来ないで!)  と、主人公が、内心荒ぶりながらも、乙女ゲームヒロイン千夏から溺愛され、そして、攻略対象者となんだかんだで関わっちゃう話、になる予定。 ーーーーー  とりあえず短編で、高校生になってからの話だけ書いてみましたが、小学生くらいからの長編を、短編の評価、まあ、つまりはウケ次第で書いてみようかなっと考え中…  長編を書くなら、主人公のはなちゃんと千夏の出会いくらいから、はなちゃんと千夏の幼馴染(攻略対象者)との出会い、そして、はなちゃんのお兄ちゃん(イケメンだけどシスコンなので残念)とはなちゃんのイチャイチャ(これ需要あるのかな…)とか、中学生になって、はなちゃんがモテ始めて、千夏、攻略対象者な幼馴染、お兄ちゃんが焦って…とかを書きたいな、と思ってます。  もし、読んでみたい!と、思ってくれた方がいるなら、よかったら、感想とか書いてもらって、そこに書いてくれたら…壁|ω・`)チラッ

処理中です...