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第四章 藍
第53話 「いい加減にしろ」
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【注意】
今回から数話、少し暴力的なシーンを含みます。キツい描写はありませんが、苦手な方はご注意下さい。
********
「――エドワードさん。撤回して下さい。彼女は僕の婚約者です」
エドと私の間に身体を滑り込ませたセオは、片手を広げて私をしっかり隠してくれている。
私は、セオの行動に驚くと共に、身体がぽかぽかするような、安心感を覚えた。
だが、それと同時に、セオが何か嫌な目に遭うのではないかという強い不安に苛まれる。
エドの表情が怒りに染まっていく。エドは、不機嫌さを隠そうともせず、低い声で呪うように言葉を並び立て始めた。
「……はぁ? どこの誰だか知らないが、物好きなやつがいたもんだな。
知ってるか? こいつ、こんなに気持ち悪い髪してるくせに、色の区別がつかないんだぜ。だからこんな髪でも堂々と生きていけるんだろうなぁ。俺様だったら恥ずかしくて……」
「いい加減にしろ」
冷たい怒りを孕んだその一言は、静かでありながらもあたりの空気を支配した。
ピリピリと痛いほどの空気が、普段は優しく儚い彼の背中から、発せられている。
誰一人として、動けなかった。
「僕は、パステルの髪も目も含めて、パステルの全部が好きだ。あなたに、パステルを侮辱する資格なんてない」
「――!」
セオの真っ直ぐなその言葉に、私の心がほぐれていくのがわかる。
セオが、私のために怒っている。
驚きと同時に、セオの言葉が耳の奥でリフレインする。
じわじわと顔が熱くなってきて、私は目の前にある、セオの服の裾をきゅっと引いた。
「エドワードさん、帰って下さい」
「……あん? なんだよお前。生意気なんだよっ!」
直後。
ゴスッ、と鈍い音が響き、セオがバランスを崩す。
ぽたぽたと二、三滴の血液が床に落ちた。
エドが、セオの顔面を殴ったのだ。
「――っ! やめて……!」
私は声にならない悲鳴を上げて、エドを制止した。エドの顔は怒りに燃え上がっていて、私は底知れぬ恐怖を感じた。
だが、私は構わずセオとの間に入り込んで、自分の袖口でセオの口元を拭う。
口の中が切れて出血しているようだった。
「どうして……どうして……!」
混乱して取り乱す私を見て、エドは少しだけ溜飲が下がったのだろう。動く気配はなかった。
一方、セオだけは変わらず冷静だった。殴られて、怒りも逆におさまったようだ。
セオは私の手を自分の口元からそっと離して立ち上がると、氷のように冷たい声色で、ぴしゃりと言い放った。
「……もう一度言います。エドワードさん、帰って下さい」
「……なんでお前なんかが……。くそっ、覚えてろよ。――は、俺様のだ……!」
エドはまるで三流の悪役のような台詞と、良く聞こえないほど小さな呟きを残して、足早に引き返して行った。
エドの表情には強い怒りと憎しみが滲んでいて、私は背筋が寒くなるような、嫌な予感を感じたのだった。
「パステル……汚しちゃって、ごめん」
私の方へ振り返ったセオは、私の手を取り、自らの血で汚れてしまった袖口を見て、ぽそりと呟いた。
殴られた頬が腫れてきていて、痛々しい。
「そんなの、どうでもいいよ! それより、傷の手当を……」
「――はて、護衛とお伺いしておりましたが、派手に殴られたものですな」
そうだった。
トマスには、セオが護衛だと説明していたのだった。
「あっ……あ、後で私から説明するから! 今はとにかく治療を……!」
「……承知しました。では、セオ様、こちらへ。エレナはお嬢様のお召し替えを」
「分かってますよ。さ、お嬢様、お部屋へ戻りましょう」
「う、うん……。セオ……ごめんなさい」
「パステルは悪くない。怪我をしたのが、パステルじゃなくて良かった」
「……全然良くないよ」
私の呟きに、セオは目を細めた。
口元を動かそうとすると痛むのか、目だけで微笑うと、セオはトマスと共に歩き去って行った。
「――ところでお嬢様、セオ様。説明して下さいますね?」
傷の手当てを終えて、セオを連れてきたトマスは、開口一番そう言った。
有無を言わせぬ口調に、やましいことがある訳でもないのに、私はついオドオドしてしまう。
「……はい。セオとは、その、まだ正式にではないのですが、結婚の約束をいたしました。お義父様とお義母様に許可を頂こうと思って、ここに帰ってきました」
「使用人に敬語を使わなくてもよろしい。それで? セオ様は護衛ではないのでしょう? どのようなお立場の方で?」
トマスの目が探るように光っている。鋭い視線が私とセオを交互に見据え、私はますます萎縮してしまう。
「セオは……王国の人じゃないの」
「……はぁ。でしょうね。あの男と瓜二つ……」
「え?」
「……コホン。何でもございません。それで、お嬢様は、この国から出ていくおつもりですか」
「ええ。……ごめんなさい」
叱咤されるかと思い、私は身を竦めた。だが、トマスの反応は予想外のものだった。
「……お嬢様、セオ様。私は一使用人ですので、余計な詮索は致しません。ですが、御二方のお気持ちは……同じ方を向いていますか」
私は気遣わしげなトマスの声色に、弾かれるように顔を上げた。
トマスの表情は、決して一使用人の見せる表情ではなかった。まるで子や孫を慈しみ、憂うかのような寂しげな瞳が、覗いている。
私は、その問いにどう答えればいいのか迷い……視線を一瞬、彷徨わせてから答えた。
「私は……セオと一緒にいたい」
「……ふむ。セオ様は?」
「……僕には、パステルが必要です」
「なるほど。……セオ様は、合格です。お嬢様は、もう少し考えた方がよろしい」
「……え?」
「ご当主様にお話しされるまでに、きちんと考えておいた方がいいでしょう。お嬢様が、これからどうしたいのか。どうするべきなのか」
トマスが何を言わんとしているのか、私にはよく理解できなかった。
その後、しばらくして。
私とセオは、倉庫の隠し部屋から持ち出した手紙と日記を精査していた。
手紙は全て母個人に宛てたものだったし、日記も母が書いたもののようだ。
ちなみに、一緒に持ち出した小箱には鍵がかかっていたので、後回しである。
「お手紙は、ほとんど全部セオのお母様――ソフィア様からのものだわ。これは、私ではなくセオが読むべきね」
「……うん」
セオは柔らかな表情をしたり、切なげな表情になったり、眉間に力が入ったり、ちょっとずつ表情を変えながら熱心に手紙を読んでいる。
感情の起伏は、他の人に比べればまだまだ緩やかなものだが、それでも最初の頃の無表情を思い返すと、ここまできたのかと感慨深く思えた。
日記は、全部で九冊。量が多いのでパラパラと流し読みしながらページを捲っていき、大事そうな所だけ拾っていく。
最初の一冊は、母アリサが聖王都の学園に入学した日から始まっていた。
そこから三冊は、母とソフィアの出会い、学園や聖王都での生活、父と母の馴れ初め――これは作り話ではと思うような突飛な内容だった――、駆け落ちを決意したことなど、こと細かに書かれていた。
四冊目以降は、ロイド子爵家に嫁いでからの記録。
自らの出自を明かせずに孤立していたこと。
エレナのおかげでソフィアと手紙のやり取りを続けられ、それが心の支えになっていたこと。
辛いことがあった時の逃げ場を作るために、夫――私の父が、隠し部屋を用意してくれたこと。
そして、トマスが表面上は自分を嫌う素振りを見せながらも、使用人たちから陰でこっそり守ってくれていたこと。
また、私が生まれた時のことも書かれていた。
出産の時に何らかのトラブルがあったようなのだが、ソフィアとフレッドのおかげで一命を取り留めたらしい。
二人は、私より半年ほど先に生まれていたセオを連れて、母が静養していた別荘をタイミング良く訪れていたそうだ。
さらに、過去の記憶で見た通り、私の名を命名してくれたのもソフィアだったことが記されていた。
私が無事一命を取り留めた日の日記には、震える字で『無事生まれてきてくれてありがとう』と書かれていて、感極まってしまった。
それ以降は、日記の内容のほとんどが私の成長記録に置き換わっていた。
私がどれほど愛されていたのか、強く実感できる。
この辺りの日記は、後で大切に読むと決めて、そっと閉じた。
九冊目の日記は、途中までで終わっている。
最後に記された部分は、
『明日から家族で別荘へ。パステルはピクニックを楽しみにしているみたい。
ソフィアやセオドアくんにも久しぶりに会える。特にセオドアくんは赤ちゃんの時以来。パステルと仲良くなれるといいな』
という文で締め括られていた。
おそらく、この翌日から出かけた別荘地で、父と母は命を落とした。
別荘地に滞在した数日間の出来事が、何らかの鍵を握っている。
それこそが『色』とともに封印されている記憶なのだろう。
九冊の日記を一通り流し読みした所で、日が傾き始めていることに気がついた。
冬の太陽は、ぼんやりしているとあっという間に山の下まで隠れてしまう。
大きく伸びをして身体をほぐす。
集中して作業していたので、あちこちの筋肉が凝り固まっている。
私が首に手を当てて凝りをほぐしていると、セオも手紙の束から顔を上げた。
「パステル、そろそろ休憩する?」
「そうね。ずっと下を向いてたから、身体がカチコチよ」
「そうだね」
セオも小さく伸びをして、私はくすりと笑みをこぼした。
「少し、庭でもお散歩しよっか」
セオも頷き、私たちは夕暮れに染まりつつある庭へと向かったのだった。
今回から数話、少し暴力的なシーンを含みます。キツい描写はありませんが、苦手な方はご注意下さい。
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「――エドワードさん。撤回して下さい。彼女は僕の婚約者です」
エドと私の間に身体を滑り込ませたセオは、片手を広げて私をしっかり隠してくれている。
私は、セオの行動に驚くと共に、身体がぽかぽかするような、安心感を覚えた。
だが、それと同時に、セオが何か嫌な目に遭うのではないかという強い不安に苛まれる。
エドの表情が怒りに染まっていく。エドは、不機嫌さを隠そうともせず、低い声で呪うように言葉を並び立て始めた。
「……はぁ? どこの誰だか知らないが、物好きなやつがいたもんだな。
知ってるか? こいつ、こんなに気持ち悪い髪してるくせに、色の区別がつかないんだぜ。だからこんな髪でも堂々と生きていけるんだろうなぁ。俺様だったら恥ずかしくて……」
「いい加減にしろ」
冷たい怒りを孕んだその一言は、静かでありながらもあたりの空気を支配した。
ピリピリと痛いほどの空気が、普段は優しく儚い彼の背中から、発せられている。
誰一人として、動けなかった。
「僕は、パステルの髪も目も含めて、パステルの全部が好きだ。あなたに、パステルを侮辱する資格なんてない」
「――!」
セオの真っ直ぐなその言葉に、私の心がほぐれていくのがわかる。
セオが、私のために怒っている。
驚きと同時に、セオの言葉が耳の奥でリフレインする。
じわじわと顔が熱くなってきて、私は目の前にある、セオの服の裾をきゅっと引いた。
「エドワードさん、帰って下さい」
「……あん? なんだよお前。生意気なんだよっ!」
直後。
ゴスッ、と鈍い音が響き、セオがバランスを崩す。
ぽたぽたと二、三滴の血液が床に落ちた。
エドが、セオの顔面を殴ったのだ。
「――っ! やめて……!」
私は声にならない悲鳴を上げて、エドを制止した。エドの顔は怒りに燃え上がっていて、私は底知れぬ恐怖を感じた。
だが、私は構わずセオとの間に入り込んで、自分の袖口でセオの口元を拭う。
口の中が切れて出血しているようだった。
「どうして……どうして……!」
混乱して取り乱す私を見て、エドは少しだけ溜飲が下がったのだろう。動く気配はなかった。
一方、セオだけは変わらず冷静だった。殴られて、怒りも逆におさまったようだ。
セオは私の手を自分の口元からそっと離して立ち上がると、氷のように冷たい声色で、ぴしゃりと言い放った。
「……もう一度言います。エドワードさん、帰って下さい」
「……なんでお前なんかが……。くそっ、覚えてろよ。――は、俺様のだ……!」
エドはまるで三流の悪役のような台詞と、良く聞こえないほど小さな呟きを残して、足早に引き返して行った。
エドの表情には強い怒りと憎しみが滲んでいて、私は背筋が寒くなるような、嫌な予感を感じたのだった。
「パステル……汚しちゃって、ごめん」
私の方へ振り返ったセオは、私の手を取り、自らの血で汚れてしまった袖口を見て、ぽそりと呟いた。
殴られた頬が腫れてきていて、痛々しい。
「そんなの、どうでもいいよ! それより、傷の手当を……」
「――はて、護衛とお伺いしておりましたが、派手に殴られたものですな」
そうだった。
トマスには、セオが護衛だと説明していたのだった。
「あっ……あ、後で私から説明するから! 今はとにかく治療を……!」
「……承知しました。では、セオ様、こちらへ。エレナはお嬢様のお召し替えを」
「分かってますよ。さ、お嬢様、お部屋へ戻りましょう」
「う、うん……。セオ……ごめんなさい」
「パステルは悪くない。怪我をしたのが、パステルじゃなくて良かった」
「……全然良くないよ」
私の呟きに、セオは目を細めた。
口元を動かそうとすると痛むのか、目だけで微笑うと、セオはトマスと共に歩き去って行った。
「――ところでお嬢様、セオ様。説明して下さいますね?」
傷の手当てを終えて、セオを連れてきたトマスは、開口一番そう言った。
有無を言わせぬ口調に、やましいことがある訳でもないのに、私はついオドオドしてしまう。
「……はい。セオとは、その、まだ正式にではないのですが、結婚の約束をいたしました。お義父様とお義母様に許可を頂こうと思って、ここに帰ってきました」
「使用人に敬語を使わなくてもよろしい。それで? セオ様は護衛ではないのでしょう? どのようなお立場の方で?」
トマスの目が探るように光っている。鋭い視線が私とセオを交互に見据え、私はますます萎縮してしまう。
「セオは……王国の人じゃないの」
「……はぁ。でしょうね。あの男と瓜二つ……」
「え?」
「……コホン。何でもございません。それで、お嬢様は、この国から出ていくおつもりですか」
「ええ。……ごめんなさい」
叱咤されるかと思い、私は身を竦めた。だが、トマスの反応は予想外のものだった。
「……お嬢様、セオ様。私は一使用人ですので、余計な詮索は致しません。ですが、御二方のお気持ちは……同じ方を向いていますか」
私は気遣わしげなトマスの声色に、弾かれるように顔を上げた。
トマスの表情は、決して一使用人の見せる表情ではなかった。まるで子や孫を慈しみ、憂うかのような寂しげな瞳が、覗いている。
私は、その問いにどう答えればいいのか迷い……視線を一瞬、彷徨わせてから答えた。
「私は……セオと一緒にいたい」
「……ふむ。セオ様は?」
「……僕には、パステルが必要です」
「なるほど。……セオ様は、合格です。お嬢様は、もう少し考えた方がよろしい」
「……え?」
「ご当主様にお話しされるまでに、きちんと考えておいた方がいいでしょう。お嬢様が、これからどうしたいのか。どうするべきなのか」
トマスが何を言わんとしているのか、私にはよく理解できなかった。
その後、しばらくして。
私とセオは、倉庫の隠し部屋から持ち出した手紙と日記を精査していた。
手紙は全て母個人に宛てたものだったし、日記も母が書いたもののようだ。
ちなみに、一緒に持ち出した小箱には鍵がかかっていたので、後回しである。
「お手紙は、ほとんど全部セオのお母様――ソフィア様からのものだわ。これは、私ではなくセオが読むべきね」
「……うん」
セオは柔らかな表情をしたり、切なげな表情になったり、眉間に力が入ったり、ちょっとずつ表情を変えながら熱心に手紙を読んでいる。
感情の起伏は、他の人に比べればまだまだ緩やかなものだが、それでも最初の頃の無表情を思い返すと、ここまできたのかと感慨深く思えた。
日記は、全部で九冊。量が多いのでパラパラと流し読みしながらページを捲っていき、大事そうな所だけ拾っていく。
最初の一冊は、母アリサが聖王都の学園に入学した日から始まっていた。
そこから三冊は、母とソフィアの出会い、学園や聖王都での生活、父と母の馴れ初め――これは作り話ではと思うような突飛な内容だった――、駆け落ちを決意したことなど、こと細かに書かれていた。
四冊目以降は、ロイド子爵家に嫁いでからの記録。
自らの出自を明かせずに孤立していたこと。
エレナのおかげでソフィアと手紙のやり取りを続けられ、それが心の支えになっていたこと。
辛いことがあった時の逃げ場を作るために、夫――私の父が、隠し部屋を用意してくれたこと。
そして、トマスが表面上は自分を嫌う素振りを見せながらも、使用人たちから陰でこっそり守ってくれていたこと。
また、私が生まれた時のことも書かれていた。
出産の時に何らかのトラブルがあったようなのだが、ソフィアとフレッドのおかげで一命を取り留めたらしい。
二人は、私より半年ほど先に生まれていたセオを連れて、母が静養していた別荘をタイミング良く訪れていたそうだ。
さらに、過去の記憶で見た通り、私の名を命名してくれたのもソフィアだったことが記されていた。
私が無事一命を取り留めた日の日記には、震える字で『無事生まれてきてくれてありがとう』と書かれていて、感極まってしまった。
それ以降は、日記の内容のほとんどが私の成長記録に置き換わっていた。
私がどれほど愛されていたのか、強く実感できる。
この辺りの日記は、後で大切に読むと決めて、そっと閉じた。
九冊目の日記は、途中までで終わっている。
最後に記された部分は、
『明日から家族で別荘へ。パステルはピクニックを楽しみにしているみたい。
ソフィアやセオドアくんにも久しぶりに会える。特にセオドアくんは赤ちゃんの時以来。パステルと仲良くなれるといいな』
という文で締め括られていた。
おそらく、この翌日から出かけた別荘地で、父と母は命を落とした。
別荘地に滞在した数日間の出来事が、何らかの鍵を握っている。
それこそが『色』とともに封印されている記憶なのだろう。
九冊の日記を一通り流し読みした所で、日が傾き始めていることに気がついた。
冬の太陽は、ぼんやりしているとあっという間に山の下まで隠れてしまう。
大きく伸びをして身体をほぐす。
集中して作業していたので、あちこちの筋肉が凝り固まっている。
私が首に手を当てて凝りをほぐしていると、セオも手紙の束から顔を上げた。
「パステル、そろそろ休憩する?」
「そうね。ずっと下を向いてたから、身体がカチコチよ」
「そうだね」
セオも小さく伸びをして、私はくすりと笑みをこぼした。
「少し、庭でもお散歩しよっか」
セオも頷き、私たちは夕暮れに染まりつつある庭へと向かったのだった。
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