弟が兄離れしようとしないのですがどうすればいいですか？～本編～

23※エロ注意

「兄さん、僕は絶対兄さんと離れないよ？」

俺を押し倒した龍は俺を睨み付けるように、だけど必死さがわかるくらいに押し倒す力は強い。逃がさないとばかりに。

「ああ、俺も離れない。だから少し落ち着け、体に障るだろう」

「そう言って逃げるつもりでしょ？」

泣き笑い……そんな表現が浮かぶ。龍に信用されてないせいで龍は俺が都合のいいことを言って離れようとしているなんて思われてるのだろう。

「俺は龍に嘘ついたことがあったか？」

「……っ」

でも離れようとはしたが決して騙したりした覚えはない。だからこそ真剣に向き合えば龍が唇を噛み締め泣きそうな顔で俺を見る。

「龍、俺は龍が好きだ。龍を愛している……龍と離れないし、俺だってもう龍を離せないし離す気もない」

「兄さん……」

「まだ信じられないか？」

「信じる……信じるよ。ごめんね、兄さん」

「謝るな、俺のせいだからな」

自分の気持ちを隠そうと気づくまいと実行してしまったこと。それによって一番大事なものを俺は傷つけてしまった。身体的にも精神的にも。

「ふふ、そっか……。でも急に押し倒して痛かったでしょう？」

「ベッドの上だからそこまでは……」

ああ、急にのし掛かるように押し倒したことを謝られたのかとはっとする。でも流れ的に俺を信じられなかったことに対してだと勘違いしてもおかしくはないと思う。

「お詫びに優しくするね」

「え？」

ちゅっと軽く唇にキスされれば龍が少し後ろに下がって俺の足を広げ少し浮かしたかと思えば俺の穴を舐め始めた。俺は男であるので穴はひとつしかないわけで……。

「や……っりゅ、きたな、い！」

何とも言えない感覚がぞわぞわと来て、龍を離そうと解放された手で龍の頭を押すも力は入らないし、龍も離れない。

「にいはんにひはないほこはないにいさんにきたないところはない」

「そ、な……わけ……っあぅ」

なんだこれなんだこれなんだこれ……！ただ穴を舐められ、舌をその中へと突っ込まれ、中まで舐め回されているとはいえ妙な感覚は明らかにそれで感じている自分を自覚してしまう。

さっきまで俺の方が余裕だったはずなのに冷静さを取り戻せばいつしかその立場は逆転していて兄の威厳などひとかけらもない。変な声は出るし、自身のモノがそれによって勃起しているのもわかって初めての経験故か、わけのわからぬ快感故か情けなくも涙がぽろりと溢れる。

「ひあぁ……っ！そ、そこ、へん、へんに……なる……っりゅうっりゅうっ」

「かはひいかわいい」

「あ……っふ……っうあぁっ」

何かに龍の舌がぶつかったというべきか、背筋に沿って雷を落とされたかのような快感に声をあげられずにはいられなかった。しかし、龍は見つけたとばかりにそこを舌でつつき舐め回す。こんな気持ちよさは初めてで俺は龍に穴を舐め回されるだけでついにはイってしまった。

白濁とした液を龍に振りかける形で。