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ドラゴンロード・フェスティバル
第564話、ごめんね二人とも
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ディアーナ、タヌスケさんと一緒に向かったのは、ガーランド王の尻尾が食べられるという食事処だ。
というか、大勢の住人が並んでる……そんなに尻尾肉食べたいのかな。
店に入りたいけど、並ぶしかないのかな。
「並ぶしかないのかな」
「列を確認しましたが、ローレライ様たちはいませんでした。どうやら店内にいるようですね」
「んー……入口には店員がいるけど、中見るのダメかな」
「難しいですね」
俺とディアーナが入口の店員を見ていると、タヌスケさんが言う。
「へへへ……ここはアタシにお任せください。へへへ、中に入ればいいんですよね?」
「そ、そうですけど……」
「へへへ、まぁ見ててください」
タヌスケさんは、入口で順番待ちを確認している店員の元へ。
ヘコヘコしながら何か話している。店員は胡散臭いにタヌスケさんを見ていたが、タヌスケさんが何かを言い、再び頭を下げ、店員さんと握手……そして戻ってきた。
「さ、どうぞ。ああ、確認だけという条件ですので」
「え、どうやったんですか?」
「へへへ……まぁ、チョイと」
「…………」
ディアーナは頭を押さえため息を吐く。
そして、タヌスケさんにポツリと言った。
「今回は見なかったことしにます。ですが、『村では』そのような行為をしないこと」
「もちろんです。へへへ……アタシは一流の商人。こういう『作法』も覚えなきゃならないこともあったんで……お察しください」
「?????」
わけがわからず首を傾げていると、ディアーナが言う。
「さ、アシュト様。中へ行きましょう」
「あ、ああ」
「へへへ……」
なんとなく、タヌスケさんは敵に回しちゃいけない。そう思いつつ店内へ。
◇◇◇◇◇◇
店内には、肉の匂いが充満していた。
香ばしいソースの香り……そういや昼ご飯食べてなかった。
店内は個室で、ドアではなくノレンがかかっている。個室からは楽し気な声が聞こえてきた。
「ガーランド王の尻尾、うめぇな!」
「ああ、やっぱ最高の尻尾だぜ!」
「ん~ジューシーで美味しいわぁ~」
「おかわり!」「待った待った。高いんだからダメよ!」
えーと……尻尾肉、食べたくなってきた。
待て待て。尻尾肉はいい、今はローレライたちが先だ。
キョロキョロしていたディアーナは、一つの個室へ。
「二人とも……元気出しなよ」
「うぅぅ……お兄ちゃん」
「……アシュト、怒らせたのかしら。私、なんで……」
「クララベル、肉食えって」
「……」
見つけた。
ああ、二人は悲しんでいる。
俺は胸が締め付けられるように痛くなった。
そうだ。ローレライとクララベルにとって、ルクソードとエシルドは幼馴染。久しぶりに会った幼馴染なんだ。昔みたいに話すことだってある。俺はそんな二人の一面に嫉妬していた。
そうだ。何がどうあれ、二人の旦那は俺なんだ。
その俺が、二人を悲しませてどうする。
すると、ディアーナが俺の背中を叩いた。
「やるべきことは?」
「わかってる」
「なら、私はここで失礼します」
「……ディアーナ、ありがとう」
「いえ。では」
ディアーナは一礼して店を出た。ディアーナ、本当にいい女だよ。
俺は襟を正し、呼吸を整えてノレンをくぐった。
「……アシュト!?」
「お兄ちゃん!!」
「二人とも、ごめん!!」
俺は入るなり頭を下げた。
ここで誤魔化すのは二人に対して不誠実。だから俺は言う。
「俺、みっともない嫉妬してた。ローレライとクララベルが、ルクソードとエシルドに対してすっごく砕けた感じで……仲良しで。俺の知らない二人をこの二人が知ってるのがくやしくて、それで……逃げた。でも、ここで逃げrのは違う。俺しか知らない二人だって間違いなくいるんだ。だから……ごめん!!」
「「「「…………」」」」
ポカンとしている四人。
すると、ローレライが席を立った。
「つまり、アシュト……あなた、嫉妬してたの?」
「……はい」
「そう……確かに、ルクソードは大事な幼馴染。歳も同じだし、子供のころから知ってるし、同じ王族だから遠慮なんてない。そんな態度があなたを傷付けたのね……アシュト、ごめんなさい。安心して、私の旦那様はあなただけよ?」
「ローレライ……」
「わたしも!! わたしもお兄ちゃんの奥さんだよ? エシルドは友達!! お兄ちゃんは旦那様!!」
「クララベル……」
「ごめんね。お兄ちゃん……」
ああ、クララベルが泣いてしまった。
俺はクララベルを撫でる。
すると、ルクソードが立ちあがる。
「どうやら、ボクたちは悪役みたいですね」
「あ、いや……そんなことは」
「こんな場所で言うのもですけど、言わせて頂きます。ボクは、ローレライのことを愛している。彼女を妻として迎えるために、ガーランド王に決闘を申し込んだこともあります」
「る、ルクソード……?」
「ローレライ。キミが結婚したと聞いて、ボクは自分を押さえることができなかった。何度もガーランド王に確認したよ……最強にして伝説の『覇王龍』が、人間に負けたと聞いてね」
ルクソードは、ローレライを悲し気に見て、俺に敵意を向ける。
俺は目をそらさない。人間でも、引いちゃいけないときがある。
「エシルド。お前も素直になれ」
「兄上……」
「え、エシルド?」
「クララベル。おれもお前のこと、ずっと好きだった……勝てる気しなかったけど、ガーランド王とも戦ったんだ」
「そうなんだ……」
エシルドは、どこか悲しそうに微笑んだ。
クララベルはどうしていいのかわからず、俺を見る。
ルクソードは、俺に言う。
「こんなことに意味はないし、どうにもならないけど……ケジメは付けたい。アシュト様、あなたに真剣勝負を申し込みます」
「おれもです。アシュト様、あなたと戦って、この想いにケリを付けたい」
ルクソードとエルシドは、まっすぐな眼で俺を見た。
引くわけにはいかない。男として、夫として。
いつもは弱腰の俺だが、カッコ悪い姿はもう見せたくなかった。
「わかった。その挑戦を受ける」
「あ、アシュト!?」
「お兄ちゃん!?」
「悪いな二人とも。いつもはビビる俺だけど、今回はマジで戦う」
「でも……」
「ローレライ、クララベル。見ててくれ」
俺は戦いを決意。
男二人の想いを、真正面から迎え撃つことにした。
というか、大勢の住人が並んでる……そんなに尻尾肉食べたいのかな。
店に入りたいけど、並ぶしかないのかな。
「並ぶしかないのかな」
「列を確認しましたが、ローレライ様たちはいませんでした。どうやら店内にいるようですね」
「んー……入口には店員がいるけど、中見るのダメかな」
「難しいですね」
俺とディアーナが入口の店員を見ていると、タヌスケさんが言う。
「へへへ……ここはアタシにお任せください。へへへ、中に入ればいいんですよね?」
「そ、そうですけど……」
「へへへ、まぁ見ててください」
タヌスケさんは、入口で順番待ちを確認している店員の元へ。
ヘコヘコしながら何か話している。店員は胡散臭いにタヌスケさんを見ていたが、タヌスケさんが何かを言い、再び頭を下げ、店員さんと握手……そして戻ってきた。
「さ、どうぞ。ああ、確認だけという条件ですので」
「え、どうやったんですか?」
「へへへ……まぁ、チョイと」
「…………」
ディアーナは頭を押さえため息を吐く。
そして、タヌスケさんにポツリと言った。
「今回は見なかったことしにます。ですが、『村では』そのような行為をしないこと」
「もちろんです。へへへ……アタシは一流の商人。こういう『作法』も覚えなきゃならないこともあったんで……お察しください」
「?????」
わけがわからず首を傾げていると、ディアーナが言う。
「さ、アシュト様。中へ行きましょう」
「あ、ああ」
「へへへ……」
なんとなく、タヌスケさんは敵に回しちゃいけない。そう思いつつ店内へ。
◇◇◇◇◇◇
店内には、肉の匂いが充満していた。
香ばしいソースの香り……そういや昼ご飯食べてなかった。
店内は個室で、ドアではなくノレンがかかっている。個室からは楽し気な声が聞こえてきた。
「ガーランド王の尻尾、うめぇな!」
「ああ、やっぱ最高の尻尾だぜ!」
「ん~ジューシーで美味しいわぁ~」
「おかわり!」「待った待った。高いんだからダメよ!」
えーと……尻尾肉、食べたくなってきた。
待て待て。尻尾肉はいい、今はローレライたちが先だ。
キョロキョロしていたディアーナは、一つの個室へ。
「二人とも……元気出しなよ」
「うぅぅ……お兄ちゃん」
「……アシュト、怒らせたのかしら。私、なんで……」
「クララベル、肉食えって」
「……」
見つけた。
ああ、二人は悲しんでいる。
俺は胸が締め付けられるように痛くなった。
そうだ。ローレライとクララベルにとって、ルクソードとエシルドは幼馴染。久しぶりに会った幼馴染なんだ。昔みたいに話すことだってある。俺はそんな二人の一面に嫉妬していた。
そうだ。何がどうあれ、二人の旦那は俺なんだ。
その俺が、二人を悲しませてどうする。
すると、ディアーナが俺の背中を叩いた。
「やるべきことは?」
「わかってる」
「なら、私はここで失礼します」
「……ディアーナ、ありがとう」
「いえ。では」
ディアーナは一礼して店を出た。ディアーナ、本当にいい女だよ。
俺は襟を正し、呼吸を整えてノレンをくぐった。
「……アシュト!?」
「お兄ちゃん!!」
「二人とも、ごめん!!」
俺は入るなり頭を下げた。
ここで誤魔化すのは二人に対して不誠実。だから俺は言う。
「俺、みっともない嫉妬してた。ローレライとクララベルが、ルクソードとエシルドに対してすっごく砕けた感じで……仲良しで。俺の知らない二人をこの二人が知ってるのがくやしくて、それで……逃げた。でも、ここで逃げrのは違う。俺しか知らない二人だって間違いなくいるんだ。だから……ごめん!!」
「「「「…………」」」」
ポカンとしている四人。
すると、ローレライが席を立った。
「つまり、アシュト……あなた、嫉妬してたの?」
「……はい」
「そう……確かに、ルクソードは大事な幼馴染。歳も同じだし、子供のころから知ってるし、同じ王族だから遠慮なんてない。そんな態度があなたを傷付けたのね……アシュト、ごめんなさい。安心して、私の旦那様はあなただけよ?」
「ローレライ……」
「わたしも!! わたしもお兄ちゃんの奥さんだよ? エシルドは友達!! お兄ちゃんは旦那様!!」
「クララベル……」
「ごめんね。お兄ちゃん……」
ああ、クララベルが泣いてしまった。
俺はクララベルを撫でる。
すると、ルクソードが立ちあがる。
「どうやら、ボクたちは悪役みたいですね」
「あ、いや……そんなことは」
「こんな場所で言うのもですけど、言わせて頂きます。ボクは、ローレライのことを愛している。彼女を妻として迎えるために、ガーランド王に決闘を申し込んだこともあります」
「る、ルクソード……?」
「ローレライ。キミが結婚したと聞いて、ボクは自分を押さえることができなかった。何度もガーランド王に確認したよ……最強にして伝説の『覇王龍』が、人間に負けたと聞いてね」
ルクソードは、ローレライを悲し気に見て、俺に敵意を向ける。
俺は目をそらさない。人間でも、引いちゃいけないときがある。
「エシルド。お前も素直になれ」
「兄上……」
「え、エシルド?」
「クララベル。おれもお前のこと、ずっと好きだった……勝てる気しなかったけど、ガーランド王とも戦ったんだ」
「そうなんだ……」
エシルドは、どこか悲しそうに微笑んだ。
クララベルはどうしていいのかわからず、俺を見る。
ルクソードは、俺に言う。
「こんなことに意味はないし、どうにもならないけど……ケジメは付けたい。アシュト様、あなたに真剣勝負を申し込みます」
「おれもです。アシュト様、あなたと戦って、この想いにケリを付けたい」
ルクソードとエルシドは、まっすぐな眼で俺を見た。
引くわけにはいかない。男として、夫として。
いつもは弱腰の俺だが、カッコ悪い姿はもう見せたくなかった。
「わかった。その挑戦を受ける」
「あ、アシュト!?」
「お兄ちゃん!?」
「悪いな二人とも。いつもはビビる俺だけど、今回はマジで戦う」
「でも……」
「ローレライ、クララベル。見ててくれ」
俺は戦いを決意。
男二人の想いを、真正面から迎え撃つことにした。
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