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エルフの森からやってきた少女
第二十六話 双丘
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「この馬鹿!!!」
怒声が響き渡る。
「どれだけ!どれだけ心配してたと思ってるの!!」
「ごめんなさい。マーサさん……」
怒鳴られたのが堪えたのか、しゅんとした面持ちでリンが謝る。
「本当にもう、この子は……」
そう言いながら、マーサと呼ばれたエルフの女性はリンを強く抱きしめる。
余程心配していたのだろう。その眼にはうっすらと涙が浮かんでいた。
気持ちよさそうだ……
マーサさんの豊すぎる胸を眺め、そんな事を考える。
感動の再会のシーンだというのは分かるが、ついつい胸に目が行ってしまう。
エルフと言えばどちらかというと細身のイメージがある。
実際フラムもリンも、そしてマーサさんも細身だ。
だがマーサさんは細身にもかかわらず、胸だけが偉いことになっていた。
リンを抱きしめた事で、ぎゅっと潰れる様は正に圧巻の一言。
これを見るなという方が無理な話。
幸せな時間とは長く続かない物で、早々に2人の熱い抱擁が終わってしまう。
アルバート兄妹の無駄に長いハグに対して、なんと短きことよ。
「あの、リンが御迷惑をおかけしたみたいで」
「そんなことありませんよ。確かに無茶な行動だとは思いますけど、森を守りたいって気持ちは私にも痛いほどわかりますから」
「この子ったら昔っから無茶ばかりする子で……あ、御挨拶が遅れました。私はこの里の長を務めるマーサ・ルーンと申します」
マーサさんが丁寧にお辞儀をしてくる。
その動きに合わせて豊かな双丘が揺れた。
マーサさん素敵です!
「あ、初めましてフラム・リーアです」
「ども、たかしです」
「御二人はもしかして……」
「そうだよ!私達のために来てくれたんだよ!」
マーサさんの疑問にリンが元気よく答える。
「ありがとうございます。この森を救いに来てくださったのですね。エルフを代表してお礼を言わせて頂きます」
「私もエルフの端くれですから。どうかお気になさらないでください」
「たかしさん達凄く強いんだよ!あのガルーダだって簡単にやっつけちゃったんだから!」
無駄にハードル上げるのはやめてくれ……
ガルーダに関しては運による部分が大きい。
それを誇張された結果、実力以上のものを求められても困る事になる。
「それに、たかしさんの恋人の彩音さんはドラゴンより強いんだって!」
言われてフラムの方を睨む。
勝手な妄想吹き込みやがって。
放置しておいても特に害はないと思っていたが、周りに言いふらされたのでは堪らない。
フラムとは一度きっちり話し合う必要がありそうだ。
「御二人はとても優秀な方なんですね」
「いや、そんな事は……」
優秀かと問われれば迷わずノーと答えて良いだろう。
所詮俺はタクシー代わりの様な物だ。
とは言え、自分から無能ですとか主張したくないのでとりあえず言葉を濁しておく。
「ひょっとしてフラム・リーアさんはカレルの里の方では?」
「元、になりますけど……」
マーサさんの質問に、フラムが少し困ったような微妙な面持ちで答える。
この様子だと恐らく以前何かあったのだろう。
まあ、余計な詮索をする気はないが。
「やっぱり。里一の天才だとお伺いしています」
「いえ、私なんて大したことありませんよ!たかしさんの方がよっぽど凄いですから!!」
照れ隠しか何か知らないが、人のハードルを勝手に上げるのはやめろ。
フラムと言いリンと言い、エルフは人の期待値上げる天才か何かか?
「優れた御二人にこれほど良いタイミングで来ていただけるなんて、これもきっと精霊のお導き。どうかよろしくお願いします」
良いタイミング?
タイミングという言葉に凄く嫌な予感がしてならない。
「あの?タイミングってのは?」
「実は明日、ワイバーン達へ攻撃を仕掛ける事になっているんです」
ああ、嫌な予感が当たった……
彩音は丁度明日まで合同訓練だ。
いきなりやってきた人間に、一日伸ばして欲しいなんて言われても無理だよなぁ……
怒声が響き渡る。
「どれだけ!どれだけ心配してたと思ってるの!!」
「ごめんなさい。マーサさん……」
怒鳴られたのが堪えたのか、しゅんとした面持ちでリンが謝る。
「本当にもう、この子は……」
そう言いながら、マーサと呼ばれたエルフの女性はリンを強く抱きしめる。
余程心配していたのだろう。その眼にはうっすらと涙が浮かんでいた。
気持ちよさそうだ……
マーサさんの豊すぎる胸を眺め、そんな事を考える。
感動の再会のシーンだというのは分かるが、ついつい胸に目が行ってしまう。
エルフと言えばどちらかというと細身のイメージがある。
実際フラムもリンも、そしてマーサさんも細身だ。
だがマーサさんは細身にもかかわらず、胸だけが偉いことになっていた。
リンを抱きしめた事で、ぎゅっと潰れる様は正に圧巻の一言。
これを見るなという方が無理な話。
幸せな時間とは長く続かない物で、早々に2人の熱い抱擁が終わってしまう。
アルバート兄妹の無駄に長いハグに対して、なんと短きことよ。
「あの、リンが御迷惑をおかけしたみたいで」
「そんなことありませんよ。確かに無茶な行動だとは思いますけど、森を守りたいって気持ちは私にも痛いほどわかりますから」
「この子ったら昔っから無茶ばかりする子で……あ、御挨拶が遅れました。私はこの里の長を務めるマーサ・ルーンと申します」
マーサさんが丁寧にお辞儀をしてくる。
その動きに合わせて豊かな双丘が揺れた。
マーサさん素敵です!
「あ、初めましてフラム・リーアです」
「ども、たかしです」
「御二人はもしかして……」
「そうだよ!私達のために来てくれたんだよ!」
マーサさんの疑問にリンが元気よく答える。
「ありがとうございます。この森を救いに来てくださったのですね。エルフを代表してお礼を言わせて頂きます」
「私もエルフの端くれですから。どうかお気になさらないでください」
「たかしさん達凄く強いんだよ!あのガルーダだって簡単にやっつけちゃったんだから!」
無駄にハードル上げるのはやめてくれ……
ガルーダに関しては運による部分が大きい。
それを誇張された結果、実力以上のものを求められても困る事になる。
「それに、たかしさんの恋人の彩音さんはドラゴンより強いんだって!」
言われてフラムの方を睨む。
勝手な妄想吹き込みやがって。
放置しておいても特に害はないと思っていたが、周りに言いふらされたのでは堪らない。
フラムとは一度きっちり話し合う必要がありそうだ。
「御二人はとても優秀な方なんですね」
「いや、そんな事は……」
優秀かと問われれば迷わずノーと答えて良いだろう。
所詮俺はタクシー代わりの様な物だ。
とは言え、自分から無能ですとか主張したくないのでとりあえず言葉を濁しておく。
「ひょっとしてフラム・リーアさんはカレルの里の方では?」
「元、になりますけど……」
マーサさんの質問に、フラムが少し困ったような微妙な面持ちで答える。
この様子だと恐らく以前何かあったのだろう。
まあ、余計な詮索をする気はないが。
「やっぱり。里一の天才だとお伺いしています」
「いえ、私なんて大したことありませんよ!たかしさんの方がよっぽど凄いですから!!」
照れ隠しか何か知らないが、人のハードルを勝手に上げるのはやめろ。
フラムと言いリンと言い、エルフは人の期待値上げる天才か何かか?
「優れた御二人にこれほど良いタイミングで来ていただけるなんて、これもきっと精霊のお導き。どうかよろしくお願いします」
良いタイミング?
タイミングという言葉に凄く嫌な予感がしてならない。
「あの?タイミングってのは?」
「実は明日、ワイバーン達へ攻撃を仕掛ける事になっているんです」
ああ、嫌な予感が当たった……
彩音は丁度明日まで合同訓練だ。
いきなりやってきた人間に、一日伸ばして欲しいなんて言われても無理だよなぁ……
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