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第十三章 失われたものを取り戻すために
第一話 現状の把握(上)
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ハルヴェラ王国から、紫竜ルーシェはアルバート王子をその背に乗せ飛び立った。
事前にウラノス騎兵団長から、ハルヴェラ王国軍が、空中を飛ぶものを攻撃する恐れがあると聞いていた。そのため、ルーシェの背に乗り空を飛ぶのは止めた方が良いのかと問うアルバート王子に、ハルヴェラ王国の王太子妃リン=ヨーデルリヒは、「大丈夫よ。貴方達を撃ち落とさないように軍に言っておくから」と軽く言って許可をくれた。
だからルーシェはその言葉を受けて竜の姿に変わり、青空へ飛び立った。
空を飛ぶ紫色の美しい竜の姿に、ハルヴェラ王国の人々は手を振る。
竜のいない王国の人々は憧憬の眼差しを紫竜とアルバート王子に向けている。
一度挨拶するように、空の上で大きく旋回すると、ルーシェは上空目指して一気に翼をはためかせた。
瞬間、その竜の姿は空の彼方に猛烈な勢いで消えていったのだった。
リン王太子妃は「めちゃくちゃ速いのね」と、手を前にかざして青空の向こうを見たが、紫竜の姿は消え去っていた。
ルーシェは空へ飛び立つ前に、アルバート王子に「王都へ行くの? それとも竜騎兵団の拠点に戻るの?」と尋ねていた。それによって飛行ルートが微妙に違うのだ。
出立の朝、リン王太子妃は“星弾”が撃ち込まれたが、王国の被害はないようだと言っていた。
それでも、竜騎兵団の拠点へ戻る前に、攻撃を受けた王都の様子を確かめてから帰るべきかと考えたアルバート王子は、ルーシェに王都目指して飛ぶように求めた。
そして行きより少し時間がかかり、五日の日程でアルバート王子の乗った紫竜は、久しぶりの母国ラウデシア王国に到着したのだ。
上空から降下した紫竜は、王都の様子に驚いた。
「ピルピルルルルルゥゥゥ……(めちゃくちゃじゃん……)」
そう思わず声に漏らしてしまったように、上空から見れば被害の状況が一目でわかった。美しかった王都の街の四分の一ほどが、火に燃えたり、崩れたような痕跡が残されていた。
王子はルーシェに、王宮の離着陸場へ着陸するように告げると、ルーシェは頷いて、ピタリと円形に整えられた離着陸場に到着した。
降り立った紫竜とアルバート王子を見て、王宮から兵士達が走り寄って来る。
「アルバート王子殿下だぞ」
「殿下はご無事であったようだ」
それは一体どういうことだと思っている中、ルーシェがいつものように小さな竜に姿を変えて、アルバート王子の肩に乗った。
戸惑いながら、アルバート王子は母であるマルグリッド妃の住まう宮を目指した。
まずは母の無事な姿を確認したかった。
マルグリッド妃は、アルバート王子が宮の入口から入って来る姿を見て、思わず立ち上がり、王子の体を抱きしめた。
「無事だったのですね、母上」
「ええ、アルバート。貴方も無事で何よりです」
アルバート王子が西方の国々へ軍務で渡っているとの報告は受けていた。だが、このような状況下である。マルグリッド妃は王子が帰還し、無事な姿を見るまで心配でならなかった。
「王都への攻撃はサトー王国の“星弾”なのでしょうか」
ハルヴェラ王国のリン王太子妃からは、“星弾”の被害はないようだとの報告を受けていた。しかし、実際は被害を受けていたということか。その王子の問いかけに、マルグリッド妃は首を振った。
「“星弾”は防ぎました。その翌々日に、魔族が襲撃したのです」
「…………」
アルバート王子とルーシェは驚く。魔族がこの王国に襲撃するなど、過去、一度もなかったことである。そう驚いている二人に、マルグリッド妃は声を潜めて早口で言った。
「アルバート、今すぐにここから離れなさい」
「どういうことでしょうか」
「竜騎兵団でも何かよくないことが起こっているという話です。王宮魔術師達が魔法で報せを飛ばしても、どうも竜騎兵団には届いていないようです。このようなこと、今までありませんでした。今、調査の部隊を北方地方にも出そうかという話になっています」
「…………」
アルバート王子の顔が強張る。
「王都の騎士団にもかなり被害が出ています。貴方がこのままここにいれば、この王宮の戦力として引き留められ、これまでのように動くことは出来なくなるでしょう。竜騎兵団のことが心配なのでしょう? なら、今すぐに行きなさい」
「しかし、母上。母上は大丈夫なのでしょうか」
被害を受けている王都の王宮に、母マルグリッド妃が残ることを心配するアルバート王子に、気丈にもマルグリッド妃は笑って言った。
「私は妃の一人として、王宮で守られる立場です。貴方は竜騎兵団の竜騎兵なのでしょう。さぁ、早くお行きなさい。この王宮から出られなくなりますよ」
王都で異変があれば、この王国の軍の要である竜騎兵団の竜達がすぐに飛んでくるはずだった。しかし、竜騎兵団からの連絡は一切ない。そしてあちらへの報せも届いていないようなのだ。王宮ではそのことでちょっとしたパニックが起きていた。竜騎兵団にも何かが起こっている。それも非常によくないことが起きていると考える者達がいた。
国王が胸を張って公布した詔も、脆くもその公布の翌日には魔族の王都襲撃ということで裏切られることになり、権威は大きく失墜した。怨訴めいた声も国民の間では出ている。
今はまだ、竜騎兵団に何か異変があったという話は、国民には届いていない。もし竜騎兵団も国の守りに動けないということが分かれば、どうなってしまうのかと、王宮内では人々が、混乱し、悲嘆に暮れていた。
そこに遠い西方の国の軍務から戻ってきたアルバート王子が、“魔術の王”と称される極めて希少な紫竜に乗って帰還したのだ。当然、皆、すがりつくだろう。引き止められてしまえば今までのように自由に動けなくなることを、マルグリッド妃はすぐに察した。父親たる王や、兄王子達にいいように使われ、無防備なままサトー王国にぶつけられることを危惧するほどであったのだ。ならば、今は早くこの場を離れさせるべきだ。
母にその背を押されるようにしてアルバート王子は中庭へやられる。周囲に蓮の花の咲く大きな池のある中庭の広場で、ルーシェは成竜の姿に変わった。
マルグリッド妃は、奥の通路に人影が見え始めることに気が付き、慌てて言った。
「行きなさい、早く!!」
近衛騎士達だろう。
アルバート王子が王宮に戻っているという報告を受けて、わざわざこの宮まで足を運んだようだ。
ルーシェの背に跨ったアルバート王子はすぐさまルーシェに上昇を命じると、最近のスピード重視のルーシェは、驚くほどの加速を見せて(この時はアルバート王子も一瞬、顔をしかめるほどの加速が起こった)、上空目指して一直線に昇っていった。
近衛騎士達が中庭にやって来た時、すでにそこには何者の姿もなかった。
マルグリッド妃は、王子達の消えた方角をじっと見つめて佇んでいた。
事前にウラノス騎兵団長から、ハルヴェラ王国軍が、空中を飛ぶものを攻撃する恐れがあると聞いていた。そのため、ルーシェの背に乗り空を飛ぶのは止めた方が良いのかと問うアルバート王子に、ハルヴェラ王国の王太子妃リン=ヨーデルリヒは、「大丈夫よ。貴方達を撃ち落とさないように軍に言っておくから」と軽く言って許可をくれた。
だからルーシェはその言葉を受けて竜の姿に変わり、青空へ飛び立った。
空を飛ぶ紫色の美しい竜の姿に、ハルヴェラ王国の人々は手を振る。
竜のいない王国の人々は憧憬の眼差しを紫竜とアルバート王子に向けている。
一度挨拶するように、空の上で大きく旋回すると、ルーシェは上空目指して一気に翼をはためかせた。
瞬間、その竜の姿は空の彼方に猛烈な勢いで消えていったのだった。
リン王太子妃は「めちゃくちゃ速いのね」と、手を前にかざして青空の向こうを見たが、紫竜の姿は消え去っていた。
ルーシェは空へ飛び立つ前に、アルバート王子に「王都へ行くの? それとも竜騎兵団の拠点に戻るの?」と尋ねていた。それによって飛行ルートが微妙に違うのだ。
出立の朝、リン王太子妃は“星弾”が撃ち込まれたが、王国の被害はないようだと言っていた。
それでも、竜騎兵団の拠点へ戻る前に、攻撃を受けた王都の様子を確かめてから帰るべきかと考えたアルバート王子は、ルーシェに王都目指して飛ぶように求めた。
そして行きより少し時間がかかり、五日の日程でアルバート王子の乗った紫竜は、久しぶりの母国ラウデシア王国に到着したのだ。
上空から降下した紫竜は、王都の様子に驚いた。
「ピルピルルルルルゥゥゥ……(めちゃくちゃじゃん……)」
そう思わず声に漏らしてしまったように、上空から見れば被害の状況が一目でわかった。美しかった王都の街の四分の一ほどが、火に燃えたり、崩れたような痕跡が残されていた。
王子はルーシェに、王宮の離着陸場へ着陸するように告げると、ルーシェは頷いて、ピタリと円形に整えられた離着陸場に到着した。
降り立った紫竜とアルバート王子を見て、王宮から兵士達が走り寄って来る。
「アルバート王子殿下だぞ」
「殿下はご無事であったようだ」
それは一体どういうことだと思っている中、ルーシェがいつものように小さな竜に姿を変えて、アルバート王子の肩に乗った。
戸惑いながら、アルバート王子は母であるマルグリッド妃の住まう宮を目指した。
まずは母の無事な姿を確認したかった。
マルグリッド妃は、アルバート王子が宮の入口から入って来る姿を見て、思わず立ち上がり、王子の体を抱きしめた。
「無事だったのですね、母上」
「ええ、アルバート。貴方も無事で何よりです」
アルバート王子が西方の国々へ軍務で渡っているとの報告は受けていた。だが、このような状況下である。マルグリッド妃は王子が帰還し、無事な姿を見るまで心配でならなかった。
「王都への攻撃はサトー王国の“星弾”なのでしょうか」
ハルヴェラ王国のリン王太子妃からは、“星弾”の被害はないようだとの報告を受けていた。しかし、実際は被害を受けていたということか。その王子の問いかけに、マルグリッド妃は首を振った。
「“星弾”は防ぎました。その翌々日に、魔族が襲撃したのです」
「…………」
アルバート王子とルーシェは驚く。魔族がこの王国に襲撃するなど、過去、一度もなかったことである。そう驚いている二人に、マルグリッド妃は声を潜めて早口で言った。
「アルバート、今すぐにここから離れなさい」
「どういうことでしょうか」
「竜騎兵団でも何かよくないことが起こっているという話です。王宮魔術師達が魔法で報せを飛ばしても、どうも竜騎兵団には届いていないようです。このようなこと、今までありませんでした。今、調査の部隊を北方地方にも出そうかという話になっています」
「…………」
アルバート王子の顔が強張る。
「王都の騎士団にもかなり被害が出ています。貴方がこのままここにいれば、この王宮の戦力として引き留められ、これまでのように動くことは出来なくなるでしょう。竜騎兵団のことが心配なのでしょう? なら、今すぐに行きなさい」
「しかし、母上。母上は大丈夫なのでしょうか」
被害を受けている王都の王宮に、母マルグリッド妃が残ることを心配するアルバート王子に、気丈にもマルグリッド妃は笑って言った。
「私は妃の一人として、王宮で守られる立場です。貴方は竜騎兵団の竜騎兵なのでしょう。さぁ、早くお行きなさい。この王宮から出られなくなりますよ」
王都で異変があれば、この王国の軍の要である竜騎兵団の竜達がすぐに飛んでくるはずだった。しかし、竜騎兵団からの連絡は一切ない。そしてあちらへの報せも届いていないようなのだ。王宮ではそのことでちょっとしたパニックが起きていた。竜騎兵団にも何かが起こっている。それも非常によくないことが起きていると考える者達がいた。
国王が胸を張って公布した詔も、脆くもその公布の翌日には魔族の王都襲撃ということで裏切られることになり、権威は大きく失墜した。怨訴めいた声も国民の間では出ている。
今はまだ、竜騎兵団に何か異変があったという話は、国民には届いていない。もし竜騎兵団も国の守りに動けないということが分かれば、どうなってしまうのかと、王宮内では人々が、混乱し、悲嘆に暮れていた。
そこに遠い西方の国の軍務から戻ってきたアルバート王子が、“魔術の王”と称される極めて希少な紫竜に乗って帰還したのだ。当然、皆、すがりつくだろう。引き止められてしまえば今までのように自由に動けなくなることを、マルグリッド妃はすぐに察した。父親たる王や、兄王子達にいいように使われ、無防備なままサトー王国にぶつけられることを危惧するほどであったのだ。ならば、今は早くこの場を離れさせるべきだ。
母にその背を押されるようにしてアルバート王子は中庭へやられる。周囲に蓮の花の咲く大きな池のある中庭の広場で、ルーシェは成竜の姿に変わった。
マルグリッド妃は、奥の通路に人影が見え始めることに気が付き、慌てて言った。
「行きなさい、早く!!」
近衛騎士達だろう。
アルバート王子が王宮に戻っているという報告を受けて、わざわざこの宮まで足を運んだようだ。
ルーシェの背に跨ったアルバート王子はすぐさまルーシェに上昇を命じると、最近のスピード重視のルーシェは、驚くほどの加速を見せて(この時はアルバート王子も一瞬、顔をしかめるほどの加速が起こった)、上空目指して一直線に昇っていった。
近衛騎士達が中庭にやって来た時、すでにそこには何者の姿もなかった。
マルグリッド妃は、王子達の消えた方角をじっと見つめて佇んでいた。
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