150 / 188
留学編 1章
第150話 金の力で!
しおりを挟む
初日から配下を得た僕。
だが、クラスからはあきらかに仲間はずれにされていた。
アルスとレーナはよく話しかけられるのに、僕には誰も挨拶にも来ない。
たまに二人は裏に呼ばれてコソコソと話をしていて、何を話しているか聞いても「別に」と言うだけ。
それだけならまだしも二人の様子がおかしい。
突然いつもの帰り道から別のルートを勧めてきたり、早く登校させようとしたり…
その時の二人の表情は、何故かいつもより笑顔?!
普段と違う彼らの振る舞いを不気味に感じながらも、数日が過ぎた。
「それでは、実戦授業を始めます!」
このクラスに来て初めての実戦授業が行われる。
カリキュラムは母国の学園と変わりはない。
普通に座学の授業があり、実戦授業もある。
相違点といえば、レベルが学園と比べて高いということ。
そして一学期に一回テストがあり、基準以上の点を取らないと退学になるシステムが存在することだ。
留学中は存分に羽根を伸ばして、悠々自適に学生生活を過ごしたい。
だから、興味ないものはテキトーに済ませたい。と言っても、落第するほど僕もバカではない。
ま、もちろん、万が一には金で解決するつもりだが。
「・・・ルイ君?その二人は誰ですか?」
授業を始めようとしていた先生だが、不意にこちらの方に顔を向ける。
「ん?誰のことだ?」
「あなたの両脇にいる大男の方々ですよ!」
「ああ、ジョンとマイケルのことか」
見る者を圧倒する、ゆうに百九十はあるだろう背丈に、着衣ごしにもわかるムキムキのゴリマッチョ。
黒いスーツを着、サングラスを掛けて目を隠す二人。
「ちゃんと学園には許可を取りましたよ」
「そ、そうですか。しかし何故この二人が授業に出ているのですか?」
「それはもちろん、僕の代わりに実戦授業に出てもらうためです」
「・・・えぇ!!!」
先生も生徒も驚愕の表情でこちらを見る。
「そ、それは流石に駄目だよ!自分自身の力で―」
「学校に許可を貰ったので大丈夫です」
もちろん金の力で!
今回の提案をしてきたのは実はアルスたちだった。
もし、授業が面倒くさいのであれば受ける必要はない、と助言してきた。
それを聞いて、僕は或る一つの事をしようと決めた。
それは、この国でどれだけ無茶苦茶できるか試す事だ!!!
腐ったこの国、いやこの学校では、金を払えば大体は許可が貰えることがここ数日で分かった。
入学も、授業も、試験も全て解決できるだろう。
「ですが、ルイ君!それでは自分のためになりませんよ!」
変な正義感を持ち出してくる先生。
「いえいえ、ご心配には及びません。大丈夫です。僕、最強だから!」
「そういう問題ではありません!」
じゃあ、どういう問題なんだ?
僕にしたら、実戦授業は休みたい。
こちらに来ても毎朝セバスに稽古はさせられているし、休みの日はダンジョンにも潜ったりしている。
で、あるならば、この授業を受けなくても別に問題ないだろう。
「先生!授業が進みません。そんな勝手な奴、放っておいて授業を進めましょうよ!」
一人の生徒が挙手して発言をする。
「し、しかし、」
「そうですよ、放っておきましょう!」
「かまっているだけ時間の無駄です!」
「早く進めてください!」
クラス中、口々に文句を言い出す。
ふとそちらの方を見ると、蔑みの目を僕に向ける生徒たちが視野に映った。
その光景は、僕にどこか前世を思い出させた。
人間なんて平等でもなんでもない。
必ず格差が生まれる。
いかにも優しい言葉を掛け、弱者を憐れむようにしながらも、どこかで自分より劣る者を蔑んでいる目。
自分たちは善良です!潔白です!みたいな顔つきで自分たちと違う奴らを攻撃する。
「ククククク」
自然と笑みが溢れる。
そうだ!僕は、こういう欺瞞的なところをこの国に求めて来たんだ。
ここ数日、このクラスを観察して理解した事がある。
それは、クラスの中にはいくつかのグループがあり、そこに入れず仲間はずれになっている生徒たちもいることだ。
僕だけじゃない。
何人か、いじめられている。
他の生徒のストレスの捌け口にされている。
結局、人間の間に平等はないし上下格差は必ず生まれる。
そういう現実はあるが、十代のガキにはそんな洞察もできないからと、この国の大人たちは自分の子供たちに「平等」を押し付ける。
だがそれも、後、数年も経てば隠された真の現実に彼らも気づくだろう。
本当の力というものがどういうものか、そういう奴らに今からお見舞いしてやりたい!
それもこれも貴族に転生したからこそできることだ。
めちゃくちゃにしてやるぜ!!!!!!!
不敵な笑みが止まらないルイ。
そんなルイのたくらみは、アルスとレーナにはもちろん想定内だったが…
だが、クラスからはあきらかに仲間はずれにされていた。
アルスとレーナはよく話しかけられるのに、僕には誰も挨拶にも来ない。
たまに二人は裏に呼ばれてコソコソと話をしていて、何を話しているか聞いても「別に」と言うだけ。
それだけならまだしも二人の様子がおかしい。
突然いつもの帰り道から別のルートを勧めてきたり、早く登校させようとしたり…
その時の二人の表情は、何故かいつもより笑顔?!
普段と違う彼らの振る舞いを不気味に感じながらも、数日が過ぎた。
「それでは、実戦授業を始めます!」
このクラスに来て初めての実戦授業が行われる。
カリキュラムは母国の学園と変わりはない。
普通に座学の授業があり、実戦授業もある。
相違点といえば、レベルが学園と比べて高いということ。
そして一学期に一回テストがあり、基準以上の点を取らないと退学になるシステムが存在することだ。
留学中は存分に羽根を伸ばして、悠々自適に学生生活を過ごしたい。
だから、興味ないものはテキトーに済ませたい。と言っても、落第するほど僕もバカではない。
ま、もちろん、万が一には金で解決するつもりだが。
「・・・ルイ君?その二人は誰ですか?」
授業を始めようとしていた先生だが、不意にこちらの方に顔を向ける。
「ん?誰のことだ?」
「あなたの両脇にいる大男の方々ですよ!」
「ああ、ジョンとマイケルのことか」
見る者を圧倒する、ゆうに百九十はあるだろう背丈に、着衣ごしにもわかるムキムキのゴリマッチョ。
黒いスーツを着、サングラスを掛けて目を隠す二人。
「ちゃんと学園には許可を取りましたよ」
「そ、そうですか。しかし何故この二人が授業に出ているのですか?」
「それはもちろん、僕の代わりに実戦授業に出てもらうためです」
「・・・えぇ!!!」
先生も生徒も驚愕の表情でこちらを見る。
「そ、それは流石に駄目だよ!自分自身の力で―」
「学校に許可を貰ったので大丈夫です」
もちろん金の力で!
今回の提案をしてきたのは実はアルスたちだった。
もし、授業が面倒くさいのであれば受ける必要はない、と助言してきた。
それを聞いて、僕は或る一つの事をしようと決めた。
それは、この国でどれだけ無茶苦茶できるか試す事だ!!!
腐ったこの国、いやこの学校では、金を払えば大体は許可が貰えることがここ数日で分かった。
入学も、授業も、試験も全て解決できるだろう。
「ですが、ルイ君!それでは自分のためになりませんよ!」
変な正義感を持ち出してくる先生。
「いえいえ、ご心配には及びません。大丈夫です。僕、最強だから!」
「そういう問題ではありません!」
じゃあ、どういう問題なんだ?
僕にしたら、実戦授業は休みたい。
こちらに来ても毎朝セバスに稽古はさせられているし、休みの日はダンジョンにも潜ったりしている。
で、あるならば、この授業を受けなくても別に問題ないだろう。
「先生!授業が進みません。そんな勝手な奴、放っておいて授業を進めましょうよ!」
一人の生徒が挙手して発言をする。
「し、しかし、」
「そうですよ、放っておきましょう!」
「かまっているだけ時間の無駄です!」
「早く進めてください!」
クラス中、口々に文句を言い出す。
ふとそちらの方を見ると、蔑みの目を僕に向ける生徒たちが視野に映った。
その光景は、僕にどこか前世を思い出させた。
人間なんて平等でもなんでもない。
必ず格差が生まれる。
いかにも優しい言葉を掛け、弱者を憐れむようにしながらも、どこかで自分より劣る者を蔑んでいる目。
自分たちは善良です!潔白です!みたいな顔つきで自分たちと違う奴らを攻撃する。
「ククククク」
自然と笑みが溢れる。
そうだ!僕は、こういう欺瞞的なところをこの国に求めて来たんだ。
ここ数日、このクラスを観察して理解した事がある。
それは、クラスの中にはいくつかのグループがあり、そこに入れず仲間はずれになっている生徒たちもいることだ。
僕だけじゃない。
何人か、いじめられている。
他の生徒のストレスの捌け口にされている。
結局、人間の間に平等はないし上下格差は必ず生まれる。
そういう現実はあるが、十代のガキにはそんな洞察もできないからと、この国の大人たちは自分の子供たちに「平等」を押し付ける。
だがそれも、後、数年も経てば隠された真の現実に彼らも気づくだろう。
本当の力というものがどういうものか、そういう奴らに今からお見舞いしてやりたい!
それもこれも貴族に転生したからこそできることだ。
めちゃくちゃにしてやるぜ!!!!!!!
不敵な笑みが止まらないルイ。
そんなルイのたくらみは、アルスとレーナにはもちろん想定内だったが…
15
あなたにおすすめの小説
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第2巻発売中です!】
逞しく成長したリューク、そしてジーナ、ユフィオ、キスティーが大活躍します!
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【書籍第3巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。アニスもレムも超カワで、表紙もカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【2024年10月23日コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
異世界で目が覚めたら目の前で俺が死んでました。この世界でオリジナルの俺はとっくに死んでたみたいです
青山喜太
ファンタジー
主人公桜間トオル17歳は家族との旅行中、車の中ではなく突然なんの脈絡もなく遺跡の中で目が覚めてしまう。
混乱する桜間トオルの目の前にいたのは自分と瓜二つ、服装さえ一緒のもう一人の桜間トオルだった。
もう一人の桜間トオルは全身から出血し血を吐きながら、乞う。
「父さんと、母さん……妹をアカリを頼む……!!」
思わず、頷いた桜間トオルはもう一人の自分の最後を看取った。
その時、見知らぬ声が響く。
「私のことがわかるか? 13人の桜間トオル?」
これはただの高校生である桜間トオルが英雄たちとの戦争に巻き込まれていく物語
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる