ライブ!? 軽い文学部のお話 第1期

渋谷かな

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家族愛をコンビニ経営で確かめる5

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「いよいよ、オープンだ。がんばるぞ。」
「おお。」
 理不尽な研修を終えて、コンビニをオープンする頃には、安倍家の4人はボロボロだった。これが夢のコンビニオーナーの実態であった。目の下にはクマがあり、疲れ切っている様に見えた。
「いらっしゃいませ。」
 オープンということで、たくさんのお客様が列をなして押し寄せてきた。
「はい! おにぎりですね。」
「おでんは何にしましょうか?」
「アンマンと肉まんですね。」
「100円コーヒー16杯ですね。」
 安倍家のコンビニ運営は順調そのものだった。そしてお金を数えて、1日の売り上げを精査する。
「100万円!?」
「なんて儲かるんだ!? コンビニオーナー!」
「やったー! これで我が家もお金持ち!」
「1日100万なら、1か月で3000万円!?」
「ああー! 独立して良かった!」
 安倍家は幸せの絶頂を味わった。
「今日は父さんが夜勤をするから、おまえたちは寝なさい。」
「はい。おやすみなさい。」
「やったー! お金持ち!」
「ブランドのバックを買いに行かなくっちゃ!」
 こうして安倍家のコンビニ初日は幕を下ろした。順風満帆なスタートをきったかに見えたが、平和は長くは続かない。
「今日の売り上げが50万円!?」
「オープン初日の売り上げの半額じゃないか!?」
「儲からない! 儲からない! コンビニオーナーなんて、儲からない!」
「私のブランドバックを買う夢が崩れていく!?」
 オープンから1週間。安倍家のコンビニは落ち着いた。ほぼ駅前のコンビニ以外の立地では儲からない。ここから商品の仕入れ、人件費などを差し引く。そこから半分は本社にロイヤリティーとして搾取される。
「これは!? フランチャイズ詐欺だ!?」
 その通り。開店してから気づいても遅いのである。ネットで調べれば、コンビニは、成功者以外の立地でしか儲からない。これは周知の事実である。ほぼほぼ住宅地や人口の少ない地域のコンビニは、社会福祉であり、全く儲からない。それどころか赤字になるのは必須である。
「もうダメだ。」
「父さん!?」
「大丈夫!?」
「お父さん!?」
 父、安倍晋男が過労で倒れた。他の家族に迷惑をかけまいと夜勤をかってでた。しかし病魔は確実に晋男の体を蝕んでいた。コンビニ経営の最大の落とし穴は、夜勤。売り上げも全体の5パーセントあるかないかなのに、本部からの指示で、または契約で深夜勤務を含む24時間営業を強制されている。
「救急車を呼んで!」
 普通の人間は夜は寝る。普通の人間は深夜に労働などしたことが無い。慣れない労働に体が持つ訳がなかった。
 つづく。
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