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第二部 第4章
511.たすけにきたのよ!
しおりを挟む「アンタたち、アタシの特異魔法が何かをさも知っているように話しているけど、いつ、どうやって知ったっていうのよ」
先ほどまで大男の腕に噛みついていた皇后様が、冷静に王女たちへと声をかけている。
さすが皇后様ですわ。切替が早い……あら、大男の腕に歯型がくっきりと……
「ディバイン公爵夫人と公子が、皇城からの帰り、襲撃された事件を覚えているか?」
王女もきちんと答えてくれますのね。
「ええ。あれはデルベ夫人の指示だったはずよ」
「デルベ夫人も証拠を消す能力には長けていたはずが、あの襲撃計画がバレたのはなぜか、未だに不可解ではある……」
あれは皇后様の仰る通り、デルベ夫人が指示し、エンプティという犯罪組織が加担したもののはず……という事はやっぱり王女たちは、エンプティと繋がりがありますのね。
「ちょっと、質問に答えてもらっていないわよ。デルベ夫人の襲撃事件に何があるってのよ」
「……こちらには、今目の前にいる、姿を消すという特異魔法を使える者がいる」
この意味がわかるか、と皇后様からわたくしに視線を移す王女に、そこは最後までは説明してくれませんのね、と思いながら皇后様の表情を確認する。
「……テオ様が突然現れた場に、そいつがいたってわけね」
透明化している女性が、その時にも姿を隠してどこからか見ていたという事ですのね。
「ですが、その場には皇后様の他にもテオ様を筆頭に、数人騎士(影)がいたはずですわ。彼らが突然現れたとはいえ、なぜ皇后様の特異魔法だと断定できますの?」
もしかして、まだ断定できていない段階なのではないか、と言葉を選びながらうかがっていると……
「だからだ。最強の名を欲しいままにする公爵がいてなお、皇后が騎士を率いてわざわざやって来なければならない理由は一つ」
そうでしたわ……我が国の皇后様がアクティブすぎて、それに慣れてしまっておりましたが、本来皇后陛下とは、城で守られているべき存在。簡単には動きませんわ!
「おほほっ、アタシはテオ様のファンなのよ! 当然特等席でテオ様の勇姿を見る為に付いていっただけよ」
皇后様、その言い訳はどうかと思いますわ。
『みなみなさま、ちゅんびはいいで、ござんちゅか?』
『ももんちゅたいちょ、じゅんび、できまちた!』
『うむ。じゅんび、ばんたんだ! ははうえを、たすけにいく!』
『ふりょ、いちまーしゅ!』
『ぺぇちゃ、みょ!』
子供たちの声がまた聞こえてきて、え!? と思った刹那だった。
「おかぁさま、たしゅけに、きたのよ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~ 祝コミカライズ登場! ネロ朕のちょっとお知らせしたいのだ ~
皇帝ネロウディアス: 朕推しの皆に嬉しいお知らせなのだ!
皇后レーテ: 急にお知らせって、一体何事よ
ネロ: うむ。実はコミカライズで朕が登場した事を祝して、今回発売されるノベルの5巻は、朕が主人公なのだ!
レーテ: そんなわけあるか!
ネロ: フフフ……それが、担当編集者さんにも、「最近ネロを見ると泣けてきます」と言わしめたのだぞ!
テオバルド: それは、皇后陛下の陛下への扱いが雑だから不憫だと思われたのでしょう
ネロ: 公爵!? そうなのか!?
イザベル: どこから突っ込めばいいかわかりませんわ……。ですが5巻は、皇帝陛下もたくさん出番がございますから、皇帝陛下推しの皆様も喜んでくださるのではないかしら
ノア: わたち、ちゅじんこー?
ぺーちゃん: ぺぇちゃ、みょ!
イザベル: あらあら、まだ内容は秘密ですのよ。だけどノアもぺーちゃんも、わたくしの主人公ですわ!
ノア: うふふっ、ひみちゅ……ちぃ~、ね
ぺーちゃん: ちぃ~
イザベル: 皆様、11/22の刊行を楽しみにしてくださいましね! 詳しい情報は、11/8以降にお伝えいたしますわ
ノア: たのちみね!
ぺーちゃん: ちゃにょ、っちぃ!
ネロ: 朕のコーナーが、可愛いにジャックされたのだ!!
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