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54・報酬、そして八相
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ライトは砂浜からリゾート地域へ向かい、出店に売っていたサンドイッチをいくつか買ってマリアの別荘に戻ってきた。
食材とリンは言っていたが、町まで馬でも数十分かかる。そんな遠出をするのは面倒だったので、来るときに見かけたリゾート地域の出店で夕飯を済ませることにした。
紙袋片手に別荘へ戻ると、裸体にシーツを巻いた姿のマリアが、水を飲んでいた。
ほんのりと上気した肌はシャワーでも浴びたのか。同年代の少女と比べればスタイルはかなりいい。だが、マリアを女として見ていないライトは心揺れることは全くなかった。
「……失礼な男ですわね。見ないでくださる?」
「お前の身体に興味ねぇよ。終わったなら飯にするぞ、リンは?」
「シャワーを浴びています。あら……サンドイッチとは、ずいぶんと庶民的なモノを買ってきましたわね」
「気に入らないなら喰わなくていい」
ライトはテーブルにサンドイッチを置き、荷物から水のボトルを取り出して一気に飲む。
すると、シャワールームのドアが開いた。
「あーさっぱりした。もうマリアってば、なかなかのテクニシャンね。変なとこ触ろうとしたのはマイナスだけど、すっごく気持ちのいいマッサージだっ…………」
「…………あ」
リンと目が合うライト。
リンは、全裸で頭をタオルで拭いていた。
どうやらライトが帰ってきたのに気付いていなかったようだ。シャワーの水音でドアの開く音が聞こえなかったのか……。
「……っ」
「ひっ……あ、えと、ごめんなさい」
なぜかリンが謝り、シャワールームに戻って行った。
こういうときに悲鳴を上げたりしないのがリンのいいところ、ライトはそう思った。
「本当に失礼な男……」
「…………」
マリアの視線は無視し、サンドイッチの袋に手を伸ばした。
◇◇◇◇◇◇
三人でサンドイッチを食べ、明日の予定を話し合う。
「明日はワイファ王城に行ってハワード騎士に会いに行く。ドラゴンの報酬をもらったら、冒険者ギルド……だよな?」
「うん。依頼をいっぱい受けて強くなろう」
「冒険者……リンは冒険者なのですね?」
「ええ、そうよ。資格を持っていれば依頼は受けれるわ。同行者に関しては特に制限はないはず」
つまり、冒険者ギルドで依頼を受けるのはリンで、評価され報酬をもらうのもリン。ライトとマリアは単なる同行者という立ち位置だ。
もちろん、二人は同意した。そもそも冒険者や功績なんかに興味は無い。
「依頼は討伐系がいい。さらに言うなら盗賊系だな」
「祝福弾のため、ね」
「ああ。頼む」
「わかったわ。マリアもそれでいい?」
「構いませんわ」
マリアも、人間を殺す事にあまり抵抗を持っていない。
襲われたことは何度もあるし、自分を襲う者にかける慈悲は持っていない。
「じゃあ、今日は早く寝よう。長旅で疲れたし、フカフカのベッドで寝たい……」
「では、部屋に案内しますわ」
「……私一人の部屋でね」
「あん、残念♪」
この日は、ゆっくり休むことができた。
◇◇◇◇◇◇
翌日。三人でワイファ王城へやって来た。
町の中心から北に進むと、ファーレン王城に匹敵する大きさのシロが見える、ハワード騎士はそこにいるはずだ。
ライトは馬車をリンに任せ、王城前にいる兵士にハワード騎士からもらった紋章を見せて用件を伝える。
「自分はハワード騎士から依頼を受けた者です。リィアの町に書状を届けたので報告を」
「……む、この紋章は確かに。お前がライトだな? ハワード騎士隊長から話は聞いている。さっそく案内しよう」
「ありがとうございます!……っと」
「む……」
ライトは、つい騎士の敬礼で応えてしまった。
門番も敬礼で返し、なぜか少し苦笑したので、ライトも少しだけ笑って返す。
やはり、旅の男が騎士の敬礼で返すのはおかしかったのだろうか。
ライトは馬車を門番に任せ、マリアとリンを連れて案内の騎士に着いていく。そして、とある部屋の前にきた。
門番は部屋をノックする。
「失礼します! ライト様ご一行が到着されました!」
『入れ』
「はっ!!」
案内騎士が扉を開け、ライトたちは中へ。すると、執務中のハワード騎士に再会した。
ハワード騎士は執務を中断し、応接用のソファへライトたちを促す。
「よく来てくれた。と……そちらの方は?」
「初めまして、マリアと申しますわ」
「初めまして。私はハワード、彼らに書状運搬の依頼をしたワイファ王国騎士だ」
挨拶を済ませ、お茶が運ばれ、ライトはリィアの領主から受け取った書状をテーブルに置く。
「こちらはリィア領主から受け取った書状です。お納めください」
「うむ、確かに。ではこちらも、ドラゴン退治の報酬と、書状運搬の報酬を支払おう。最後に確認するが、本当にいいのかね?」
それは、ドラゴンの報酬は半分で残りを死亡した騎士の遺族にわたすということだ。
ライトとリンは顔を合わせ、改めて頷く。
「はい、構いません」
「私もそれでいいです」
「……ありがとう」
ハワード騎士は立ち上がり、自分の執務机から鍵を取り出し、部屋の隅に置いてあった宝箱を開ける。
そして、両手でやっと持てるくらいの袋を軽々と持ち上げ、テーブルの上にドスッと置いた。
「報酬はしめて白金貨1500枚だ。体内に稀少な結石があったらしくてな、それが思った以上の高値で取引された」
「ぶっ……せ、せんごひゃく」
「す、すごい……」
金貨にして15000枚の大金である。
ドラゴンの体内にはまれに結石ができることがあり、どのような宝石よりも高価で美しいと聞いたことがある。だが、ライトたちが討伐したドラゴンの体内にあるとは夢にも思ってなかった。
「ははは、相場の五倍で買うと言ったが不可能だ。まさか結石持ちのドラゴンだったとは」
「その、遺族の方には?」
「ああ、ちゃんと支払いは済ませたよ。この金は正真正銘きみたちのモノだ。受け取ってくれ」
「は、はい」
ズッシリとした袋を受け取るが、こんな大金半分もいらない。
だが、正当な報酬をというなら受け取らねば、逆にハワード騎士に失礼だ。使い道はあとで考えることにして受け取った。
さて、これで仕事は終わりだ。
「ところで、これからどうするのかね?」
「冒険者ギルドで依頼を受けようと思います。まだ石級なんで、依頼をたくさんこなして等級を上げないと!」
すると、ハワード騎士が神妙な顔で言った。
「ならば、力を貸してくれないか?」
「え? わ、私たちにですか?」
「ああ。冒険者ギルドに行けばわかると思うが……災禍八相の一つが現れた」
「…………ほ、本当ですか?」
「ああ。今は眠っているが、数日後には活動を始めるだろう」
「う、うそ……」
「…………?」
ライトとリンは驚愕し、マリアは首を傾げる。
「無理にとは言わないが、検討してくれ。きみたちならきっと力になれる」
それは、とても重い期待だった。
◇◇◇◇◇◇
「リン、八相とはなんですの?」
「……知らないの?」
「ええ、興味ありませんもの」
マリアは、手綱を握るリンに質問した。
ワイファ王城を出て冒険者ギルドに向かう途中のことである。
リンは、太股に手を乗せるマリアの手を払いながら言う。
「災禍八相っていうのは、この世界に存在する最強最悪の魔獣のことだよ。恐ろしいバケモノで、現れる度に甚大な被害をもたらすとか」
「なるほど……聞いたことありませんわ」
「けっこう有名な話だけど……まぁいいわ。それで、この近くにその一体が現れたってことよね」
「……ああ。いい修行になりそうだ」
ライトはカドゥケウスを抜き、くるくると回転させる。
「よし、第二階梯と祝福弾の実験といくか。リン、次の相手は八相だ」
「……やっぱりやるのね」
「勝手に決めないでくださる? あなた」
ライトとマリアの喧嘩が始まりそうだったので、慌ててリンは二人を黙らせた。
食材とリンは言っていたが、町まで馬でも数十分かかる。そんな遠出をするのは面倒だったので、来るときに見かけたリゾート地域の出店で夕飯を済ませることにした。
紙袋片手に別荘へ戻ると、裸体にシーツを巻いた姿のマリアが、水を飲んでいた。
ほんのりと上気した肌はシャワーでも浴びたのか。同年代の少女と比べればスタイルはかなりいい。だが、マリアを女として見ていないライトは心揺れることは全くなかった。
「……失礼な男ですわね。見ないでくださる?」
「お前の身体に興味ねぇよ。終わったなら飯にするぞ、リンは?」
「シャワーを浴びています。あら……サンドイッチとは、ずいぶんと庶民的なモノを買ってきましたわね」
「気に入らないなら喰わなくていい」
ライトはテーブルにサンドイッチを置き、荷物から水のボトルを取り出して一気に飲む。
すると、シャワールームのドアが開いた。
「あーさっぱりした。もうマリアってば、なかなかのテクニシャンね。変なとこ触ろうとしたのはマイナスだけど、すっごく気持ちのいいマッサージだっ…………」
「…………あ」
リンと目が合うライト。
リンは、全裸で頭をタオルで拭いていた。
どうやらライトが帰ってきたのに気付いていなかったようだ。シャワーの水音でドアの開く音が聞こえなかったのか……。
「……っ」
「ひっ……あ、えと、ごめんなさい」
なぜかリンが謝り、シャワールームに戻って行った。
こういうときに悲鳴を上げたりしないのがリンのいいところ、ライトはそう思った。
「本当に失礼な男……」
「…………」
マリアの視線は無視し、サンドイッチの袋に手を伸ばした。
◇◇◇◇◇◇
三人でサンドイッチを食べ、明日の予定を話し合う。
「明日はワイファ王城に行ってハワード騎士に会いに行く。ドラゴンの報酬をもらったら、冒険者ギルド……だよな?」
「うん。依頼をいっぱい受けて強くなろう」
「冒険者……リンは冒険者なのですね?」
「ええ、そうよ。資格を持っていれば依頼は受けれるわ。同行者に関しては特に制限はないはず」
つまり、冒険者ギルドで依頼を受けるのはリンで、評価され報酬をもらうのもリン。ライトとマリアは単なる同行者という立ち位置だ。
もちろん、二人は同意した。そもそも冒険者や功績なんかに興味は無い。
「依頼は討伐系がいい。さらに言うなら盗賊系だな」
「祝福弾のため、ね」
「ああ。頼む」
「わかったわ。マリアもそれでいい?」
「構いませんわ」
マリアも、人間を殺す事にあまり抵抗を持っていない。
襲われたことは何度もあるし、自分を襲う者にかける慈悲は持っていない。
「じゃあ、今日は早く寝よう。長旅で疲れたし、フカフカのベッドで寝たい……」
「では、部屋に案内しますわ」
「……私一人の部屋でね」
「あん、残念♪」
この日は、ゆっくり休むことができた。
◇◇◇◇◇◇
翌日。三人でワイファ王城へやって来た。
町の中心から北に進むと、ファーレン王城に匹敵する大きさのシロが見える、ハワード騎士はそこにいるはずだ。
ライトは馬車をリンに任せ、王城前にいる兵士にハワード騎士からもらった紋章を見せて用件を伝える。
「自分はハワード騎士から依頼を受けた者です。リィアの町に書状を届けたので報告を」
「……む、この紋章は確かに。お前がライトだな? ハワード騎士隊長から話は聞いている。さっそく案内しよう」
「ありがとうございます!……っと」
「む……」
ライトは、つい騎士の敬礼で応えてしまった。
門番も敬礼で返し、なぜか少し苦笑したので、ライトも少しだけ笑って返す。
やはり、旅の男が騎士の敬礼で返すのはおかしかったのだろうか。
ライトは馬車を門番に任せ、マリアとリンを連れて案内の騎士に着いていく。そして、とある部屋の前にきた。
門番は部屋をノックする。
「失礼します! ライト様ご一行が到着されました!」
『入れ』
「はっ!!」
案内騎士が扉を開け、ライトたちは中へ。すると、執務中のハワード騎士に再会した。
ハワード騎士は執務を中断し、応接用のソファへライトたちを促す。
「よく来てくれた。と……そちらの方は?」
「初めまして、マリアと申しますわ」
「初めまして。私はハワード、彼らに書状運搬の依頼をしたワイファ王国騎士だ」
挨拶を済ませ、お茶が運ばれ、ライトはリィアの領主から受け取った書状をテーブルに置く。
「こちらはリィア領主から受け取った書状です。お納めください」
「うむ、確かに。ではこちらも、ドラゴン退治の報酬と、書状運搬の報酬を支払おう。最後に確認するが、本当にいいのかね?」
それは、ドラゴンの報酬は半分で残りを死亡した騎士の遺族にわたすということだ。
ライトとリンは顔を合わせ、改めて頷く。
「はい、構いません」
「私もそれでいいです」
「……ありがとう」
ハワード騎士は立ち上がり、自分の執務机から鍵を取り出し、部屋の隅に置いてあった宝箱を開ける。
そして、両手でやっと持てるくらいの袋を軽々と持ち上げ、テーブルの上にドスッと置いた。
「報酬はしめて白金貨1500枚だ。体内に稀少な結石があったらしくてな、それが思った以上の高値で取引された」
「ぶっ……せ、せんごひゃく」
「す、すごい……」
金貨にして15000枚の大金である。
ドラゴンの体内にはまれに結石ができることがあり、どのような宝石よりも高価で美しいと聞いたことがある。だが、ライトたちが討伐したドラゴンの体内にあるとは夢にも思ってなかった。
「ははは、相場の五倍で買うと言ったが不可能だ。まさか結石持ちのドラゴンだったとは」
「その、遺族の方には?」
「ああ、ちゃんと支払いは済ませたよ。この金は正真正銘きみたちのモノだ。受け取ってくれ」
「は、はい」
ズッシリとした袋を受け取るが、こんな大金半分もいらない。
だが、正当な報酬をというなら受け取らねば、逆にハワード騎士に失礼だ。使い道はあとで考えることにして受け取った。
さて、これで仕事は終わりだ。
「ところで、これからどうするのかね?」
「冒険者ギルドで依頼を受けようと思います。まだ石級なんで、依頼をたくさんこなして等級を上げないと!」
すると、ハワード騎士が神妙な顔で言った。
「ならば、力を貸してくれないか?」
「え? わ、私たちにですか?」
「ああ。冒険者ギルドに行けばわかると思うが……災禍八相の一つが現れた」
「…………ほ、本当ですか?」
「ああ。今は眠っているが、数日後には活動を始めるだろう」
「う、うそ……」
「…………?」
ライトとリンは驚愕し、マリアは首を傾げる。
「無理にとは言わないが、検討してくれ。きみたちならきっと力になれる」
それは、とても重い期待だった。
◇◇◇◇◇◇
「リン、八相とはなんですの?」
「……知らないの?」
「ええ、興味ありませんもの」
マリアは、手綱を握るリンに質問した。
ワイファ王城を出て冒険者ギルドに向かう途中のことである。
リンは、太股に手を乗せるマリアの手を払いながら言う。
「災禍八相っていうのは、この世界に存在する最強最悪の魔獣のことだよ。恐ろしいバケモノで、現れる度に甚大な被害をもたらすとか」
「なるほど……聞いたことありませんわ」
「けっこう有名な話だけど……まぁいいわ。それで、この近くにその一体が現れたってことよね」
「……ああ。いい修行になりそうだ」
ライトはカドゥケウスを抜き、くるくると回転させる。
「よし、第二階梯と祝福弾の実験といくか。リン、次の相手は八相だ」
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