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第19話 日本では……(6)
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2022/10/06 人物の取り違えを修正しました
================
リリスが二度目のコメント返しを行った翌日、剛たちは放課後にその動画の様子を熱く語り合っていた。
「俺のコメント読まれたぜ」
「俺も俺も!」
剛が興奮気味にそう言うと、杉田もそれに同調する。すると西川がしょんぼりとした様子で呟く。
「俺読まれなかった……」
「お前、なんて書いたんだ?」
「ビキニアーマー着てって書いたんだよ。いいねもしてもらえなかった」
「あー、露出多いの恥ずかしいって言ってたもんなぁ。お、これか。って、お前言っていいことと悪いことがあるだろ? なんだよこの舐めたいって?」
「うわっ! 変態だ!」
「ええっ? ダメなのか? CGじゃん!?」
「ダメに決まってるだろ。お前、クラスの女子にそんなこと言えんのかよ?」
「そりゃあ無理だけど、CGならいいかなって……」
「お前、リリちゃんにだって中の人がいるんだぞ? こんなこと言われて配信やめちゃったらどうするんだよ? どっかのグループ所属じゃないみたいだし、やってんの個人だろ?」
「う、困る……」
「だろ? だから早く消せって」
「わ、わかった。リリちゃん、ごめん」
西川は慌てて自分のスマホを取り出し、コメントを削除した。
「メイドコス、してくれるかな?」
「どうだろうなぁ。やってほしいけどなぁ」
「ま、俺らはリリちゃんが勇気が出るのを待つしかできないしな。それまでは俺らで毎日動画回してしやろうぜ」
「おう。俺も毎日三回は見てるぜ」
「俺も毎日見てる!」
こうして剛たちは無駄話に花を咲かせるのだった。
◆◇◆
それから一週間後、金杉家のリビングには金杉夫妻と朱里、剛が集まっている。
「猛夫君の遺産は現預金だけで、家賃などの支払いをして残ったのは二百万だった。二人の口座に百万ずつ分けるという形にするが、いいね?」
久須男はそう告げ、朱里と剛のほうを見た。
「……はい」
朱里は硬い表情でそう言って頷き、剛も首を縦に振った。
「じゃあ、そのように手続きをしておこう。郵便局の口座があるそうだね? 通帳を預かろう。それにこれから何かと手続きがある。印鑑も預かっておこう」
「……」
二人は無言で顔を見合わせる。
すると久須男はため息をついた。
「通帳が無いと入金ができない。そうするといつまでたっても手続きが終わらないぞ。それに私たちは君たちの親権者だ。修学旅行に行かせるのだって印鑑が必要になる。嫌だというなら新しく作るだけだが、無駄だとは思わないかい?」
「……わかりました」
そうして丸め込まれた二人は渋々ながらも通帳と印鑑を渡してしまった。
「じゃあ、これは預かっておこう。必要なときは私か洋子に言いなさい。いいね?」
「はい」
こうして遺産分割の話を終え、朱里と剛は部屋へと戻る。
その様子を金杉夫妻はニヤついた表情で見送るのだった。
◆◇◆
翌日、登校した剛のところに藤田がやってきた。
「ねえ」
「おう、委員長。おはよう」
「おはよう。それよりね、あたし思いついたの」
「何が?」
「リリちゃんのことよ」
「おっ! リリちゃん! で、思いついたって?」
「あたしね、きっとリリちゃんは新作ゲームの宣伝だと思うの」
「はっ?」
「だって、あんなに作り込んでるでしょ? だったらきっと何かに使うんだと思うの。ちょっとShabetterを調べてみたけど、同じようなことを言っている人もいたわ」
Shabetterというのは日常の何気ないことを呟けるSNSだ。
「委員長、どういうこと?」
「つまり、あのミニョレ村はゲームの制作者が作ったCGの世界ってことよ。だから色々なところをモデルにしているんだと思うの」
「そうかぁ。委員長がそう言うならそうなのかもな」
「そうよ」
藤田はふふんと鼻を鳴らし、ドヤ顔をするのだった。
================
奨学金と合わせれば、二人の学費がどうにかなるくらいのところまでは来ていたようです。
次回、ミニョレ村に冒険者がやってきます。ヤァ!ヤァ!ヤァ!
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リリスが二度目のコメント返しを行った翌日、剛たちは放課後にその動画の様子を熱く語り合っていた。
「俺のコメント読まれたぜ」
「俺も俺も!」
剛が興奮気味にそう言うと、杉田もそれに同調する。すると西川がしょんぼりとした様子で呟く。
「俺読まれなかった……」
「お前、なんて書いたんだ?」
「ビキニアーマー着てって書いたんだよ。いいねもしてもらえなかった」
「あー、露出多いの恥ずかしいって言ってたもんなぁ。お、これか。って、お前言っていいことと悪いことがあるだろ? なんだよこの舐めたいって?」
「うわっ! 変態だ!」
「ええっ? ダメなのか? CGじゃん!?」
「ダメに決まってるだろ。お前、クラスの女子にそんなこと言えんのかよ?」
「そりゃあ無理だけど、CGならいいかなって……」
「お前、リリちゃんにだって中の人がいるんだぞ? こんなこと言われて配信やめちゃったらどうするんだよ? どっかのグループ所属じゃないみたいだし、やってんの個人だろ?」
「う、困る……」
「だろ? だから早く消せって」
「わ、わかった。リリちゃん、ごめん」
西川は慌てて自分のスマホを取り出し、コメントを削除した。
「メイドコス、してくれるかな?」
「どうだろうなぁ。やってほしいけどなぁ」
「ま、俺らはリリちゃんが勇気が出るのを待つしかできないしな。それまでは俺らで毎日動画回してしやろうぜ」
「おう。俺も毎日三回は見てるぜ」
「俺も毎日見てる!」
こうして剛たちは無駄話に花を咲かせるのだった。
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それから一週間後、金杉家のリビングには金杉夫妻と朱里、剛が集まっている。
「猛夫君の遺産は現預金だけで、家賃などの支払いをして残ったのは二百万だった。二人の口座に百万ずつ分けるという形にするが、いいね?」
久須男はそう告げ、朱里と剛のほうを見た。
「……はい」
朱里は硬い表情でそう言って頷き、剛も首を縦に振った。
「じゃあ、そのように手続きをしておこう。郵便局の口座があるそうだね? 通帳を預かろう。それにこれから何かと手続きがある。印鑑も預かっておこう」
「……」
二人は無言で顔を見合わせる。
すると久須男はため息をついた。
「通帳が無いと入金ができない。そうするといつまでたっても手続きが終わらないぞ。それに私たちは君たちの親権者だ。修学旅行に行かせるのだって印鑑が必要になる。嫌だというなら新しく作るだけだが、無駄だとは思わないかい?」
「……わかりました」
そうして丸め込まれた二人は渋々ながらも通帳と印鑑を渡してしまった。
「じゃあ、これは預かっておこう。必要なときは私か洋子に言いなさい。いいね?」
「はい」
こうして遺産分割の話を終え、朱里と剛は部屋へと戻る。
その様子を金杉夫妻はニヤついた表情で見送るのだった。
◆◇◆
翌日、登校した剛のところに藤田がやってきた。
「ねえ」
「おう、委員長。おはよう」
「おはよう。それよりね、あたし思いついたの」
「何が?」
「リリちゃんのことよ」
「おっ! リリちゃん! で、思いついたって?」
「あたしね、きっとリリちゃんは新作ゲームの宣伝だと思うの」
「はっ?」
「だって、あんなに作り込んでるでしょ? だったらきっと何かに使うんだと思うの。ちょっとShabetterを調べてみたけど、同じようなことを言っている人もいたわ」
Shabetterというのは日常の何気ないことを呟けるSNSだ。
「委員長、どういうこと?」
「つまり、あのミニョレ村はゲームの制作者が作ったCGの世界ってことよ。だから色々なところをモデルにしているんだと思うの」
「そうかぁ。委員長がそう言うならそうなのかもな」
「そうよ」
藤田はふふんと鼻を鳴らし、ドヤ顔をするのだった。
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奨学金と合わせれば、二人の学費がどうにかなるくらいのところまでは来ていたようです。
次回、ミニョレ村に冒険者がやってきます。ヤァ!ヤァ!ヤァ!
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
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