異世界貴族は家柄と共に! 〜悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します〜

スクールH

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学園編 3章

第95話 驕り

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庭に出た僕と父、アルス、レーナ。

そこで僕らを待っていた人物がいた。

「ルイ様、お帰りなさいませ」
「オールド、久しいな」

よく見ると公爵家の鎧を着ている。

僕の護衛をしていたオールドだが、本来はブルボン公爵家騎士団の団長を務める公爵家内で最強の騎士である。

アルスの師匠でもあり、未だに勝つことができないらしい。

「で、父上。何故オールドが?」
「簡単なことだ。オールドと戦ってみろ。魔法と剣術を使って」

まさか、あらかじめこうなることを予想して・・・というより必然的にこうなるようにしたのか。

「魔法は中級までしか使っては駄目だ」
「当主様、まさか一対一ですか?」

オールドが父に尋ねる。

「馬鹿な。ルイ達三人対お前一人だ」
「ですよね」

!!!!!

「父上!オールド一人相手に三人ですか!」
「不服か?」
「ええ、流石にハンデがありすぎますよ。僕だけで十分です」

自信たっぷりに言うと父はニヤリと不敵に笑う。

「ルイ、無詠唱魔法を編み出したから驕っていると思うが、オールドは侮らないほうがいいぞ。何せ公爵である私が直々に宮廷騎士団から引き抜いた人材だからな」

そんなに凄いのか?

「もしオールドに勝てたら、学園で噂されている第三勢力について咎めたりはしないぞ」

待て待て、あれは僕の預かり知る事じゃない!

「ルイ兄様、やりましょう!」
「ルイ様、いつも通りで!」

なんで、お前らやる気になっているんだ!主人を差し置いて!!

「お、やる気ですね。こちらも全力で行きますよ!」

そう言いながらオールドは姿勢を低く構える。

その瞬間、オールドからこれまで感じたことのない圧を受けた。

僕は思わず身構える。

そして、それは一瞬で起こった。

正面にいたオールドが突如として消えた。

僕は瞬時に何かが来ると思ってシールドを展開。

アルスもまた剣を抜き、シールドを二重に展開。

そして次の瞬間、ほんの数メートル前にオールドが現れて腰にかけていた剣を鞘から抜かずに振り、それと同時に僕らに向かって風の圧のようなものが襲ってくる。

「きゃっっ」

ワンテンポ遅れたレーナは吹っ飛ぶ。

「凄いですな、詠唱無しでシールドを展開するなんて!」

オールドはいつもの軽い感じではなく、嬉々とし、生き生きした表情をしている。

流石に僕でも相手が強敵だと分かった。

僕は後ろへ飛びのくと同時に魔法を放つ。

「ほぉ、風の中級魔法ですか。しかも視界を塞ぎますか」

竜巻となった魔法が砂嵐を起こす。

その砂嵐に紛れるようにアルスが背後へと回る。

剣を右上から左下へと斜めに切るように振り下ろす。

やった!と思ったのは間違いだった。

「誰だって背後は警戒するぞ、アルス」

オールドは後ろ手でアルスの剣をいなし、僕の方を気にしながら振り返る。

そのまま数回の剣と剣のぶつかり合いが起きるが、すぐに決着がつく。

力の差で負けたアルスの剣が宙を舞い、ガラ空きとなった体へと突きを入れる。

僅か手前で止まった剣先から出た剣圧で、アルスは十メートルほど吹っ飛ぶ。

僕はその間見ることしかできなかった。

否、見ることに集中していた。

「さて、最後はルイ様ですな」
「ん?ああ、そうだな。ったく、役に立たない部下共だ」

まあ、そのおかげで準備はできたがな。

またも正面から消えたオールド。

だが、それはおそらく僕めがけて一瞬で距離を詰めようとするスピードによって、消えたように見えるだけ。

「【発動】」
「なっ!これは凄い」

オールドがアルスと対峙しているとき、僕は周囲のそこら中に罠を仕込んだ。

そのうちの本命である罠が発動した。

僕へと一直線に向かおうとしたオールドの足から手にかけて、蔓が伸びていき体の動きを封じこめる。

僕は動かなくなったその一瞬で魔法を放つ。


ドゴォォォォ


大きな音を立て、オールドがいた場所には蒸気がたちのぼる。

「流石にこれは危なかったですね」
「チッ」

オールドは僕が魔法を放つまでの一瞬で蔓を全て取り払い、僕の魔法を防いだ。

クソ、次はどうすれば―

「両者、そこまでだ!」

僕とオールドが睨み合う中、父が割って入る。

「流石にこれ以上続けたら、庭が崩壊してヨーハナに叱られる」

確かに母上に怒られるな。

「オールド、どうだった?」
「ルイ様は、将来が有望ですな。もし私とルイ様が本気でやっていたら、ここ公都が危なかったですね」

何だよ?!まだ本気じゃなかったのかよ。

「ルイ、お前の無詠唱魔法は凄い。誇りに思う。ただ・・・驕るんじゃないぞ!オールドみたいに強い者はこの世界には五万といる」
「・・・分かりました。肝に銘じます、父上。つまり、そいつらを倒していけば、いずれ僕は世界一偉くなると」
「全然違う!!!!!!!」

なるほど、父が僕に教えたい事はそういう事か。


その後、何故か小1時間ほど怒られた僕だった。

え?僕、負けていないんですけど?
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