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第二章 クオルデン王立魔法学園
クラス挨拶
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入学式が始まった。
シャドウの隣にはヒナタ、そしてラウラ……だったが、ソニアが割り込んだ。
壇上では、学園長が祝辞を述べている。
(クオルデン王立魔法学園、学園長。イノケンティウス・ディザイア伯爵)
『虹色の魔法師』の一人にして、世界最高の『闇』魔法の使い手。
王家から《夜》の称号を賜った、四十代前半の男性だ。
見てくれは魔法師だ。豪華な黒いローブを着て、立派な杖を持っている。
だがシャドウは、足運びや微妙な身体の動きだけで気付いた。
(……相当、鍛えこんでいるな。魔法だけじゃない、体術も相当なレベル……だが、問題はない)
冷静に分析する。
自分なら、不意打ちや暗殺をしなくても、真正面から挑んで勝てると思った。
今は祝辞の最中なので、ヒナタと視線を躱すこともしない。
挨拶は最終段階に入る。
『それでは、入学者の諸君。よく学び、魔法を鍛え、クオルデンのために尽くすように』
挨拶は終わり、拍手喝采。
『虹色の魔法師』は魔法師の憧れ……生徒たちはみんな、拍手していた。
だが、シャドウは白けていた。
(何がクオルデンのために、だ……くだらない。それと、あいつが旅団関係者の可能性も高いな)
あとでヒナタに詳しい情報を聞くか、とシャドウは決めた。
その後も、学園関係者の挨拶が続き──最後、新入生代表挨拶になった。
登壇したのは、目麗しい少年。
(あれは確か……二学年主席、クオルデン王国第一王子ロシュフォールの弟、第二王子ユアンか)
第一王子ロシュフォールは、シャドウの姉セレーナの婚約者でもある。
第二王子ユアンには、まだ婚約者はいない……噂では、有力候補にラウラ、そしてシェリアがいた。
生徒代表にしては、妙に力が入っていない。シャドウはそう見えた。
そして、挨拶は終わり、入学式が終わる。
新入生は、講堂前に張り出されたクラス分けの表を見てから、教室へ向かうことになっていたのだが。
「わ、一緒だねシャドウくん」
「……そ、そうだね」
シャドウは軽く絶望した。
シャドウのクラスは一組。知っている名前はラウラ、そして先程挨拶をした第二王子ユアン。そして……なんと、シェリアだった。
(目立ちたくないが、嫌な予感しかしない……)
声には出さず、シャドウはヒナタと共に教室へ向かうのだった。
◇◇◇◇◇◇
一年一組教室。
一年は総勢三百人。三十人ずつ、合計十クラスある。
教室は扇型、階段状の教室で、席は自由だった。
シャドウはヒナタと並んで座る。すると、シャドウの隣にラウラが座った。
「……あの」
「ごめんね。アルマス王国で知ってる人、このクラスにいないから……シャドウくん、わたしのお友達だし、別にいいよね?」
「ど、どうぞ」
ソニアがジーっとシャドウを警戒するが、シャドウは微妙にひきつった笑いをして誤魔化した。
そして、教室の最前列に座るのは、まさかのシェリア。
すでに大勢の取り巻きに囲まれ、楽しそうに笑っている。
その中には、第二王子ユアンもいた。
「ユアン様ぁ、またうちに遊びに来てくださいね。お姉さまも、ロシュフォールお義兄様も、お喜びになりますからぁ」
「そ、そうだね……」
どこか、気乗りしないような、疲れたような笑みを浮かべていることに、シャドウは気付いた。
するとヒナタがボソッと言う。
「第二王子ユアン。三属性を操る天才でありますが、気が弱いとの噂も……」
「……」
姉セレーナは、ユアンの兄ロシュフォールの婚約者。
シェリアも、第二王子ユアンの婚約者の座を狙っているのだろう。というか、シェリアは婚約者候補の筆頭であった。
だが……シャドウは気付いた。
「…………」
「…………?」
ユアンの視線がシャドウへ、そして、シャドウの隣にいるラウラに向いたのを、シャドウは見逃さなかった。そして、シャドウを見て少しだけ眉をひそめる。
「シャドウくん、この机に入ってるの、新しい教科書みたいだよ。もらっていいんだよね?」
「い、いいんじゃないか?」
シャドウは瞬間的に思った。
(……妙な勘違いをしないといいけど)
すると、教室のドアが開き、若い女性が入って来た。
教壇の前に立つと、生徒たちをゆっくり眺めて言う。
「ふむ、皆いい顔をしている……初めまして。私は一組の担任をすることになった『特等魔法師』のクーデリアだ。よろしく頼む」
乱雑なクセッ毛が腰まで伸びた、スタイルのいい美女だった。
スカートから伸びる素足が妙に艶めかしく、男子が数名見惚れている。
「特等魔法師……」
「そこのお前、特等の何がどうすごいか説明しろ」
ポツリとシャドウが呟いた声を聴いたのか、クーデリアは伸縮式の教鞭を胸元から出して一瞬で伸ばし、シャドウに突き付ける。
驚いたシャドウだが、軽く咳ばらいをして言う。
「特等は、魔法師の位で最も高い等級です。三等から始まり、二等、一等、上等、準特等、そして特等となります。俺たち一年生は入学と同時に『三等魔法師』として登録され、卒業までに一等魔法師となることが目標となっています」
「正解だ。ふむ、マニュアルを暗記したような説明だが、わかりやすくていい。お前、名前は?」
「シャドウです」
「シャドウ……ああ、アルマス王国のクサナギ男爵か。その若さですでに爵位を継承しているとはな。つまり、お前はこの中で、王族であるユアン殿下、ラウラ王女殿下の次に偉いというわけだ。いくら親が特等の上である『虹色の魔法師』でも、その子供には何の地位も爵位もないからな」
シャドウは、クーデリアを『要注意人物』として脳内に登録した……そんな言い方をされれば、この先どう考えても動きにくくなる。この物言いが計算済みなのかは、まだわからない。
現に、クラスメイトの視線はシャドウに集まっていた。
「だが……ラウラ王女殿下も、ユアン第二王子も、そしてクサナギ男爵も。この学園では立場など忘れてもらおう。今、学園に入学した『三等魔法師』として指導に当たるので、覚えておくように」
クーデリアはそう言い、教鞭で教卓をコンコン叩く。
「早速だが、まずは自己紹介だ。それぞれ一人ずつ、時間は三分以内に、自己アピールを……お前から」
教鞭は、シェリアを差した。
「シェリア・ハーフィンクスでぇす。魔法式は『火』で、特技は魔法の同時並列起動。家じゃお姉さまの次に『天才』って言われてました~!!」
どこか甘ったるい、妙に品の悪い声での挨拶だった。
そして、シェリアはニヤッと笑い、シャドウを見る。
「それと~……魔法を使えないお兄さまがいたけど~……今はもう関係ない他人なので気にしないでねっ!! ね、シャドウお兄様」
視線がシャドウに刺さる。
ラウラ、ソニアも驚いたようにシャドウを見ていた。
(……あの野郎)
一瞬だけ『今後のためにも始末するべきか?』と考えた。
シャドウは、義妹ではあるが肉親ともいうべきシェリアに、なんの情も抱いていない。
すると、ヒナタが口だけ動かして言う。
(時期尚早。背後関係を洗ってから)
つまり、まだ始末するなということだ。
何の関係もない学生を始末するのは愚の骨頂。学園内にいる『黄昏旅団』も警戒してしまう。
シェリアを殺すことで旅団が警戒するのはよろしくないと、シャドウは小さく頷いた。
それからも、自己紹介は続く。
「ユアンです。皆さん、これからもよろしくお願いします」
第二王子ユアンの挨拶は、どこまでも平凡だった。
まるで、自分の素性に興味がないような……王族であるとひけらかすようなこともない。
そして、ラウラの番。
「えっと、ラウラです。アルマス王国から来ました。その~……皆さん、よろしくお願いしますっ!!」
ペコっと頭を下げると、大きな胸が揺れた。
男子数名がそれに視線を奪われ、シェリアはどこか面白くなさそうにしている。
ラウラは恥ずかしそうに胸を押さえ座った。
「えへへ、なんか恥ずかしいかも」
「……ははは」
そして、シャドウの番。
立ち上がり、予め考えていた挨拶を言う。
「シャドウ・クサナギです。アルマス王国、クサナギ男爵家から来ました。これからよろしくお願いします」
無難な挨拶をして頭を下げる。
なるべく目立たないように、静かに、淡々と。
クーデリア、そしてシェリアのせいでやや目立ってしまった。
こうして、自己紹介が終わった。
◇◇◇◇◇◇
自己紹介が終わると、クーデリアが言う。
「今日は学園生活での注意事項の説明だけ。あとは各自で学園の敷地内を自由見学だ。入っていけない場所などもあるから、説明をよく聞くように」
クーデリアは、学園の敷地について説明する。
本校舎である現在地、魔法訓練をする修練場、クオルデン王国第二位の大きさを誇る大図書館……どれもシャドウは事前に聞いていたので知っている。
「───以上だ。それでは本日は解散とする。起立!!」
立ち上がり、クーデリアに礼。解散となった。
クーデリアはさっさと教室を出てしまう。すると、生徒たちが一斉に、ラウラ、シェリア、ユアンの元に殺到した。
「シェリアさん!! 一緒に回りましょう!!」
「殿下、私と一緒に!!」
「ラウラさん、オレたちと回ろうぜ!!」
クラスには、すでに三つの派閥ができていた。
シェリア派、ユアン派、ラウラ派……このクラスで最も権力のある背後を持つ者たち。
シャドウはヒナタと視線を合わせ、気配を殺し教室を出た。
「ふう……これ以上の面倒はごめんだ」
「同意します。では、シャドウ様」
「ああ……学生として動ける範囲で、情報収集するぞ」
「はっ」
二人は歩き出す。
学生とは思えないほど、表情を凍り付かせて。
シャドウの隣にはヒナタ、そしてラウラ……だったが、ソニアが割り込んだ。
壇上では、学園長が祝辞を述べている。
(クオルデン王立魔法学園、学園長。イノケンティウス・ディザイア伯爵)
『虹色の魔法師』の一人にして、世界最高の『闇』魔法の使い手。
王家から《夜》の称号を賜った、四十代前半の男性だ。
見てくれは魔法師だ。豪華な黒いローブを着て、立派な杖を持っている。
だがシャドウは、足運びや微妙な身体の動きだけで気付いた。
(……相当、鍛えこんでいるな。魔法だけじゃない、体術も相当なレベル……だが、問題はない)
冷静に分析する。
自分なら、不意打ちや暗殺をしなくても、真正面から挑んで勝てると思った。
今は祝辞の最中なので、ヒナタと視線を躱すこともしない。
挨拶は最終段階に入る。
『それでは、入学者の諸君。よく学び、魔法を鍛え、クオルデンのために尽くすように』
挨拶は終わり、拍手喝采。
『虹色の魔法師』は魔法師の憧れ……生徒たちはみんな、拍手していた。
だが、シャドウは白けていた。
(何がクオルデンのために、だ……くだらない。それと、あいつが旅団関係者の可能性も高いな)
あとでヒナタに詳しい情報を聞くか、とシャドウは決めた。
その後も、学園関係者の挨拶が続き──最後、新入生代表挨拶になった。
登壇したのは、目麗しい少年。
(あれは確か……二学年主席、クオルデン王国第一王子ロシュフォールの弟、第二王子ユアンか)
第一王子ロシュフォールは、シャドウの姉セレーナの婚約者でもある。
第二王子ユアンには、まだ婚約者はいない……噂では、有力候補にラウラ、そしてシェリアがいた。
生徒代表にしては、妙に力が入っていない。シャドウはそう見えた。
そして、挨拶は終わり、入学式が終わる。
新入生は、講堂前に張り出されたクラス分けの表を見てから、教室へ向かうことになっていたのだが。
「わ、一緒だねシャドウくん」
「……そ、そうだね」
シャドウは軽く絶望した。
シャドウのクラスは一組。知っている名前はラウラ、そして先程挨拶をした第二王子ユアン。そして……なんと、シェリアだった。
(目立ちたくないが、嫌な予感しかしない……)
声には出さず、シャドウはヒナタと共に教室へ向かうのだった。
◇◇◇◇◇◇
一年一組教室。
一年は総勢三百人。三十人ずつ、合計十クラスある。
教室は扇型、階段状の教室で、席は自由だった。
シャドウはヒナタと並んで座る。すると、シャドウの隣にラウラが座った。
「……あの」
「ごめんね。アルマス王国で知ってる人、このクラスにいないから……シャドウくん、わたしのお友達だし、別にいいよね?」
「ど、どうぞ」
ソニアがジーっとシャドウを警戒するが、シャドウは微妙にひきつった笑いをして誤魔化した。
そして、教室の最前列に座るのは、まさかのシェリア。
すでに大勢の取り巻きに囲まれ、楽しそうに笑っている。
その中には、第二王子ユアンもいた。
「ユアン様ぁ、またうちに遊びに来てくださいね。お姉さまも、ロシュフォールお義兄様も、お喜びになりますからぁ」
「そ、そうだね……」
どこか、気乗りしないような、疲れたような笑みを浮かべていることに、シャドウは気付いた。
するとヒナタがボソッと言う。
「第二王子ユアン。三属性を操る天才でありますが、気が弱いとの噂も……」
「……」
姉セレーナは、ユアンの兄ロシュフォールの婚約者。
シェリアも、第二王子ユアンの婚約者の座を狙っているのだろう。というか、シェリアは婚約者候補の筆頭であった。
だが……シャドウは気付いた。
「…………」
「…………?」
ユアンの視線がシャドウへ、そして、シャドウの隣にいるラウラに向いたのを、シャドウは見逃さなかった。そして、シャドウを見て少しだけ眉をひそめる。
「シャドウくん、この机に入ってるの、新しい教科書みたいだよ。もらっていいんだよね?」
「い、いいんじゃないか?」
シャドウは瞬間的に思った。
(……妙な勘違いをしないといいけど)
すると、教室のドアが開き、若い女性が入って来た。
教壇の前に立つと、生徒たちをゆっくり眺めて言う。
「ふむ、皆いい顔をしている……初めまして。私は一組の担任をすることになった『特等魔法師』のクーデリアだ。よろしく頼む」
乱雑なクセッ毛が腰まで伸びた、スタイルのいい美女だった。
スカートから伸びる素足が妙に艶めかしく、男子が数名見惚れている。
「特等魔法師……」
「そこのお前、特等の何がどうすごいか説明しろ」
ポツリとシャドウが呟いた声を聴いたのか、クーデリアは伸縮式の教鞭を胸元から出して一瞬で伸ばし、シャドウに突き付ける。
驚いたシャドウだが、軽く咳ばらいをして言う。
「特等は、魔法師の位で最も高い等級です。三等から始まり、二等、一等、上等、準特等、そして特等となります。俺たち一年生は入学と同時に『三等魔法師』として登録され、卒業までに一等魔法師となることが目標となっています」
「正解だ。ふむ、マニュアルを暗記したような説明だが、わかりやすくていい。お前、名前は?」
「シャドウです」
「シャドウ……ああ、アルマス王国のクサナギ男爵か。その若さですでに爵位を継承しているとはな。つまり、お前はこの中で、王族であるユアン殿下、ラウラ王女殿下の次に偉いというわけだ。いくら親が特等の上である『虹色の魔法師』でも、その子供には何の地位も爵位もないからな」
シャドウは、クーデリアを『要注意人物』として脳内に登録した……そんな言い方をされれば、この先どう考えても動きにくくなる。この物言いが計算済みなのかは、まだわからない。
現に、クラスメイトの視線はシャドウに集まっていた。
「だが……ラウラ王女殿下も、ユアン第二王子も、そしてクサナギ男爵も。この学園では立場など忘れてもらおう。今、学園に入学した『三等魔法師』として指導に当たるので、覚えておくように」
クーデリアはそう言い、教鞭で教卓をコンコン叩く。
「早速だが、まずは自己紹介だ。それぞれ一人ずつ、時間は三分以内に、自己アピールを……お前から」
教鞭は、シェリアを差した。
「シェリア・ハーフィンクスでぇす。魔法式は『火』で、特技は魔法の同時並列起動。家じゃお姉さまの次に『天才』って言われてました~!!」
どこか甘ったるい、妙に品の悪い声での挨拶だった。
そして、シェリアはニヤッと笑い、シャドウを見る。
「それと~……魔法を使えないお兄さまがいたけど~……今はもう関係ない他人なので気にしないでねっ!! ね、シャドウお兄様」
視線がシャドウに刺さる。
ラウラ、ソニアも驚いたようにシャドウを見ていた。
(……あの野郎)
一瞬だけ『今後のためにも始末するべきか?』と考えた。
シャドウは、義妹ではあるが肉親ともいうべきシェリアに、なんの情も抱いていない。
すると、ヒナタが口だけ動かして言う。
(時期尚早。背後関係を洗ってから)
つまり、まだ始末するなということだ。
何の関係もない学生を始末するのは愚の骨頂。学園内にいる『黄昏旅団』も警戒してしまう。
シェリアを殺すことで旅団が警戒するのはよろしくないと、シャドウは小さく頷いた。
それからも、自己紹介は続く。
「ユアンです。皆さん、これからもよろしくお願いします」
第二王子ユアンの挨拶は、どこまでも平凡だった。
まるで、自分の素性に興味がないような……王族であるとひけらかすようなこともない。
そして、ラウラの番。
「えっと、ラウラです。アルマス王国から来ました。その~……皆さん、よろしくお願いしますっ!!」
ペコっと頭を下げると、大きな胸が揺れた。
男子数名がそれに視線を奪われ、シェリアはどこか面白くなさそうにしている。
ラウラは恥ずかしそうに胸を押さえ座った。
「えへへ、なんか恥ずかしいかも」
「……ははは」
そして、シャドウの番。
立ち上がり、予め考えていた挨拶を言う。
「シャドウ・クサナギです。アルマス王国、クサナギ男爵家から来ました。これからよろしくお願いします」
無難な挨拶をして頭を下げる。
なるべく目立たないように、静かに、淡々と。
クーデリア、そしてシェリアのせいでやや目立ってしまった。
こうして、自己紹介が終わった。
◇◇◇◇◇◇
自己紹介が終わると、クーデリアが言う。
「今日は学園生活での注意事項の説明だけ。あとは各自で学園の敷地内を自由見学だ。入っていけない場所などもあるから、説明をよく聞くように」
クーデリアは、学園の敷地について説明する。
本校舎である現在地、魔法訓練をする修練場、クオルデン王国第二位の大きさを誇る大図書館……どれもシャドウは事前に聞いていたので知っている。
「───以上だ。それでは本日は解散とする。起立!!」
立ち上がり、クーデリアに礼。解散となった。
クーデリアはさっさと教室を出てしまう。すると、生徒たちが一斉に、ラウラ、シェリア、ユアンの元に殺到した。
「シェリアさん!! 一緒に回りましょう!!」
「殿下、私と一緒に!!」
「ラウラさん、オレたちと回ろうぜ!!」
クラスには、すでに三つの派閥ができていた。
シェリア派、ユアン派、ラウラ派……このクラスで最も権力のある背後を持つ者たち。
シャドウはヒナタと視線を合わせ、気配を殺し教室を出た。
「ふう……これ以上の面倒はごめんだ」
「同意します。では、シャドウ様」
「ああ……学生として動ける範囲で、情報収集するぞ」
「はっ」
二人は歩き出す。
学生とは思えないほど、表情を凍り付かせて。
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