『「稀世&三朗」のデートを尾行せよ!」謎の追跡者の極秘ミッション~偽りのチャンピオン・アナザーストーリー』

M‐赤井翼

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「ニコニコ商店街 向日葵寿司編」

「門真市駅東通り商店街 向日葵寿司① 謎解き③」

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「門真市駅東通り商店街 向日葵寿司① 謎解き③」

 ただの「宴会場」と化したランコッドホテルのスイートルームでのデート2日目を過ごした翌日の木曜日のランチタイム、稀世は太田と共に向日葵寿司のカウンター席で寿司を頬張っていた。11月後半にしては日差しも強く気温が上がる見込みだったので稀世は白い薄手のシャツに白の薄手のレディースワイドパンツ姿だった。
 頬やおでこに絆創膏やシップを貼った三朗と太田に対し、唯一、無傷の稀世は楽しそうに三朗の寿司を満喫していた。太田は頬の中を切っている為、咀嚼するたびに顔をしかめる。
「太田さん、そんなしかめっ面しながら食べたらサブちゃんのお寿司に失礼やろ。はい、スマイルスマイル!」
と笑顔を強要するが太田の笑顔はぎこちないままである。

 寿司下駄が空になると、三朗は「緑茶あがり」のおかわりを2杯差し出した。太田は、「あ痛っ!」と頬を押さえつつ、お茶を飲みこむと稀世に尋ねた。
「稀世ちゃん、昨日はすっかり宴会になってしもたから聞かれへんかったんやけど、俺らが水曜日にホテルの部屋の前で盗撮犯を待ち伏せして捕まえる予定やったんやけど、なんで前日に盗撮に気付いたんや?」
 稀世もお茶をすすり、思い出す様に話し始めた。
「それはね…、太田さんに話すのはちょっと恥ずかしいねんけど、サブちゃんとお風呂で撮影会してて、サブちゃんがデジカメの操作を間違えて水着の私を「夜間撮影赤外線モード」で撮影したんがきっかけやねん…。」

 夜景の綺麗な37階から大阪のネオンを背景にバスタブでの水着姿の稀世を撮影している際、「夜景モード」と「夜間撮影モード」を三朗が間違えてセットしてしまったことで事は動き出した。
 「夜間撮影モード」はいわゆる「赤外線撮影」を意味しており。通常の白色光を使ったフラッシュ撮影と違い、コンパクトカメラに内蔵された赤外線放射により暗闇の中でも赤外線が届く範囲の対象物を明確に映し出すことができる機能である。
 ただし、赤外線の反射のみをCCDが捕らえる為、通常の「原色」撮影でなく、いわゆる「白黒」撮影に近い画像になる。

 昨今、女子アスリートへの赤外線盗撮が問題となっているように、赤外線は衣服を通して体のラインだけでなく、乳首や陰毛まで透けて映し出すことができてしまうのだ。稀世のありのままの姿を水着を通して見て、鼻血を吹き出し卒倒してしまった三朗のカメラ画像をモニターで確認した稀世は自分の裸体以外に「輝点ブリップ」が不自然に映り込んでいることに気が付いた。 
 本来、反射物や赤外線照射物があるはずのないカーテンの止め帯のタッセル付近にひときわ輝くデジカメのモニター画面上の「白点」に気付いた稀世は角度を変えて夜景が輝く窓に向けてシャッターを数回切った。
 何度とっても同じ部分が光っていることに気付いた稀世は(もしや…)と思い、正面を外してタッセルの横に回り込み周辺をチェックして「あるもの」を見つけた。

 それはメディアクリエイトでも隠し撮り取材で使う「ワイヤレスピンホールカメラ」だった。ピンホールカメラの球面レンズは赤外線光に反射し発光する特性を持っている。2センチ角の黒い物体から5ミリ程アンテナケーブルが出た見慣れた「盗撮器」を見つけ稀世は(この部屋、もしかして「盗撮」されてる?)と直感で気付いた。
 (本来なら夜景を楽しみながら湯船でくつろぐなら窓側のタックルから写すアンクルがベストやろうけど、中には私らみたいに夜景をバックに撮影する人も居るやろ…。となると、逆アングルでも…。)と窓側から赤外線モードで角度を変えつつ数回シャッターを切った。
 バスタブの外の洗い場で大の字になって倒れた三朗の向こうにタッセルと同じようにインテリアの花瓶の横に「輝点ブリップ」が映り込んだ。近づきチェックを入れるとやはり盗撮カメラがセットされていた。

 (盗撮犯は「風呂覗きマニア」っていうわけやあれへんやろ…。これは他もチェックせなあかんな…。)と部屋中の照明を「お休みモード」の最低限の照明に落とし、デジカメを持ってベッドルーム、トイレ、リビングのソファー周辺、そして女性客が着替えに使用するであろうドレッサールームで数十枚の撮影をした。
 その結果、20台以上の盗撮カメラを発見するに至ったことが語られた。
「ふーん、大将の操作ミスがきっかけで稀世ちゃんが気づいたって訳か。偶然の産物とはいえさすが「スーパージャーナリスト」の稀世ちゃんやな。大将が稀世ちゃんの「胸のぽっち」と「下のもじゃもじゃ」写してひっくり返ってなかったら気がつけへんかったわけや。で、続きは?」
とデリカシーなく発した太田の言葉にカウンターの中で赤面する三朗を見て
「サブちゃんの前で「ぽっち」とか「もじゃもじゃ」って言わんといて下さいよ。思いっきりセクハラですよ!ぷんぷん!もう続きは教えてあげませんよ!」
稀世は太田に憤慨しながらも、次にとった行動を三朗に説明するつもりで話し出した。

 「とりあえず、気を失ったサブちゃんをベッドに運んで寝させて、私自身はドレッサーで盗撮されたら困るから、クローゼットの中で着替えてフロントに電話したんです。そこで出てきたのが後で分かったことですけど直さんの合気道の直弟子の支配人さんだったんです…。」
 稀世が盗撮の話をすると、すぐに部屋にやってきてくれた。盗撮カメラのない部屋で稀世の撮った画像を確認させた。午後11時だったが、稀世が「盗撮・盗聴器発見のプロ」として金城司法書士事務所の話を支配人にして、電話で翌朝からの調査依頼をかけると「すぐ近くにおるから今から行くわ。」の副島の言葉を「近所にいる」ととらえた稀世の予想に反して、5分後に盗聴器材の電波追跡機材を持って森と副島がやってきた。

「まあ、私も女として非道な「盗撮犯」に憤慨してたし、「焦って」もいたからおっちゃんらが5分で到着したことに何の疑問も持たへんかったから、思いっきり記者失格やけどな。ケラケラケラ。」
と自虐的に笑いながら事の顛末を説明した。
 森と副島はカメラが「光源」を必要とするものと判断し、暗闇の中「闇視装置ノクトビジョン」と赤外線ライトを使いながらすべてのカメラを発見し、リビングのカメラだけを無効化した。
 稀世と支配人、金城司法書士事務所の森と副島の4人でこの先の対応をリビングで検討し始めた。森と副島は最初「ミネラルウォーター」を飲んでいたが副島は「これ飲ませてもろてええかな?」とウエルカムドリンクの300ミリリットルの純米大吟醸のキャップを開けた。



「おまけ」

「稀世ちゃん&サブちゃんデート編」も残すところ2話!
という事で、今日、明日も「ボツイラスト供養」させてください!(。-人-。) ゴメンネ











いやー、今作品はいっぱいイラスト作ったねー!
入院中やその後のバタバタで整理できてないんで、何のために作ったのかよくわかんないイラストがいっぱいありました!
あと、2日!
よーろーひーこー!
(@^^)/~~~
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