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初めてのすれ違い編
沙織視点
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「はぁぁ」
佐藤くんを避けるようになって三日が経った。
あれから佐藤くんは変わらずにメッセージを送ってくれるし、会社で会うと挨拶してくれる。
(今日こそは)
それに対してわたしは意識しすぎてしまって
メッセージの返信が遅れたり、顔を合わせると避けてしまうような感じだ。
(普通にあいさつするだけ)
佐藤くんは以前と変わらずに接してくれている。
(よし)
もっとうまく付き合っていかなきゃいけないのに。
(わたしならできる!)
そうこうしているとエレベーターのドアが開いて佐藤くんが降りてきた。
「ふぅぅ」
わたしは意を決して
「おっ」
飛び出そうとして
「……」
やめた。
「おはようございます」
その間に佐藤くんはオフィスへ入っていってしまった。
「はぁぁ」
佐藤くんみたいに"ふつう"に接するだけでいいって頭ではわかってるのにうまくできない。
(なにやってるの、私)
なんとかして謝らなきゃって思うのに。
「森泉!新人がまだ資料作れてないぞ!」
仕事納めに向けた最後の繁忙期も相まって
「間に合わんからお前が代わりにやれ!」
朝以外では会えないときが続いていた。
「はい」
連絡は取ってるけど、避けてしまってることを謝れていない。謝る勇気が湧いてこない。
(どうしよう)
考えても考えても、
ぐるぐる回るだけだった。
だから、私の同期で唯一の友人である
「さーおり。一緒にお昼食べよー」
「ゆりちゃん……聞いて!」
ゆりちゃんに打ち明けた。
佐藤くんと付き合ってることを。
………
……
…
「お」
32歳まで恋愛経験がない私が、いきなり社内の王子と付き合ってると知って
「おう」
ゆりちゃんは目を点にして固まってしまった。
でも、
「私の親友すげえ!
あの難攻不落の王子を落とした!」
ついに私に恋人ができたと
「おめでとう!本当におめでとう!」
喜んでくれた。
でもそれから付き合ってからのこと、
「おお。毎日忙しそうにしてんのにメッセージを送ってくるなんて大事にされてるじゃん。なかなかそんな男って少ないよ」
と笑顔で話を聞いてくれていたけど、これまでの3日間のことを話したら眉間にシワをよせて
「沙織」
静かに
「あんた、なにやってんの?」
私を見ていった。
ゆりちゃんは怒ると言葉が少なくなる。
でも、言いたいことが雰囲気でわかる。
「……」
"忙しいだろうに、それでも大切にしてくれてる相手を避けるってなにやってんの"
無言だけどゆりちゃんは私の不義理に怒ってる。
(本当になにをやってるんだろ)
"沙織さん"
あんなに私のことを大切にしてくれてる人を
「そりゃ。これまで恋愛経験がないから戸惑ったりするのはわかるよ。なんせ相手はあの王子だから」
照れて恥ずかしいからって避け続けるなんて。
「仕事ができてモテるしね。
釣り合ってるか不安にもなると思う」
それに佐藤くんみたいに「ふつう」にできない。
付き合うって何をしたらいいかわからなくて不安
「でも、ずっと言い続けてきてるけど」
でも、
「あんたは可愛い!可愛いの!
それに仕事だって同期の中で1番できる!」
離れたくない。
"沙織さん"
付き合ってまだ1週間しか経ってないけど、
佐藤くんと離れたくない。ずっと一緒にいたい。
「だから自分に自信を持ちな!釣り合ってないっていう奴がいたらわたしが文句を言ってやる!」
もっと彼のことを知っていきたい。
「……あした話しにいってみる」
ゆりちゃん。ありがとう。
「うん。沙織なら大丈夫だから」
いつもわたしの話を聞いてくれて。
「しっかり伝えてきな!」
わたしの背中を押してくれて、
本当にありがとう。
「うん!」
佐藤くんを避けるようになって三日が経った。
あれから佐藤くんは変わらずにメッセージを送ってくれるし、会社で会うと挨拶してくれる。
(今日こそは)
それに対してわたしは意識しすぎてしまって
メッセージの返信が遅れたり、顔を合わせると避けてしまうような感じだ。
(普通にあいさつするだけ)
佐藤くんは以前と変わらずに接してくれている。
(よし)
もっとうまく付き合っていかなきゃいけないのに。
(わたしならできる!)
そうこうしているとエレベーターのドアが開いて佐藤くんが降りてきた。
「ふぅぅ」
わたしは意を決して
「おっ」
飛び出そうとして
「……」
やめた。
「おはようございます」
その間に佐藤くんはオフィスへ入っていってしまった。
「はぁぁ」
佐藤くんみたいに"ふつう"に接するだけでいいって頭ではわかってるのにうまくできない。
(なにやってるの、私)
なんとかして謝らなきゃって思うのに。
「森泉!新人がまだ資料作れてないぞ!」
仕事納めに向けた最後の繁忙期も相まって
「間に合わんからお前が代わりにやれ!」
朝以外では会えないときが続いていた。
「はい」
連絡は取ってるけど、避けてしまってることを謝れていない。謝る勇気が湧いてこない。
(どうしよう)
考えても考えても、
ぐるぐる回るだけだった。
だから、私の同期で唯一の友人である
「さーおり。一緒にお昼食べよー」
「ゆりちゃん……聞いて!」
ゆりちゃんに打ち明けた。
佐藤くんと付き合ってることを。
………
……
…
「お」
32歳まで恋愛経験がない私が、いきなり社内の王子と付き合ってると知って
「おう」
ゆりちゃんは目を点にして固まってしまった。
でも、
「私の親友すげえ!
あの難攻不落の王子を落とした!」
ついに私に恋人ができたと
「おめでとう!本当におめでとう!」
喜んでくれた。
でもそれから付き合ってからのこと、
「おお。毎日忙しそうにしてんのにメッセージを送ってくるなんて大事にされてるじゃん。なかなかそんな男って少ないよ」
と笑顔で話を聞いてくれていたけど、これまでの3日間のことを話したら眉間にシワをよせて
「沙織」
静かに
「あんた、なにやってんの?」
私を見ていった。
ゆりちゃんは怒ると言葉が少なくなる。
でも、言いたいことが雰囲気でわかる。
「……」
"忙しいだろうに、それでも大切にしてくれてる相手を避けるってなにやってんの"
無言だけどゆりちゃんは私の不義理に怒ってる。
(本当になにをやってるんだろ)
"沙織さん"
あんなに私のことを大切にしてくれてる人を
「そりゃ。これまで恋愛経験がないから戸惑ったりするのはわかるよ。なんせ相手はあの王子だから」
照れて恥ずかしいからって避け続けるなんて。
「仕事ができてモテるしね。
釣り合ってるか不安にもなると思う」
それに佐藤くんみたいに「ふつう」にできない。
付き合うって何をしたらいいかわからなくて不安
「でも、ずっと言い続けてきてるけど」
でも、
「あんたは可愛い!可愛いの!
それに仕事だって同期の中で1番できる!」
離れたくない。
"沙織さん"
付き合ってまだ1週間しか経ってないけど、
佐藤くんと離れたくない。ずっと一緒にいたい。
「だから自分に自信を持ちな!釣り合ってないっていう奴がいたらわたしが文句を言ってやる!」
もっと彼のことを知っていきたい。
「……あした話しにいってみる」
ゆりちゃん。ありがとう。
「うん。沙織なら大丈夫だから」
いつもわたしの話を聞いてくれて。
「しっかり伝えてきな!」
わたしの背中を押してくれて、
本当にありがとう。
「うん!」
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