716 / 1,375
第23章 呪いの対策をしながら生きていこう
479.事なかれ主義者は運ばれた
しおりを挟む
クレストラ国際連合の緊急会議に同席した結果、大国ヤマトとエルフの国ナウエストで軽症者が重症化してしまったという事を知った。
今はどこの国も重症者はエリクサーを使わずに上級ポーションなどで現状を維持しつつ痛み止めで何とか対応していたと聞いていたけど、状況が変わったのならさっさと治していくべきだと思い、エリクサーを使うように指示を出した。
今ある物を使ってしまって貴族などの有力者に睨まれてしまうのなら新しい物を作ればいいし、新しい物を作ってしまって価格崩壊の恐れがあるのならばそれで被害を被った人に補填をすればいい。呪われている人のほとんどが平民で、エリクサーなんて高価な代物の代金を払えないのであれば肩代わりしてしまえばいい。
いまだにどんどん貯まり続けているお金やら金銀財宝を放出すればできると思ったし、実際にそれで何とかなるとムサシも判断したようだった。
とにかく、僕が転移門で繋げてしまったから呪いがこんなに広まっている可能性が少しでもあるのなら、僕にも責任の一端はあるだろう。
特に反対者はいなかったので、ムサシに言われた通り僕はその会議室を後にして急いで世界樹フソーの根元へと向かった。
「人間さん、こんにちは~」
「こんにちは。お菊ちゃんいる?」
「フクちゃんの隣で日向ぼっこしてるよ」
禁足地である森の中に入って最初に見かけた小柄なドライアドに古株であるお菊ちゃんの場所を尋ねると、巨大梟のフクちゃんと一緒にいるだろう、という事でそこまで急ぐ。
かっこ悪くても仕方ない、とジュリウスに運んでもらってあっという間に森を抜け、世界樹フソーの根元に広がる開けた土地に着いた。
フソーを見上げて巨大梟の姿を探すと、簡単に見つける事ができた。ただ、上過ぎてお菊ちゃんが本当にそこにいるのかは分からない。
「人間さん、こんにちは」
「こんにちは……ってお菊ちゃん!?」
どうしたものか、と思案していると、お菊ちゃんがトコトコと歩いてこっちに向かってきていた。
どうやらさっきのドライアドに話しかけたから僕が訪ねてくると知っていたようだ。
僕たちの前まで来ると、姿勢よく立ったまま首を傾げた。
「私に何か用ですか?」
「ちょっとお願いしたい事があるんだけど、エリクサーの材料ってこの森の中にある?」
「エリクサーの材料って何ですか?」
「僕も知らないけど、詳しくはジュリウスが知ってるから、ジュリウスに聞いてもらってもいい?」
その材料の殆どが希少な薬草らしいけど、そういう希少な薬草は世界樹を擁するエルフたちの国が一大産地だったらしい。きっとこのフソー周辺にも生えているんだろう。
そう思いながらお菊ちゃんと一緒にジュリウスの話を聞いていると、何となくどういう植物か分かった。名前を聞いて見た目とか味とか分かるのは【生育】の加護のおかげだろう。
「それらなら、エルフさんに育てろって言われて育ててましたよ」
うん、だろうね。
世界樹がある国々が一大産地になっていたって聞いた時からそうなんじゃないかと思ってたよ。
案内された場所は鬱蒼と草木が茂っていた。
「ホーリークローバーがこれだけ群生しているとは……」
「最近とってなかったから元気に育ってるみたいです」
ジュリウスとお菊ちゃんを置いておいて、小柄なドライアドたちと一緒にせっせと必要な材料を採取していく。
ホーリークローバーと呼ばれていた白い模様が入った四葉のクローバーの根っこやら、ハートの形をした葉っぱが特徴的なラブリーフの花弁やら、スイセンっぽい見た目の花を咲かせたピュア・ナサシスの葉っぱやらを集めていった。
せっせと集め続けたおかげで辺り一面に生えていた珍しい薬草は全て収穫できた。
これでどれくらいのエリクサーができるかは知らないけど、次は世界樹の葉を取らなければ。
「……世界樹の葉ってどうやってとってたの?」
「落ちてきた葉を拾ってました。世界樹に触れる事は禁忌とされてきましたから」
「むしっちゃいけないの?」
「禁忌とされていましたから」
世界樹の葉っぱが集まらない可能性がある件について。
世界樹フソーをジュリウスと一緒に見上げながら話をしていると、お菊ちゃんがよじよじと世界樹を登り始めた。その後を数名のドライアドたちが続いている。
しばらく登ってから僕たちがついてきていない事に気付いたのか、お菊ちゃんが僕たちを見下ろしてきた。
「人間さん、何してるんですか? 葉っぱは登らないととれないですよ?」
「葉っぱは落ちてるやつしかとっちゃダメって言われてるらしいんだけど、大丈夫なの?」
「大丈夫です。フソーちゃんも問題ないって言ってます」
「どこの葉っぱとるの?」
「上の方!」
「下!」
「端っこ!」
「真ん中!」
お菊ちゃんの指示が止まってしまったからか、ドライアドたちが好き勝手話し始めた。
揉めているように見えるけど、いつも言い争い程度に終わるから放っておいても大丈夫だろう。
「……とってもいいんだったら何で禁忌とされていたんだろうね」
「ひょんなことから世界樹の真実について知られたくなかったんじゃないでしょうか」
「…………そっか。とりあえず、問題ないなら必要な数、葉っぱをとっておこうか」
ただ、問題があるとすれば葉っぱをむしるとなるとあの高さを登らなくちゃいけない事だろうか。
どうしたものか、と見上げながら考えていると、ドライアドたちの口喧嘩に加勢をしに来たドライアドたちが僕の体に髪の毛を巻きつけると、ひょいっと持ち上げて登り始めた。
めっちゃ怖かったから空を飛ぶ魔道具を使う事を提案したけど、ドライアドたちは気にせず僕を運び続けた。
今はどこの国も重症者はエリクサーを使わずに上級ポーションなどで現状を維持しつつ痛み止めで何とか対応していたと聞いていたけど、状況が変わったのならさっさと治していくべきだと思い、エリクサーを使うように指示を出した。
今ある物を使ってしまって貴族などの有力者に睨まれてしまうのなら新しい物を作ればいいし、新しい物を作ってしまって価格崩壊の恐れがあるのならばそれで被害を被った人に補填をすればいい。呪われている人のほとんどが平民で、エリクサーなんて高価な代物の代金を払えないのであれば肩代わりしてしまえばいい。
いまだにどんどん貯まり続けているお金やら金銀財宝を放出すればできると思ったし、実際にそれで何とかなるとムサシも判断したようだった。
とにかく、僕が転移門で繋げてしまったから呪いがこんなに広まっている可能性が少しでもあるのなら、僕にも責任の一端はあるだろう。
特に反対者はいなかったので、ムサシに言われた通り僕はその会議室を後にして急いで世界樹フソーの根元へと向かった。
「人間さん、こんにちは~」
「こんにちは。お菊ちゃんいる?」
「フクちゃんの隣で日向ぼっこしてるよ」
禁足地である森の中に入って最初に見かけた小柄なドライアドに古株であるお菊ちゃんの場所を尋ねると、巨大梟のフクちゃんと一緒にいるだろう、という事でそこまで急ぐ。
かっこ悪くても仕方ない、とジュリウスに運んでもらってあっという間に森を抜け、世界樹フソーの根元に広がる開けた土地に着いた。
フソーを見上げて巨大梟の姿を探すと、簡単に見つける事ができた。ただ、上過ぎてお菊ちゃんが本当にそこにいるのかは分からない。
「人間さん、こんにちは」
「こんにちは……ってお菊ちゃん!?」
どうしたものか、と思案していると、お菊ちゃんがトコトコと歩いてこっちに向かってきていた。
どうやらさっきのドライアドに話しかけたから僕が訪ねてくると知っていたようだ。
僕たちの前まで来ると、姿勢よく立ったまま首を傾げた。
「私に何か用ですか?」
「ちょっとお願いしたい事があるんだけど、エリクサーの材料ってこの森の中にある?」
「エリクサーの材料って何ですか?」
「僕も知らないけど、詳しくはジュリウスが知ってるから、ジュリウスに聞いてもらってもいい?」
その材料の殆どが希少な薬草らしいけど、そういう希少な薬草は世界樹を擁するエルフたちの国が一大産地だったらしい。きっとこのフソー周辺にも生えているんだろう。
そう思いながらお菊ちゃんと一緒にジュリウスの話を聞いていると、何となくどういう植物か分かった。名前を聞いて見た目とか味とか分かるのは【生育】の加護のおかげだろう。
「それらなら、エルフさんに育てろって言われて育ててましたよ」
うん、だろうね。
世界樹がある国々が一大産地になっていたって聞いた時からそうなんじゃないかと思ってたよ。
案内された場所は鬱蒼と草木が茂っていた。
「ホーリークローバーがこれだけ群生しているとは……」
「最近とってなかったから元気に育ってるみたいです」
ジュリウスとお菊ちゃんを置いておいて、小柄なドライアドたちと一緒にせっせと必要な材料を採取していく。
ホーリークローバーと呼ばれていた白い模様が入った四葉のクローバーの根っこやら、ハートの形をした葉っぱが特徴的なラブリーフの花弁やら、スイセンっぽい見た目の花を咲かせたピュア・ナサシスの葉っぱやらを集めていった。
せっせと集め続けたおかげで辺り一面に生えていた珍しい薬草は全て収穫できた。
これでどれくらいのエリクサーができるかは知らないけど、次は世界樹の葉を取らなければ。
「……世界樹の葉ってどうやってとってたの?」
「落ちてきた葉を拾ってました。世界樹に触れる事は禁忌とされてきましたから」
「むしっちゃいけないの?」
「禁忌とされていましたから」
世界樹の葉っぱが集まらない可能性がある件について。
世界樹フソーをジュリウスと一緒に見上げながら話をしていると、お菊ちゃんがよじよじと世界樹を登り始めた。その後を数名のドライアドたちが続いている。
しばらく登ってから僕たちがついてきていない事に気付いたのか、お菊ちゃんが僕たちを見下ろしてきた。
「人間さん、何してるんですか? 葉っぱは登らないととれないですよ?」
「葉っぱは落ちてるやつしかとっちゃダメって言われてるらしいんだけど、大丈夫なの?」
「大丈夫です。フソーちゃんも問題ないって言ってます」
「どこの葉っぱとるの?」
「上の方!」
「下!」
「端っこ!」
「真ん中!」
お菊ちゃんの指示が止まってしまったからか、ドライアドたちが好き勝手話し始めた。
揉めているように見えるけど、いつも言い争い程度に終わるから放っておいても大丈夫だろう。
「……とってもいいんだったら何で禁忌とされていたんだろうね」
「ひょんなことから世界樹の真実について知られたくなかったんじゃないでしょうか」
「…………そっか。とりあえず、問題ないなら必要な数、葉っぱをとっておこうか」
ただ、問題があるとすれば葉っぱをむしるとなるとあの高さを登らなくちゃいけない事だろうか。
どうしたものか、と見上げながら考えていると、ドライアドたちの口喧嘩に加勢をしに来たドライアドたちが僕の体に髪の毛を巻きつけると、ひょいっと持ち上げて登り始めた。
めっちゃ怖かったから空を飛ぶ魔道具を使う事を提案したけど、ドライアドたちは気にせず僕を運び続けた。
68
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
俺と異世界とチャットアプリ
山田 武
ファンタジー
異世界召喚された主人公──朝政は与えられるチートとして異世界でのチャットアプリの使用許可を得た。
右も左も分からない異世界を、友人たち(異世界経験者)の助言を元に乗り越えていく。
頼れるモノはチートなスマホ(チャットアプリ限定)、そして友人から習った技術や知恵のみ。
レベルアップ不可、通常方法でのスキル習得・成長不可、異世界語翻訳スキル剥奪などなど……襲い掛かるはデメリットの数々(ほとんど無自覚)。
絶対不変な業を背負う少年が送る、それ故に異常な異世界ライフの始まりです。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる