弟が兄離れしようとしないのですがどうすればいいですか?~本編~

荷居人(にいと)

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「ふふ、ふふふ」

「ご、ごめん龍……っ」

いや、これ俺が悪いのか?と思いながら龍の顔が俺の尻から離れ笑い出すものだから龍が壊れたとつい謝ってしまった。

「兄さんの甘いなぁ……」

「そんなわけ……ってか、舐めるなっ」

息絶え絶えに心配してると言うのにあろうことか龍は自分の顔についた俺の精液を指でとり俺に見せつけるように舐めとるものだから居たたまれなくなる。恥ずかしいなんてものじゃない。ってか俺の龍くんは本当に高校生?ってくらいに色気が……っ!

「兄さんが可愛すぎるから我慢できないや」

「ちょ……っなに、当ててっ」

なんて思っていればさっきまで龍の舌が入っていたところに熱いモノが押し当てられる。いや、何かはわかっているしなんだかんだ期待してしまっている自分もいるからだろう抵抗なんてもはや形だけ。

痛みと共に、愛しいモノが俺の中に入ってくる。

「にい、さ……きつっ」

「あ、あ………ぐ」

苦しい、痛い、多分中で裂けた。でもそれ以上に俺がほしくてたまらないといった龍が愛しくて仕方ない。可愛くてかっこよくてどうしようもないくらい愛しい弟。そんな龍が俺を愛してくれるだなんてなんて幸せすぎる現実だろう。

「はい、った」

「は、は……うれ、し……もんだな」

女役も悪くないなんて思えるほどに龍と繋がっている今が嬉しくて仕方ない。

「……っにいさん、あおらないでよ」

「え、あ、ま……っ」

まだ呼吸も落ち着かない内に龍が腰を振り始めて待つように言いかけるも龍に口で口を塞がれ言えずに終わる。

「ん……」

「ぁ……んぅ、やぁっ」

じゅくじゅくと動かす度に龍の精液が溢れだしているのか下でいやらしい音が鳴り響く。上では俺と龍の舌が絡み合って唾液の音を拾う。だんだんと頭がぼーっとさえしてきて顔が離れた龍は額に汗をかいて激しく動きながら俺の額に瞼に、頬に、また口にと優しいキスを繰り返す。

龍の精液のおかげか痛みが軽減してきたために余裕が出たのか、もっととばかりに手を広げて見せれば龍は顔をしかめて激しいキスと共に、動かす腰もまた激しくなる。

「ん……はっ」

「ぁ……ふぅ、ん……はぁ」

もはや言葉など不要とばかりに喘ぎ声が響き、ついには……

「に、さん……っ」

「ぁあぁぁぁっ」

俺の中にいる龍のモノから欲望が吐き出され、それに刺激された俺もまた精液を吐き出す。

「はぁ……はぁっ」

「りゅ……、龍?」

「うぅ……っ」

それは正に幸せの絶頂だった。しかし幸せの余韻はなく、苦しそうな龍の呼吸に龍を見上げれば龍に巻かれた包帯は血だらけ。安静にしなければならない人物がこれだけ動けば当たり前だったからこそ父にほどほどにと言われたのにこの有り様である。

俺は慌てて龍を横にベッドへと倒しなんとか俺の中から龍のモノを抜き取り痛む腰を押さえて救急車を呼ぼうと電話しようとしてやめた。状況が状況である。

冷静にはっとした俺はホテルに行っただろう親に助けを求めるべく電話したのだった。当然俺はともかく龍にはせめてと新しいタオルをかけてやることしかできなかった。

力のない兄ちゃんでごめんな、龍。
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