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同期以上になれましたか?
第5話
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「ちな?」
「あれ?」
急に泣き出した私に、涼真は焦ったように私の涙をぬぐう。
「よかった。ずっと涼真は誰にも本気にならないから、好きって気持ちがばれないようにしてたから」
その言葉に、涼真は嬉しそうに笑顔を向けてくれる。
「ちなが、昔男がいたって聞いて、彼氏が欲しいって聞いて、他の誰かに取られるぐらいならって思って。ちなが酔っている間に、付き合う事をOKさせた。そのことを後悔していたんだ……」
「へ?付き合ってたの?ニセ彼じゃなくて?」
その言葉に、涼真が啞然とした表情をした。
「だからか……」
納得したように大きく息を吐くと、涼真は私を見据えた。
「俺がちなの彼氏になるって言ったのは、演技だと思ってたって事?」
「うん……」
あの日の事は、ふわふわしていて記憶も曖昧だ。
どんな表情で涼真がその言葉を言ってくれていたのかも、全く覚えていない。
「俺は、ちなが俺が彼氏になってくれてうれしいって言ってくれたから、てっきり付き合う事OKだと思って、次の日もデートだと思ってたのに、なぜかちなの態度がおかしいなと思う事が多くて……」
「結婚式までの演技の練習だと思ってた」
素直に言った私の言葉に、涼真は苦笑するとほっとした表情を見せた。
「そっか。あんな酔ったちなに、酒の勢いで言った俺が悪い。俺ちなの前では本当にかっこ悪いよな……」
あれだけいつも完ぺきに女の子に対応している涼真と同じ人とは思えない言葉に、私はクスリと笑いを漏らした。
「笑ったな!」
そう言って涼真は私の髪をぐしゃぐしゃにかき回すと、ギュッと抱きしめた。
「いやだ、髪ぐちゃぐちゃじゃない!」
笑いながら言った私は、涼真の腕の中でようやく安堵すると、体を涼真に預けた。
そんな私の髪を撫でながら、涼真は話を続けた。
「付き合ってくれるって言ったのに、社食で水田課長と楽しそうに話しているのを見て、イラついた。前の日に、キスもしたのにって」
「嫉妬……してくれたの?」
あの時の涼真の態度の意味が解り、私は嬉しくなる。
涼真の腕の中で、ゆっくりと見上げた私に、涼真は観念したように言葉を発した。
「したよ!してるよ!ちながいつも男と話すたびに、いつも嫉妬してたよ!」
「一緒だ」
ふふって笑いながら言った私の言葉に、涼真は「え?」と私を見た。
「私もいつも涼真が女のこといるのをみて、悲しかったし、ムカついてた」
素直に言った私の言葉に、今度は涼真が意味深な表情を見せた。
「じゃあ、少しは作戦は成功だったんだな」
「作戦?」
「俺が他の女の子たちと仲良くしたら、俺のこと気にしてくれるかなって思ってた」
その言葉に、気にするなどのレベルではなく、泣きそうになっていた私は軽く涼真を睨んだ。
「私のためじゃなかったの?」
「あっ、もちろんちなを守るつもりだった!でも、少しだけ、少しだけそう言う気持ちもあっただけ」
言い訳のようにいった涼真に、笑顔を向けた。
「涼真、守ってくれてありがとう」
「ちな……。じゃあ、今日から本当に俺と付き合ってくれる?」
「お願します」
そう言った私に、涼真はチュとリップ音をならしてキスを落とす。
「やべ、何もしないっていったのに。ちな見てるとつい。あの時も我慢できなかった」
帰りの車の事だと分かり、ちゃんと好きでキスをしてくれたことが嬉しかった。
「お返し」
そう言って、涼真の頬にキスをすると、真っ赤になった涼真がいた。
「あっ、あと……俺のうちで寝ているちなにも一度だけ、額にキスした」
酔って帰った日の事を思い出して、私は慌てて涼真を見た。
「あの日って……」
下着しか来ていなかった自分を思い出す。
「あれは!言っとくけど服はお前が自分で脱いだんだからな。幸せそうに眠るちなを見て俺がどれだけ我慢したか……」
ブツブツ言う涼真がかわいくて、私はもう一度涼真を見つめた。
「涼真、ありがとう。大好き……だよ」
ずっと言いたかった言葉をようやく言えたが、あまりにも恥ずかしい。
「やばいよお前……それ反則」
涼真は自分の顔を手で覆うと、大きく息を吐いた。
「ケーキ!ケーキ食べよう。せめてクリスマスらしいことしたい」
そう言うと、涼真は買ってきた小さなケーキを取り出した。
1本しかついていないキャンドルに火をつけると、涼真はそっと私の手を握りしめた。
「ちな、メリークリスマス」
「メリークリスマス涼真」
かなり恥ずかしい気がするが、ようやく涼真と気持ちが通じ合って私は幸せな気持ちだった。
「あれ?」
急に泣き出した私に、涼真は焦ったように私の涙をぬぐう。
「よかった。ずっと涼真は誰にも本気にならないから、好きって気持ちがばれないようにしてたから」
その言葉に、涼真は嬉しそうに笑顔を向けてくれる。
「ちなが、昔男がいたって聞いて、彼氏が欲しいって聞いて、他の誰かに取られるぐらいならって思って。ちなが酔っている間に、付き合う事をOKさせた。そのことを後悔していたんだ……」
「へ?付き合ってたの?ニセ彼じゃなくて?」
その言葉に、涼真が啞然とした表情をした。
「だからか……」
納得したように大きく息を吐くと、涼真は私を見据えた。
「俺がちなの彼氏になるって言ったのは、演技だと思ってたって事?」
「うん……」
あの日の事は、ふわふわしていて記憶も曖昧だ。
どんな表情で涼真がその言葉を言ってくれていたのかも、全く覚えていない。
「俺は、ちなが俺が彼氏になってくれてうれしいって言ってくれたから、てっきり付き合う事OKだと思って、次の日もデートだと思ってたのに、なぜかちなの態度がおかしいなと思う事が多くて……」
「結婚式までの演技の練習だと思ってた」
素直に言った私の言葉に、涼真は苦笑するとほっとした表情を見せた。
「そっか。あんな酔ったちなに、酒の勢いで言った俺が悪い。俺ちなの前では本当にかっこ悪いよな……」
あれだけいつも完ぺきに女の子に対応している涼真と同じ人とは思えない言葉に、私はクスリと笑いを漏らした。
「笑ったな!」
そう言って涼真は私の髪をぐしゃぐしゃにかき回すと、ギュッと抱きしめた。
「いやだ、髪ぐちゃぐちゃじゃない!」
笑いながら言った私は、涼真の腕の中でようやく安堵すると、体を涼真に預けた。
そんな私の髪を撫でながら、涼真は話を続けた。
「付き合ってくれるって言ったのに、社食で水田課長と楽しそうに話しているのを見て、イラついた。前の日に、キスもしたのにって」
「嫉妬……してくれたの?」
あの時の涼真の態度の意味が解り、私は嬉しくなる。
涼真の腕の中で、ゆっくりと見上げた私に、涼真は観念したように言葉を発した。
「したよ!してるよ!ちながいつも男と話すたびに、いつも嫉妬してたよ!」
「一緒だ」
ふふって笑いながら言った私の言葉に、涼真は「え?」と私を見た。
「私もいつも涼真が女のこといるのをみて、悲しかったし、ムカついてた」
素直に言った私の言葉に、今度は涼真が意味深な表情を見せた。
「じゃあ、少しは作戦は成功だったんだな」
「作戦?」
「俺が他の女の子たちと仲良くしたら、俺のこと気にしてくれるかなって思ってた」
その言葉に、気にするなどのレベルではなく、泣きそうになっていた私は軽く涼真を睨んだ。
「私のためじゃなかったの?」
「あっ、もちろんちなを守るつもりだった!でも、少しだけ、少しだけそう言う気持ちもあっただけ」
言い訳のようにいった涼真に、笑顔を向けた。
「涼真、守ってくれてありがとう」
「ちな……。じゃあ、今日から本当に俺と付き合ってくれる?」
「お願します」
そう言った私に、涼真はチュとリップ音をならしてキスを落とす。
「やべ、何もしないっていったのに。ちな見てるとつい。あの時も我慢できなかった」
帰りの車の事だと分かり、ちゃんと好きでキスをしてくれたことが嬉しかった。
「お返し」
そう言って、涼真の頬にキスをすると、真っ赤になった涼真がいた。
「あっ、あと……俺のうちで寝ているちなにも一度だけ、額にキスした」
酔って帰った日の事を思い出して、私は慌てて涼真を見た。
「あの日って……」
下着しか来ていなかった自分を思い出す。
「あれは!言っとくけど服はお前が自分で脱いだんだからな。幸せそうに眠るちなを見て俺がどれだけ我慢したか……」
ブツブツ言う涼真がかわいくて、私はもう一度涼真を見つめた。
「涼真、ありがとう。大好き……だよ」
ずっと言いたかった言葉をようやく言えたが、あまりにも恥ずかしい。
「やばいよお前……それ反則」
涼真は自分の顔を手で覆うと、大きく息を吐いた。
「ケーキ!ケーキ食べよう。せめてクリスマスらしいことしたい」
そう言うと、涼真は買ってきた小さなケーキを取り出した。
1本しかついていないキャンドルに火をつけると、涼真はそっと私の手を握りしめた。
「ちな、メリークリスマス」
「メリークリスマス涼真」
かなり恥ずかしい気がするが、ようやく涼真と気持ちが通じ合って私は幸せな気持ちだった。
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