【完結・BL】今をときめく大型新人の専属マネージャーになることになったわけだが!【タレント×マネージャー】

彩華

文字の大きさ
8 / 18

7】俺にドキドキしたってこと?

しおりを挟む
7】俺にドキドキしたってこと?

 ただ、自分が受け持ったタレントを。吹雪と一緒に初めて仕事するぞと、送迎しただけなのに。不意に俺の方を見た吹雪の顔が良すぎたのが悪かったのかもしれない。

ドキドキドキ。

(あれ、変だぞ)

ドキドキドキドキ。

(いや、本当に変だぞ……!?)

何だか「特別な意味」がありそうなドキドキとした鼓動に、小さく息を飲んだ。

(これは……不味い気がする!!)

小さく息を飲んだ後、キュッと唇を噛んで顔を逸らした。それからすぐに「じゃあ、行こうか」とそそくさと車を出ようとする。だが急に俺の態度が変わったことに気付いた吹雪が、俺の手を掴んだ。

「夏希さん? 夏希さんってば」

振り返ることはせず、数秒黙る。俺の方が年上で、相談に乗るとまで言ったのに。全然頼れないじゃないか。

「夏希さん、こっち見て下さい。俺、何かしちゃいました?」

そんなことまで言われてしまえば、違う! とすぐに否定しなければ。吹雪は何も悪くない。ただ俺が、ちょっと……いや、かなり一人でドキドキして照れただけなんだ。

「夏希さん」

「……悪い、吹雪。吹雪は何も悪くないから」

吹雪の方を振り向く。出来れば、熱いと感じた顔の色が、普段と変わらないと良いと願った。

「ちょっとまたさ、あの。吹雪の顔が良すぎて……俺のキャパを超えただけだから」

「それって、俺にドキドキしたってこと?」

突然のストレートな表現に、ドキッとする。視線が合う吹雪は俺の返事が知りたいと目で訴えていた。

「そ……うだよ。はぁ……俺、あんまりこういうの無かったんだけどなぁ……吹雪、顏が良すぎ」

「ははっ、有難うございます。夏希さんがドキドキしてくれて嬉しいです」

「は?」

何だ、その意味がなりそうな言い方は。だが深く踏み込むのは、止めておこう。これから仕事だし。

「夏希さん。この後の撮影も俺、夏希さんにドキドキしてもらえるように頑張りますね」

「は??」

「じゃあ、行きましょうか!」

「あ、おい! 吹雪!」

まぁ、吹雪がやる気になってくれたなら、良しとするか。先に車から出た吹雪に続くように、社内に忘れ物がないか確認し、仕事道具を持ち。鍵の確認をして、俺も吹雪の後に続き撮影スタジオへと向かった。

*******
お気に入り有難うございます
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アイドルですがピュアな恋をしています。

雪 いつき
BL
人気アイドルユニットに所属する見た目はクールな隼音(しゅん)は、たまたま入ったケーキ屋のパティシエ、花楓(かえで)に恋をしてしまった。 気のせいかも、と通い続けること数ヶ月。やはりこれは恋だった。 見た目はクール、中身はフレンドリーな隼音は、持ち前の緩さで花楓との距離を縮めていく。じわりじわりと周囲を巻き込みながら。 二十歳イケメンアイドル×年上パティシエのピュアな恋のお話。

【短編】初対面の推しになぜか好意を向けられています

大河
BL
夜間学校に通いながらコンビニバイトをしている黒澤悠人には、楽しみにしていることがある。それは、たまにバイト先のコンビニに買い物に来る人気アイドル俳優・天野玲央を密かに眺めることだった。 冴えない夜間学生と人気アイドル俳優。住む世界の違う二人の恋愛模様を描いた全8話の短編小説です。箸休めにどうぞ。 ※「BLove」さんの第1回BLove小説・漫画コンテストに応募中の作品です

ハイスペックストーカーに追われています

たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!! と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。 完結しました。

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

不器用に惹かれる

タッター
BL
月影暖季は人見知りだ。そのせいで高校に入って二年続けて友達作りに失敗した。 といってもまだ二年生になって一ヶ月しか経っていないが、悲観が止まらない。 それは一年まともに誰とも喋らなかったせいで人見知りが悪化したから。また、一年の時に起こったある出来事がダメ押しとなって見事にこじらせたから。 怖い。それでも友達が欲しい……。 どうするどうすると焦っていれば、なぜか苦手な男が声をかけてくるようになった。 文武両道にいつも微笑みを浮かべていて、物腰も声色も優しい見た目も爽やかイケメンな王子様みたいな男、夜宮。クラスは別だ。 一年生の頃、同じクラスだった時にはほとんど喋らず、あの日以降は一言も喋ったことがなかったのにどうして急に二年になってお昼を誘ってくるようになったのか。 それだけじゃない。月影君月影君と月影攻撃が止まない。 にこにことした笑顔になんとか愛想笑いを返し続けるも、どこか夜宮の様子がおかしいことに気づいていく。 そうして夜宮を知れば知るほどーー

なぜかピアス男子に溺愛される話

光野凜
BL
夏希はある夜、ピアスバチバチのダウナー系、零と出会うが、翌日クラスに転校してきたのはピアスを外した優しい彼――なんと同一人物だった! 「夏希、俺のこと好きになってよ――」 突然のキスと真剣な告白に、夏希の胸は熱く乱れる。けれど、素直になれない自分に戸惑い、零のギャップに振り回される日々。 ピュア×ギャップにきゅんが止まらない、ドキドキ青春BL!

イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです! 元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。 持ち主は、顔面国宝の一年生。 なんで俺の写真? なんでロック画? 問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。 頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ! ☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。

処理中です...