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19.離れ難い
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食事を終えたあと、オニキス様は王宮から呼び出しがあるそうですぐに出かける事になっていた。
私は外までみんなとオニキス様を見送りに行く。
「来て早々に一人にしてすまない。何かあれば従者やメイドに言うんだ」
「はい」
私はこんなに良くしてもらい言うことなど何もない。
笑顔で見送るとオニキス様が少しソワソワしている。
なかなか馬車に乗らずに何か言いたそうにしていた。
「公爵様、どうかされました?」
私が聞くとオニキス様が私に近づいた。
「私のことはオニキスと呼んでくれ……それと行く前に少し触ってもいいかな?」
頬を赤くしながら手を差し出してきた。
「ああ!」
オニキス様は魔力がまた溢れてきてしまったのだろう。
「もちろんです」
私はオニキス様の手を両手で包み込む。
魔力を吸うことを意識してみると体に何かポカポカしたものが流れるのを感じた。
「これが魔力?」
じっとオニキス様の手を掴みながら見つめる。
「フィ、フィオナ……ありがとう」
オニキス様にお礼を言われ私は慌てて手を離した。顔を見るとさらに赤くなってしまった。
「すみません! 魔力を吸いすぎてしまいましたか?」
不安になりオニキス様の様子を伺うと大丈夫だと顔を隠してしまった。
もしかしたら吸いすぎて顔色を悪くしてしまったのかもしれない……
「すみません……」
私はしゅんと顔を下に向ける。
こんなに私に良くしてくださるのに私は自分の出来ることもまともに出来ずに不甲斐なくなる。
「フィオナ?」
そんな私の様子をみてオニキス様が私の手をまた摑んだ。
「だ、駄目です!」
私が手をはなそうとするがオニキス様はギュッと掴んだままだった。
「まだまだ吸って欲しいが、これ以上触れるのはその……フィオナの負担になるかと思ってな」
そう言って優しくその手を離した。
そしてほらなと言うように笑ってくださる。
「オニキス様……ありがとうございます」
「うん、フィオナには謝られるよりお礼を言われる方が嬉しい」
「おっほん!」
私達が見つめあっているとルカリオ様が咳払いする。
「仲睦まじいところ申し訳ありませんが、オニキス様もう出ないといけません」
「うるさい、あんな連中待たせておけばいい」
オニキス様はルカリオ様の苦言に不機嫌そうにする。
「オニキス様、お気をつけて。お帰りお待ちしております」
「ああ」
そう言えば優しい顔で頷き返してくれた。
◆
私は王宮に向かう馬車の中から、見送りに出てきてくれたフィオナが見えなくなるまで窓から眺める。
「オニキス様、見すぎです」
するとルカリオから呆れた声をかけられた。
「朝から私の魔力を吸ったんだ。何か体調が悪くなってないか心配だ、やはり今日は行くのをやめよう」
そう言うとルカリオに睨まれる。
「フィオナ様の伯爵家の後始末ですよ! ここで先延ばしにしてフィオナ様に何かされたらどうするのですか」
「そんな事はさせん」
私が睨むとルカリオは真顔で答えた。
「なら王宮に行きますよ。フィオナ様に何かあればすぐに知らせるように言ってあります」
「わかった。私にすぐに知らせろよ」
ルカリオははいはいと言った感じで目を閉じた。
私はフィオナに会ってから世界が変わっていた。
毎日寝るのも起きるのも苦痛だったのが今やみなと同じように寝ることができ、全身にあった痛みもほとんど無くなっていた。
フィオナが少し触れてくれるだけで体が気持ちいいと感じるのだ。
どんなに吸われても魔力が尽きることなどない。あのままずっと触れ合っていられたら……そう思うと今すぐフィオナに触れたかった。
「まだフィオナ様の体調の変化などわかっていません。あまり無理させないようにしてください」
「わかってる」
わかっているがあの手に触れると離れたくなくなるのだ。
私は先程までフィオナに繋がっていた手をジッと見つめていた。
私は外までみんなとオニキス様を見送りに行く。
「来て早々に一人にしてすまない。何かあれば従者やメイドに言うんだ」
「はい」
私はこんなに良くしてもらい言うことなど何もない。
笑顔で見送るとオニキス様が少しソワソワしている。
なかなか馬車に乗らずに何か言いたそうにしていた。
「公爵様、どうかされました?」
私が聞くとオニキス様が私に近づいた。
「私のことはオニキスと呼んでくれ……それと行く前に少し触ってもいいかな?」
頬を赤くしながら手を差し出してきた。
「ああ!」
オニキス様は魔力がまた溢れてきてしまったのだろう。
「もちろんです」
私はオニキス様の手を両手で包み込む。
魔力を吸うことを意識してみると体に何かポカポカしたものが流れるのを感じた。
「これが魔力?」
じっとオニキス様の手を掴みながら見つめる。
「フィ、フィオナ……ありがとう」
オニキス様にお礼を言われ私は慌てて手を離した。顔を見るとさらに赤くなってしまった。
「すみません! 魔力を吸いすぎてしまいましたか?」
不安になりオニキス様の様子を伺うと大丈夫だと顔を隠してしまった。
もしかしたら吸いすぎて顔色を悪くしてしまったのかもしれない……
「すみません……」
私はしゅんと顔を下に向ける。
こんなに私に良くしてくださるのに私は自分の出来ることもまともに出来ずに不甲斐なくなる。
「フィオナ?」
そんな私の様子をみてオニキス様が私の手をまた摑んだ。
「だ、駄目です!」
私が手をはなそうとするがオニキス様はギュッと掴んだままだった。
「まだまだ吸って欲しいが、これ以上触れるのはその……フィオナの負担になるかと思ってな」
そう言って優しくその手を離した。
そしてほらなと言うように笑ってくださる。
「オニキス様……ありがとうございます」
「うん、フィオナには謝られるよりお礼を言われる方が嬉しい」
「おっほん!」
私達が見つめあっているとルカリオ様が咳払いする。
「仲睦まじいところ申し訳ありませんが、オニキス様もう出ないといけません」
「うるさい、あんな連中待たせておけばいい」
オニキス様はルカリオ様の苦言に不機嫌そうにする。
「オニキス様、お気をつけて。お帰りお待ちしております」
「ああ」
そう言えば優しい顔で頷き返してくれた。
◆
私は王宮に向かう馬車の中から、見送りに出てきてくれたフィオナが見えなくなるまで窓から眺める。
「オニキス様、見すぎです」
するとルカリオから呆れた声をかけられた。
「朝から私の魔力を吸ったんだ。何か体調が悪くなってないか心配だ、やはり今日は行くのをやめよう」
そう言うとルカリオに睨まれる。
「フィオナ様の伯爵家の後始末ですよ! ここで先延ばしにしてフィオナ様に何かされたらどうするのですか」
「そんな事はさせん」
私が睨むとルカリオは真顔で答えた。
「なら王宮に行きますよ。フィオナ様に何かあればすぐに知らせるように言ってあります」
「わかった。私にすぐに知らせろよ」
ルカリオははいはいと言った感じで目を閉じた。
私はフィオナに会ってから世界が変わっていた。
毎日寝るのも起きるのも苦痛だったのが今やみなと同じように寝ることができ、全身にあった痛みもほとんど無くなっていた。
フィオナが少し触れてくれるだけで体が気持ちいいと感じるのだ。
どんなに吸われても魔力が尽きることなどない。あのままずっと触れ合っていられたら……そう思うと今すぐフィオナに触れたかった。
「まだフィオナ様の体調の変化などわかっていません。あまり無理させないようにしてください」
「わかってる」
わかっているがあの手に触れると離れたくなくなるのだ。
私は先程までフィオナに繋がっていた手をジッと見つめていた。
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