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3 父様にお願いです
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まだ見ぬ冒険を妄想していると、
『これが君に渡す能力で、こっちが異世界くんの能力と加護。接触してくれたら自動的に異世界くんに付与できるようになってるから。あっ、君にも加護付けとくね🎶』
光の玉が何の説明もなくまたも、勝手にやってくれた。
僕は、何の能力がいいとも言っていないのに、勝手に能力を決められ、付与されたみたいだ。
それと、加護ってGPSなんだよね?いらない、絶対いらない!!
『“ステータス”って言ったり、思ったりすれば視れるから。口に出して言うと、他の人にも見えるから気をつけてね。あっ、そろそろ時間だ。またね。後、よろしく🎶』
早々にタイトル回収してしまうが、言ってもいいだろうか?声を大にして言いたい!!
神(光の玉)よ、勝手に過ぎないか?!!
『あっ!ステータス視るのも、魔力使うから魔力操作、覚えてね。じゃねぇ~』
意識が薄れていくなか、五才にして血圧上がりそうだと、思いつつ目を閉じた。
しかし、すぐに意識が浮上し、馴染みのある声に起こされた。
「アルジャーノン様、朝ですよ。起きてください」
余り寝た気にならず、若干寝不足ぎみだ。
しかも、光の玉のせいで、寝起きにも関わらず、イライラしてブスッとした顔で、モソモソと起き上がり、起こしに来た人物に挨拶をした。
「はよ、キャロさん」
「はい、おはようございます。そして、使用人に“さん”は不要ですと、何度言えばいいですか?それにしても、珍しいですね?夢見でも悪かったのですか?」
僕の膨らんでる頬を軽くつつき、僕が更に頬を膨らませ、眉まで寄せると、苦笑してそっと頭を撫でて
「ほら、早くお支度してください。皆様お待ちですよ」
言うやいなや、クローゼットに向かい僕の着替えの準備を始めた。
僕は一つため息を付き、ベットから降りて、洗面所に向かった。
その後、キャロさんの人の動きとは思えない早業で着替えさせられ、食堂へ行くと僕以外の家族がすでに座っていた。
「父様、母様、兄様、ちぃ兄様、姉様おはようごさいます」
《おはよう、アル》
とまずは、家族に挨拶をしたら、扉の前にいる使用人に向き直り、
「皆も、おはようございます」
《おはようございます、アルジャーノン様》
といつものように挨拶をしてから、自分の席に着いた。
もちろん、自分で椅子を引くことはない。
後ろから着いてきていたキャロさんに引いてもらうが、五才にしては小柄な僕には椅子は高く、キャロさんに座らせてもらう。
前世を思い出したからには、この扱いはかなり恥ずかしいが、背に腹は変えられず無心を貫いた。
全員揃ったら、朝食が運ばれて、皆の前に並べ終わると、
「自然の恵みに感謝を」
《感謝を》
日本での“いただきます”のように、父様が感謝の言葉をいい、その後全員で感謝を唱える。
後は、微かな食器の音が聞こえるくらい静かな食事が始まる。
あえて言おう。家族仲は悪くない、というか貴族にしてはかなりいい方だ。
しかし、暗黙の了解で食事中に会話はない。
話をするのは、食事が終わってから部屋を移動して、サロン呼ばれる団欒部屋でする。
でも、朝はそれぞれ僕以外の皆は忙しく、サロンに集まることはない。
そこで、マナーというわけではないので、父様にお願いのある僕は口を開いた。
「食事中失礼します。父様にお願いがあるのですが、今いいですか?」
食事中に話す事なんて今まで無かったので、少し緊張しつつ、父様をうかがい見た。
使用人初め、家族全員が食事の手を止め僕を見た。
僕も、父様から目を離さず言葉を待った。
父様は、少し逡巡したのち
「この後、少し時間を作ろう。今は食事を優先させなさい」
「・・はい、ありがとうございます」
少し期待はずれな答えだったが、忙しい中、時間を作ってくれたのだからと、お礼をいい途中だった食事を続けた。
朝食を終え、父様と僕以外は各自、自分のするべき事をしに向かった。
でも、最初皆は僕や父様の事を心配して、各侍従達に促されても、なかなか席を立とうとはしなかった。
そんな家族の様子を見て、父様が
「何も心配するような事はないんだから、皆を困らせるんじゃない」
少し戸惑いつつも、母様達は渋々席を立った。
僕や父様も、母様達に少し遅れて席を立ち、父様の執務室に向かった。
『これが君に渡す能力で、こっちが異世界くんの能力と加護。接触してくれたら自動的に異世界くんに付与できるようになってるから。あっ、君にも加護付けとくね🎶』
光の玉が何の説明もなくまたも、勝手にやってくれた。
僕は、何の能力がいいとも言っていないのに、勝手に能力を決められ、付与されたみたいだ。
それと、加護ってGPSなんだよね?いらない、絶対いらない!!
『“ステータス”って言ったり、思ったりすれば視れるから。口に出して言うと、他の人にも見えるから気をつけてね。あっ、そろそろ時間だ。またね。後、よろしく🎶』
早々にタイトル回収してしまうが、言ってもいいだろうか?声を大にして言いたい!!
神(光の玉)よ、勝手に過ぎないか?!!
『あっ!ステータス視るのも、魔力使うから魔力操作、覚えてね。じゃねぇ~』
意識が薄れていくなか、五才にして血圧上がりそうだと、思いつつ目を閉じた。
しかし、すぐに意識が浮上し、馴染みのある声に起こされた。
「アルジャーノン様、朝ですよ。起きてください」
余り寝た気にならず、若干寝不足ぎみだ。
しかも、光の玉のせいで、寝起きにも関わらず、イライラしてブスッとした顔で、モソモソと起き上がり、起こしに来た人物に挨拶をした。
「はよ、キャロさん」
「はい、おはようございます。そして、使用人に“さん”は不要ですと、何度言えばいいですか?それにしても、珍しいですね?夢見でも悪かったのですか?」
僕の膨らんでる頬を軽くつつき、僕が更に頬を膨らませ、眉まで寄せると、苦笑してそっと頭を撫でて
「ほら、早くお支度してください。皆様お待ちですよ」
言うやいなや、クローゼットに向かい僕の着替えの準備を始めた。
僕は一つため息を付き、ベットから降りて、洗面所に向かった。
その後、キャロさんの人の動きとは思えない早業で着替えさせられ、食堂へ行くと僕以外の家族がすでに座っていた。
「父様、母様、兄様、ちぃ兄様、姉様おはようごさいます」
《おはよう、アル》
とまずは、家族に挨拶をしたら、扉の前にいる使用人に向き直り、
「皆も、おはようございます」
《おはようございます、アルジャーノン様》
といつものように挨拶をしてから、自分の席に着いた。
もちろん、自分で椅子を引くことはない。
後ろから着いてきていたキャロさんに引いてもらうが、五才にしては小柄な僕には椅子は高く、キャロさんに座らせてもらう。
前世を思い出したからには、この扱いはかなり恥ずかしいが、背に腹は変えられず無心を貫いた。
全員揃ったら、朝食が運ばれて、皆の前に並べ終わると、
「自然の恵みに感謝を」
《感謝を》
日本での“いただきます”のように、父様が感謝の言葉をいい、その後全員で感謝を唱える。
後は、微かな食器の音が聞こえるくらい静かな食事が始まる。
あえて言おう。家族仲は悪くない、というか貴族にしてはかなりいい方だ。
しかし、暗黙の了解で食事中に会話はない。
話をするのは、食事が終わってから部屋を移動して、サロン呼ばれる団欒部屋でする。
でも、朝はそれぞれ僕以外の皆は忙しく、サロンに集まることはない。
そこで、マナーというわけではないので、父様にお願いのある僕は口を開いた。
「食事中失礼します。父様にお願いがあるのですが、今いいですか?」
食事中に話す事なんて今まで無かったので、少し緊張しつつ、父様をうかがい見た。
使用人初め、家族全員が食事の手を止め僕を見た。
僕も、父様から目を離さず言葉を待った。
父様は、少し逡巡したのち
「この後、少し時間を作ろう。今は食事を優先させなさい」
「・・はい、ありがとうございます」
少し期待はずれな答えだったが、忙しい中、時間を作ってくれたのだからと、お礼をいい途中だった食事を続けた。
朝食を終え、父様と僕以外は各自、自分のするべき事をしに向かった。
でも、最初皆は僕や父様の事を心配して、各侍従達に促されても、なかなか席を立とうとはしなかった。
そんな家族の様子を見て、父様が
「何も心配するような事はないんだから、皆を困らせるんじゃない」
少し戸惑いつつも、母様達は渋々席を立った。
僕や父様も、母様達に少し遅れて席を立ち、父様の執務室に向かった。
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