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ドラゴンロード・フェスティバル
第557話、村でのお仕事
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俺は、役場でディアーナと向かい合っていた。
俺が書いた企画書をスラスラと読みながら、ディアーナは俺の話に耳を傾ける。
企画書とは別に、俺は大事なことを話していた。
「ってわけで……ドラゴンロード王国に行こうと思うんだ」
「…………」
「えっと、その……俺、ローレライとクララベルの旦那だし、二人の故郷にまだ行ったことないし、それに、ガーランド王たちに挨拶もしないと」
「……確かに、挨拶はしないといけませんね」
ディアーナは、企画書を置いて紅茶を飲む。
「ドラゴンロード王国からは、ローレライ様とクララベル様がここに来て以来、七日に一度は贈り物が届きます。珍しい食材やドレス、硬化や宝石、お酒に珍味……」
そう。ドラゴンロード王国から贈り物がかなり届いてる。
ガーランド王、まだまだ子離れできないようだ。
食材は村の飲食店や銀猫たちに料理してもらったり、お酒はタヌスケ商店に卸している。お金が届くのは「ローレライとクララベルのお小遣い」らしい……まぁ、この村じゃベルゼ通貨以外は使えないけどね。
お酒もバーに卸してるし、正直なところドラゴンロード王国の贈り物はかなり嬉しい。
「一度、ご挨拶せねばと思っていました。アシュト様、ドラゴンロード王国に行くのでしたら、私も同行いたします」
「え」
「もちろん、アシュト様たちの邪魔はしません。建国祭……ちょうどいいですね。この企画書もなかなか面白い。他国の祭りを見学するのも良さそうです」
俺が出した企画書は、村の祭りに関する企画書だ。
確かに、ドラゴンロード王国で開催される建国祭について、勉強するのも悪くない。
「じゃあ、あと何人か連れて行くか」
「ええ。他種族の意見も取り入れたいので、イオフィエルを。それと、商人の意見も必要ですので、タヌスケさんも連れて行こうと思います」
「イオフィエルはともかく、タヌスケも?」
「ええ。お祭りとなれば出店が不可欠。一流商人のタヌスケさんなら、的確な意見が出ると思います」
「なるほど、わかった」
「お二人にはこちらから説明します。村長は、ローレライ様とクララベル様と一緒に過ごすことだけをお考え下さい」
「お、おお……でも、仕事なら俺も」
「村長の意見は最終的に聞かせていただきます」
「わ、わかった……その、ディアーナ、ありがとな」
「……ありがとな、とは?」
「いや、俺さ……村長なのに、村を留守にしてばかりだし、イベントとか村の運営とかも全部任せっきりで」
「それが仕事ですので」
「そうだけど……ちゃんとお礼は伝えたかった。ありがとう、ディアーナ」
「…………」
ディアーナはそっぽ向く……あれ、耳が赤い?
「こほん。話は終わりです。忙しいので、何かあれば秘書を通してください!」
「は、はい!」
ディアーナに叩き出されるように、俺は役場を後にした。
◇◇◇◇◇◇
「よし。ミュディのところへ行くか」
役場から出た俺は、ミュディの元へ。
今日は仕事って言ってたから、製糸場にいるだろう。
のんびり散歩しながら製糸場へ到着。
中に入ると……すっげぇ、悪魔族や天使族、アラクネー族やゴルゴーン族の女性たちが、大量に並ぶ機織り機の前で作業している。
集中してるのか、俺が来たことも気付いてない。
すると、機織り機の前にいたライラちゃんの鼻がぴくっと動いた。
「わぅ……お兄ちゃん?」
俺と目が合うと、作業を止めて俺の傍へ。
ふわふわ尻尾がブンブン揺れているのが可愛らしい。
「お兄ちゃん、ここに来るの久しぶりだね」
「うん。ミュディはいる?」
「わぅぅ、お部屋にいるよ」
ライラちゃんの頭をイヌミミを撫でる。
まだまだ子供だ。ちょっと前まで避けられていたけど、今はちゃんと目と目を合わせて話をしている。
仕事の邪魔しちゃ悪いな。
「ありがとう。じゃ、またね」
「くぅん。お兄ちゃん、今度一緒に遊んでね」
「うん」
ライラちゃんにも寂しい想いをさせてるな……ドラゴンロード王国に行く前に、子供たちやウッドたちといっぱい遊ぶとしますかね。
製糸場には、ミュディ専用の部屋がある。
ドアをノックすると、中から「はーい」と声がした。
ドアを開けると、ミュディは何やらデザインをしていた。
「あれ? アシュト、珍しいね。どうかしたの?」
「ああ。ちょっと話があって」
「ん、待って。今お茶を淹れるね」
ミュディは、サイドテーブルにあった茶器を使い、カーフィーを淹れる。
ミュディの淹れたカーフィー、なんて美味いんだ。
「それで、話って?」
「ああ。実は、用事があって、ローレライとクララベルがドラゴンロード王国に帰るんだ」
「そうなんだ……」
「その用事っていうのが、ドラゴンロード王国の建国祭でな。ちょうど村でお祭りも考えてるし、視察がてら俺も行くことにしたんだ。そこで、ミュディも一緒に行こう」
「え、わたしも?」
「ああ。その……二人でデーととかしたいし。あ、もちろんローレライとクララベルも」
「……ふふ。ありがとう」
ミュディは柔らかく微笑む。
「出発はいつ?」
「まだ先。仕事の都合もあるだろうから、スケジュールを調整してくれ。あとでローレライとクララベルも混ぜて、打ち合わせしよう」
「うん。あれ? シェリーちゃんやエルミナは?」
「シェリーは魔法学園があるし、エルミナはワインの試飲会でやらかしたおかげで外出禁止だからな……」
「あ、あはは」
まぁ、シェリーは連れて行ってもいいかなと思っていたが……エルミナだけ残すのも悪い。そう思っていたら、ローレライとクララベルもに、シェリーから「あたし、魔法学園あるから行かない。お土産よろしくね!」って言われたそうだ。
シェリー、お土産いっぱい買ってくるからな。
「ふふ、ドラゴンロード王国かぁ……小さい頃、一度だけ行ったことあるよ」
「そうなのか?」
「うん。お父様のお兄様が、ドラゴンロード王国に住んでるから」
「へぇ……知らなかった」
「……そういえば、建国祭だよね? ビッグバロッグ王国から、誰か招待とかされるんじゃない?」
「その可能性あるな。でもまぁ、兄さんは忙しいし、他の貴族じゃないか?」
俺とミュディは、仕事を忘れのんびり世間話を楽しんだ。
俺が書いた企画書をスラスラと読みながら、ディアーナは俺の話に耳を傾ける。
企画書とは別に、俺は大事なことを話していた。
「ってわけで……ドラゴンロード王国に行こうと思うんだ」
「…………」
「えっと、その……俺、ローレライとクララベルの旦那だし、二人の故郷にまだ行ったことないし、それに、ガーランド王たちに挨拶もしないと」
「……確かに、挨拶はしないといけませんね」
ディアーナは、企画書を置いて紅茶を飲む。
「ドラゴンロード王国からは、ローレライ様とクララベル様がここに来て以来、七日に一度は贈り物が届きます。珍しい食材やドレス、硬化や宝石、お酒に珍味……」
そう。ドラゴンロード王国から贈り物がかなり届いてる。
ガーランド王、まだまだ子離れできないようだ。
食材は村の飲食店や銀猫たちに料理してもらったり、お酒はタヌスケ商店に卸している。お金が届くのは「ローレライとクララベルのお小遣い」らしい……まぁ、この村じゃベルゼ通貨以外は使えないけどね。
お酒もバーに卸してるし、正直なところドラゴンロード王国の贈り物はかなり嬉しい。
「一度、ご挨拶せねばと思っていました。アシュト様、ドラゴンロード王国に行くのでしたら、私も同行いたします」
「え」
「もちろん、アシュト様たちの邪魔はしません。建国祭……ちょうどいいですね。この企画書もなかなか面白い。他国の祭りを見学するのも良さそうです」
俺が出した企画書は、村の祭りに関する企画書だ。
確かに、ドラゴンロード王国で開催される建国祭について、勉強するのも悪くない。
「じゃあ、あと何人か連れて行くか」
「ええ。他種族の意見も取り入れたいので、イオフィエルを。それと、商人の意見も必要ですので、タヌスケさんも連れて行こうと思います」
「イオフィエルはともかく、タヌスケも?」
「ええ。お祭りとなれば出店が不可欠。一流商人のタヌスケさんなら、的確な意見が出ると思います」
「なるほど、わかった」
「お二人にはこちらから説明します。村長は、ローレライ様とクララベル様と一緒に過ごすことだけをお考え下さい」
「お、おお……でも、仕事なら俺も」
「村長の意見は最終的に聞かせていただきます」
「わ、わかった……その、ディアーナ、ありがとな」
「……ありがとな、とは?」
「いや、俺さ……村長なのに、村を留守にしてばかりだし、イベントとか村の運営とかも全部任せっきりで」
「それが仕事ですので」
「そうだけど……ちゃんとお礼は伝えたかった。ありがとう、ディアーナ」
「…………」
ディアーナはそっぽ向く……あれ、耳が赤い?
「こほん。話は終わりです。忙しいので、何かあれば秘書を通してください!」
「は、はい!」
ディアーナに叩き出されるように、俺は役場を後にした。
◇◇◇◇◇◇
「よし。ミュディのところへ行くか」
役場から出た俺は、ミュディの元へ。
今日は仕事って言ってたから、製糸場にいるだろう。
のんびり散歩しながら製糸場へ到着。
中に入ると……すっげぇ、悪魔族や天使族、アラクネー族やゴルゴーン族の女性たちが、大量に並ぶ機織り機の前で作業している。
集中してるのか、俺が来たことも気付いてない。
すると、機織り機の前にいたライラちゃんの鼻がぴくっと動いた。
「わぅ……お兄ちゃん?」
俺と目が合うと、作業を止めて俺の傍へ。
ふわふわ尻尾がブンブン揺れているのが可愛らしい。
「お兄ちゃん、ここに来るの久しぶりだね」
「うん。ミュディはいる?」
「わぅぅ、お部屋にいるよ」
ライラちゃんの頭をイヌミミを撫でる。
まだまだ子供だ。ちょっと前まで避けられていたけど、今はちゃんと目と目を合わせて話をしている。
仕事の邪魔しちゃ悪いな。
「ありがとう。じゃ、またね」
「くぅん。お兄ちゃん、今度一緒に遊んでね」
「うん」
ライラちゃんにも寂しい想いをさせてるな……ドラゴンロード王国に行く前に、子供たちやウッドたちといっぱい遊ぶとしますかね。
製糸場には、ミュディ専用の部屋がある。
ドアをノックすると、中から「はーい」と声がした。
ドアを開けると、ミュディは何やらデザインをしていた。
「あれ? アシュト、珍しいね。どうかしたの?」
「ああ。ちょっと話があって」
「ん、待って。今お茶を淹れるね」
ミュディは、サイドテーブルにあった茶器を使い、カーフィーを淹れる。
ミュディの淹れたカーフィー、なんて美味いんだ。
「それで、話って?」
「ああ。実は、用事があって、ローレライとクララベルがドラゴンロード王国に帰るんだ」
「そうなんだ……」
「その用事っていうのが、ドラゴンロード王国の建国祭でな。ちょうど村でお祭りも考えてるし、視察がてら俺も行くことにしたんだ。そこで、ミュディも一緒に行こう」
「え、わたしも?」
「ああ。その……二人でデーととかしたいし。あ、もちろんローレライとクララベルも」
「……ふふ。ありがとう」
ミュディは柔らかく微笑む。
「出発はいつ?」
「まだ先。仕事の都合もあるだろうから、スケジュールを調整してくれ。あとでローレライとクララベルも混ぜて、打ち合わせしよう」
「うん。あれ? シェリーちゃんやエルミナは?」
「シェリーは魔法学園があるし、エルミナはワインの試飲会でやらかしたおかげで外出禁止だからな……」
「あ、あはは」
まぁ、シェリーは連れて行ってもいいかなと思っていたが……エルミナだけ残すのも悪い。そう思っていたら、ローレライとクララベルもに、シェリーから「あたし、魔法学園あるから行かない。お土産よろしくね!」って言われたそうだ。
シェリー、お土産いっぱい買ってくるからな。
「ふふ、ドラゴンロード王国かぁ……小さい頃、一度だけ行ったことあるよ」
「そうなのか?」
「うん。お父様のお兄様が、ドラゴンロード王国に住んでるから」
「へぇ……知らなかった」
「……そういえば、建国祭だよね? ビッグバロッグ王国から、誰か招待とかされるんじゃない?」
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