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秋の訪れ
第602話、妖狐の紅葉祭
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芋煮会が終わりしばらくして、薬院に遊びに来たミュアちゃんが俺に言った。
ちなみに、今日は俺一人だけ。ルミナもココロもいない。
「にゃあ……カエデ、村に来ないの」
カエデは、芋煮会で『ミソ』とかいう調味料を無断で持ち出し、その罰を受けている。
村の出入りはしばらく禁止、妖狐の里にいるみたいだけど。
ミュアちゃんは心配なのか、ネコミミが萎れていた。
俺はミュアちゃんの頭を撫でながら言う。
「大丈夫だって。そのうちひょっこり現れるよ」
「にゃあー……おみそ、シルメリアが欲しがってた。それくらいおいしかったの」
「ミソ、か……確かに、あれは美味かった」
ミソ。原材料から製造法まで不明なんだよな。
妖狐族の秘伝調味料らしいけど……あれ、確かに美味しかった。
でも、秘伝っていうくらいだし……うむむ。
「ご主人さま。カエデのおうちに行きたいー」
「……うーん」
最近、妖狐族の里には行ってないな。
それに、知らなかったとはいえ、秘伝の調味料を使ったのは村の芋煮会だ。責任はともかく、一言きちんと謝罪に行くべきだろう……もしかしたら、カエデに会えるかもしれない。
俺はミュアちゃんの頭を撫でる。
「よし。明日、妖狐族の里に行ってみようか」
「にゃあ!」
となると、手土産を準備しなきゃな。
まずはディアーナのところに行ってみるか。
◇◇◇◇◇◇
翌日。
俺、ミュアちゃん、ミュアちゃんが抱えていた三毛猫、ミュディ、ライラちゃん、柴犬というメンバーで、妖狐族の里へ行くことになった。
ミュディとライラちゃんは仕事休み。妖狐族の里に行くと誘ったら喜んでくれた。
三毛猫と柴犬は……まあ、別にいいか。
転移魔方陣を使い、さっそく妖狐族の里へ。
到着するなり、驚いた。
「わぁ……綺麗」
「紅葉か……まさか、妖狐族の里も」
ミュディが景色に見惚れていた。当然俺も。
転移魔方陣は妖狐族の里を見下ろすように設置されているため、里全体を見渡せる。
木々の葉が赤く色づき、なんとも幻想的な光景が見える。所々に立ち上る湯気は温泉だろう、その立ち上る湯気と紅葉が合わさり、なんとも風情がある。
すると、ミュアちゃんが俺の手を引く。
「にゃあ、行こう」
「ああ。そうだね」
『にゃあー』
『わん』
「お兄ちゃん、この子が『おなかへった』って」
「あはは。じゃあ、カエデの家に行く前に、少し腹ごしらえするか」
「にゃったー!」
「くぅん。うれしい!」
「ふふ、みんな可愛いね」
ミュディはライラちゃんと、俺はミュアちゃんと手を繋ぐ。
三毛猫と柴犬は仲良く並んで歩きだす。顔を合わせてニャーニャー鳴き、柴犬は相槌を打つようにワンワン鳴くことから、会話しているように見えた。
妖狐族の里へ下りる道を歩いていると……なんと、藪からキツネが飛び出してきた。
『…………』
「き、キツネ、だよな」
「でも、真っ白……綺麗」
そう、キツネは白かった。
白いフワフワの尻尾を揺らし、俺をジッと見てから歩き出した。
「な、なんだろう」
「ついてこい、ってことなのかな?」
ミュディがそう言うと、キツネは振り返り頷いた。
さらに、柴犬と三毛猫がキツネのそばへ。鳴き声で会話すると一緒に歩きだす。
『にゃあぁ』
「ご主人さま、キツネ、ついてこいだって」
『わん』
「この子も同じこと言ってる」
『にゃあ』と『わん』にそんな意味があるのか。
まぁ、危険はないだろう。
ミュディを見ると、にっこり頷いた。
「じゃあ、一緒に行くか」
俺たちはキツネと一緒に、妖狐族の里へ降りた。
◇◇◇◇◇◇
里に下り、入口でさっそく止められた。
門番の妖狐族の男性は、白いキツネを見て片膝をつき頭を下げた。
「これはこれは『老狐』様……!!」
「我らが里へ来て下さるとは!!」
ろうこ……?
首を傾げていると、カエデの父で里長のフヨウさんが慌ててやってきた。
フヨウさんは、片膝をついて頭を下げる。
「老狐様。お久しぶりでございます」
『うむ、久しいなフヨウ。鼻たれ坊主がデカくなりおって』
「うおっ」
「しゃ、しゃべった!?」
いきなりのことで驚く俺とミュディ。
すると、フヨウさんが俺に言う。
「ようこそいらっしゃいました、アシュト殿。こちらは狐の始祖『老狐』ラオフェン様です。アシュト殿、お聞きしたいのですが、どうして老狐様と一緒に……?」
「えっと……いきなり藪から飛び出してきました」
「え?」
フヨウさん、そんな目で見ないでくれ……マジでそうなんだから。
すると、白いキツネことラオフェンは「かっかっか」と笑った。
『なに、おぬしから懐かしい匂いと、我が友の匂いがしたのでな』
「懐かしい匂いと、友達の匂い?」
『ああ。ムルシエラゴ様と、フェンリルの匂いだ』
「シエラ様はともかく、フェンリルって……シロのことじゃないよな。あと俺が知ってるフェンリルは、ハイエルフの里のフェンリルだけど……会ったのはもうずいぶん前だし、匂いなんて残ってるのか?」
俺は自分の匂いを嗅ぐ……うーん、今日も薬と薬草の匂いしかしない。
ラオフェンは、俺の足をクンクン嗅ぐ。
『物理的ではない、魂に匂いが付いているのだ。ふふ、懐かしい……思わず目が覚めてしまったわい。フェンリルとは、共にオーベルシュタインの野山を駆けまわったものよ。どちらがムルシエラゴ様を背に載せるかでやりあったこともあったわい』
なるほどなー。
友達か。狐と狼……いろいろあるんだなぁ。
以前は、硫黄の匂いがきつくてそれどころじゃなかったしな。
『我の事はラオフェンと呼べ。アシュト、我が友よ』
「わかった。じゃあラオフェン、よろしくな」
『うむ。懐かしい匂いを堪能したし、我はしばらく山で眠ろう……何かあったらいつでも来い。ではな』
そう言って、ラオフェンは山に戻って行った。
「まさか、古の狐と友人になるとは……」
フヨウさんは驚いていた。
ようやく立ち上がり、改めて俺に挨拶する。
「アシュト殿、本日はどのようなご用件で?」
「はい。その……カエデの件で少し」
「カエデの件……ああ、ミソの件ですね」
「はい。知らなかったとはいえ、ミソを使ったのはうちのイベントですし……カエデにだけ責任を押し付けるのは、やはり納得できないので」
と、ミュアちゃんがフヨウさんに言う。
「にゃう……わたしもわるいの。カエデを許してあげて」
「これは困りましたね……」
フヨウさんは苦笑し、ミュアちゃんの頭を撫でた。
柴犬と三毛猫も、フヨウさんの周りをグルグル回っている。
ライラちゃんは、そっとミュアちゃんの手を握った。
ミュディは、フヨウさんに質問する。
「あの、カエデちゃんはどちらに……?」
「カエデは、モミジと一緒に『紅葉祭』の準備をしています」
「にゃあ。おまつり?」
「ええ。お祭りといっても、秋の恵みに感謝し、山に感謝をする儀式のようなものです。妖狐族に伝わる舞を披露し、お供え物をするのです」
「へぇ……」
「里の奥に『舞殿』がありまして、そこでモミジが舞を披露するのです。今年から、カエデも舞をすることになりまして……モミジが指導しています」
「あれ、じゃあカエデが村に来なかったのは」
「舞の稽古です。ミソの件はもう許していますよ。モミジのお説教だけで……」
なんかフヨウさんが遠い目をしていた。お説教……どんな内容だったのかな。
すると、ライラちゃんのお腹が「きゅるる」と鳴った。
「わぅぅ……」
「立ち話もなんですし、お昼にしましょうか。近くの茶屋に案内しますよ」
フヨウさんと一緒に、俺たちは近くの茶屋へ入った。
◇◇◇◇◇◇
茶屋でたくさんの団子やおにぎり、煮物や焼き魚をご馳走になった。
お腹がいっぱいになり、フヨウさんにお礼を言う。
「ありがとうございました、お腹いっぱいです」
「それはよかった。ところで、このあとですが」
「にゃあ、カエデに会いたいー」
「そうですね……舞の稽古中だと思いますが、アシュト殿たちならいいでしょう。妖狐族の里にある『舞殿』へご案内いたします」
「にゃったー! ありがとー」
「わん。カエデ、元気かな」
子供たちはすごいな。
俺はミュディと顔を合わせ苦笑した。
そして、茶屋を出てフヨウさんと一緒に里の奥へ。
観光地から抜け、広い山道を進んでいく。
「この石細工、すごいですね……」
「石灯篭と言います。夜はこの中に蝋燭を入れて、道を照らすのですよ」
ミュディは「いしとうろう」という石細工に見惚れていた。
さらに、赤い門のような大きな何かもあった。
「これは鳥居です。さ、この先が舞殿ですよ」
やはり、妖狐族の里は世界が違う……なんというか、文化の違いを思い知らされた。
鳥居をくぐると、少し開けた場所へ。その先には吊り橋がかかっていた。
どうやら、この先は崖らしい……崖の先に見えるのは、なんとも不安定そうな足場に立つ、大きな建物だ。崖越しでもわかる。大きなステージが見えた。
そのステージに、カエデとモミジさんがいた。
「にゃあ、カエデー!」
「む……?」
ミュアちゃんとライラちゃんが手を振ると、カエデがこちらを見た。
嬉しそうにブンブン手を振る。モミジさんがこちらを見て頭を下げると、少しムッとしたようにフヨウさんを見た。フヨウさんは、ちょっと困ったように笑い手を振る。
「では、あちらへ行きましょうか」
「あの……この吊り橋を通ってですよね」
「ええ、もちろん」
ミュアちゃんたちは楽しそうに渡るが、俺とミュディはくっつきながら、慎重に渡った。
崖、めちゃくちゃ怖い……下を見ると眩暈がした。
ようやく吊り橋を渡り、舞殿の中へ。
ステージ(後で知ったが舞台と言うらしい)に入ると、カエデが尻尾を振りながらミュアちゃんたちの傍へ。
「よく来たのじゃ。でも、舞殿は立ち入り禁止じゃ……?」
カエデがフヨウさんを見ると、モミジさんも同じ意見だと言わんばかりに見る。
「アシュト殿たちは、老狐様に認められたんだよ。だから、特別に許可をした」
「なんと、老狐さまが……」
「驚いたわね……」
カエデとモミジさんも驚いていた。あの白いキツネ、そんなにすごいのか。
ミュアちゃんは、カエデに抱きいて言う。
「にゃあ。カエデ、村に来ないから心配してたの」
「すまんの。紅葉祭が近いから、舞の練習をしていたのじゃ。今年から、わらわも母上と一緒に踊るのじゃ」
「くぅん。おみその件はもういいんだね」
「う、うむ……あまり思い出したくないのじゃ」
カエデは青くなる。
モミジさんがにっこり笑っていた。
「祭りは明日なのじゃ。みんな、わらわの舞をぜひ見てほしいのじゃ」
「にゃあ。見る」
「わん、見る」
こりゃ明日も来ることになりそうだ。
この日は、カエデの家に泊まることになった。
ミュアちゃんとライラちゃん、柴犬と三毛猫はカエデの部屋にお泊りで、俺とミュディは温泉付きの離れを借りることになった。最初は子供たちも一緒にという話だったけど、モミジさんがニッコリ笑い、子供たちを引き離してくれたのだ……うん、察してくれてありがとうございます。
離れは立派な造りで、温泉も広い。食事も使用人さんたちが運んでくれた。
久しぶりに二人きりなので、ちょっとお酒も飲んじゃうぞ。
俺は窓際に移動し、外を眺めながらミュディにお酌をしてもらう。
「はい、アシュト」
「お、ありがとう。ん~……なんて贅沢だ。エルミナたちに申し訳ないな」
「ふふ、今日だけわたしが一人じめしちゃう」
ミュディもけっこう酔ってるのかな。
俺の肩に頭を乗せて甘えてくるのが、なんともかわいい。
「ね、アシュト……温泉入ろっか?」
「お、おう……」
妖狐族の温泉は、やっぱり最高でした!
◇◇◇◇◇◇
翌日。
朝風呂に入り、朝食を食べて本邸へミュアちゃんたちを迎えに行った。
ミュアちゃんたちは少し眠そうにしていた。やっぱり、子供たちのお泊り会は夜更かししちゃうんだよな。
カエデはモミジさんと一緒に舞殿へ向かい、俺たちはフヨウさんと一緒に舞殿へ。
舞殿へ続く道には、里中の妖狐たちが向かっている。
ミュディは、フヨウさんに聞いた。
「こんな日中からやるんですね」
「ええ。夜は神にとって神聖な時間帯ですので、その時間を邪魔するわけにはいかないのです。なので、日が高いうちに祈りを捧げ、夜はお供え物をして静かに祈りを捧げるのですよ」
「なるほど……」
ミュディはウンウン頷いた。
夜は神聖な時間か。確かに、よくわかる。
舞殿手前の崖に到着した。この辺はよく開けており、大勢の妖狐たちが集まっている。
舞殿へ続く道は、舞姫しか通ることが許されない。つまり、カエデとモミジさんだけ。今頃、モミジさんはカエデを着替えさせたり、舞の最終確認をしているんだろうな。
すると、白い礼服を着た妖狐の女性が前に出て、七本の尻尾が全て輝きだす。
「な、なんだ」
「シッ……これより、紅葉祭が始まります。アシュト殿、声を出さずお祈りください」
周りの妖狐たちは手を組んで祈り始めている。
すると───……空が暗くなり、星が瞬きだす。
魔法……昼間を夜にする魔法。うそだろ、マジか。
踊ろく間もなく、舞殿が星に包まれ、カエデとモミジさんが現れた。
ドレス……じゃないな。妖狐族の伝統衣装だろう。手には笹のようなものを持ち、規則正しい動きで踊り始める……すごい、すごいとしか感想が出てこない。
「にゃあ……」
「わぅぅ……」
ミュアちゃんたちも驚いていた。
ミュディも、口を押えて魅入っている。
あのカエデが、モミジさんと動きを合わせてこんなにも綺麗な舞を見せるとは。
すると、星が輝きだし、星も踊り出す。
魔法……なんだろうけど、俺には理解できない。こんな魔法、存在しない。
「…………」
俺は、舞が終わるまで口をポカーンと開けっ放しだった。
◇◇◇◇◇◇
舞が終わり、夜が晴れた。
妖狐たちは祈りを終え、里に引き返していく。
あとは、個人の家の神棚にお供え物をあげて、静かに祈るのだ。
舞を終えたモミジさんとカエデは、汗をかきながら舞殿から出てきた。
「疲れたのじゃ……」
「お疲れ様。カエデ」
「父上! わらわの舞、どうでしたか?」
「うん、立派だった。なぁモミジ」
「ええ。初めてにしては上出来よ」
「えへへ……」
カエデは嬉しそうに尻尾をフリフリしている。
ミュアちゃんたちは、カエデの元へ。
「にゃう、カエデー」
「すごかった~! くぅぅん、カエデかっこいい!」
「ふっふっふ。もっと褒めるのじゃ」
すると、カエデの頭にモミジさんのゲンコツがポコッと落ちた。
「あう」
「調子に乗らないの。さ、汗をかいたし温泉に行きましょうか。もちろん、みんなでね」
「にゃあ!」「わん!」
「わ、わたしもいいのかな?」
「アシュト殿は、私と一緒に。ふふ、いいお酒があるのでぜひ」
「ありがとうございます、いやぁ嬉しいなぁ」
こうして、ミソから始まった騒動は、妖狐の舞で締めくくられた。
神様に祈りか……俺たちも、緑龍の村も、シエラ様にお祈りとかお供え物をした方がいいのかな?……まぁ、シエラ様はいらないって言いそうだけどな。
ちなみに、今日は俺一人だけ。ルミナもココロもいない。
「にゃあ……カエデ、村に来ないの」
カエデは、芋煮会で『ミソ』とかいう調味料を無断で持ち出し、その罰を受けている。
村の出入りはしばらく禁止、妖狐の里にいるみたいだけど。
ミュアちゃんは心配なのか、ネコミミが萎れていた。
俺はミュアちゃんの頭を撫でながら言う。
「大丈夫だって。そのうちひょっこり現れるよ」
「にゃあー……おみそ、シルメリアが欲しがってた。それくらいおいしかったの」
「ミソ、か……確かに、あれは美味かった」
ミソ。原材料から製造法まで不明なんだよな。
妖狐族の秘伝調味料らしいけど……あれ、確かに美味しかった。
でも、秘伝っていうくらいだし……うむむ。
「ご主人さま。カエデのおうちに行きたいー」
「……うーん」
最近、妖狐族の里には行ってないな。
それに、知らなかったとはいえ、秘伝の調味料を使ったのは村の芋煮会だ。責任はともかく、一言きちんと謝罪に行くべきだろう……もしかしたら、カエデに会えるかもしれない。
俺はミュアちゃんの頭を撫でる。
「よし。明日、妖狐族の里に行ってみようか」
「にゃあ!」
となると、手土産を準備しなきゃな。
まずはディアーナのところに行ってみるか。
◇◇◇◇◇◇
翌日。
俺、ミュアちゃん、ミュアちゃんが抱えていた三毛猫、ミュディ、ライラちゃん、柴犬というメンバーで、妖狐族の里へ行くことになった。
ミュディとライラちゃんは仕事休み。妖狐族の里に行くと誘ったら喜んでくれた。
三毛猫と柴犬は……まあ、別にいいか。
転移魔方陣を使い、さっそく妖狐族の里へ。
到着するなり、驚いた。
「わぁ……綺麗」
「紅葉か……まさか、妖狐族の里も」
ミュディが景色に見惚れていた。当然俺も。
転移魔方陣は妖狐族の里を見下ろすように設置されているため、里全体を見渡せる。
木々の葉が赤く色づき、なんとも幻想的な光景が見える。所々に立ち上る湯気は温泉だろう、その立ち上る湯気と紅葉が合わさり、なんとも風情がある。
すると、ミュアちゃんが俺の手を引く。
「にゃあ、行こう」
「ああ。そうだね」
『にゃあー』
『わん』
「お兄ちゃん、この子が『おなかへった』って」
「あはは。じゃあ、カエデの家に行く前に、少し腹ごしらえするか」
「にゃったー!」
「くぅん。うれしい!」
「ふふ、みんな可愛いね」
ミュディはライラちゃんと、俺はミュアちゃんと手を繋ぐ。
三毛猫と柴犬は仲良く並んで歩きだす。顔を合わせてニャーニャー鳴き、柴犬は相槌を打つようにワンワン鳴くことから、会話しているように見えた。
妖狐族の里へ下りる道を歩いていると……なんと、藪からキツネが飛び出してきた。
『…………』
「き、キツネ、だよな」
「でも、真っ白……綺麗」
そう、キツネは白かった。
白いフワフワの尻尾を揺らし、俺をジッと見てから歩き出した。
「な、なんだろう」
「ついてこい、ってことなのかな?」
ミュディがそう言うと、キツネは振り返り頷いた。
さらに、柴犬と三毛猫がキツネのそばへ。鳴き声で会話すると一緒に歩きだす。
『にゃあぁ』
「ご主人さま、キツネ、ついてこいだって」
『わん』
「この子も同じこと言ってる」
『にゃあ』と『わん』にそんな意味があるのか。
まぁ、危険はないだろう。
ミュディを見ると、にっこり頷いた。
「じゃあ、一緒に行くか」
俺たちはキツネと一緒に、妖狐族の里へ降りた。
◇◇◇◇◇◇
里に下り、入口でさっそく止められた。
門番の妖狐族の男性は、白いキツネを見て片膝をつき頭を下げた。
「これはこれは『老狐』様……!!」
「我らが里へ来て下さるとは!!」
ろうこ……?
首を傾げていると、カエデの父で里長のフヨウさんが慌ててやってきた。
フヨウさんは、片膝をついて頭を下げる。
「老狐様。お久しぶりでございます」
『うむ、久しいなフヨウ。鼻たれ坊主がデカくなりおって』
「うおっ」
「しゃ、しゃべった!?」
いきなりのことで驚く俺とミュディ。
すると、フヨウさんが俺に言う。
「ようこそいらっしゃいました、アシュト殿。こちらは狐の始祖『老狐』ラオフェン様です。アシュト殿、お聞きしたいのですが、どうして老狐様と一緒に……?」
「えっと……いきなり藪から飛び出してきました」
「え?」
フヨウさん、そんな目で見ないでくれ……マジでそうなんだから。
すると、白いキツネことラオフェンは「かっかっか」と笑った。
『なに、おぬしから懐かしい匂いと、我が友の匂いがしたのでな』
「懐かしい匂いと、友達の匂い?」
『ああ。ムルシエラゴ様と、フェンリルの匂いだ』
「シエラ様はともかく、フェンリルって……シロのことじゃないよな。あと俺が知ってるフェンリルは、ハイエルフの里のフェンリルだけど……会ったのはもうずいぶん前だし、匂いなんて残ってるのか?」
俺は自分の匂いを嗅ぐ……うーん、今日も薬と薬草の匂いしかしない。
ラオフェンは、俺の足をクンクン嗅ぐ。
『物理的ではない、魂に匂いが付いているのだ。ふふ、懐かしい……思わず目が覚めてしまったわい。フェンリルとは、共にオーベルシュタインの野山を駆けまわったものよ。どちらがムルシエラゴ様を背に載せるかでやりあったこともあったわい』
なるほどなー。
友達か。狐と狼……いろいろあるんだなぁ。
以前は、硫黄の匂いがきつくてそれどころじゃなかったしな。
『我の事はラオフェンと呼べ。アシュト、我が友よ』
「わかった。じゃあラオフェン、よろしくな」
『うむ。懐かしい匂いを堪能したし、我はしばらく山で眠ろう……何かあったらいつでも来い。ではな』
そう言って、ラオフェンは山に戻って行った。
「まさか、古の狐と友人になるとは……」
フヨウさんは驚いていた。
ようやく立ち上がり、改めて俺に挨拶する。
「アシュト殿、本日はどのようなご用件で?」
「はい。その……カエデの件で少し」
「カエデの件……ああ、ミソの件ですね」
「はい。知らなかったとはいえ、ミソを使ったのはうちのイベントですし……カエデにだけ責任を押し付けるのは、やはり納得できないので」
と、ミュアちゃんがフヨウさんに言う。
「にゃう……わたしもわるいの。カエデを許してあげて」
「これは困りましたね……」
フヨウさんは苦笑し、ミュアちゃんの頭を撫でた。
柴犬と三毛猫も、フヨウさんの周りをグルグル回っている。
ライラちゃんは、そっとミュアちゃんの手を握った。
ミュディは、フヨウさんに質問する。
「あの、カエデちゃんはどちらに……?」
「カエデは、モミジと一緒に『紅葉祭』の準備をしています」
「にゃあ。おまつり?」
「ええ。お祭りといっても、秋の恵みに感謝し、山に感謝をする儀式のようなものです。妖狐族に伝わる舞を披露し、お供え物をするのです」
「へぇ……」
「里の奥に『舞殿』がありまして、そこでモミジが舞を披露するのです。今年から、カエデも舞をすることになりまして……モミジが指導しています」
「あれ、じゃあカエデが村に来なかったのは」
「舞の稽古です。ミソの件はもう許していますよ。モミジのお説教だけで……」
なんかフヨウさんが遠い目をしていた。お説教……どんな内容だったのかな。
すると、ライラちゃんのお腹が「きゅるる」と鳴った。
「わぅぅ……」
「立ち話もなんですし、お昼にしましょうか。近くの茶屋に案内しますよ」
フヨウさんと一緒に、俺たちは近くの茶屋へ入った。
◇◇◇◇◇◇
茶屋でたくさんの団子やおにぎり、煮物や焼き魚をご馳走になった。
お腹がいっぱいになり、フヨウさんにお礼を言う。
「ありがとうございました、お腹いっぱいです」
「それはよかった。ところで、このあとですが」
「にゃあ、カエデに会いたいー」
「そうですね……舞の稽古中だと思いますが、アシュト殿たちならいいでしょう。妖狐族の里にある『舞殿』へご案内いたします」
「にゃったー! ありがとー」
「わん。カエデ、元気かな」
子供たちはすごいな。
俺はミュディと顔を合わせ苦笑した。
そして、茶屋を出てフヨウさんと一緒に里の奥へ。
観光地から抜け、広い山道を進んでいく。
「この石細工、すごいですね……」
「石灯篭と言います。夜はこの中に蝋燭を入れて、道を照らすのですよ」
ミュディは「いしとうろう」という石細工に見惚れていた。
さらに、赤い門のような大きな何かもあった。
「これは鳥居です。さ、この先が舞殿ですよ」
やはり、妖狐族の里は世界が違う……なんというか、文化の違いを思い知らされた。
鳥居をくぐると、少し開けた場所へ。その先には吊り橋がかかっていた。
どうやら、この先は崖らしい……崖の先に見えるのは、なんとも不安定そうな足場に立つ、大きな建物だ。崖越しでもわかる。大きなステージが見えた。
そのステージに、カエデとモミジさんがいた。
「にゃあ、カエデー!」
「む……?」
ミュアちゃんとライラちゃんが手を振ると、カエデがこちらを見た。
嬉しそうにブンブン手を振る。モミジさんがこちらを見て頭を下げると、少しムッとしたようにフヨウさんを見た。フヨウさんは、ちょっと困ったように笑い手を振る。
「では、あちらへ行きましょうか」
「あの……この吊り橋を通ってですよね」
「ええ、もちろん」
ミュアちゃんたちは楽しそうに渡るが、俺とミュディはくっつきながら、慎重に渡った。
崖、めちゃくちゃ怖い……下を見ると眩暈がした。
ようやく吊り橋を渡り、舞殿の中へ。
ステージ(後で知ったが舞台と言うらしい)に入ると、カエデが尻尾を振りながらミュアちゃんたちの傍へ。
「よく来たのじゃ。でも、舞殿は立ち入り禁止じゃ……?」
カエデがフヨウさんを見ると、モミジさんも同じ意見だと言わんばかりに見る。
「アシュト殿たちは、老狐様に認められたんだよ。だから、特別に許可をした」
「なんと、老狐さまが……」
「驚いたわね……」
カエデとモミジさんも驚いていた。あの白いキツネ、そんなにすごいのか。
ミュアちゃんは、カエデに抱きいて言う。
「にゃあ。カエデ、村に来ないから心配してたの」
「すまんの。紅葉祭が近いから、舞の練習をしていたのじゃ。今年から、わらわも母上と一緒に踊るのじゃ」
「くぅん。おみその件はもういいんだね」
「う、うむ……あまり思い出したくないのじゃ」
カエデは青くなる。
モミジさんがにっこり笑っていた。
「祭りは明日なのじゃ。みんな、わらわの舞をぜひ見てほしいのじゃ」
「にゃあ。見る」
「わん、見る」
こりゃ明日も来ることになりそうだ。
この日は、カエデの家に泊まることになった。
ミュアちゃんとライラちゃん、柴犬と三毛猫はカエデの部屋にお泊りで、俺とミュディは温泉付きの離れを借りることになった。最初は子供たちも一緒にという話だったけど、モミジさんがニッコリ笑い、子供たちを引き離してくれたのだ……うん、察してくれてありがとうございます。
離れは立派な造りで、温泉も広い。食事も使用人さんたちが運んでくれた。
久しぶりに二人きりなので、ちょっとお酒も飲んじゃうぞ。
俺は窓際に移動し、外を眺めながらミュディにお酌をしてもらう。
「はい、アシュト」
「お、ありがとう。ん~……なんて贅沢だ。エルミナたちに申し訳ないな」
「ふふ、今日だけわたしが一人じめしちゃう」
ミュディもけっこう酔ってるのかな。
俺の肩に頭を乗せて甘えてくるのが、なんともかわいい。
「ね、アシュト……温泉入ろっか?」
「お、おう……」
妖狐族の温泉は、やっぱり最高でした!
◇◇◇◇◇◇
翌日。
朝風呂に入り、朝食を食べて本邸へミュアちゃんたちを迎えに行った。
ミュアちゃんたちは少し眠そうにしていた。やっぱり、子供たちのお泊り会は夜更かししちゃうんだよな。
カエデはモミジさんと一緒に舞殿へ向かい、俺たちはフヨウさんと一緒に舞殿へ。
舞殿へ続く道には、里中の妖狐たちが向かっている。
ミュディは、フヨウさんに聞いた。
「こんな日中からやるんですね」
「ええ。夜は神にとって神聖な時間帯ですので、その時間を邪魔するわけにはいかないのです。なので、日が高いうちに祈りを捧げ、夜はお供え物をして静かに祈りを捧げるのですよ」
「なるほど……」
ミュディはウンウン頷いた。
夜は神聖な時間か。確かに、よくわかる。
舞殿手前の崖に到着した。この辺はよく開けており、大勢の妖狐たちが集まっている。
舞殿へ続く道は、舞姫しか通ることが許されない。つまり、カエデとモミジさんだけ。今頃、モミジさんはカエデを着替えさせたり、舞の最終確認をしているんだろうな。
すると、白い礼服を着た妖狐の女性が前に出て、七本の尻尾が全て輝きだす。
「な、なんだ」
「シッ……これより、紅葉祭が始まります。アシュト殿、声を出さずお祈りください」
周りの妖狐たちは手を組んで祈り始めている。
すると───……空が暗くなり、星が瞬きだす。
魔法……昼間を夜にする魔法。うそだろ、マジか。
踊ろく間もなく、舞殿が星に包まれ、カエデとモミジさんが現れた。
ドレス……じゃないな。妖狐族の伝統衣装だろう。手には笹のようなものを持ち、規則正しい動きで踊り始める……すごい、すごいとしか感想が出てこない。
「にゃあ……」
「わぅぅ……」
ミュアちゃんたちも驚いていた。
ミュディも、口を押えて魅入っている。
あのカエデが、モミジさんと動きを合わせてこんなにも綺麗な舞を見せるとは。
すると、星が輝きだし、星も踊り出す。
魔法……なんだろうけど、俺には理解できない。こんな魔法、存在しない。
「…………」
俺は、舞が終わるまで口をポカーンと開けっ放しだった。
◇◇◇◇◇◇
舞が終わり、夜が晴れた。
妖狐たちは祈りを終え、里に引き返していく。
あとは、個人の家の神棚にお供え物をあげて、静かに祈るのだ。
舞を終えたモミジさんとカエデは、汗をかきながら舞殿から出てきた。
「疲れたのじゃ……」
「お疲れ様。カエデ」
「父上! わらわの舞、どうでしたか?」
「うん、立派だった。なぁモミジ」
「ええ。初めてにしては上出来よ」
「えへへ……」
カエデは嬉しそうに尻尾をフリフリしている。
ミュアちゃんたちは、カエデの元へ。
「にゃう、カエデー」
「すごかった~! くぅぅん、カエデかっこいい!」
「ふっふっふ。もっと褒めるのじゃ」
すると、カエデの頭にモミジさんのゲンコツがポコッと落ちた。
「あう」
「調子に乗らないの。さ、汗をかいたし温泉に行きましょうか。もちろん、みんなでね」
「にゃあ!」「わん!」
「わ、わたしもいいのかな?」
「アシュト殿は、私と一緒に。ふふ、いいお酒があるのでぜひ」
「ありがとうございます、いやぁ嬉しいなぁ」
こうして、ミソから始まった騒動は、妖狐の舞で締めくくられた。
神様に祈りか……俺たちも、緑龍の村も、シエラ様にお祈りとかお供え物をした方がいいのかな?……まぁ、シエラ様はいらないって言いそうだけどな。
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