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「証拠もないのにそんな勝手なことを思ったの?こんな大勢のいる場でエリス様に婚約破棄どころか、冤罪着せるバカな王子止めずに本当に宰相の息子なの?バカなの?アホなの?王子のやりたいようにさせるだけなら人間やめて人形にでもなれば?」
「うぐぅ……っ」
図星だったのかドノクチ様はついに土下座すらも崩れ落ちて倒れた。ぴくぴくと瀕死になりながら。人のこと言える立場ではないけど、メンタルが弱すぎじゃないだろうか……?
そして次にルルー様に挑んだのはこれまた私を糾弾するミニ殿下の側近であり、騎士団長の息子トンチン・カンが立ちはだかった。
剣術はともかく、頭のできが残念と知られるトンチン様は寧ろドノクチ様よりも最初に出た方がまだよかったのではと失礼なことを思うものの、メンタルは逆に強そうなので意外とルルー様と渡り合える気がするなと考え直す。
「ルルー殿、言い過ぎだぞ!証拠はなくともエリス嬢には悪い噂がある。それこそ何もなしに噂は流れない。つまりは何かしら罪を犯している可能性はあるということだ!」
自信満々に言ってのけたかと思えばまさかの噂という信憑性のないもので責めてきたトンチン様にさすがのルルー様もあきれた様子を見せる。
「噂なんて流そうと思えば意図的に流せることをご存知で?」
バカを見下すかのように言うルルー様にきょとんとした様子のトンチン。まるで何を言っているんだとばかりに。
「そんなことをして何になるんだ?そんな意味のないことわざわざ誰もしないだろう?」
本気でそう思っているのだろうか?トンチン様なら思っていそうだけど……いや、思ってるからこそたかが噂で私を悪と決めるのよね。
「なるほど、だからこそ噂は信憑性があると思われてるのね。そういうことならトンチン様は噂通り同性愛者なのね!」
ん?なんて?
「は……?」
「あれ?知らないの?女より剣、でも男の友情は大事にするからってトンチン様は同性の方が好きなのだとエリス様よりも有名な噂よ?」
ゆ、有名な噂なんだ。私は知らなかった。何せ教えてくれる友達がいないから………うん。自分で言って泣きそうになる。
「ち、違う!そんな噂は嘘だ!」
「おかしいわね?意味のない噂は流れないんじゃなかったかしら?トンチン様にとって噂は全て信憑性のあるものなんでしょ?なら認めなきゃ!自分は男にしか興味ありませんってね?大丈夫!私はそういう偏見は持たないし、隠れてそういう関係を持つのは男女共にあるものよ?」
まさかのこういう責め方があるとは思いもしなかった。嘘だよな?とばかりにトンチン様は周りを見渡すけど、みんなから目を逸らされ、その噂があるということを認めているようにしか見えない。
けどよくよく考えればルルー様は有名な噂だと強調したように思える。人によっては知らなくても有名な噂ならば知ってるふりをしようとあえて目を逸らした人たちもいるかもしれない。
もし、それが実は元々ない噂だとしたら?ルルー様はわざと先入観を持たせた?いや、考えすぎ……?
「違う!違う違う違う!俺は女が好きだ!」
そんな噂があると信じたのだろうトンチン様は必死だ。しかし、寧ろ必死すぎて怪しく見えるのは私だけだろうか?少しばかりどきどきしてしまうのは何故だろう?その道に行ってはいけないと頭の中の私が言うけど少し危うい。
「なら、エリス様の噂だって違っててもおかしくないわよね?」
「あ……ああ……っくそ」
私の噂に信憑性なしと認めなければ自分が男好きと認めることになることを悟ってか悔し紛れに悪態を吐くトンチン様。少しがっくりとくる自分にいやいや何を落ち込んでと鼓舞しながらも、周りを見渡せば残念ながらその噂は寧ろより広がる可能性が高い。
周りのこそこそ話は明らかにトンチン様を見ているし。
気のせいかきらきらとした目でトンチン様を見ている男性も見受けられるし……男性同士ってどうヤるのかしら……。そう思ってはすぐはっとして頭の中に描かれた映像を振り切る。そして気づけば中にはぎらぎらとした目の男性や扇子で隠してはいるが、目がにやけている令嬢がいることにも気がつく。
なんだか近い内に何かしらありそうだ。トンチン様は男性にモテるのねとまたあらぬ映像が浮かびそうになるが、なんとかその道にいかないように振り切った。様子を見るに噂が噂を呼ぶ結果になりそうだが、これはトンチン様の問題なので私は見なかったことにしようと思う。私のためにも。
「うぐぅ……っ」
図星だったのかドノクチ様はついに土下座すらも崩れ落ちて倒れた。ぴくぴくと瀕死になりながら。人のこと言える立場ではないけど、メンタルが弱すぎじゃないだろうか……?
そして次にルルー様に挑んだのはこれまた私を糾弾するミニ殿下の側近であり、騎士団長の息子トンチン・カンが立ちはだかった。
剣術はともかく、頭のできが残念と知られるトンチン様は寧ろドノクチ様よりも最初に出た方がまだよかったのではと失礼なことを思うものの、メンタルは逆に強そうなので意外とルルー様と渡り合える気がするなと考え直す。
「ルルー殿、言い過ぎだぞ!証拠はなくともエリス嬢には悪い噂がある。それこそ何もなしに噂は流れない。つまりは何かしら罪を犯している可能性はあるということだ!」
自信満々に言ってのけたかと思えばまさかの噂という信憑性のないもので責めてきたトンチン様にさすがのルルー様もあきれた様子を見せる。
「噂なんて流そうと思えば意図的に流せることをご存知で?」
バカを見下すかのように言うルルー様にきょとんとした様子のトンチン。まるで何を言っているんだとばかりに。
「そんなことをして何になるんだ?そんな意味のないことわざわざ誰もしないだろう?」
本気でそう思っているのだろうか?トンチン様なら思っていそうだけど……いや、思ってるからこそたかが噂で私を悪と決めるのよね。
「なるほど、だからこそ噂は信憑性があると思われてるのね。そういうことならトンチン様は噂通り同性愛者なのね!」
ん?なんて?
「は……?」
「あれ?知らないの?女より剣、でも男の友情は大事にするからってトンチン様は同性の方が好きなのだとエリス様よりも有名な噂よ?」
ゆ、有名な噂なんだ。私は知らなかった。何せ教えてくれる友達がいないから………うん。自分で言って泣きそうになる。
「ち、違う!そんな噂は嘘だ!」
「おかしいわね?意味のない噂は流れないんじゃなかったかしら?トンチン様にとって噂は全て信憑性のあるものなんでしょ?なら認めなきゃ!自分は男にしか興味ありませんってね?大丈夫!私はそういう偏見は持たないし、隠れてそういう関係を持つのは男女共にあるものよ?」
まさかのこういう責め方があるとは思いもしなかった。嘘だよな?とばかりにトンチン様は周りを見渡すけど、みんなから目を逸らされ、その噂があるということを認めているようにしか見えない。
けどよくよく考えればルルー様は有名な噂だと強調したように思える。人によっては知らなくても有名な噂ならば知ってるふりをしようとあえて目を逸らした人たちもいるかもしれない。
もし、それが実は元々ない噂だとしたら?ルルー様はわざと先入観を持たせた?いや、考えすぎ……?
「違う!違う違う違う!俺は女が好きだ!」
そんな噂があると信じたのだろうトンチン様は必死だ。しかし、寧ろ必死すぎて怪しく見えるのは私だけだろうか?少しばかりどきどきしてしまうのは何故だろう?その道に行ってはいけないと頭の中の私が言うけど少し危うい。
「なら、エリス様の噂だって違っててもおかしくないわよね?」
「あ……ああ……っくそ」
私の噂に信憑性なしと認めなければ自分が男好きと認めることになることを悟ってか悔し紛れに悪態を吐くトンチン様。少しがっくりとくる自分にいやいや何を落ち込んでと鼓舞しながらも、周りを見渡せば残念ながらその噂は寧ろより広がる可能性が高い。
周りのこそこそ話は明らかにトンチン様を見ているし。
気のせいかきらきらとした目でトンチン様を見ている男性も見受けられるし……男性同士ってどうヤるのかしら……。そう思ってはすぐはっとして頭の中に描かれた映像を振り切る。そして気づけば中にはぎらぎらとした目の男性や扇子で隠してはいるが、目がにやけている令嬢がいることにも気がつく。
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