内弟子物語 ー捨てきれない夢、武術の究極「活殺自在」を求める5名の青春群像ー

藤堂慎人

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内弟子物語 第Ⅵ話 誘い29

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 最後の一押しとして、黒田が喧嘩の拠所にしている武器のパワーの違いを見せるため、さきほど稽古していた武器で試割をやることにした。これまでの稽古を見ることでおとなしく引き下がってくれたならここまで行なう必要はなかったが、最後の意地を張っているようなので、もう一つパフォーマンスを行なうことにしたのだ。武器は素人が力任せに使っても十分なパワーは得られない。しかし、武術として稽古している者が使えばどうなるか、それを客観的な形で理解できるよう、武器による試割を行うことにしたのだ。
 しかも、今度は一人ずつではない。みんな一斉に割る、というものだ。呼吸を合わせ、一斉に同じことをやることで内弟子たちのチームワークを見せ付け、武器を持ち、たくさんの人数でかかってきても無理だ、ということを見せようとした。
 加えて、それぞれの武器の特性がうまく出るよう、割り方にも意識した。
 松池の場合、棒を使うため、当てる部位に変化を付けられる。そのため、ブロックを縦に重ね一番上を顔面部に、一番下を下腿部に見立て、それを割ることにした。そして背部にも同様にブロックを積み、振り返りざまに割ろうと考えた。
 堀田は釵だが、その特性から横から叩いて割るだけでなく、突いて割ることも考えた。松池同様、前後にブロックを立てて置き、前方のブロックは横から割り、振り返ってからは突いて割ることにした。
 高山はヌンチャクだが、松池や堀田と異なり、自分の背丈以上にブロックを積み重ねた。その状態で一番上のブロックはジャンプして割り、その勢いで1回転し、身体を沈めた形で下から2番目のブロック割ろうというものだ。ただ、ヌンチャクの場合、2本の短棒を鎖でつないである分、割った際に動きが乱れることが多い。その点をうまくコントロールしないと、続けて2つを割ることは難しい。高山もこの点を考慮したが、今回の武器による試割の意味を理解していたため、あえて難しいことを選択した。
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