あなたの月 8月

渋谷かな

文字の大きさ
66 / 72

悪役の目的は? 眠りの小五郎方式?

しおりを挟む
「姫? 女? お金? 不老不死? 願い事が叶う7つのボール? 魂? クリスタル?」
 悪役の目的って、なんだ?
「そのための世界征服。」
 悪役の真の目的は!?
「世界を征服して、何を探す?」
 世界のどこかに真の魔王様が眠っていて探す?
「魔王はフライドチキンが食べたかった。」
 狙いはチキン。
 ペキカン。
「悪魔一匹一匹のアイデンティティー。」
 悪魔の願いや個性だ。
「悪魔の思いに同情はする。でも、殺す。」
 それが鬼滅の刃だ。
 まあ、最初は世界征服でいいだろう。

 9月のストーリー展開。肉付けをしていこう。
まず、事件が起こる。
サファイア親衛隊のリンドウ、芙蓉、桔梗が応援する。
サファイアが突撃。破壊しまくる。
でも魔物の負ける。
セプテンバーが棺桶を引いてくる。
長月が目覚める。
魔物を倒す。
アイオライトが周囲に謝る。
ペキカン。

 この流れだ。これだけ簡単に描ける才能が怖い。しかもこれだけ単純だとドラえもんやアンパンマンのようにできるのではないかと思えてしまう。いつも同じことの繰り返しで良いのなら、それに越したことはない。
 やってみよう。

「事件です。」
 乙女座のバルゴは教師役にされた。これで教師役で困ることはない。剣術の師匠でもあるのだから。ああ~バルゴはサファイアの師匠としておこう。
「zzz。」
 長月は寝ている。
「ワンッ!?」
(起きろ!? 長月!?)
 長月の師匠が戌の干支ドック。幼児教育の英語の勉強に良さそうな名前の付け方だ。
「無理ですよ。長月は寝たら起きないんだから。」
 諦めているのが長月の親友セプテンバー。
「ワンッ!」
(そんなことはない!)
 ガブッと長月を噛みまくるドック。
「長月ってバカね。」
「やっぱりサファイア様じゃないと。」
「そうそう、役者が違うのよ。」
 クラスの女子、リンドウ、芙蓉、桔梗はサファイア親衛隊である。
「事件? 事件は私にお任せください! 私が華麗に解決して見せましょう!」
 自信満々なサファイア。
「キャアアアアアアー! サファイア様!」
 熱狂的なファンの親衛隊は天に召される寸前である。
「ワッハッハー! 私に不可能はない!」
「キャアアアアアアー!」
 これがサファイアの日常。
「はあ・・・・・・。後始末するの俺なんだけど。」
 アイオライトはサファイアの不幸な陰である。
「zzz。」
 長月はドックにかじられながらも眠っていた。少し血は流れている。


 事件をもっと深堀して説明する方がいいな。
「事件です。学校の周辺にモンスターが現れました。第9月戌組はモンスター退治に出撃してください。」
 乙女座のバルゴ先生がミッションを伝える。

 これに変えるだけでも良くなるな。

「でやあー! 私を相手にしたことを恨むがいい!」
 サファイアたちがモンスターと戦っている。
「がんばれー! サファイア様!」
 親衛隊は応援している。
「私の必殺技を見せてやろう! サファイア! マーベラス・アタック!」
 ドカーンっと必殺技をかますサファイア。
「ああ・・・・・・周辺が粉々だ。誰が復旧作業をすると思っているんだ? まったく。」
 負傷したアイオライトは戦後の後始末を考えていた。いつものことだ。
「グルグル~。」
 パワーを使い果たしたサファイア、衝撃の被害に巻き込まれたサファイア親衛隊は目を回して倒れていた。
「カッカッカー! チャンス! 皆殺しにしてやる!」
 そこに悪魔が現れる。
「何者だ!?」
「俺の名前は強欲のマモン。ここをおまえたちの墓場にしてやろう!」
 現れたのは七つの大罪の悪魔マモン。
「死ね! 人間ども!」
 襲い掛かるマモン。
「ここまでか!?」
 死を覚悟するアイオライト。他のサファイアたちは気絶している。
「はあ・・・・・・はあ・・・・・・おも。」
 そこにセプテンバーが棺桶を引いてやって来た。
「なんだ? おまえは?」
「私は棺桶引士のセプテンバーだ。」
「棺桶引士? そんな職業は聞いたこともないぞ。」
「私も聞いたことがない・・・・・・はあ・・・・・・はあ・・・・・・今度、登場する時はリヤカーか人力車くらいにはしてもらおうか。」
 そのうち車や飛行機から登場できるだろう。
「で、その棺桶引士がわざわざ殺されに来たのか?」
「まさか。真打を届けに来たのさ。」
「真打?」
 セプテンバーは棺桶を開ける。
「はあはあはあ!? 窒息して死ぬかと思った!?」
 中から長月が現れる。
「大丈夫か!?」
「せめて空気穴くらいは開けてくれ!?」
「すまん。」
 棺桶には空気を吸う穴がなかったようだ。さすがの眠れる長月も目が覚めた。
「待たせたな。」
「なんなんだ!? おまえたち!? 戦場は遊び場じゃないんだぞ!?」
「ごめんなさい。」
 怒れる悪魔に素直に頭を下げて謝る長月とセプテンバー。
「こいつの名前は長月。戌の干支の干支守だ。」
「戌の干支守!?」
「・・・・・・俺の・・・・・・俺の眠りを妨げる奴は許さねえー!」
 眠っている間にエネルギーを充電する長月の力が爆発する。
「俺はただ寝たいだけなんだー!」
 長月は刀を構える。
「戌干支流奥義! アメリカンドック!」
 強大なエネルギー破がマモンに向けて飛ばされる。
「ギャアアアアアアー!? 今日の所は見逃してやる!? 覚えてろよ!?」
 悪魔は撤退した。
「やったー! 勝ったぞー! 長月!」
 喜ぶセプテンバー。
「zzz。」
「・・・・・・もう寝てる。」
 勝利に喜ぶどころか長月は眠りに入った。
「おまえも大変だな。」
「俺もおまえの気持ちが分かるぞ。」
 慰め合うセプテンバーとアイオライト。
「そういえばドックは一緒じゃないんだな?」
「今頃、骨でもしゃぶっているよ。」
「ワン!」
(美味しい!)
 戌の干支様のドックは大好物の骨に夢中で世界平和を忘れていた。
「私にかかれば、どんな事件でも解決してみせます! ワッハッハー!」
 手柄は自分のモノにするサファイアに悪気はない。
「サファイア様! 素敵!」
 サファイア親衛隊もサファイアが事件を解決したものと思っている。
「zzz。」
 なぜなら長月は眠っているので反論しないからだ。
「やはり必殺技の名前くらいは真面目に考えた方がいいんじゃないか? 四文字熟語とか?」
「ええー!? 棺桶を引くだけで忙しい!? アメリカンドックとか、ドックランとか、ドックフードでいいよ。」
 セプテンバーとアイオライトの受難は続く。
 つづく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります> 政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

さようならの定型文~身勝手なあなたへ

宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」 ――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。 額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。 涙すら出なかった。 なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。 ……よりによって、元・男の人生を。 夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。 「さようなら」 だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。 慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。 別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。 だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい? 「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」 はい、あります。盛りだくさんで。 元・男、今・女。 “白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。 -----『白い結婚の行方』シリーズ ----- 『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...