115 / 1,104
第5部 ここで生きていく 晴れた日は海を見て編
6 とりあえず潰します
しおりを挟む
「茶でも飲むか?」
「ああ」
畑にテーブルを出しすっかり暗くなった為、魔石のランプに魔力を流して柔らかな灯りの元、千眼が茶の準備をし大河達は卵を観察する事にした。
「石の様な感じ」
「確かに卵の形をしていますが、どちらかと言えば石に近いですね」
「これは…」
「バレットストーンズバードの孵化出来なかった卵ですね、おかえりなさいみなさん」
「ナイルさん、起こしちゃいました?」
「たまたま起きたらみなさんの気配を感じたので、カタンとらベルンさんさは良く寝てますよ」
「ナイル、バレットストーンズバードというのは?」
「600年程前に滅んだ鳥です、別名『宝喰鳥』と呼ばれ石を主食とし、高価な宝石を食べれば食べる程美しい歌声を奏でると謂われていますが…卵は非常に殻が固く親の嘴と中の子の嘴で殻を割って初めて孵化出来るんですが…この子の親はおそらく…そしてこの卵は600年の間存在し続けていると思われます…」
「なるほど」
「この卵は生きている…」
『……』
沈黙が広がる、見世物小屋の支配人もこの卵をもて余していのか補償金目的に崖から岩を落としても痛くも痒くもないという訳なのだろう。
「この卵の事は一旦ここに置いておく、何か殻を破る方法が見つかったら…」
「方法はなくはないぞ、こいつが出たいかどうかは分からんけど」
「確かにそうですね、産まれたいかは分かりませんね」
大河の話しにジラが入り綴が考え込む、親もいない仲間もいない時代に産まれてくるのが良いのか…詠斗達には難しい問題だ。
「ジラさん、方法というのは?」
「ああ、タータイルクッガのきゅうならこの殻割れるから頼めば良い」
『あ…』
「そうだよ!きゅうなら割れるね!」
「確かにそうですね、きゅうならば…」
「よし、殻の件はクリアした本人の意思確認は…」
「今は寝ているようだ…」
「それなら明日か、ではまず明日以降の話しとこの卵の所有者の話しとカイネの…」
ぐうううー腹の虫が鳴る音、見れば晴海が顔を真っ赤にしてお腹を押さえていた。
「あ、ごめん!飯まだだ!今用意する!」
「すまない、まだ来たばかりだったしな。食いながら話そう」
「う…ごめんなさいー」
どっと笑いが畑に響く、難しい話しはご飯の時に…。
「うまっ!」
野菜スープと魚の煮込みとモギのミルク…夜も遅いのでチグリス以外は軽めの夜食として、バルタルの作った食事を食べていた。
「おいしかったーごちそうさま、バルタル」
「よ、良かった…です」
「腹も満ちたし話しの続きだな、まずカイネの孤児院をあの建物ごと《トイタナ》村の店の裏に移す。仕事などの面倒もみるぞ。今日様子を見に来れて良かった」
「はい!よろしくお願いします!俺もあんな状態の皆を放って置けません!」
「明日は建物ごと移動…孤児院の改築、改装はこちらでする。明日先生と話を進める、これがまず1つ。それと卵の所有者は《ブルラド商会》の見世物小屋の支配人だ。奴隷商人もしている」
「それって、ゲシュレンという人でしょうか?良い噂は無いです、盗賊が拐った人を買って奴隷として売っているとか…」
「おそらく、そいつで間違いないな。千眼、待たせたな。潰すぞ、まずはそのゲシュレンとかいう奴が買った奴隷達がどこにいるのか調べてくれ」
「ああ…分かった」
何処と無く声が弾む千眼が黒い蝶の群れを夜の空へ飛ばす、
瞬く間に夜空に消えていった。
「で、ジラ。支配人側に崖を一閃で切り落とせる奴が向こうにいるんだが」
「ま、いるだろうな。俺も出来るしー。だがそいつは人間じゃない」
「だろうな、それとゲシュレンという奴の隣に控えていた奴の鑑定は危険×鑑定不可とあったが…」
「それは心あたりがある…」
『合成獣…』
ジラと千眼の言葉が重なる、チグリス、ナイルの表情も曇りを見せた。
「神の範疇から外れた者…」
「いくつもの命を弄んで成り立つ者…」
「そこにはいくつもの魂が混ざり1つになり…」
「赦されざる者達の成れの果て…」
千眼、ジラ、ナイル、チグリスの言葉が紡がれる、ジラがミルクを飲み干し、千眼がお代わりを注ぐ。
「倒す事は出来る、アイツらはそもそも長生き出来ない。《テンランド》の狂気実験の1つの結果だ。問題はない」
「あの国は…壊れている…遥かな昔から…」
『……』
「分かった、今は《テンランド》と繋がっている《ブルラド商会》の一角を潰すまずはそこからだ」
『はい!』
神々からの依頼:《ブルラド商会》の見世物小屋兼奴隷商人ゲシュレンから見世物とされている者達及び奴隷の解放
期限なし 受理にて善行1,000pt 達成にて5,000pt 受理しますか? 受理しませんか?
詠斗達の前に文字が出現する、日本語だった。
詠斗、大河、綴、率、晴海は迷わず受理を押す、千眼達はそれを見守っている。
「この依頼で俺達に何が出来るかどうなるか分からないけど…例えどんな結果になっても俺は後悔しないよ」
「そのうち《ブルラド商会》《テンランド》とは事を構えるつもりだ神々からポイントも入り丁度良い、俺は負ける戦いはしないつもりだ」
「僕に何が出来るか分かりませんが、神様達から貰った魔法…スキルを活かして辛い思いをしている人達を…助けたいです…」
「自分達の利益の為、他者がどうなろうとも構わないという思想…この依頼全力を尽くします」
「この世界に来たばかりだけど、岩が落ちてみんなが大変な思いをして助けたすぐ側で、金の話しをして笑うアイツが嫌だった…だから依頼を受けるよ」
それぞれの意思が固まり、夜は更けていった…。
「ああ」
畑にテーブルを出しすっかり暗くなった為、魔石のランプに魔力を流して柔らかな灯りの元、千眼が茶の準備をし大河達は卵を観察する事にした。
「石の様な感じ」
「確かに卵の形をしていますが、どちらかと言えば石に近いですね」
「これは…」
「バレットストーンズバードの孵化出来なかった卵ですね、おかえりなさいみなさん」
「ナイルさん、起こしちゃいました?」
「たまたま起きたらみなさんの気配を感じたので、カタンとらベルンさんさは良く寝てますよ」
「ナイル、バレットストーンズバードというのは?」
「600年程前に滅んだ鳥です、別名『宝喰鳥』と呼ばれ石を主食とし、高価な宝石を食べれば食べる程美しい歌声を奏でると謂われていますが…卵は非常に殻が固く親の嘴と中の子の嘴で殻を割って初めて孵化出来るんですが…この子の親はおそらく…そしてこの卵は600年の間存在し続けていると思われます…」
「なるほど」
「この卵は生きている…」
『……』
沈黙が広がる、見世物小屋の支配人もこの卵をもて余していのか補償金目的に崖から岩を落としても痛くも痒くもないという訳なのだろう。
「この卵の事は一旦ここに置いておく、何か殻を破る方法が見つかったら…」
「方法はなくはないぞ、こいつが出たいかどうかは分からんけど」
「確かにそうですね、産まれたいかは分かりませんね」
大河の話しにジラが入り綴が考え込む、親もいない仲間もいない時代に産まれてくるのが良いのか…詠斗達には難しい問題だ。
「ジラさん、方法というのは?」
「ああ、タータイルクッガのきゅうならこの殻割れるから頼めば良い」
『あ…』
「そうだよ!きゅうなら割れるね!」
「確かにそうですね、きゅうならば…」
「よし、殻の件はクリアした本人の意思確認は…」
「今は寝ているようだ…」
「それなら明日か、ではまず明日以降の話しとこの卵の所有者の話しとカイネの…」
ぐうううー腹の虫が鳴る音、見れば晴海が顔を真っ赤にしてお腹を押さえていた。
「あ、ごめん!飯まだだ!今用意する!」
「すまない、まだ来たばかりだったしな。食いながら話そう」
「う…ごめんなさいー」
どっと笑いが畑に響く、難しい話しはご飯の時に…。
「うまっ!」
野菜スープと魚の煮込みとモギのミルク…夜も遅いのでチグリス以外は軽めの夜食として、バルタルの作った食事を食べていた。
「おいしかったーごちそうさま、バルタル」
「よ、良かった…です」
「腹も満ちたし話しの続きだな、まずカイネの孤児院をあの建物ごと《トイタナ》村の店の裏に移す。仕事などの面倒もみるぞ。今日様子を見に来れて良かった」
「はい!よろしくお願いします!俺もあんな状態の皆を放って置けません!」
「明日は建物ごと移動…孤児院の改築、改装はこちらでする。明日先生と話を進める、これがまず1つ。それと卵の所有者は《ブルラド商会》の見世物小屋の支配人だ。奴隷商人もしている」
「それって、ゲシュレンという人でしょうか?良い噂は無いです、盗賊が拐った人を買って奴隷として売っているとか…」
「おそらく、そいつで間違いないな。千眼、待たせたな。潰すぞ、まずはそのゲシュレンとかいう奴が買った奴隷達がどこにいるのか調べてくれ」
「ああ…分かった」
何処と無く声が弾む千眼が黒い蝶の群れを夜の空へ飛ばす、
瞬く間に夜空に消えていった。
「で、ジラ。支配人側に崖を一閃で切り落とせる奴が向こうにいるんだが」
「ま、いるだろうな。俺も出来るしー。だがそいつは人間じゃない」
「だろうな、それとゲシュレンという奴の隣に控えていた奴の鑑定は危険×鑑定不可とあったが…」
「それは心あたりがある…」
『合成獣…』
ジラと千眼の言葉が重なる、チグリス、ナイルの表情も曇りを見せた。
「神の範疇から外れた者…」
「いくつもの命を弄んで成り立つ者…」
「そこにはいくつもの魂が混ざり1つになり…」
「赦されざる者達の成れの果て…」
千眼、ジラ、ナイル、チグリスの言葉が紡がれる、ジラがミルクを飲み干し、千眼がお代わりを注ぐ。
「倒す事は出来る、アイツらはそもそも長生き出来ない。《テンランド》の狂気実験の1つの結果だ。問題はない」
「あの国は…壊れている…遥かな昔から…」
『……』
「分かった、今は《テンランド》と繋がっている《ブルラド商会》の一角を潰すまずはそこからだ」
『はい!』
神々からの依頼:《ブルラド商会》の見世物小屋兼奴隷商人ゲシュレンから見世物とされている者達及び奴隷の解放
期限なし 受理にて善行1,000pt 達成にて5,000pt 受理しますか? 受理しませんか?
詠斗達の前に文字が出現する、日本語だった。
詠斗、大河、綴、率、晴海は迷わず受理を押す、千眼達はそれを見守っている。
「この依頼で俺達に何が出来るかどうなるか分からないけど…例えどんな結果になっても俺は後悔しないよ」
「そのうち《ブルラド商会》《テンランド》とは事を構えるつもりだ神々からポイントも入り丁度良い、俺は負ける戦いはしないつもりだ」
「僕に何が出来るか分かりませんが、神様達から貰った魔法…スキルを活かして辛い思いをしている人達を…助けたいです…」
「自分達の利益の為、他者がどうなろうとも構わないという思想…この依頼全力を尽くします」
「この世界に来たばかりだけど、岩が落ちてみんなが大変な思いをして助けたすぐ側で、金の話しをして笑うアイツが嫌だった…だから依頼を受けるよ」
それぞれの意思が固まり、夜は更けていった…。
90
あなたにおすすめの小説
私を裏切った夫が、後悔しているようですが知りません
藤原遊
恋愛
政略結婚として、公爵家に嫁いだ私は
愛のない夫婦関係を「仕事」だと思い、正妻の役目を果たしてきた。
夫が愛人を持つことも、
その子を屋敷に迎え入れることも、黙って受け入れてきた。
けれど――
跡取りを、正妻の子ではなく愛人の子にする。
その言葉を、人前で軽く口にした瞬間。
私は悟ったのだ。
この家では、息子を守れないと。
元々、実家との間には
「嫡子以外の子は実家の跡取りにする」という取り決めがあった。
ならば話は簡単だ。
役目を終えた私は、離縁を選ぶ。
息子と共に、この家を去るだけ。
後悔しているようですが――
もう、私の知るところではありません。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる