異世界貴族は家柄と共に! 〜悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します〜

スクールH

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少年編 3章

第31話 利的改革?

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「新たな改革?」

全員が訝し気味にこちらを向く。

「どういうことですか?」

そんな疑念と期待で満ちたような目で見ないで欲しい。

「別に大した改革ではない。やるのは三つ。関税を無くして間接税を設ける。新たに領税を課す。僕に入る税収の割合を三割にして、余った一割を貯蓄や慈善活動に使う」

全員が首を傾げる。

「ルイ兄様。その改革はどの様な効果が?」

九歳のくせにいっちょまえに詳しく質問してくる。

「まずは、関税。これは重要な収入源だが、存在するだけで人の行き来が減る効果もある」

領地に入るだけで金を取られる。

旅をする人や商人にとって痛い出費になり、安ければ安いほどその領地を通ろうとする。

「つまり、関税を下げることで領内への人の行き交いを増やすということですか?」
「ザッツ、ライト。その通り。人が行き交えば経済は回る。父上のブルボン家領よりも低くする」

さて、次の間接税。

「間接税は商人が物を売った時の売上を一部税として納めてもらう。そうだな、五%ぐらいだろう」

前世でも間接税と言うものはあったがちゃんとは知らない。

ただ、消費税などはその中に入っているというのは知っていたので似たような感じにした。

「それって、効果ありますか?」
「ああ、あるとも。本来商品の値段には関税分も含まれている。だがこれが無くなると商品の値段は安くなる。もちろん、間接税分を逆に上乗せするだろうが、商品の値段は関税分よりは安くなる」
「そうなると、収入が減るような・・・」
「長期的に見るとたくさんの商人が来るし、領民が安く今までよりも多く買い物をする。そうすれば、数年後には今までより多く税が入るんだよ。ははは!」

誰にも気づかれず金が入るのだ!

「では、領税とは?」
「ああ、言い換えるなら安全税だよ。守ってやってるんだから少し払えよってこと」
「それでは―」
「まあ、待て。これは三つ目に繋がる」

僕はとある資料を見るように全員に促す。

「レーナ、この資料は何だ?}
「これは、経営に使われる税収の内訳です」
「さて、数年分ある資料の中で最も使われたのは公共事業。これが七割を占める。では次は何だと思う。レーナ」

指名されて急いで資料十数枚読むレーナ。

少しして回答する。

「え~っと、軍事費ですか?」
「いいや、違う。確かに軍事費は毎年1.5割を占める。だが、もっとかかるのが災害費だ」
「え、ですが災害費って、数年に一度じゃ・・・!」

僕の言っていることが分かって驚いた表情をする。

「この領地は河川が多い。だから水害が数年に一度は必ず起きる。その復興やらなにやらで金が特にいる」

災害とは恐ろしい。

災害大国出身者からしたら身をもって理解している。

「災害費はその時の税収の内三割以上を使わなければならない。被災した奴らへの支援金やら何やらをしないといけないからな」
「領主の義務ですし」

本当はほっぽいてもいいと思っているが、後々大きな問題になるだろうと考えると文句を言ってられない。

「そこでその災害に備えるための増税と余らせる一割だ」
「そういうことですか」

セバスは全てを理解したらしい。

「ああ。災害に備えるために増税して、災害が起きた時に困らないようにする。一割を貯蓄することで、災害の起こった年に無駄に予算を割り振らなくても済む」
「つまり、ルイ兄様は未来のためを考えての提案ですね!」

・・・はて?何を勘違いしている?

「いや、これは僕のためだぞ。増税する名目ができるし、災害が起きない限りただただ税収が増えただけ。税が増えるということは三割に減らしたとしても今まで通り、いや、それ以上入る可能性もある!」

「・・・・・・」

「これこそ僕の考えた改革!領民の不満を少しでも抑えての増税をして僕の懐を潤す改革!これで納得できるだろう!」

相変わらず呆れたように見てくるみんな。

だが、納得はしてくれたらしい。

セバスが全員を代表して言う。

「分かりまして。後で具体的に話し合いをして割合などを決めます」
「うん、よろしい」

これで僕の懐が暖かくなる!



「この改革って本当に得をするのか?」

誰かがそう呟いたが聞き流した。



後日、増税が発表され暴動が起きそうになったが、使われる内容が説明され、ある程度は納得された。

不満は上がったらしいが、特に何事もなく受け入れられた。
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