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婚約解消か?受け入れただろ。
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しおりを挟む今日は両家集まり婚姻式の話しをする為にオスカー様の家に集まった。
オスカー様のお父様から、
「アイラ嬢、オスカーの元婚約者が迷惑をかけたようだがもう心配はいらないよ。
侯爵家にはきちんとお灸をすえたからね。それにちょっと口添えをしたら喜んでいたよ」
オスカー様のお父様の笑みが…、怖いんだけど…?
「口添えですか?」
「ああ、娘さんと婚姻する人がいないって困っていたからね、知り合いを紹介したんだ。ちょっと変わった趣向がある人だけど、それさえ我慢すればお金は持ってる紳士だからね。
これで侯爵家もお金の工面に悩まなくて済むと喜んでいたよ」
「オスカー君の元婚約者もですか!私もアイラの元婚約者の態度には目に余っていましてね。私もちょっと脅…いやいや、交渉をしましてね。あちらは泣いて喜んでいましたよ」
「「フフフッ」」
オスカー様のお父様とお父様は顔を見合わせ不気味な笑みをしていた。
それにお父様、脅したって言おうとしていたわよね?マシュー様が私の顔を見ると逃げるのはそのせいね。そのおかげで私に絡んでこなくなったから良かったけど、何をしたのかしら。
「お父様何をしたの?」
「なあに、取引先を少し潰しただけだ」
取引先を潰されたら私の顔を見たら逃げるわよね。
「俺は『目には目を歯には歯を』と言う言葉が好きでね」
「私は『やられたらやり返す』と言う言葉が好きなんですよ」
「「フフフッ」」
案外この二人馬が合うのね。
「これで厄介な邪魔者達がいなくなった。婚姻式は予定通りオスカーが卒業して直ぐに挙げよう」
「こちらは異存ありません」
「新居に離れを用意した。しばらくは新婚二人の方が何かと良いだろう」
「そうですね。新婚の時は特に二人の方が色々と都合が良いでしょうから。色々と」
私はお父様を睨み、
「お父様!」
「何だい?そんな怖い顔をしたらオスカー君に嫌われるよ?」
「オスカー様は嫌いません。それより下品な事を言うのはやめてください」
「何がだ?私は新婚のうちは二人きりで過ごしたいだろうと思っただけだぞ?オスカー君もご両親に気兼ねなくアイラと過ごしたいだろ?」
「俺ですか?はい、まあ…」
「オスカー様まで」
「そりゃあそうだろ、俺も男だからな」
「「ハハハッ」」
お父様達は同時に笑い、
「オスカーも男だな」
「跡取りもすぐですね」
「「ハハハッ」」
二人して満面の笑みで笑わなくても。
「旦那様?」
「あなた!」
オスカー様のお母様の静かに問う言い方。
お母様は叱るように言ういつもの言い方。
「「はいい!!」」
お父様達はピシっと背筋を伸ばし、
「俺が悪かった。冗談が過ぎた」
「ごめん。嬉しくてちょっと羽目を外した」
お母様達に謝り、子供達が目の前にいようが、オスカー様のお父様はお母様の手の甲にキスをし、お父様はお母様の頬にキスをした。
お母様達はなんだかんだ言いながらも許し、愛しい人を見つめ、お父様達のキスを受け入れている。
「アイラには先に言っておくが、っと言っても見ての通りだ。俺の両親は仲が良すぎるんだ」
「大丈夫です。家も同じなので」
「そのようだな」
両家の両親はオスカー様と私の目の前で夫婦二人の世界へ旅立った。
「どうする?」
「どうしましょうか」
「庭へ行くか」
「そうですね」
オスカー様に手を引かれ庭へ出て来て、
「言わなくても分かると思うが俺の両親はいつもあんなだ」
「家もいつもあれです」
「だが、両親のような夫婦に憧れもある」
「私もです。また?と子供心には思いますがそれでも両親のような夫婦に私もなりたいと思っています」
「俺はアイラとならなれると思う」
「私もオスカー様とならなれると思います」
オスカー様の顔が近づき、キスをした。
オスカー様と庭から戻ればまたお父様達は片手に妻の腰を、片手にワインを持ち、
「遅かったな」
「若い二人には色々ありますよ」
「そうだな」
「「ハハハッ」」
もう怒る気にもならないわ。
オスカー様は卒業し、私も学園を辞めた。レミーとはこれからも付き合っていくとはいえやっぱり寂しい。
学園最後の日、お互い真っ赤な目で、
「幸せにね」
「ありがとう。レミーも来年じゃない」
「式にはオスカー様と来てね」
「勿論行くわ。レミーもダニエルと来てね」
「絶対に行くわ」
レミーも学園を卒業したら婚約者のダニエルと結婚をする。
無事婚姻式が終わり、新居の離れの廊下をオスカー様と歩いている。
「アイラ?」
静かに問う言い方をされ、オスカー様はお義母様に似ているのね。
「どうしたの?」
「ウエディングドレスのアイラはとても綺麗だ」
「ありがとう」
「だが、分かるだろ?」
「ウエディングドレスは仕方がありません」
「そうだな。ウエディングドレスは仕方がない。寝室で待ってる」
「はい。では後ほど」
私は伯爵家のメイドの手によって磨かれ、夫婦の寝室へ入る。すでに待っていたオスカー様はベッドの上でくつろいでいた。
「遅くなりました」
「待ってないぞ」
オスカー様は優しい微笑みを見せた。
「アイラ」
オスカー様の差し出した手に手を重ねるとそのままベッドへ寝かされ、
「触れて良いか?」
「全てオスカー様のものです」
オスカー様は私の胸元へ顔を埋め、私はオスカー様の頭を抱きしめた。
「ああ、アイラの全てを独占できる」
完結
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sarumaro様
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nico様
コメントありがとうございます。
完結までお付き合い頂きありがとうございました。
パパズの座右の銘、パパズは同じ思考です。
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新作を投稿する際にもnico様の目に止まる事を願っています😆