『「稀世&三朗」のデートを尾行せよ!」謎の追跡者の極秘ミッション~偽りのチャンピオン・アナザーストーリー』

M‐赤井翼

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「ホテルランコッド大阪宿泊編」

「中之島 ホテルランコッド大阪⑧ 謎解き①」

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「中之島 ホテルランコッド大阪⑧ 謎解き①」

 朝飲み宴会が始まってようやく三朗にも状況がつかめてきた。ポーター服を着たでかい男はランコッドホテルの支配人で昔からの直の合気術の弟子という事だった。
 事の発端は、UCWW大会の裏を暴いたのが直の仲間たちであることをテレビで知り、支配人が合気道の師匠であり姉御肌の直に相談を持ち掛けた事だった。
 ホテルのスイートルーム等で盗撮が行われており、宿泊客の中にはその映像を元に「恐喝」を受けているものがいるとのことだった。

 ホテル側としては「盗撮」は顧客への重大なプライバシー侵害に当たるために盗撮があったとされる部屋は、ホスピタリティーの維持の為、盗聴盗撮器捜索のプロフェッショナルに何度となく調査を依頼したが何一つ証拠を見つけることはできなかったという。
 恐喝を受けた被害者の証言から、恐喝犯が使用していた車のナンバーが門真にある反社の2次組織の幹部の使用している車である可能性が発覚した。直は坂井に相談したところ、門真署の中でも「高級ホテル」での「有名人の濡れ場」の動画が闇サイト、裏動画サイトに流出している案件や、「有名人」や「社会的地位」を持つものに対する「性行為動画」に限らず、「不倫」、「倒錯性行為」等の動画をネタにした「恐喝」が行われている情報があることがわかった。

 被害者からの被害届が出にくい犯罪であり、警察としても動きが制限されていることから坂井から直に「申し訳ないですが、府警としては具体的な事件無しに動くことはできません。」との返事があり、支配人を落胆させた。
「じゃあ、「具体的・・・な事件があればええんか?」
の直の独り言で、話は一気に進展した。
 会員制闇動画サイトのログイン資格を課金して手に入れると「リクエスト」を受け付けている事がわかった。また、公開せず「プライベート所有」も可能と読み取れる注釈があり、「有名タレントのプライベート盗撮」から「性行為盗撮」まで参考価格がアップされていた。
 その情報をメディアプロダクツの太田にも流した。

 直と太田は稀世には秘密裏に「盗撮恐喝組織」を対象とした取材プログラムを組んだ。もちろん、いつものように「坂井・載田」コンビも非公式メンバーとなっている。坂井から、恐喝の手口を太田は確認すると、一つの仮説を立てた。
「特定のターゲットを狙い撃ちするんやったら、ターゲットの行動予定を把握してそこにカメラやマイクを設置し、撮影録音後速やかに撤去してるんやろな。ピッキングや潜入のテクニックを持ってる奴の可能性が高いな。又は、ホテルや旅館のスタッフを「闇バイト」として抱き込んでる可能性もある…。
 機材はおそらく無線発信のできる小型のマイクロカメラと盗聴器を使ってるんやろ。金城司法書士事務所さんが「盗聴盗撮バスターズ」業務もしてはるはずやから、カメラと盗聴器が稼働さえすればその電波の送信先を探して受信機の設置場所を特定することは可能やろ。」

 捜査方針は決まった。後はいかに闇動画業者にカメラと盗聴器を設置させるかに課題は移った。
「やつら、「リクエスト」を受け付けとったやないか。「デコイ」をぶら下げたったら食いついてきよるんとちゃうか?」
 直の一言に皆は納得したが、誰を「囮」にするのかが課題となった。高額な報酬を支払ってでも「裏画像」を欲しがる対象でないと、闇業者も動かないことが予想されたからだった。
 いろいろと考えた中、直が一つの意見を上げた。
 
稀世に相談することなく「囮」役を任せ、今や有名人となった稀世と三朗の行動予定を闇業者に事前に伝え盗撮を依頼するという作戦だった。太田は一度は反対した。
「稀世ちゃんかて、女の子やねんから曲がり間違って「H」動画が流れるようなことがあったら困るやろ。」
 直は自信を持って言った
「だから、相手は三朗や。あの朴念仁は、たとえ稀世ちゃんが誘ったとしても最初のデートでは絶対「やりよれへん」わ。あいつが昔に買った恋愛マニュアルに「セックスは3回目のデートまで厳禁!テクニックの無い童貞が1、2回目でやった場合のカップルは90%以上の確率で別れる。」ってページに赤ペン入れて付箋までつけてたからな。
この間の「マグロ祭」のあと調子に乗って稀世ちゃんをデートに誘った後、店で読み直しとったんも確認済みや。ああ見えて真面目なやつやから、「初回からベッドイン」は絶対に無い!あの朴念仁にはそんな勇気も「アレ・・」の自信もあれへんしな!稀世ちゃんの貞操が大丈夫なんは、わしが保証する!
なんなら先にわしらがカメラを仕掛けて、やばい時はわしと粋華でガードするがな!それでどないや?」

自信満々に話す直の勢いと三朗に対する分析に太田は納得し、坂井、載田は「一任します。」とだけ言った。坂井は「機材」を抑えられれば、その特殊性からたとえ実行役が「闇バイト」の末端だとしても購入元、また今回依頼手付けを支払う口座、秘匿性が高いと言われるアプリもリアルタイムで通信先を追跡すれば使用携帯電話だけでなく使用地点まで10メートルの範囲で指定できると言い切った。

 捜査方針が決まった時点で、粋華と金城司法書士事務所の森と副島がメンバーに加わった。万一、稀世と三朗が「事に及んだ・・・・・」場合は事前に発進電波周波数がわかれば「電波妨害装置ECM」で映像、音声を記録することを妨害できることがわかった。身辺警護は直と粋華が随時即接触できるよう現場は直の弟子が支配人を務める高級ホテルを使用し、事前準備と隣室で直達が待機できる環境を作ることにした。
 そこまでの段取りができると太田が「闇動画サイト」にコンタクトした。

「初めまして。いきなりのご連絡失礼します。UCWWチャンピオンの安稀世選手のエロ動画を希望します。安選手の行動予定は把握していますのでどうか盗撮して欲しいです。成功報酬であれば金額は問いません。直近では次の火曜日に大阪ランコッドホテルキングエグゼクティブスイートで彼と宿泊予定があります。より詳しい情報が必要であれば準備します。」
とメッセージを送ると、秘匿性の高いアプリケーションのダウンロードアドレスとアクセス用のワンタイムパスワードが送られてきた。

「よっしゃ!かかったで!これで「一本釣り」確定や!」
後は太田が主導権を取り、闇業者との連絡係となった。直は、ホテルとデート段取りのヒントを金城事務所の二人と太田の協力を得て組み上げていった。
 更に状況をリアルタイムで把握できるように三朗に手渡す前提の「コンドーム入り巾着」に太田が用意した高性能盗聴器とGPSを仕込んだ。

 そこまで行けば、あとはホテルに着く前に二人が「喧嘩」しないように見守るだけだった。稀世には太田が「デートのついでで悪いけど、次の取材の下調べも頼むわ。」と会話に詰まらないよう「ネタ」を与え、直はお好み焼きがんちゃんの嫁「さとみ」と西沢米穀の嫁「かずみ」にデート成功の協力を頼み、三朗に対して「女が喜ぶデートを成功させるノウハウ」を仕込ませた。
 後は稀世と三朗が予想外のトラブルに巻き込まれないよう直と粋華が「SP」のごとく、サングラスで変装し着かず離れずで二人を見守ってきたという話だった。

「あー、それで伏見稲荷や京都競馬場にひらパーまで来てくれてたんや。ちなみに伏見稲荷で追いかけてきたんはなんで?」
の稀世の問いに直が答えた。
「あれは、稀世ちゃんが問題起こして「警察沙汰」にでもなってしもたら「デート」も中止になってしまうやろ。せやから「興味本位で尾行してた」ことにして、粋華に「警察のお世話になるようなことはすんなよ。」って言いに行かせたんやけど、稀世ちゃんがダッシュで逃げるから、その後は二人で見守ることにしたんや。」



「おまけ」

今日とデート編で「アンコール・リクエスト」もらってた「キツネコス稀世ちゃん」、「ウマ娘稀世ちゃん」の再登板の機械を無理やり作りました(笑)。













※それにしても「ウマ娘」って人気あるんですね!
(@ ̄□ ̄@;)!!
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