田舎に帰ったら従妹が驚くほど積極的になってた話

神谷 愛

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二人は仲良し

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 寄る年波には勝てず、なんて言うほど老いてはいない。それでも女子高生の性欲についていけるほど意気軒高でもない。
「あ”あ”あ”、腰いった」
 起きてからずっと疼痛がする腰をさする。急に腰が痛い。いや、原因はなんとなく思いつく、信じたくないだけだ。社会人になって運動をしなくなったツケが回って来たのだろうか。取り立てには早すぎると思うが。湿布を張っているので流石に今日中に何とかなってほしいものだが。まぁ自分の体が思ったよりも若いことを祈っておくしかない。
「おあよ、おにい」
「寝起き悪いな、お前」
「うん・・・。まだ眠い」
 寝ぼけ眼をこすりながらどこかへ行ったあんずを見送り、昨日のことを思い出す。思い出してしまう。散々使われた挙句、こっちは何一つ発散することなく終わってしまった昨晩のことを。朝から気にしないようにしてた下半身は痛いほどで、もうどうしようもない。
「お兄、ご飯食べよ」
「ああ、うん」
 食べている内に納まることを期待して、食卓につくとなぜかそこにいるのは俺とあんずだけだった。あんずは既に了承しているかのように平然としている。
「あんず、母さんたちは?」
「いないよ?聞いてないの?昨日言ったって言ってたけど・・・」
「聞いた、っけ・・・?」
 必死に昨日の記憶を掘り返せば、そんなことを言われたような気がしなくもない、というか適当にあしらってそのまま自室に逃げ込んだのでそもそもあまり聞いていない。
「あー、確かどっかの爺さんのところに行く、みたいな感じだっけ」
「隣町だって。場所は聞いてないから知らないけど」
「じゃあ、夜には帰ってくるか」
 流石にこの状態であんずと一日は気まずい、何の用事かは知らないけど、早めに終わらせて、とっとと帰ってきてほしいものだ。そんな淡い期待はあっさりと打ち砕かれる。
「いや、夜はまた吹雪きそうだから泊まるって」
「は?まじかよ」
「マジマジ」
 まるで悪戯が成功したかのような笑みを浮かべながら、あんずは実に嬉しそうな顔をしていた。それはもう、心の底から嬉しそうな、歓喜といっても過言ではなさそうな。それでいて、俺が苦手なあの笑みを。

 とりあえず朝を済ませて、特にこれと言ってすることもない。でも仕事の連絡なんてしたくないし、電話が来るまではメールだって開きたくない。意味もなく、SNSを巡回して時間をつぶしていると、当然ながらあんずがタックルを仕掛けてくる。強烈な、受けるので精一杯なやつを。
「お兄、新しい服見て!!」
「明日な」

「お兄、新しい水着かったんだけど・・・」
「夏がもっと近くなったらな」

「お兄、これ買ったの!可愛くない?!」
「そうね」
「そっぽ向かないで!!!!」

 危険を感じて顔を背けて正解だった雰囲気が伝わってくる。諦めたのか暫く静かになる。意外と日が昇っているとまだ知性というか羞恥心が蒸発していないのか、結構大人しくもある。それぐらいなら可愛いで済ませられるのだが・・・。
「つまんなーい」
「うわ、お前、本当にさ」
 いまいち感情が乗っているのか怪しいセリフと共に、ソファーに寝っ転がっていた俺の上にあんずが乗ってくる。顔が近い。この距離でその顔はあまり宜しくない、何がとは言えないが。
「別にさ、この前言ってたこと本当なんだよ?」
「何が」
「お兄となら結婚してもって話。うちは両親二人ともオッケーだって。お兄のところもどっちもオッケーだしさ」
「いや、そうじゃなくてだな」
「私ももちろんオッケー。あとはお兄だけなんだよ。ね?」
 何がね?なのかいまいち理解できないが、外堀どころか橋も下ろされたし門も壊されてるぐらいの状態ではないのだろうか。
 体は心とは別に反応してしまうことは往々にしてあることだ。勃ってはいけないと思ったとてそれで収まるわけはない。あんずの笑顔は苦手だ、でも顔はかなりかわいい。親族であるという点を引いてもかなりかわいいと思う。それに体の全部が柔らかい。胸の上でゆっくりと呼吸の揺れに合わせて動くあんずはまるでクッションでも乗せているかのように乗せている全体が気持ちいい。
「「あ」」
「・・・」
「お兄?」
「・・・」
「あー、なんか」
「うん」
「こうやって我慢してるのがすごい阿呆に思えてきた」
「うん」
「あんず」
「うん!!」
 ああ、結局こうなる。
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