あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第5部 ここで生きていく 晴れた日は海を見て編

第1幕 第2話 1+2 1+1

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「お、傭兵王様じゃねぇか!」
「仕事探しかぁ」
「こんな街にあんたに合う依頼なんざねぇぞ」
「そいつは俺が決める、ギルマス呼んで」
「は、はいた、ただいま!お呼びします」
野次を飛ばす冒険者達をに片手で手を振り、窓口で受付に伝えれば直ぐ様図体のデカイ顔に3本爪跡の傷を持つ男が、ジラに顎で奥へ来るよう促した。

「傭兵も冒険者も降りたと聞いたが」
「ああ、降りたよ。で、連続殺人の話しと見世物小屋の主人の話が知りたい」
「傭兵の次は情報屋でも始めたのか?」
「違うが教えろよ」
奥の狭いギルドマスターの部屋に通され、今にでも壊れそうな椅子に座り長い足を組む。
「…こいつが資料だ。で見世物小屋…ゲシュレンだが明日店をやると触れ回ってんな」
「へぇ」
「裏じゃろくでもない事をしているようだが証拠はつかめん」
「うまくやっているよなー」
「で、何かかわりそうか?」
「いや?資料見せてくれてどうもー。3人目の事は?」
明日は見世物小屋見物にくるよ」
…」
「邪魔したわー」
さっさと冒険者ギルドを後にし人気のない場所に向かう、大河達に連続殺人の事を言うつもりは無かった。
「殺人と連続殺人ね、どちらでもゲシュレンをやってくれるなら話しは早いな…」
皆悪人を退治してくれる《罪喰》に関しては二の足を踏みたがらない、ジラも《罪喰》は関わらない方が良いと思っている、札を取り出し長いは無用と《ロクロル》の街を出た。

「ああ、駄目です、駄目なのです…衝動に贖えない」
白が好きで黒が嫌いな男は、左眼を手で押さえ壁に空いた手を這わせ紙をぐしゃりと掴んだ。
「飢える、ああ餓える、乾く、渇く」
掴んだ紙を見て嗤う、運がないと男は衝動に身を任せた。


「お客さん、初めてかい?」
化粧と薄着で薹が立っているのを隠した女が今宵の客に話し掛ける、粗末な小屋フードを被った無口な男だった。
「じゃ、始めるかい?」
女が男の身体に身を寄せ服を脱がそうとすると、腹部をに熱を感じ見るとナイフが腹部を貫き赤い液体が服を染め女は倒れた。
「ば、売女には罰を、罪は死で赦される…」
死んだ女の身体を捨て置き、男はぶつぶつと言いながら小屋を後にした。

「ああ、申し訳ありません、予定が狂いました。お詫びに楽に殺しますから」
「なんだ!貴様!ワシはこの街の長だぞ!誰か!侵入者だ!」
「皆さんには寝てもらっています」
白が好きで黒が嫌いな男は内側から溢れ出す渇きと、餓えに身を任せ目の前の罪人を喰らう。
「まさか!《罪喰》!?」
「ああ、周りがそう呼んでいますが、私はその呼び名嫌いです。では、さようなら」
「まっ、まって!」
瞬時に首が飛び机の上に首が立つ、血も出ない鮮やかな太刀筋だった。
「ほら、痛くもないでしょう?さようなら」
そう言って白が好きで黒が嫌いな男はその場から、最初からいなかったかのように消えた…。

「ただいまー」
『おかえりなさいー』
「どうだった?」
「得にはー明日見世物小屋が始まるから行く?」
「ああ、店が終わったら行くか」
「ジラさん、ご飯あるよー」
「お、酒とツマミしか食べてないからな。風呂から出たら貰うわ。行ってくる」
風呂に向かう道中でスマホを見ればラインに千眼から、『先程殺人が2件起きた』とそれにジラは『どちらも罪人か?』と返せば『ああ』とすぐ返事が返ってくる。
『3人目は罪人か?』
『そうだ、年端も行かぬ子供に身売りをさせていた』
『今日の殺人は?』
『1つ目は街3人目と組んでいた娼婦、2つ目は街長だ』
『予想内だな、分かった』
風呂場に着き服を脱ぎ身体を洗って湯船に浸かる、今はジラ1人だけの貸し切りだった。
湯に身を任せ深く深く息を吐く、風呂は気持ち良い現実を少しだけ忘れさせてくれた…。

「見世物小屋ってどんな感じ?」
ジラが風呂から戻り食事を済ませ、テントに戻り寝る支度を整え各々の寛いでいると晴海がふと尋ねる。
「ん?ああ、変わった動物やらを見せたり芸させたりしてそれを売ったりしているな。金持ち連中に受けが良い」
「動物園とサーカスとペットショップが組み合わさった感じだねー」
「明日行けばわかる」
「ふぉふぉ、何事も経験経験じゃ」
千眼と一緒に図書スペースで本を読みながら、髭を揺らし笑うモッカ。
「そうだな、店もあるし」
「寝ましょうか…」
「はい、おやすみなさい」
『おやすみ』

「ふぉふぉ、皆良い子達じゃ」
「優しすぎる…」
『きゅ』『ぱしゃ』
「ふぉふぉ、お前さん達もそう思うかの」
皆が寝静まり、起きているのは千眼、モッカ、きゅう、ふーだけで穏やかな夜が過ぎていく。
「良い良い、この世界は変わるの。大きく大きく変わっていく」
「そうだ…」
「茶のお代わりを貰おうかの」
「……」
千眼が茶のお代わりを注いでやる、ページをめくる音が響く
明日は彼らにとって世話しない1日になるだろう…。
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