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第5部 ここで生きていく 晴れた日は海を見て編
第1幕 第5話 危機
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「どうしよう…」
「トッル…」
《ロクロル》のダンジョンの最終階層での予期せぬアクシデント、ダンジョンの進化によってトッルとアゼは閉じ込められ2人を雇った冒険者達は…進化した魔物たちによって容易く喰われてしまった。
ドロップ品や大量の荷物を持たされかなり後ろを歩いていたのが功を奏し、魔物たちが冒険者の身体を喰い散らかしている間に闇雲に走り小さい隙間に入り怯えていた、時間もあれからどれ位立ったのかも分からない、ダンジョンは時間間隔が狂う。
「誰か冒険者が来るまで待つんだ、体力を消耗しないように」
「う、うん」
兎に角息を顰めて待ついたる所に魔物の気配がする、馴染みのダンジョンが全く違うダンジョンに変わってしまった。
「ダンジョンの進化?」
「稀にだけどあるな、頻繁に人が出入りし魔物や人が沢山やられると血肉やらを吸ってダンジョンが進化する。進化したてのダンジョンは何があるか分からないし、ボスがどれだけ強くなっているかも未知数だな。龍皇国のダンジョンもそうだよな?」
「ああ…ドラゴンの騎士団の訓練場も兼ねているからな、よく変わる。俺が行ったのは昔だから今は分からないが進化した後のダンジョンは調査の為暫く封鎖される」
「進化中または進化したてのダンジョンの中にいるのは正直運が無いとしか言えない」
大河、チグリス、ジラがダンジョンの中へ入るいたる所に魔物の気配はするが、チグリスがいるお陰か魔物は襲って来ない。
「なあ、チグリス…」
「大河…俺はその質問には答えられない
「そうか、ならいい」
大河の質問は先程出逢った不可思議な男ラジカの件をチグリスに確認しようとしたが先に止められ、あっさり大河は引くおそらく人ではない何かなのだろう。
「《ラズライール商会》は大丈夫だ。あの商会は金儲けよりも自分の興味や好奇心を優先する、人じゃないだろうが心配はない」
「そうか…」
ならば抱き込めるならば交渉次第で引き込むのも視野に入れ、再びダンジョンに意識を向けた。
「3階までの小さいダンジョンだが…」
「この辺りに人の気配はない…」
「なら、下にさっさと下がるぞ」
生きているかは分からないが望みは捨てない、奇跡はあると大河は信じていた。
「みんな沢山食べて下さいね。いっぱいありますから」
瓦礫の廃墟の前で浄化と洗浄魔法を子供達に掛け、服も配り食事を振る舞う。
「私も頂いていいんですか?」
「みんなで食べようよ」
「そうですか、では頂きます」
詠斗が孤児院で院長と相談し承諾を貰い、バルタルからスープを貰って胃に負担を掛けないようミルクも出して子供達に振る舞った。
「おいしい」
「あまーい」
「お肉だー」
「うめぇ」
女の子4人と少年が7人、率が抱いている赤子はつい最近街に捨てられていたのをトッルが拾って来たようで詳しい事は分からなかった。モギのミルクを人肌に温めた物を木の匙で少しずつ与えていく。
「良かった飲んでる」
「よかった!」
小さい子供達の世話をして食事をさせていた晴海もホッとしている、みんなも沢山食べて果物をデザートにし落ち着いている。
「早くにいちゃん達にも食べてほしいね!」
「うん!こんなおいしいもの食べたことないもんね!」
「そうですね」
「僕は買い物の続きをしてきますね、食料品も追加して布団も買ってきます」
「俺も行くよ、綴さんと晴海くんはここにいて」
「では、私もご一緒しましょう」
「いいんですか?」
「食事を頂いたのでそれ位はします、美味しかったですよ」
ラジカがふわりと笑う、一見すると若い仕事の出来る青年という印象だが笑えばあどけなさがあった。
「お願いします」
「人の気配…」
「そうか、どの辺りだ」
「進化済みの最終階層かどうかも分からない場所、いくらドラゴンでも油断するなよ。くるぞ!」
「ああ…大河は俺の後ろへ」
「分かった」
暗闇の中に輝く無数の目、チグリスが火魔法で矢を放てば獣の咆哮と共に双頭の狼が襲ってくる。
「ちっ、このダンジョンのラスボスが群れか…チグリス俺が後ろをやる、気配がする方へ大河を抱えて駆け抜けろ!」
「了解」
「頭片方潰しても回復してくる…同時に潰さないと」
「チグリス、ジラ!魔物は後で子供達を最優先に!」
「ああ!風魔法でも双頭を一気に潰せないな」
「チグリスまだみつからないか?」
「いた…」
大河を抱え駆けるチグリスが壁の隙間から子供達を見つけ止まる、その間ジラが聖剣で狼達を手際良く首を同時に斬り落としていく。
「君たちの名前を教えてくれ」
「トッルです、こっちはアゼ…アゼが…全然動かないんだ!」
壁の隙間に隠れていたトッルとアゼだが、片方の子供が大量に汗を出し呼吸も荒い。
「分かった、2人とも無事で良かった。他の冒険者達は?」
「……」
「そうか、よく耐えたな」
大河がアゼの鑑定をする、アゼ:毒状態 危険 衰弱 それとこのダンジョンは今現在進化中の為転移魔法は使えません この階層のボスを倒して脱出して下さい と表示され大河は焦る。
「転移が使えない、ジラ!この子は毒に侵されている。チグリスこの階層のボス部屋はどこだ!」
「…ない」
『は?』
「トッル…」
《ロクロル》のダンジョンの最終階層での予期せぬアクシデント、ダンジョンの進化によってトッルとアゼは閉じ込められ2人を雇った冒険者達は…進化した魔物たちによって容易く喰われてしまった。
ドロップ品や大量の荷物を持たされかなり後ろを歩いていたのが功を奏し、魔物たちが冒険者の身体を喰い散らかしている間に闇雲に走り小さい隙間に入り怯えていた、時間もあれからどれ位立ったのかも分からない、ダンジョンは時間間隔が狂う。
「誰か冒険者が来るまで待つんだ、体力を消耗しないように」
「う、うん」
兎に角息を顰めて待ついたる所に魔物の気配がする、馴染みのダンジョンが全く違うダンジョンに変わってしまった。
「ダンジョンの進化?」
「稀にだけどあるな、頻繁に人が出入りし魔物や人が沢山やられると血肉やらを吸ってダンジョンが進化する。進化したてのダンジョンは何があるか分からないし、ボスがどれだけ強くなっているかも未知数だな。龍皇国のダンジョンもそうだよな?」
「ああ…ドラゴンの騎士団の訓練場も兼ねているからな、よく変わる。俺が行ったのは昔だから今は分からないが進化した後のダンジョンは調査の為暫く封鎖される」
「進化中または進化したてのダンジョンの中にいるのは正直運が無いとしか言えない」
大河、チグリス、ジラがダンジョンの中へ入るいたる所に魔物の気配はするが、チグリスがいるお陰か魔物は襲って来ない。
「なあ、チグリス…」
「大河…俺はその質問には答えられない
「そうか、ならいい」
大河の質問は先程出逢った不可思議な男ラジカの件をチグリスに確認しようとしたが先に止められ、あっさり大河は引くおそらく人ではない何かなのだろう。
「《ラズライール商会》は大丈夫だ。あの商会は金儲けよりも自分の興味や好奇心を優先する、人じゃないだろうが心配はない」
「そうか…」
ならば抱き込めるならば交渉次第で引き込むのも視野に入れ、再びダンジョンに意識を向けた。
「3階までの小さいダンジョンだが…」
「この辺りに人の気配はない…」
「なら、下にさっさと下がるぞ」
生きているかは分からないが望みは捨てない、奇跡はあると大河は信じていた。
「みんな沢山食べて下さいね。いっぱいありますから」
瓦礫の廃墟の前で浄化と洗浄魔法を子供達に掛け、服も配り食事を振る舞う。
「私も頂いていいんですか?」
「みんなで食べようよ」
「そうですか、では頂きます」
詠斗が孤児院で院長と相談し承諾を貰い、バルタルからスープを貰って胃に負担を掛けないようミルクも出して子供達に振る舞った。
「おいしい」
「あまーい」
「お肉だー」
「うめぇ」
女の子4人と少年が7人、率が抱いている赤子はつい最近街に捨てられていたのをトッルが拾って来たようで詳しい事は分からなかった。モギのミルクを人肌に温めた物を木の匙で少しずつ与えていく。
「良かった飲んでる」
「よかった!」
小さい子供達の世話をして食事をさせていた晴海もホッとしている、みんなも沢山食べて果物をデザートにし落ち着いている。
「早くにいちゃん達にも食べてほしいね!」
「うん!こんなおいしいもの食べたことないもんね!」
「そうですね」
「僕は買い物の続きをしてきますね、食料品も追加して布団も買ってきます」
「俺も行くよ、綴さんと晴海くんはここにいて」
「では、私もご一緒しましょう」
「いいんですか?」
「食事を頂いたのでそれ位はします、美味しかったですよ」
ラジカがふわりと笑う、一見すると若い仕事の出来る青年という印象だが笑えばあどけなさがあった。
「お願いします」
「人の気配…」
「そうか、どの辺りだ」
「進化済みの最終階層かどうかも分からない場所、いくらドラゴンでも油断するなよ。くるぞ!」
「ああ…大河は俺の後ろへ」
「分かった」
暗闇の中に輝く無数の目、チグリスが火魔法で矢を放てば獣の咆哮と共に双頭の狼が襲ってくる。
「ちっ、このダンジョンのラスボスが群れか…チグリス俺が後ろをやる、気配がする方へ大河を抱えて駆け抜けろ!」
「了解」
「頭片方潰しても回復してくる…同時に潰さないと」
「チグリス、ジラ!魔物は後で子供達を最優先に!」
「ああ!風魔法でも双頭を一気に潰せないな」
「チグリスまだみつからないか?」
「いた…」
大河を抱え駆けるチグリスが壁の隙間から子供達を見つけ止まる、その間ジラが聖剣で狼達を手際良く首を同時に斬り落としていく。
「君たちの名前を教えてくれ」
「トッルです、こっちはアゼ…アゼが…全然動かないんだ!」
壁の隙間に隠れていたトッルとアゼだが、片方の子供が大量に汗を出し呼吸も荒い。
「分かった、2人とも無事で良かった。他の冒険者達は?」
「……」
「そうか、よく耐えたな」
大河がアゼの鑑定をする、アゼ:毒状態 危険 衰弱 それとこのダンジョンは今現在進化中の為転移魔法は使えません この階層のボスを倒して脱出して下さい と表示され大河は焦る。
「転移が使えない、ジラ!この子は毒に侵されている。チグリスこの階層のボス部屋はどこだ!」
「…ない」
『は?』
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