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第11話
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着いていった先は、普通の家だった。
ただ、中に入ると、そこにある調度品が安いものではない事は分かった。
一体この人は何者なの?
リシェントはソファの椅子にドカッと座ると、私達にも座るように手で促した。
私とレオンは目を合わせて頷き合うと、リシェントと対面になるようにソファに座る。
「じゃあ、先ずは、お前らの素性を聞かせてもらおうか?ただの貴族の令息、令嬢じゃないだろ?」
リシェントはにこやかに言ったが、その笑顔には誤魔化しを許さないという圧があった。
「私は、セリビア公爵の娘、ルイーザよ」
「へえ、セリビア公爵の……。通りでそこらの貴族令嬢とは違って、度胸があるはずだ。――そうすると、少年はもしかして……」
リシェントの視線にレオンはカツラを取ると言った。
「レオン・カルヴァ。この国の第二王子だ」
レオンの言葉に部屋の皆がざわつく。そして、リシェントも驚いて言った。
「マジか!あの第二王子か!つか、君ら何で護衛も付けずにフラフラしてんだよ!?マジで危ねーじゃねーか!」
「それは、デート」「社会勉強のためよ」
レオンの言葉に被せるようにルイーザが答えると、男達はレオンを憐れみの目で見つめた。
「それで、私達は答えたんだから、おじさんの素性もちゃんと教えてよ!」
「お、おじさんって……、俺まだ25歳なんだけど?」
リシェントは頬を引くつかせるが
「おじさんよね?」「おじさんだな」
と私達が顔を見合わせて言うと「まあ、少年少女にはおじさんか」と諦めたように呟いた。
「俺はリシェント。商人だ。この辺りを仕切ってるなんて言われてるが、そんなつもりはねーよ。ただ、その国の情報を知るには、裏側を知ってる奴らの方が詳しいからな。それで、コイツ等と仲良くなって、そしたら他にも人が集まってきただけだ」
「商人?」
「ああ、世界各国、色んな品物を扱ってるぜ。ぜひとも王宮や公爵家と取引してほしいもんだなぁ……」
と言ってチラリと私達を見てくるリシェントに、私達は、子供の純粋な視線を送り返してやった。
「んんっ!まあ、冗談はさておき、魔力の扱い方だな。こればっかりは、日頃からコントロールを意識して魔力を扱い、それを積み重ねていくしかない。今どれくらい制御出来てる?」
リシェントは、レオンに尋ねた。
「普段だったら7、8割は……」
「頭に血が登ると?」
その言葉にレオンは首を振った。
「やっぱりな。それでも普通の魔力なら、怒りで我を忘れてもたかが知れてるんだよ。でもな。お前は違うだろ?俺が会った魔力持ちのやつの中でも、群を抜いて大きな魔力を持っている。そういうやつの魔力が暴走すれば、周りはもちろん危ないが、本人も魔力に精神を食われて、悪となるんだ」
リシェントの話しに、私はブルリと肩を震わせた。
そうか……。レオンが悪の帝王となったのは不遇な環境のせいだとばかり思っていたけど、それだけじゃなく強大な魔力も関係があったんだ――
「しかし、こんな強大な魔力を王子が持ってるってのに、その扱い方を教える奴も付けないって、この国の国王達は何考えてんだよ」
とリシェントは呆れたように言った。
「それは……」
暗い顔をして押し黙ってしまったレオンに、リシェントは取り繕うように笑う。
「ま、まあ、今俺と会えたんだから、お前はラッキーって事だよ」
リシェントの言葉にレオンはコクリと頷いた。
そして、場所を変え、家の裏庭へ行くと、そこでリシェントは、魔力のコントロールの方法を教えてくれると言った。
庭の中央にレオンとリシェントが立ち、私と他のおじさん達は少し離れた所でその様子を伺っていた。
「いいか、先ずは自分の中の魔力を全て放出する。放出するだけだぞ!暴走させるなよ!」
すると、レオンを中心とした竜巻のような大きな風が巻き起こる。
「キャッ!」
「嬢ちゃん、危ねーからこっち来い!」
頬に傷のあるおじさんが、風で煽られる私を建物の陰に避難させてくれ、自分は盾になるように私の前に立ってくれる。
レオンが起こした竜巻は空高く風が巻き上がり、その中心の二人の姿は、こちらからは全く見えなかった――
「もっと……、もっと出せるんだろ!?全部放出しろ!!じゃなきゃ意味がない!」
竜巻の中心では、リシェントがレオンに指示を出していた。
「ぐっ……く……、で、でもこれ以上は……」
レオンの身体は悲鳴を上げていた。膨大な魔力に身体が耐えられなくなっていたのだ。
「ここらが限界か……」
リシェントはそう呟くと、レオンに聞こえるように声を上げる。
「よし!ここから、少しずつ放出する魔力の量を抑えるんだ」
「え……?こ、ここ、から……?」
「難しいのは、分かってる!でも、やれ!!」
「う……っく……」
膨大な力を放出した後に、今度は魔力を抑えるのがこんなに難しいとは思わなかった――
なかなか、放出された魔力を抑える事が出来ないでいるレオンに、リシェントが言う。
「ルイーザが見てるぞ!根性見せろ!!」
レオンはハッとして、激しい竜巻の合間から見えるルイーザを見た。
心配そうに竜巻を見るルイーザに、レオンの精神が一気に集中する。
すると徐々に放出されていた魔力が抑えられて、同時に竜巻も弱まっていった。
「はぁ、はあ、はぁ……」
全ての魔力を抑えたレオンは、肩で息をして、立っている事も出来ずにその場に尻餅をついた。
「レオン!」
そのレオンの姿に建物の陰に隠れて見守っていたルイーザが、レオンの側に駆け寄った。
「レオン、大丈夫?」
ルイーザは、汗だくで肩を上下させて呼吸をするレオンを心配そうに見た。
「う、うん……。ちょっと休めば……、大丈、夫だから……」
レオンは、息を切らしながらなんとか答えた。
「初めてにしてはよく頑張ったが、魔力を全て放出するよりも身体が限界だったな」
とリシェントは座って息を切らすレオンの頭を軽く撫でた。
「しばらくは俺の所に通うんだ。それから、絶対に一人でコントロールの訓練をするなよ。暴走した時に止める奴がいねぇと、危険だからな」
レオンはリシェントの言葉に真剣に頷いた。
それから、レオンは隙をみてはリシェントの所に通うようになった。
そして、裏通りの人達とも仲良くなり始めた頃……
エヴァルト王子が病で倒れたのだった――
ただ、中に入ると、そこにある調度品が安いものではない事は分かった。
一体この人は何者なの?
リシェントはソファの椅子にドカッと座ると、私達にも座るように手で促した。
私とレオンは目を合わせて頷き合うと、リシェントと対面になるようにソファに座る。
「じゃあ、先ずは、お前らの素性を聞かせてもらおうか?ただの貴族の令息、令嬢じゃないだろ?」
リシェントはにこやかに言ったが、その笑顔には誤魔化しを許さないという圧があった。
「私は、セリビア公爵の娘、ルイーザよ」
「へえ、セリビア公爵の……。通りでそこらの貴族令嬢とは違って、度胸があるはずだ。――そうすると、少年はもしかして……」
リシェントの視線にレオンはカツラを取ると言った。
「レオン・カルヴァ。この国の第二王子だ」
レオンの言葉に部屋の皆がざわつく。そして、リシェントも驚いて言った。
「マジか!あの第二王子か!つか、君ら何で護衛も付けずにフラフラしてんだよ!?マジで危ねーじゃねーか!」
「それは、デート」「社会勉強のためよ」
レオンの言葉に被せるようにルイーザが答えると、男達はレオンを憐れみの目で見つめた。
「それで、私達は答えたんだから、おじさんの素性もちゃんと教えてよ!」
「お、おじさんって……、俺まだ25歳なんだけど?」
リシェントは頬を引くつかせるが
「おじさんよね?」「おじさんだな」
と私達が顔を見合わせて言うと「まあ、少年少女にはおじさんか」と諦めたように呟いた。
「俺はリシェント。商人だ。この辺りを仕切ってるなんて言われてるが、そんなつもりはねーよ。ただ、その国の情報を知るには、裏側を知ってる奴らの方が詳しいからな。それで、コイツ等と仲良くなって、そしたら他にも人が集まってきただけだ」
「商人?」
「ああ、世界各国、色んな品物を扱ってるぜ。ぜひとも王宮や公爵家と取引してほしいもんだなぁ……」
と言ってチラリと私達を見てくるリシェントに、私達は、子供の純粋な視線を送り返してやった。
「んんっ!まあ、冗談はさておき、魔力の扱い方だな。こればっかりは、日頃からコントロールを意識して魔力を扱い、それを積み重ねていくしかない。今どれくらい制御出来てる?」
リシェントは、レオンに尋ねた。
「普段だったら7、8割は……」
「頭に血が登ると?」
その言葉にレオンは首を振った。
「やっぱりな。それでも普通の魔力なら、怒りで我を忘れてもたかが知れてるんだよ。でもな。お前は違うだろ?俺が会った魔力持ちのやつの中でも、群を抜いて大きな魔力を持っている。そういうやつの魔力が暴走すれば、周りはもちろん危ないが、本人も魔力に精神を食われて、悪となるんだ」
リシェントの話しに、私はブルリと肩を震わせた。
そうか……。レオンが悪の帝王となったのは不遇な環境のせいだとばかり思っていたけど、それだけじゃなく強大な魔力も関係があったんだ――
「しかし、こんな強大な魔力を王子が持ってるってのに、その扱い方を教える奴も付けないって、この国の国王達は何考えてんだよ」
とリシェントは呆れたように言った。
「それは……」
暗い顔をして押し黙ってしまったレオンに、リシェントは取り繕うように笑う。
「ま、まあ、今俺と会えたんだから、お前はラッキーって事だよ」
リシェントの言葉にレオンはコクリと頷いた。
そして、場所を変え、家の裏庭へ行くと、そこでリシェントは、魔力のコントロールの方法を教えてくれると言った。
庭の中央にレオンとリシェントが立ち、私と他のおじさん達は少し離れた所でその様子を伺っていた。
「いいか、先ずは自分の中の魔力を全て放出する。放出するだけだぞ!暴走させるなよ!」
すると、レオンを中心とした竜巻のような大きな風が巻き起こる。
「キャッ!」
「嬢ちゃん、危ねーからこっち来い!」
頬に傷のあるおじさんが、風で煽られる私を建物の陰に避難させてくれ、自分は盾になるように私の前に立ってくれる。
レオンが起こした竜巻は空高く風が巻き上がり、その中心の二人の姿は、こちらからは全く見えなかった――
「もっと……、もっと出せるんだろ!?全部放出しろ!!じゃなきゃ意味がない!」
竜巻の中心では、リシェントがレオンに指示を出していた。
「ぐっ……く……、で、でもこれ以上は……」
レオンの身体は悲鳴を上げていた。膨大な魔力に身体が耐えられなくなっていたのだ。
「ここらが限界か……」
リシェントはそう呟くと、レオンに聞こえるように声を上げる。
「よし!ここから、少しずつ放出する魔力の量を抑えるんだ」
「え……?こ、ここ、から……?」
「難しいのは、分かってる!でも、やれ!!」
「う……っく……」
膨大な力を放出した後に、今度は魔力を抑えるのがこんなに難しいとは思わなかった――
なかなか、放出された魔力を抑える事が出来ないでいるレオンに、リシェントが言う。
「ルイーザが見てるぞ!根性見せろ!!」
レオンはハッとして、激しい竜巻の合間から見えるルイーザを見た。
心配そうに竜巻を見るルイーザに、レオンの精神が一気に集中する。
すると徐々に放出されていた魔力が抑えられて、同時に竜巻も弱まっていった。
「はぁ、はあ、はぁ……」
全ての魔力を抑えたレオンは、肩で息をして、立っている事も出来ずにその場に尻餅をついた。
「レオン!」
そのレオンの姿に建物の陰に隠れて見守っていたルイーザが、レオンの側に駆け寄った。
「レオン、大丈夫?」
ルイーザは、汗だくで肩を上下させて呼吸をするレオンを心配そうに見た。
「う、うん……。ちょっと休めば……、大丈、夫だから……」
レオンは、息を切らしながらなんとか答えた。
「初めてにしてはよく頑張ったが、魔力を全て放出するよりも身体が限界だったな」
とリシェントは座って息を切らすレオンの頭を軽く撫でた。
「しばらくは俺の所に通うんだ。それから、絶対に一人でコントロールの訓練をするなよ。暴走した時に止める奴がいねぇと、危険だからな」
レオンはリシェントの言葉に真剣に頷いた。
それから、レオンは隙をみてはリシェントの所に通うようになった。
そして、裏通りの人達とも仲良くなり始めた頃……
エヴァルト王子が病で倒れたのだった――
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