18 / 21
小さなアスルの大きな花束
しおりを挟む
後で呼びに来るからもう少し待っていて、と言われて自室で大人しくしていたけれど、こういう時に限って時間は全く進まない。一人だから話し相手もいないし、読書をする気にもなれない。心がなんだか落ち着かないまま、手持ち無沙汰に子供のように椅子に座って足をぶらつかせ始めた頃、漸く部屋の扉が開かれた。
「エルシー待たせたな」
「準備できたよ」
「さあ、お手をどうぞ、お姫様」
部屋に入ってきたマルクスとエルバートは正装に着替えていて、髪も服も一つの乱れも見当たらない。爪の先まで整っている気がする。恭しく私に手を差し出すその姿はどこからどう見ても完璧な貴公子だ。
正直悪ガキのイメージしか無い私が見てもどこかの王子様みたいだ、なんて感想が浮かんでしまうほどに絵になっている。指先まで隙がなく、腰を折る角度も二人揃ってお手本のように完璧で、私は静かに立ち上がって両手を乗せた。
私の両手が、二人それぞれに優しく握られる。正に両手に花ね、なんて。
「アスルは?」
「向こうで待ってるよ」
「あいつには大事な役割があるからな」
役割?ㅤと疑問に思ったけれど、広間はもう目前だから中を見て確かめることにした。
ゆっくりと開かれる扉の向こうから、煌めく光が盛れ出してくる。思わず眩しさに目を細めてしまうほど、広間は装飾され、あちこちに光が灯されて輝いていた。
わぁ、と思わず私の口から間の抜けた声が零れ出てしまう。ホームパーティとか、そういう規模ではなく、これはもう舞踏会のようだ。
使用人も揃って、普段の仕事着ではなく着飾っている。一目で賑やかで楽しげな雰囲気を感じ取れて心が踊るようだった。
「エルシー!」
「アスル!」
出迎えてくれた皆の中からアスルの声がしたけど、私の元に駆け寄ってくるのは、大きな花束だった。
多分アスルが持っているはずだけど、大きすぎる花束で身体が隠れていて、まるで花束に足が生えて向かってきているみたい。前が見えてるかしらと心配になりつつ、アスルのまだ小さな身体で必死に抱えている様子が可愛くて愛おしさが込み上げてくる。
私はエスコートしてくれた二人からそっと手を離して、飛びついてきたアスルを迎え入れた。
「エルシーおたんじよう日おめでとう。これ、あげる!」
大きな花束は、近くに来るとふわりと香るいい匂いがした。色も種類も沢山の豪華な花束。
「ありがとう、アスル。素敵な花束でとっても嬉しいわ」
受け取ってアスルを抱きしめれば、えへへ、と照れたような笑い声が腕の中で響いた。
「エルシー様、お誕生日おめでとうございます」
「我々使用人一同も心よりお祝い申し上げます」
「私どもも気合いを入れさせていただきましたので、今宵は存分に楽しんでくださいませ」
おめでとうございます、と拍手とともにあちらこちらから声が上がる。その声一つ一つにありがとうと伝えるのがとても大変だなんて、嬉しすぎる苦労を知れた。
「エルシー、こっちだよ」
「まずはこちらを」
夜会のような会場は真ん中が大きく開けられていて、奥の方に食事用のテーブル等が用意されていた。
アスルに手を引かれるまま向かえば、自由に取れるように並べられた食事が用意されたその場所の1番目立つ所に見上げるほど大きなケーキが現れた。
こんな大きなケーキは見たことがない。全体がクリームでコーティングされて、その上にクリームで繊細で立体的なな模様が描かれている。乗っている果物も飾り切りされていて花のような飾りもたくさん見えるけど、作り物ではなく全て食べられるみたい。食べ物だと思えないような洗練された見た目をしている。
ただの飾り付けだと思っていた華奢な金色のロウソクに火が付けられて、それから会場の明かりが一斉に落とされた。
有名なバースデーソングがゆったりとしたテンポで優しく流れ出して、暗くなる室内に、ロウソクの暖かな光だけがゆらゆらと輝いている。
「アスルお坊ちゃまと二人で吹き消してくださいね」
言われてアスルを見れば、ロウソクでぼんやりと照らされたその顔はやる気に満ち溢れていた。
「エルシー!ㅤせーのでやろうね!」
確かにこの大きさのケーキにぐるりと立てられたロウソクの火を消すのは一息では無理だろうと思う。頑張らないと消えないものね、とアスルに頷いた。
「せーのっ」
せーのとは言っても一気に吹き消せないから、2人でケーキの周りを歩きながら1つずつ火を消していった。
最後の灯りが空気に消えて、すぐに室内の明かりが再び付けられたけど、しっかりと火の消えた目の前のケーキを改めて見て、なんだかおかしくて笑ってしまった。
お誕生日ケーキのロウソク消しってこんな感じだったかな、と遠い記憶の中の物とは何か違うことをしていたようで面白い。
「素敵なケーキをありがとうございます」
「とんでもございません。久しぶりに楽しく作らせて頂きましたし、味も自信作ですからね」
「ぼくも食べたんだけどね、おいしいんだよ」
ふふん、と胸をはった料理長の隣で何故かアスルも胸を張っている。味見係としてお仕事をしたみたい。
「それは楽しみだわ」
ここに来てから食べるものは全て美味しい。きっと幸せな味がする、という予想以上に美味しいことは間違いない。
今すぐ食べたい気持ちもあるけれど、楽しみのデザートは後でのお楽しみにすることにした。
□□□
ファーフトダンスはアスルと二人で踊った。アスルを抱き上げて踊ろうとすれば断られて、必死に背伸びをしながらリードするアスルに前かがみの私は周りから見たら不恰好だと思うけど、それでも一番素敵なダンスだったと思う。
2曲目からは他のペアも加わって、アスルとダンスを踊ったり、一緒に軽食を選んで楽しんだり、他の人に誘われてダンスを踊ったり、完璧な夜会会場で堅苦しくない自由な時間はあっという間に過ぎていった。
眠くなってしまったらしいアスルが、コルカに抱えられて私に「またあしたね」と手を振りながら部屋に戻っていく。
エルシーはまだまだ楽しんで欲しい、と言ってくれたから、今日はお言葉に甘えて残らせて貰うことにした。
「今日は素敵な誕生日をありがとう、アスル」
素敵なプレゼントのお礼に、とその額にキスをすれば、ふにゃりと可愛く表情を緩める。誕生日にこんなに愛らしい私の息子の笑顔が見られることこそが一番の誕生日プレゼントね。
ふんわりとアルコールの回った頭では、表情を操るのも難しくて、私もへにゃりと自分の顔が緩むのが抑えきれなかった。
「エルシー待たせたな」
「準備できたよ」
「さあ、お手をどうぞ、お姫様」
部屋に入ってきたマルクスとエルバートは正装に着替えていて、髪も服も一つの乱れも見当たらない。爪の先まで整っている気がする。恭しく私に手を差し出すその姿はどこからどう見ても完璧な貴公子だ。
正直悪ガキのイメージしか無い私が見てもどこかの王子様みたいだ、なんて感想が浮かんでしまうほどに絵になっている。指先まで隙がなく、腰を折る角度も二人揃ってお手本のように完璧で、私は静かに立ち上がって両手を乗せた。
私の両手が、二人それぞれに優しく握られる。正に両手に花ね、なんて。
「アスルは?」
「向こうで待ってるよ」
「あいつには大事な役割があるからな」
役割?ㅤと疑問に思ったけれど、広間はもう目前だから中を見て確かめることにした。
ゆっくりと開かれる扉の向こうから、煌めく光が盛れ出してくる。思わず眩しさに目を細めてしまうほど、広間は装飾され、あちこちに光が灯されて輝いていた。
わぁ、と思わず私の口から間の抜けた声が零れ出てしまう。ホームパーティとか、そういう規模ではなく、これはもう舞踏会のようだ。
使用人も揃って、普段の仕事着ではなく着飾っている。一目で賑やかで楽しげな雰囲気を感じ取れて心が踊るようだった。
「エルシー!」
「アスル!」
出迎えてくれた皆の中からアスルの声がしたけど、私の元に駆け寄ってくるのは、大きな花束だった。
多分アスルが持っているはずだけど、大きすぎる花束で身体が隠れていて、まるで花束に足が生えて向かってきているみたい。前が見えてるかしらと心配になりつつ、アスルのまだ小さな身体で必死に抱えている様子が可愛くて愛おしさが込み上げてくる。
私はエスコートしてくれた二人からそっと手を離して、飛びついてきたアスルを迎え入れた。
「エルシーおたんじよう日おめでとう。これ、あげる!」
大きな花束は、近くに来るとふわりと香るいい匂いがした。色も種類も沢山の豪華な花束。
「ありがとう、アスル。素敵な花束でとっても嬉しいわ」
受け取ってアスルを抱きしめれば、えへへ、と照れたような笑い声が腕の中で響いた。
「エルシー様、お誕生日おめでとうございます」
「我々使用人一同も心よりお祝い申し上げます」
「私どもも気合いを入れさせていただきましたので、今宵は存分に楽しんでくださいませ」
おめでとうございます、と拍手とともにあちらこちらから声が上がる。その声一つ一つにありがとうと伝えるのがとても大変だなんて、嬉しすぎる苦労を知れた。
「エルシー、こっちだよ」
「まずはこちらを」
夜会のような会場は真ん中が大きく開けられていて、奥の方に食事用のテーブル等が用意されていた。
アスルに手を引かれるまま向かえば、自由に取れるように並べられた食事が用意されたその場所の1番目立つ所に見上げるほど大きなケーキが現れた。
こんな大きなケーキは見たことがない。全体がクリームでコーティングされて、その上にクリームで繊細で立体的なな模様が描かれている。乗っている果物も飾り切りされていて花のような飾りもたくさん見えるけど、作り物ではなく全て食べられるみたい。食べ物だと思えないような洗練された見た目をしている。
ただの飾り付けだと思っていた華奢な金色のロウソクに火が付けられて、それから会場の明かりが一斉に落とされた。
有名なバースデーソングがゆったりとしたテンポで優しく流れ出して、暗くなる室内に、ロウソクの暖かな光だけがゆらゆらと輝いている。
「アスルお坊ちゃまと二人で吹き消してくださいね」
言われてアスルを見れば、ロウソクでぼんやりと照らされたその顔はやる気に満ち溢れていた。
「エルシー!ㅤせーのでやろうね!」
確かにこの大きさのケーキにぐるりと立てられたロウソクの火を消すのは一息では無理だろうと思う。頑張らないと消えないものね、とアスルに頷いた。
「せーのっ」
せーのとは言っても一気に吹き消せないから、2人でケーキの周りを歩きながら1つずつ火を消していった。
最後の灯りが空気に消えて、すぐに室内の明かりが再び付けられたけど、しっかりと火の消えた目の前のケーキを改めて見て、なんだかおかしくて笑ってしまった。
お誕生日ケーキのロウソク消しってこんな感じだったかな、と遠い記憶の中の物とは何か違うことをしていたようで面白い。
「素敵なケーキをありがとうございます」
「とんでもございません。久しぶりに楽しく作らせて頂きましたし、味も自信作ですからね」
「ぼくも食べたんだけどね、おいしいんだよ」
ふふん、と胸をはった料理長の隣で何故かアスルも胸を張っている。味見係としてお仕事をしたみたい。
「それは楽しみだわ」
ここに来てから食べるものは全て美味しい。きっと幸せな味がする、という予想以上に美味しいことは間違いない。
今すぐ食べたい気持ちもあるけれど、楽しみのデザートは後でのお楽しみにすることにした。
□□□
ファーフトダンスはアスルと二人で踊った。アスルを抱き上げて踊ろうとすれば断られて、必死に背伸びをしながらリードするアスルに前かがみの私は周りから見たら不恰好だと思うけど、それでも一番素敵なダンスだったと思う。
2曲目からは他のペアも加わって、アスルとダンスを踊ったり、一緒に軽食を選んで楽しんだり、他の人に誘われてダンスを踊ったり、完璧な夜会会場で堅苦しくない自由な時間はあっという間に過ぎていった。
眠くなってしまったらしいアスルが、コルカに抱えられて私に「またあしたね」と手を振りながら部屋に戻っていく。
エルシーはまだまだ楽しんで欲しい、と言ってくれたから、今日はお言葉に甘えて残らせて貰うことにした。
「今日は素敵な誕生日をありがとう、アスル」
素敵なプレゼントのお礼に、とその額にキスをすれば、ふにゃりと可愛く表情を緩める。誕生日にこんなに愛らしい私の息子の笑顔が見られることこそが一番の誕生日プレゼントね。
ふんわりとアルコールの回った頭では、表情を操るのも難しくて、私もへにゃりと自分の顔が緩むのが抑えきれなかった。
750
あなたにおすすめの小説
近すぎて見えない
綾崎オトイ
恋愛
当たり前にあるものには気づけなくて、無くしてから気づく何か。
ずっと嫌だと思っていたはずなのに突き放されて初めてこの想いに気づくなんて。
わざと護衛にまとわりついていたお嬢様と、そんなお嬢様に毎日付き合わされてうんざりだと思っていた護衛の話。
魔女見習いの義妹が、私の婚約者に魅了の魔法をかけてしまいました。
星空 金平糖
恋愛
「……お姉様、ごめんなさい。間違えて……ジル様に魅了の魔法をかけてしまいました」
涙を流す魔女見習いの義妹─ミラ。
だけど私は知っている。ミラは私の婚約者のことが好きだから、わざと魅了の魔法をかけたのだと。
それからというものジルはミラに夢中になり、私には見向きもしない。
「愛しているよ、ミラ。君だけだ。君だけを永遠に愛すると誓うよ」
「ジル様、本当に?魅了の魔法を掛けられたからそんなことを言っているのではない?」
「違うよ、ミラ。例え魅了の魔法が解けたとしても君を愛することを誓うよ」
毎日、毎日飽きもせずに愛を囁き、むつみ合う2人。それでも私は耐えていた。魅了の魔法は2年すればいずれ解ける。その日まで、絶対に愛する人を諦めたくない。
必死に耐え続けて、2年。
魅了の魔法がついに解けた。やっと苦痛から解放される。そう安堵したのも束の間、涙を流すミラを抱きしめたジルに「すまない。本当にミラのことが好きになってしまったんだ」と告げられる。
「ごめんなさい、お姉様。本当にごめんなさい」
涙を流すミラ。しかしその瞳には隠しきれない愉悦が滲んでいた──……。
【完結】堅物な婚約者には子どもがいました……人は見かけによらないらしいです。
大森 樹
恋愛
【短編】
公爵家の一人娘、アメリアはある日誘拐された。
「アメリア様、ご無事ですか!」
真面目で堅物な騎士フィンに助けられ、アメリアは彼に恋をした。
助けたお礼として『結婚』することになった二人。フィンにとっては公爵家の爵位目当ての愛のない結婚だったはずだが……真面目で誠実な彼は、アメリアと不器用ながらも徐々に距離を縮めていく。
穏やかで幸せな結婚ができると思っていたのに、フィンの前の彼女が現れて『あの人の子どもがいます』と言ってきた。嘘だと思いきや、その子は本当に彼そっくりで……
あの堅物婚約者に、まさか子どもがいるなんて。人は見かけによらないらしい。
★アメリアとフィンは結婚するのか、しないのか……二人の恋の行方をお楽しみください。
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
だって悪女ですもの。
とうこ
恋愛
初恋を諦め、十六歳の若さで侯爵の後妻となったルイーズ。
幼馴染にはきつい言葉を投げつけられ、かれを好きな少女たちからは悪女と噂される。
だが四年後、ルイーズの里帰りと共に訪れる大きな転機。
彼女の選択は。
小説家になろう様にも掲載予定です。
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
幼馴染の許嫁
山見月 あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる