151 / 1,375
第7章 世界樹を育てつつ生きていこう
幕間の物語48.不運な隊長は取り残される
しおりを挟む
世界樹ファマリーのすぐ近くに、異世界転移者の仮設住居が作られた。
突貫工事でそれを作った大工たちはその後、公衆浴場を作った。その後にやっと兵舎の建設に取り掛かろうとしていた。
だがしかし、それは数日後には止められてしまった。
フェンリルが聖域の中を守る事が決まり、世界樹ファマリー周辺に軍を展開する必要がなくなってしまったからだ。
「と、いう訳でエルフとの国境付近の守りを固める者たちと、ドランに戻る者たちの他に、聖域の外側の建物の管理と世界樹ファマリーの監視をする隊をくじで決めようと思う。あたりを引いた者の隊をここの警備として残すから心して引くように」
ドラン軍を任されているアルヴィンがそう言った時に、天を仰いだ者がいた。その隣にいた女性は手で顔を覆っている。
周囲にいた隊長たちはそんな二人の様子を見て、苦笑を浮かべていた。
「ラック隊長。絶対に、当たらないでくださいね」
「お前それ勇者様たちの世界ではフラグって言うんだぞ」
「隊長の不運を私のせいにしないでいただけます?」
ぼそぼそと小声でやり取りしていたラックと、カレンは気を取り直して話を続けていたアルヴィンを見る。
アルヴィンは最近急激に生えてきた黒い髪を撫でながら、真っすぐにラックを見ていた。
「主な業務は周囲に出てくるアンデッドの討伐だが、強力な魔物が出てしまった場合は聖域に逃げ込め。フェンリルに話を通してあるらしいから、入った瞬間食われる事はないはずだ。何か質問はあるか?」
「アルヴィン団長、よろしいでしょうか」
「なんだ、ラック」
「どうして私を見て業務について話したのでしょうか」
「なぜだろうな。ところでラックよ。前回は最後にくじを引いたわけだが、今回はどうしたい? 特別に好きなタイミングで引く事を許すぞ」
「……残り物には福がなかったので、一番最初に引かせていただいてもよろしいでしょうか?」
「構わんぞ。そこの箱の中に紙が入っている。好きなものを一枚だけ取って中身を確認しろ」
「……もう一つよろしいでしょうか、アルヴィン団長」
「なんだ? さっさと引け、ラック」
「私の代わりにカレンが引いてもよろしいでしょうか?」
「ちょ、ちょっと隊長、何言って――」
「構わんぞ。何でもいいからとっとと引いてくれ」
カレンが小さな声でラックに抗議をしたが、誰もそれに耳を貸さず、アルヴィンも聞こえていなかったのかあっさり許可を出してしまった。
そうなってしまったらもう引くしかない。
カレンは覚悟を決めてくじを引いた結果、他の者たちはくじを引く必要がなくなったため、会議は予定よりも早く終わった。
聖域の外側に作られた建物は、レンガ造りで民家の様な雰囲気だった。
本格的に作り始める前に、職人集団が共同生活をしていた場所だからだ。今後、世界樹の周囲に街を作っていく時にも活躍する予定のその場所に、ラック隊の面々が分かれて生活をし始めた。
くじを引いた数日後にはラック隊以外の者たちは、世界樹ファマリー周辺から去り、それぞれの持ち場に戻ってしまっている。
「ほんと、ラック隊長のせいでこんなとこで居残りとかマジ勘弁してほしいよなぁ。ドランに戻ったら愛しのリリアナちゃんの所に行って、癒してもらう予定だったのによ」
「お前、また金使い過ぎで給料日前に倒れるんじゃねぇぞ。……異世界転移者様が作ってくれた魔道具のおかげで、アンデッド共はこの建物の周囲に近づく事もできねぇからまだましだけどなー」
「アンデッドがいつ襲ってくるか分からない状態で寝てらんねぇよなぁ」
「うるさいぞ、お前ら」
民家の中で駄弁っていた三人の元に、ラック隊長が姿を現した。
いつもの揃いの防具ではなく、寝間着姿の彼は寝癖がついた黄色の短髪を手で押さえている。
眠たそうに大きく欠伸をすると、髪と同色の頼りなさそうに垂れ下がった瞳が潤む。
「今回くじを引いたのは俺じゃなくて、カレン副長だ。文句があるならカレン副長に行ってくるように」
「カレン副長、めっちゃ機嫌が悪いからパスで」
「右に同じく」
「向かいに同じく」
「だったら黙って職務に励め」
「今日は非番じゃないっすか」
「って言ってもここじゃ何もする事ねぇけどなぁ」
「愛しのリリアナちゃんを想って発散しとくか」
「そういう事は夜にやれ。まだ日は高いし、畑作業の手伝いでもしてくるか? あの小さいのが言うには、頑張ったらその分、異世界転移者様の仲間が欲しい物を買ってきてくれるそうだぞ」
「ちょっと食材の調達をしてもらうか」
「女の子連れてきてもらうとかってできねぇかなー」
「どっちも捨てがたいなぁ」
部下たちが好き勝手に欲しい物をあげていく。
そんな彼らを放っておいて、味気ない糧食を流し込み、二階の自室に戻ると着替えを済ませる。そして階段を下り、まだ欲しい物が何か話し合いをしている部下たちを放っておいて外に出た。
向かう先は聖域。頭に花を咲かせた小さな子どものような見た目のドライアドたちが集まって作業をしている所だ。
「確かにこんなとこに置いてけぼりは不運だけど、魔道具師とのつながりを作れるかもしれないから悪くねぇよな。ちょっとでも心証をよくしておいて、魔道具の依頼をしやすくしておくか」
突貫工事でそれを作った大工たちはその後、公衆浴場を作った。その後にやっと兵舎の建設に取り掛かろうとしていた。
だがしかし、それは数日後には止められてしまった。
フェンリルが聖域の中を守る事が決まり、世界樹ファマリー周辺に軍を展開する必要がなくなってしまったからだ。
「と、いう訳でエルフとの国境付近の守りを固める者たちと、ドランに戻る者たちの他に、聖域の外側の建物の管理と世界樹ファマリーの監視をする隊をくじで決めようと思う。あたりを引いた者の隊をここの警備として残すから心して引くように」
ドラン軍を任されているアルヴィンがそう言った時に、天を仰いだ者がいた。その隣にいた女性は手で顔を覆っている。
周囲にいた隊長たちはそんな二人の様子を見て、苦笑を浮かべていた。
「ラック隊長。絶対に、当たらないでくださいね」
「お前それ勇者様たちの世界ではフラグって言うんだぞ」
「隊長の不運を私のせいにしないでいただけます?」
ぼそぼそと小声でやり取りしていたラックと、カレンは気を取り直して話を続けていたアルヴィンを見る。
アルヴィンは最近急激に生えてきた黒い髪を撫でながら、真っすぐにラックを見ていた。
「主な業務は周囲に出てくるアンデッドの討伐だが、強力な魔物が出てしまった場合は聖域に逃げ込め。フェンリルに話を通してあるらしいから、入った瞬間食われる事はないはずだ。何か質問はあるか?」
「アルヴィン団長、よろしいでしょうか」
「なんだ、ラック」
「どうして私を見て業務について話したのでしょうか」
「なぜだろうな。ところでラックよ。前回は最後にくじを引いたわけだが、今回はどうしたい? 特別に好きなタイミングで引く事を許すぞ」
「……残り物には福がなかったので、一番最初に引かせていただいてもよろしいでしょうか?」
「構わんぞ。そこの箱の中に紙が入っている。好きなものを一枚だけ取って中身を確認しろ」
「……もう一つよろしいでしょうか、アルヴィン団長」
「なんだ? さっさと引け、ラック」
「私の代わりにカレンが引いてもよろしいでしょうか?」
「ちょ、ちょっと隊長、何言って――」
「構わんぞ。何でもいいからとっとと引いてくれ」
カレンが小さな声でラックに抗議をしたが、誰もそれに耳を貸さず、アルヴィンも聞こえていなかったのかあっさり許可を出してしまった。
そうなってしまったらもう引くしかない。
カレンは覚悟を決めてくじを引いた結果、他の者たちはくじを引く必要がなくなったため、会議は予定よりも早く終わった。
聖域の外側に作られた建物は、レンガ造りで民家の様な雰囲気だった。
本格的に作り始める前に、職人集団が共同生活をしていた場所だからだ。今後、世界樹の周囲に街を作っていく時にも活躍する予定のその場所に、ラック隊の面々が分かれて生活をし始めた。
くじを引いた数日後にはラック隊以外の者たちは、世界樹ファマリー周辺から去り、それぞれの持ち場に戻ってしまっている。
「ほんと、ラック隊長のせいでこんなとこで居残りとかマジ勘弁してほしいよなぁ。ドランに戻ったら愛しのリリアナちゃんの所に行って、癒してもらう予定だったのによ」
「お前、また金使い過ぎで給料日前に倒れるんじゃねぇぞ。……異世界転移者様が作ってくれた魔道具のおかげで、アンデッド共はこの建物の周囲に近づく事もできねぇからまだましだけどなー」
「アンデッドがいつ襲ってくるか分からない状態で寝てらんねぇよなぁ」
「うるさいぞ、お前ら」
民家の中で駄弁っていた三人の元に、ラック隊長が姿を現した。
いつもの揃いの防具ではなく、寝間着姿の彼は寝癖がついた黄色の短髪を手で押さえている。
眠たそうに大きく欠伸をすると、髪と同色の頼りなさそうに垂れ下がった瞳が潤む。
「今回くじを引いたのは俺じゃなくて、カレン副長だ。文句があるならカレン副長に行ってくるように」
「カレン副長、めっちゃ機嫌が悪いからパスで」
「右に同じく」
「向かいに同じく」
「だったら黙って職務に励め」
「今日は非番じゃないっすか」
「って言ってもここじゃ何もする事ねぇけどなぁ」
「愛しのリリアナちゃんを想って発散しとくか」
「そういう事は夜にやれ。まだ日は高いし、畑作業の手伝いでもしてくるか? あの小さいのが言うには、頑張ったらその分、異世界転移者様の仲間が欲しい物を買ってきてくれるそうだぞ」
「ちょっと食材の調達をしてもらうか」
「女の子連れてきてもらうとかってできねぇかなー」
「どっちも捨てがたいなぁ」
部下たちが好き勝手に欲しい物をあげていく。
そんな彼らを放っておいて、味気ない糧食を流し込み、二階の自室に戻ると着替えを済ませる。そして階段を下り、まだ欲しい物が何か話し合いをしている部下たちを放っておいて外に出た。
向かう先は聖域。頭に花を咲かせた小さな子どものような見た目のドライアドたちが集まって作業をしている所だ。
「確かにこんなとこに置いてけぼりは不運だけど、魔道具師とのつながりを作れるかもしれないから悪くねぇよな。ちょっとでも心証をよくしておいて、魔道具の依頼をしやすくしておくか」
126
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる