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留学編 3章
第180話 主人公③ (リリス視点)
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久々の投稿です。
ーーー
噂というのは広まるのが早い。
入室した私のことを奇異な目で見ているクラスメートたち。
「その~~~、リリスが元男爵令嬢だったという話は本当なのか?」
アレックスくんが遠慮気味に聞いてくる。
「本当だけど・・・何で?」
いけない。思っていた以上に冷たく返してしまう。
「あ、ごめん、配慮がなかったかも。別に、過去がどうとかそういうことを聞きたいわけじゃなくて、あと、もちろん馬鹿にしに来たわけでもなくて・・・」
しどろもどろになる。
「と、とりあえず、言いたいことは、俺はそんなリリスの過去の事情とかどうでもいい!ただそれだけだ」
クラスメートには聞こえない声でそう言って、私にニッコリ微笑む。
アレックスくんにだって立場というものがある。
そういう事情も踏まえて私に話しかけてくれるのは正直に嬉しかった。
「ボクも気にしませんから」
「オレもだよ!」
アレックスくんの後ろにいた、ハンネスくん、フレッドくんも顔を見せて同意する。
私もニッコリと彼らに笑顔で返した。
授業中も何となく周囲の視線を感じていた私。
[リリス、視線なんて気にするな。授業に集中しろ]
クロにそのことを指摘されてしまう。
[クロ、それぐらい仕方ないですよ。リリスだって気にしたくて気にしているわけじゃないのですから]
[そ、そうですよ、クロさん!]
精霊同士で言い合っている。
私の周囲は平常運転だ。
昼になると、ミナスが真っ先にご飯に誘ってくる。
「ミナスは、どうして私を誘ってくれるの?」
そう聞くと少し顔を赤らめながら言う。
「アーシの友達はリリスだからよ。別にリリスが貴族かどうかは関係ないし」
そうはっきりと言ってくれる。
「貴族であることなんて所詮は家の話でしかない。そんなんで友人を選ぶわけ無いでしょ」
「・・・ミナスって少し変な子?」
「リリス、あんたにだけは言われたくないわ!」
そんな話をしていると、ナーレも合流する。
特に私を見ても何も言わず、隣に並んでくれる。
もうこれ以上、自分のことをどう思うか聞くのはやめようと思い、ナーレに尋ねるのは控えた。
この二人も友人でいてくれる。
私の身分なんて気にせず、また、何で家族に縁を切られたかも聞かず、ただ友人として接してくれる。
そんな環境が居心地良く思える。
あくまで、ありのままの私を見てくれていると感じるからだ。
放課後、またもマリーに遭遇する。
男爵令嬢にも関わらず、数人の女子生徒に囲まれている。
魔法の才があるだけで、取り巻きが出来てしまう。
私になかったものを全て持っている妹。
でも、そんなことは今は気にしてはダメだ。
私にだって大切な仲間がいる。
だから、堂々と前を通り過ぎた。
怯えていてはダメだし、その必要も無いはず。
[リリス、成長したな]
クロがしみじみと言う。
[なに、まるでリリスの親みたいな顔して言っているのよ!]
呆れたようにフィーンが言う。
そんな姿を見て、マリーが舌打ちをしていたことは誰も気づかなかった。
それからはとりとめもない普通の日々が続いた。
人の噂も七十五日と言うけれど、私の噂も次第に忘れられつつあった。
周囲の他の友達との関係はそこまで壊れず、逆に一年生のときに比べると友達の数も増えたように思う。
ルイくんとの一件の後、貴族嫌いのカマセくんを筆頭に何人かの平民出身の人ともクラスを越えて仲良くなれた。
そういう事件後の変化も含めて、あれはいい経験になったと今は思う。
あれ以来、マリーからの嫌がらせも無くなった。
すれ違ってもお互い挨拶もせず、不思議なぐらい相手から何もされなかった。
だが、それは私の思い違いだった。
マリーは裏で着々と私を追い詰めようと動いていた。
それに気づいたのは、夏休みに入る直前だった。
いつものように登校して教室に入ろうとすると、クラスが騒然としていた。
何が起きているのか、恐る恐る中を覗いてみると目の前の光景を疑った。
着席しているアレックスくんの腕に抱きつくマリーの姿。
「実は、私達は・・・付き合っていまーす!!・・・だよね?殿下!?」
その一言で大騒ぎが起きる。
「あ、ああ」
アレックスくんは苦々しい顔をしながら俯いた。
―――
留学編3章終
ーーー
噂というのは広まるのが早い。
入室した私のことを奇異な目で見ているクラスメートたち。
「その~~~、リリスが元男爵令嬢だったという話は本当なのか?」
アレックスくんが遠慮気味に聞いてくる。
「本当だけど・・・何で?」
いけない。思っていた以上に冷たく返してしまう。
「あ、ごめん、配慮がなかったかも。別に、過去がどうとかそういうことを聞きたいわけじゃなくて、あと、もちろん馬鹿にしに来たわけでもなくて・・・」
しどろもどろになる。
「と、とりあえず、言いたいことは、俺はそんなリリスの過去の事情とかどうでもいい!ただそれだけだ」
クラスメートには聞こえない声でそう言って、私にニッコリ微笑む。
アレックスくんにだって立場というものがある。
そういう事情も踏まえて私に話しかけてくれるのは正直に嬉しかった。
「ボクも気にしませんから」
「オレもだよ!」
アレックスくんの後ろにいた、ハンネスくん、フレッドくんも顔を見せて同意する。
私もニッコリと彼らに笑顔で返した。
授業中も何となく周囲の視線を感じていた私。
[リリス、視線なんて気にするな。授業に集中しろ]
クロにそのことを指摘されてしまう。
[クロ、それぐらい仕方ないですよ。リリスだって気にしたくて気にしているわけじゃないのですから]
[そ、そうですよ、クロさん!]
精霊同士で言い合っている。
私の周囲は平常運転だ。
昼になると、ミナスが真っ先にご飯に誘ってくる。
「ミナスは、どうして私を誘ってくれるの?」
そう聞くと少し顔を赤らめながら言う。
「アーシの友達はリリスだからよ。別にリリスが貴族かどうかは関係ないし」
そうはっきりと言ってくれる。
「貴族であることなんて所詮は家の話でしかない。そんなんで友人を選ぶわけ無いでしょ」
「・・・ミナスって少し変な子?」
「リリス、あんたにだけは言われたくないわ!」
そんな話をしていると、ナーレも合流する。
特に私を見ても何も言わず、隣に並んでくれる。
もうこれ以上、自分のことをどう思うか聞くのはやめようと思い、ナーレに尋ねるのは控えた。
この二人も友人でいてくれる。
私の身分なんて気にせず、また、何で家族に縁を切られたかも聞かず、ただ友人として接してくれる。
そんな環境が居心地良く思える。
あくまで、ありのままの私を見てくれていると感じるからだ。
放課後、またもマリーに遭遇する。
男爵令嬢にも関わらず、数人の女子生徒に囲まれている。
魔法の才があるだけで、取り巻きが出来てしまう。
私になかったものを全て持っている妹。
でも、そんなことは今は気にしてはダメだ。
私にだって大切な仲間がいる。
だから、堂々と前を通り過ぎた。
怯えていてはダメだし、その必要も無いはず。
[リリス、成長したな]
クロがしみじみと言う。
[なに、まるでリリスの親みたいな顔して言っているのよ!]
呆れたようにフィーンが言う。
そんな姿を見て、マリーが舌打ちをしていたことは誰も気づかなかった。
それからはとりとめもない普通の日々が続いた。
人の噂も七十五日と言うけれど、私の噂も次第に忘れられつつあった。
周囲の他の友達との関係はそこまで壊れず、逆に一年生のときに比べると友達の数も増えたように思う。
ルイくんとの一件の後、貴族嫌いのカマセくんを筆頭に何人かの平民出身の人ともクラスを越えて仲良くなれた。
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あれ以来、マリーからの嫌がらせも無くなった。
すれ違ってもお互い挨拶もせず、不思議なぐらい相手から何もされなかった。
だが、それは私の思い違いだった。
マリーは裏で着々と私を追い詰めようと動いていた。
それに気づいたのは、夏休みに入る直前だった。
いつものように登校して教室に入ろうとすると、クラスが騒然としていた。
何が起きているのか、恐る恐る中を覗いてみると目の前の光景を疑った。
着席しているアレックスくんの腕に抱きつくマリーの姿。
「実は、私達は・・・付き合っていまーす!!・・・だよね?殿下!?」
その一言で大騒ぎが起きる。
「あ、ああ」
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留学編3章終
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