召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~

さとう

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第二章

戦闘慣れ

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 サフィーがS級召喚士に登録され数日。
 現在、アルフェンとサフィーは、二人がかりでタイタンと戦っていた。
 サフィーは、青狼マルコシアスに指示を出す。

「マルコシアス、『アイスブランド』!!」
『ガルルッ!!』

 マルコシアスの周囲に、氷の剣が何本も形成されぐるぐる回る。
 アルフェンは、マルコシアスの隣を並走し、跳躍した。
 タイタンは、アルフェンとマルコシアスを交互に見る。

「マルコシアス、放て!!」

 氷の剣が発射された。
 タイタンは氷の剣を拳で弾く。鈍重そうな見た目だが機敏だった。
 そして、上空のアルフェンが拳を巨大化させ、タイタンを押しつぶそうとする。

「潰れろ!!」
『───ッ!!』

 氷の剣に対処をしていたタイタンの動きが少し遅れた。
 そして、アルフェンの拳を防御しようと両腕をクロスさせた───次の瞬間。

「いくぞ───『獣の拘束ジャガーバインド』!!」

 拳を開き、さらに拳を巨大化させ五指を開き───タイタンを拘束した。
 がっちりと握られたタイタンは驚く。アルフェンは着地し、持てる全ての力を使い身体を捻った。

「せぇのぉっ!! だらっしゃぁぁぁぁッ!!」
『ゴォォォーーーッ!?』

 アルフェンは、タイタンをぶん投げた。
 タイタンは校舎の壁に激突。ダメージこそないが、ようやく一本取れた。

「そこまで!! ……うむ、見事!!」

 ダモクレスの合図で、模擬戦はようやくの終わりを見せた。
 アルフェンは、サフィーとマルコシアスの元へ。

「援護、助かった」
「いえ。お役に立ててよかったです」
『ガルル……』
「ふふ、マルコシアスもお礼言ってます」
「そ、そうなの……?」

 唸り声しか聞こえないが、サフィーにはお礼を言っているように聞こえるらしい。
 そんな二人の元に、ダモクレスと無傷のタイタンが来た。

「うむうむ。二人がかりならタイタンから一本取れるようになってきたのである。さて、次にいくのである。アルフェンはワシと個人授業、サフィー嬢はタイタンとタイマン模擬戦である!!」
「「はい!!」」

 S級の授業は、順調に進んでいた。
 アルフェンもサフィーもあまり意識していないが、この世界最高最強の召喚士である二十一人の召喚士が教えているのだ。順調にいかないはずがない。
 アルフェンもサフィーも、忘れそうになっていた。

 ここが『学園』であり、他の生徒も学んでいるということに。

 ◇◇◇◇◇◇

 ある日。S級寮に来客があった。
 腕章に『B』の刺繍が施された、アルフェンと同じ一期生の男子だ。
 どこかで見た記憶のあるアルフェンは思い出す。以前、リリーシャの後ろにくっついていた男子だと。
 アルフェンは、寮の中に入れず玄関先で対応した。
 
「F級召喚士アルフェン・リグヴェータ。生徒会より呼び出しだ。さっさと支度して出ろ!!」
「…………」

 あまりにも高圧的な態度に、アルフェンは眉を顰める。
 それに、この伝令は間違えている。

「F級はもうない。俺はS級召喚士だ……おかしいな、学校にはもうメテオール校長から伝わっているはずだけど」
「ふん。S級召喚士だと? そんなもの、リリーシャ様が認めていない。生徒会も、そんな取ってつけたような等級は、誰も認めていない」
「ふぅん。はは、メテオール校長が国王に直談判して設立したS級を認めていないとはねぇ。生徒会ってのは国家反逆者の集まりか」
「なんだと貴様ぁ!!」

 以前のアルフェンならこんな言葉は出なかった。
 だが、リリーシャやB級の連中にF級生徒を見殺しにされた恨みはあった。アベルに勝てなくても、リリーシャや上級生がアベルと戦っている間に、ラッツたちは助けられたかもしれない可能性を考えると、今でも腸が煮えくり返る。
 すると、アルフェンの背後で。

「ふわぁぁ~……んん、朝のミルク飲みたいです……」

 パジャマ姿のサフィーが、寝ぼけながら階段を下りてきた。
 伝令は、その姿に驚く。

「こ、公爵家の!? が、学園主席のサフィア様!? な、病気で静養中じゃ……!?」
「おい、入るんじゃねぇよ。それとサフィー、ミルクは冷蔵庫な」
「ふぁ~~い……」
「貴様、サフィア様に何を!? こんなボロいF級寮に監禁だと!?」
「…………馬鹿で下衆な想像力だな。あいつもS級なんだよ。はぁ……わかったわかった。生徒会に行くから、さっさと帰れ」
「あ、おい貴様!!」

 アルフェンはドアを閉めた。
 サフィーを見ると、ミルクを飲んで満足したのか、ソファで丸くなり寝ていた。まるで猫みたいだ。

「サフィー、ちょっと生徒会行ってくる」
「にゃ~~……」

 もはや完全な猫だった。
 アルフェンはブランケットをかけてやり、制服に着替えて寮を出た。
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