(完結)相談女とお幸せに!(なれるものならの話ですけども。)

ちゃむふー

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18.長い道のり2(リリアン視点)

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前もって城下町の路地裏へ変装して行き、ならず者に声をかけ庶民には多すぎる金を握らせた。
半分は成功したら渡すと約束し、タバリア侯爵を襲うように指示をしておいた。



ならず者達には、侯爵は襲うふりだけで傷付けない事、父は腕の一本くらい落としても良い事を約束させた。


(お父様は可哀想だけど、娘の幸せが腕一本で済むなんて安いものよね。ふふっ!うふふふふっ!!これで私もクロード様の婚約者っ!!未来の侯爵夫人よっ!!!)


小さくスキップして帰路へついた。



そしていよいよ夜会の日になり、襲撃をかける決行の日になった。


やっとこの日が来た…。
侯爵夫人が留守の今しかチャンスは無い。

タバリア侯爵家は、正直侯爵夫人が当主と言っても過言では無い。侯爵夫人がいたらこの作戦は成功しないだろう。


(こんなチャンス2度と無いわ…!!)


本来ならそろそろ父が夜会から帰ってくる時間だ。


時間が過ぎても中々戻らない。


(まさか…失敗………!?)


そう思った時、急に屋敷が慌ただしくなった。


「旦那様が怪我をされて帰られました!!!!すぐ手当を!!!」

従者が叫び、慌ただしく父が運び込まれた。


(やったわ!!!!!)

「きゃあっ!お父様っっ!!なんてこと~~!!」


とか何とか言いながら、満面の笑みを隠すように両手で顔を覆い、父の元へ駆け寄る。

(あら。腕がちょっと切れているだけじゃ無い。腕の一本くらいと言ったのに…。あいつら……。)

小さく舌打ちする。
これくらいの傷では、タバリア侯爵が責任を感じる事が無いのでは無いか…?

少しの金を渡されて終わりにされてしまうのでは無いか……??


(ちっ…役立たずめ……。失敗していたらタダではおかないんだから…。お母様に言って追い出して貰おう…。)



しかし、その心配は杞憂に終わった。

数日後にタバリア侯爵が直々に我が家へやってきて、無事婚約が決まったのだ。



(やったわ………!!!!やったわ!!!!!)


その後顔合わせでお会いした時のあの緊張して目を逸らしてしまうクロード様も素敵だった………。


しかし婚約が正式に決まったのは、クロード様が3年生も半ばになった頃だった。

その後帰ってきた侯爵夫人が中々婚約を認めなかったのだ。
しかし、正式にサインされた書類等のおかげで何とか婚約が認められた。


クロード様は思ったよりも恥ずかしがり屋さんで中々2人きりになれなかった。

勉強家で一人で篭って勉強してしまうし、少し寂しかったけれど…それでもあと一年少しでクロード様の妻になれると思うと何も苦にはならなかった。


そうしている間にクロード様は卒業してしまった。

(クロード様…。待っていてね…。)



後は卒業するだけで良かったのに、
クロード様と婚約した事で因縁をつけてくる女がいた。


クロード様のファンクラブの部長と副部長だ。

「ちょっとリリアン様!クロード様の婚約者になられたのですって!?」

「子爵令嬢がクロード様の婚約者って貴女絶対何かしましたわね!?」


自分達にも婚約者がいるくせに、何とも醜い女達なのだ。

(何とも哀れな女達…。その醜い内面も外面も分からせてあげないといけないわね………)


ある日、
部長の婚約者ロンに泣いている所を見られた。


「どうしたんだい?」

「あの…。私、いつも同性に嫌われてしまって…うっうっ。今も、友人の好きな人を奪った!!と怒られてしまって……私は親同士が決めた婚約なのに…。」

上目遣いで見つめる。

「そ、そんな女がいるのか!?その令嬢の名前は…?」

「ローラ様です…。しかし私が悪いのです…。ローラ様の好きな方と婚約してしまったのですから……」


「ちょ、ちょっと待ってくれ!ローラは私の婚約者だ!!まさかあいつ!そんな不貞を!!」


「えっっ!!私ったら知らずにっ!!失礼しましたっ!!どうかこの事は私と貴方の2人だけの秘密にしてくださいっ!」


とか何とか言って、その日から2人きりになって相談をしたり、話をしていたら、ロンはいつのまにか私の事が好きだとか言い出した。


それを聞いた部長は泣いて取り乱し私に襲い掛かってきたが、ロンが守ってくれた。
ロンの後ろから、部長の哀れな姿を見て笑みを隠す事は出来なかった。

(哀れな女……。身の程を弁えなさい?)


『ご 愁 傷 様 !』

ロンの背中越しに口パクで伝えると部長は青ざめてガタガタと震えだしたのだった。


副部長もこんな感じで、身の程を弁えさせた。



ロンも副部長の婚約者も、私と結婚したいとか言っていたけれど、

「相談に乗ってもらっただけでそんなつもりは無かったの!ごめんなさい!これからも良い友達でいてくださいっ!」

とお返ししておいた。


(あんた達みたいな二流の男が私と結婚したいだなんて100年早いわ。)

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