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■プロローグ
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■プロローグ
私の名前は、高崎天音。
大学を卒業し、就職活動は……まぁ、なんとか潜り抜け、今では安定した仕事をしている。いわゆる、内勤の事務員。しかも、周囲が羨むような会社の事務員だ。おかげで福利厚生も良く、ボーナスまで出る。うーん、実に有難い。
さて、どうして私がこんなに良い会社に就職することが出来たのか?
簡単に言ってしまえば、この会社の社長さんと家がご近所だったから。子供の頃には分からなかったが、就職活動をする年頃になった頃。
いつものように家族ぐるみで食事会のようなことをしていると、武のお父さんが、「天音ちゃんも私の会社においでよ。そしたら、武も喜ぶだろうし」と。そんな、子供を家に遊びにおいでの感覚で私はスルリと大手企業に就職した。
だが勿論、私は武との関係は秘密にしている。
これまた、何故か?
武は社長の息子だと当然知られているし、おまけに高身長で顏も良い。そのうえ、性格も横柄でなく良いのだ。信じられないくらい。絵にかいたように、俗にいうスパダリなのだ。盛り過ぎか? と思うけれど、本当なのだ。
そんな武がモテないはずもない。会社のみならず、取引先含め武を狙っている人は多い。そんな恋愛事に巻き込まれること無く、私は穏便に凄したいから会社では基本的に気配を消している。
「天音?」
「……はっ……!」
おっと。うっかり、武が変なことを言うものだから、自己紹介になってしまった。
さて、話を戻そう。私の名前は高崎天音……って違う。
私は今日、武に話がしたいと相談された。
幼馴染である武も無下に出来ない。メッセージの段階で、「天音にしか頼めない」と書かれた文字に、ことは深刻なのかもしれないと思った。それから、誰もいないように指定のホテルにやって来たのが少し前。珍しく普段よりも表情の険しい武。
「武、どうしたの? 相談って」
「あー……」
「武? 一体どんなこと?」
「頼む……! 天音にしか、頼めないことなんだ……!」
うんうん、で? 私にしか頼めないことって? そう思っていると、随分と困った様子で武が言った。
「俺と、一線を越えて欲しい……!」
「は?」
(ちょっと何言ってるか、分からないんだけど?)
******
私の名前は、高崎天音。
大学を卒業し、就職活動は……まぁ、なんとか潜り抜け、今では安定した仕事をしている。いわゆる、内勤の事務員。しかも、周囲が羨むような会社の事務員だ。おかげで福利厚生も良く、ボーナスまで出る。うーん、実に有難い。
さて、どうして私がこんなに良い会社に就職することが出来たのか?
簡単に言ってしまえば、この会社の社長さんと家がご近所だったから。子供の頃には分からなかったが、就職活動をする年頃になった頃。
いつものように家族ぐるみで食事会のようなことをしていると、武のお父さんが、「天音ちゃんも私の会社においでよ。そしたら、武も喜ぶだろうし」と。そんな、子供を家に遊びにおいでの感覚で私はスルリと大手企業に就職した。
だが勿論、私は武との関係は秘密にしている。
これまた、何故か?
武は社長の息子だと当然知られているし、おまけに高身長で顏も良い。そのうえ、性格も横柄でなく良いのだ。信じられないくらい。絵にかいたように、俗にいうスパダリなのだ。盛り過ぎか? と思うけれど、本当なのだ。
そんな武がモテないはずもない。会社のみならず、取引先含め武を狙っている人は多い。そんな恋愛事に巻き込まれること無く、私は穏便に凄したいから会社では基本的に気配を消している。
「天音?」
「……はっ……!」
おっと。うっかり、武が変なことを言うものだから、自己紹介になってしまった。
さて、話を戻そう。私の名前は高崎天音……って違う。
私は今日、武に話がしたいと相談された。
幼馴染である武も無下に出来ない。メッセージの段階で、「天音にしか頼めない」と書かれた文字に、ことは深刻なのかもしれないと思った。それから、誰もいないように指定のホテルにやって来たのが少し前。珍しく普段よりも表情の険しい武。
「武、どうしたの? 相談って」
「あー……」
「武? 一体どんなこと?」
「頼む……! 天音にしか、頼めないことなんだ……!」
うんうん、で? 私にしか頼めないことって? そう思っていると、随分と困った様子で武が言った。
「俺と、一線を越えて欲しい……!」
「は?」
(ちょっと何言ってるか、分からないんだけど?)
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