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第十一章 もう一人の転移者
第十六話 勇者の置いていったもの(下)
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それから。
リン王太子妃は、エルリック王太子と二人で話し合った末、“勇者の剣”をアルバート王子に渡すことにした。あまりにもあっさりと剣を渡されたので、剣を渡すことについて王の許可を得なくても良いのかとルーシェが尋ねると、エルリック王太子が「リンのすることに間違いはない。王の許可は不要だ」と言っていた。どんだけこの王国で、権力を持っているんだと、委員長ことリン王太子妃のことを呆れるようにルーシェは思ってしまった。
リン王太子妃の始めた事業は、開始した当初こそ赤字を計上することはあったが、そのほとんど全てで最終的には黒字に転換しているらしい。頭の良い委員長であったから、彼女はある程度の勝算を持ってやっているのだと思う。そして彼女の始めた事業の多くは、民を潤した。米にしろ、おにぎりにしろ、温泉にしろ、海苔の製造にしろ、新しい料理にしろ、それらは新しい産業として、新しい文化として、民衆に受け入れられていた。彼女は王太子そっくりの可愛い六人の子供達を生み、聡明な王太子妃としてこの国で地位を固めていた。それも王太子からの強い愛情と、彼女の努力があってのことだと思われた。
その彼女が、“勇者の剣”をアルバート王子に手渡した。彼女はアルバート王子にこう助言した。
「殿下が“勇者の剣”を抜くことを目撃した者達に対して、私共は箝口令を敷きます。一切情報が漏れないように致します。殿下がサトウ王国に狙われる可能性があるためです。前任勇者の鈴木君は、佐藤君に殺されました」
アルダンテ王国の“血の月事件”の際、王国の城にいたほとんど全ての者達が殺された。
その事件の発端となったのは、“勇者殺し”であった。
石野凛、三橋友親らと共に召喚された勇者鈴木陸は、同じく召喚された佐藤優斗に殺された。
辛うじて逃げ切った石野凛も、勇者である鈴木が、佐藤に剣を突き立てられる場面を見ている。
佐藤は勇者をも殺したのだ。
鈴木の後を継ぐ勇者である、アルバート王子も佐藤から狙われる可能性がある。
それを聞いて、傍らのルーシェは不安いっぱいの、どこか青ざめた表情でアルバート王子をじっと見つめている。
「だから、これから先も殿下はこの剣を持っていることを誰にも話さない方が宜しいでしょう。幸いにも、“勇者の剣”は、一瞥しても、ただの普通の剣にしか見えません。ただ、誰の手にも抜くことが出来ないという特別な剣であるだけです」
「この剣は、他の剣とは違う力があるのですか?」
アルバート王子のその問いに、リン王太子妃は笑って答えた。
「一振りで山を削ることが出来ます。前任の鈴木君が振るって見せてくれました」
そう、前任勇者の鈴木陸が、ユキこと沢谷雪也にせがまれて、一度、その剣を思い切り振ったことがあった。途端、前方の山が大きく崩れて驚いたことがあったのだ。
「力の加減でそうなるようですので、時間のある時にでも剣を振る時の力加減について訓練されると良いと思います」
「や、山を崩すって、すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
話を聞いたルーシェが、大きな黒い目をキラキラと輝かせていた。
「じゃあ、王子、竜になった俺の背に乗って、その剣ふるったら最強じゃないか!! 超カッコいい!!!!」
先ほどまでの不安な様子とは打って変わって、ルーシェは憧れているような眼差しをアルバート王子に向ける。どうやら竜になった自分の背に王子を乗せている姿を想像しているようだ。
だが、リン王太子妃長は眉を寄せてこう言った。
「いいですか。くどいようですが、訓練してから使って下さいね。切れ味が良いので、スパンと前方のものを何でも斬り落とす可能性があります。ルーシェ、あなたの首だって王子が間違えて刎ねちゃう可能性があるのよ。わかったかしら」
「は?」
幼児姿のルーシェが真っ青になって、自分の首を慌てて押さえている。
「俺の首を刎ねる!?」
「それだけ切れ味がいいのよ」
「王子、絶対に俺の首は刎ねないでね!!」
「お前の背に乗ってこの剣は使わない方が良さそうだな」
「でも、俺の背中に乗って勇者が戦うのってすげぇ格好いいじゃんか。訓練しようよ」
「しかし、お前の首を間違えて刎ねたら、取り返しがつかない」
「取り返しがつかないわね、確かに……」
両腕を組み、鎮痛な面持ちでうんうんと頷くリン王太子妃。
飛んでいるルーシェの竜の頭がコロリと空の上空から落ちていく光景が思い浮かび、ルーシェはゾッとしてまた自分の首のあたりを押さえていた。
「でも、訓練しようよ。俺、王子の役に立ちたいんだ」
そうルーシェは一生懸命に言う。
「戦う王子の助けになりたい。戦う時にも一緒にいたいんだ」
そのルーシェの言葉を聞いた時、委員長ことリン王太子妃は驚いたように目を少し見開いていた。
その言葉は、かつて一緒にこの世界に転移してきたユキこと沢谷雪也の口にした言葉と一緒だったのだ。
「俺、鈴木の役に立ちたいな。何の役にも立たない自分が嫌だ。ただお前に美味しい料理を作ってやることしか出来ない」
「役に立たないことなんてない」
勇者であった鈴木陸はそう慰めるように言ったが、ユキは頭を振っていた。
それから北方地方の竜と竜騎兵のことを、共に旅していた第一王女が教えてくれた時、ユキは竜に憧れるようなことを言ったのだ。
一緒に竜騎兵と戦うことの出来る竜という存在が、強くてカッコ良くて羨ましいと。
ルーシェの言葉を聞いてそのことを思い出したリン王太子妃は、その時初めて、ユキが何故、人間ではなく、北方の竜に転生したのか、理解出来たのだった。
リン王太子妃は、エルリック王太子と二人で話し合った末、“勇者の剣”をアルバート王子に渡すことにした。あまりにもあっさりと剣を渡されたので、剣を渡すことについて王の許可を得なくても良いのかとルーシェが尋ねると、エルリック王太子が「リンのすることに間違いはない。王の許可は不要だ」と言っていた。どんだけこの王国で、権力を持っているんだと、委員長ことリン王太子妃のことを呆れるようにルーシェは思ってしまった。
リン王太子妃の始めた事業は、開始した当初こそ赤字を計上することはあったが、そのほとんど全てで最終的には黒字に転換しているらしい。頭の良い委員長であったから、彼女はある程度の勝算を持ってやっているのだと思う。そして彼女の始めた事業の多くは、民を潤した。米にしろ、おにぎりにしろ、温泉にしろ、海苔の製造にしろ、新しい料理にしろ、それらは新しい産業として、新しい文化として、民衆に受け入れられていた。彼女は王太子そっくりの可愛い六人の子供達を生み、聡明な王太子妃としてこの国で地位を固めていた。それも王太子からの強い愛情と、彼女の努力があってのことだと思われた。
その彼女が、“勇者の剣”をアルバート王子に手渡した。彼女はアルバート王子にこう助言した。
「殿下が“勇者の剣”を抜くことを目撃した者達に対して、私共は箝口令を敷きます。一切情報が漏れないように致します。殿下がサトウ王国に狙われる可能性があるためです。前任勇者の鈴木君は、佐藤君に殺されました」
アルダンテ王国の“血の月事件”の際、王国の城にいたほとんど全ての者達が殺された。
その事件の発端となったのは、“勇者殺し”であった。
石野凛、三橋友親らと共に召喚された勇者鈴木陸は、同じく召喚された佐藤優斗に殺された。
辛うじて逃げ切った石野凛も、勇者である鈴木が、佐藤に剣を突き立てられる場面を見ている。
佐藤は勇者をも殺したのだ。
鈴木の後を継ぐ勇者である、アルバート王子も佐藤から狙われる可能性がある。
それを聞いて、傍らのルーシェは不安いっぱいの、どこか青ざめた表情でアルバート王子をじっと見つめている。
「だから、これから先も殿下はこの剣を持っていることを誰にも話さない方が宜しいでしょう。幸いにも、“勇者の剣”は、一瞥しても、ただの普通の剣にしか見えません。ただ、誰の手にも抜くことが出来ないという特別な剣であるだけです」
「この剣は、他の剣とは違う力があるのですか?」
アルバート王子のその問いに、リン王太子妃は笑って答えた。
「一振りで山を削ることが出来ます。前任の鈴木君が振るって見せてくれました」
そう、前任勇者の鈴木陸が、ユキこと沢谷雪也にせがまれて、一度、その剣を思い切り振ったことがあった。途端、前方の山が大きく崩れて驚いたことがあったのだ。
「力の加減でそうなるようですので、時間のある時にでも剣を振る時の力加減について訓練されると良いと思います」
「や、山を崩すって、すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
話を聞いたルーシェが、大きな黒い目をキラキラと輝かせていた。
「じゃあ、王子、竜になった俺の背に乗って、その剣ふるったら最強じゃないか!! 超カッコいい!!!!」
先ほどまでの不安な様子とは打って変わって、ルーシェは憧れているような眼差しをアルバート王子に向ける。どうやら竜になった自分の背に王子を乗せている姿を想像しているようだ。
だが、リン王太子妃長は眉を寄せてこう言った。
「いいですか。くどいようですが、訓練してから使って下さいね。切れ味が良いので、スパンと前方のものを何でも斬り落とす可能性があります。ルーシェ、あなたの首だって王子が間違えて刎ねちゃう可能性があるのよ。わかったかしら」
「は?」
幼児姿のルーシェが真っ青になって、自分の首を慌てて押さえている。
「俺の首を刎ねる!?」
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「王子、絶対に俺の首は刎ねないでね!!」
「お前の背に乗ってこの剣は使わない方が良さそうだな」
「でも、俺の背中に乗って勇者が戦うのってすげぇ格好いいじゃんか。訓練しようよ」
「しかし、お前の首を間違えて刎ねたら、取り返しがつかない」
「取り返しがつかないわね、確かに……」
両腕を組み、鎮痛な面持ちでうんうんと頷くリン王太子妃。
飛んでいるルーシェの竜の頭がコロリと空の上空から落ちていく光景が思い浮かび、ルーシェはゾッとしてまた自分の首のあたりを押さえていた。
「でも、訓練しようよ。俺、王子の役に立ちたいんだ」
そうルーシェは一生懸命に言う。
「戦う王子の助けになりたい。戦う時にも一緒にいたいんだ」
そのルーシェの言葉を聞いた時、委員長ことリン王太子妃は驚いたように目を少し見開いていた。
その言葉は、かつて一緒にこの世界に転移してきたユキこと沢谷雪也の口にした言葉と一緒だったのだ。
「俺、鈴木の役に立ちたいな。何の役にも立たない自分が嫌だ。ただお前に美味しい料理を作ってやることしか出来ない」
「役に立たないことなんてない」
勇者であった鈴木陸はそう慰めるように言ったが、ユキは頭を振っていた。
それから北方地方の竜と竜騎兵のことを、共に旅していた第一王女が教えてくれた時、ユキは竜に憧れるようなことを言ったのだ。
一緒に竜騎兵と戦うことの出来る竜という存在が、強くてカッコ良くて羨ましいと。
ルーシェの言葉を聞いてそのことを思い出したリン王太子妃は、その時初めて、ユキが何故、人間ではなく、北方の竜に転生したのか、理解出来たのだった。
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