あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
170 / 1,104
第6部 移動は常にマイホームと共に 渡る世間は家さえあればなんとかなる

26 教室と宴会

しおりを挟む
「では、パンとパティ作り始めます。皆さん先生のお話しを聞いて楽しみましょう」
『はーい』
貴族屋敷の大厨房にて《ガルディア》の住人、孤児院の子供達と先生、店のスタッフ大人数がいてもさほど窮屈さは感じない大厨房に予め必要な道具を運び込み、カルや千眼に追加で作成して貰った電子レンジやオーブンなども設置し中々な物となった。
各自まずはパンを作るチームとパティを作るチームに分かれ、孤児院で作って貰っていたエプロンを付けて貰う。
「これ、服汚れなくていいね!」
「今着用しているものは皆さんに差し上げます、孤児院で制作しここで販売しますよー」
綴が皆に伝える、型紙と見本を作り皆で作った物だ。
ポケットを作りパッチワークで作った物や、男性でも使いやすい単色の物や華やかな生地で作った物など同じ生地が何枚も入手しづらい分一点物に近いエプロンになっている。
「よし、始めるぞー!」
『はーい』
ナットのかけ声で始まっていく使い勝手も良さそうだと、詠斗、綴、率もフォローに入っていく。

「ラージュさんとユナイドさん!」
「ああ、今日は誘ってくれてありがとう…ホーライルホーラスじゃないのか?あれ…」
「何がいても不思議はないと思いますよ、皆さんどうも楽しみにしてました。ズィーガー支配人やフォークナー殿に会うのも久し振りですから。張り切って仕事を片付けて来ました」
外では宴会の準備を大河、晴海、懐記が率先して行う、ラージュとユナイドも転移札を使い訪れた。
「これ、酒飲んでくれ」
「気を遣わなくてもいいのにー」
「良いんだ、後で飲もう」
「ラシュさん!」
「ライル!」
ラージュの姿を見つけた、カーライル…ライルが嬉しそうに駆けよる、血色も良くなり走り回れる程回復したライルを両腕で抱き止めたラージュの顔も綻ぶ。
「今、アシューさんに絵を描いて貰おうとしていたんです!ラシュさん…一緒に…」
「ああ、行こう」
「はい!」
もじもじとしながらもラージュを誘うライルと手を繋ぎ、ホーライルホーラスとハル達がいる方へ向かう、今日はいつも店で手伝いをしている子供達は外で宴会の手伝いを行い、交代交代で遊び回っている。
アシューとサウの側にはベルンやカタンもいて、皆でアシューやサウから絵や木彫りなど教わったり作って貰ったりしていた。
「タイガ殿!酒じゃー酒酒!」
「さっき大量に渡した」
「もっとじゃ!」
「おくれ!」
「宴宴!」
「宴会始まったら渡す、それまで水と茶でも飲んでろ」
『えー』

「大河、晴海、懐記」
「あ、ニジェルガさん!カラクさん!」
詠斗に声を掛けて来たのはニジェルガ、その後ろにカラクとカラクの兄だろうか良く似た青年が並び、カラクは何処か居心地悪そうにしていた。
「これは、酒と果物と肉だ。後で皆と食べると良い」
「わ、こんなに!」
「へぇ、うまそ」
カラクが樽とその隣の青年が籠に入れた果物と、葉に包んだ肉の塊を詠斗に渡した。
「いつも孫と息子が世話になっているようで、是非これを…」
蒼緑の髪と宝石のように輝くエメラルドの瞳で柔らかく笑う、大河も晴海も孫と息子という言葉に疑問を浮かべた。
「カクラ、ドラゴンの人型では判断が付きにくいのだろう」
「そうでしたな、私はカクラと申します。カラクの父親でカタンの祖父ですな」
「へぇ、俺は懐記」
「大河…」
「俺は晴海!」
ナイデルやアルケールで慣れたと言えば慣れたが驚きはする、カラクは父親までいるのでやはり落ち着かなさそうにしている。
「ぱぱーおじーちゃんへーかー」
カタンとベルンが3人の姿を見付けとてとて歩いてくる、カラクとカクラが駆けよっていく。
「暫く見ぬ間に少し大きくなったな!」
「うんーおじーちゃん、ぱぱーへーかーあっちで絵をかいてくれるからいこー」
「は、初めまして!ベルンと言います」
「話しはカラクから聞いた、カタンと暮らしているそうだな。ありがとう、私はカクラと言うよろしく」
「は、はい!」
「いこー」
カタンを抱き上げたカクラがベルンに礼を言うとベルンが顔を赤くしている、礼等はミルクを売る時に言われるがカクラの声は何処かくすぐったい。
「こちらで準備しとくから、時間まで適当にやっててくれ」
「そうか、ならカタンと行くとしよう。後程手伝おう」
「ああ」
ニジェルガ達はアシュー達の所へ行き大河達は肉に串やキノコを刺していく、ズィーガー達やエッジ達にフォークナーも合流し《ズィーガー商会》はちょっとした会議を茶を飲みながら行い、キャサナやウール達は縫い物等の話し、クローダーと弟も訪れ蜂蜜酒と蜂蜜を差し入れに貰った。
「今度私の一族の長が《トイタナ》に来るのでお会いして頂けますか?飴の礼が言いたいとの事なので」
「ああ、詠斗くんに伝えておこう。今日は沢山食ってってくれ」
「お手伝いします、あそんどいで」
「うん!」
「教室に行くようになってからとても明るくなりました」
クローダーが弟に伝えれば嬉しそうに子供たちの方に駆けていき、クローダーは肉串を作る手伝いをする。
「そうか」
「良かったね!」
「はい」
黙々と肉串を刺す、懐記はミルクスープを作った後は人に混ぜるのを任せ、今度は鉄板でパンケーキを作るのに生地を混ぜていく、飲み物も菓子水、お茶、酒などを用意する。
「後はソーセージも焼いて、野菜も焼くか」
「魚は串焼きと揚げるんだろ?」
「ギュロリ貝もいつでも焼けますよー」
オリガ、ラドゥも鉄板の準備をする、慣れた物で芋の皮も剥いてフライドポテトの準備もしている。
「オッケー」
「俺、ナイルさんからクッキーとドーナツ貰ってくるー」
「ああ」
ナイルから来たラインを見て晴海が畑に転移する、皆見て見ぬ振りが暗黙のルールとなっている。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~

ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」 義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。 父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。 けれど―― 公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。 王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。 さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。 そして下されたのは――家ごとの褫奪。 一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。 欲しがったのは肩書。 継いだのは責任。 正統は叫びません。 ただ、残るだけ。 これは、婚約を奪われた公爵令嬢が “本当に継がれるべきもの”を証明する物語。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【 完 結 】スキル無しで婚約破棄されたけれど、実は特殊スキル持ちですから!

しずもり
ファンタジー
この国オーガスタの国民は6歳になると女神様からスキルを授かる。 けれど、第一王子レオンハルト殿下の婚約者であるマリエッタ・ルーデンブルグ公爵令嬢は『スキル無し』判定を受けたと言われ、第一王子の婚約者という妬みや僻みもあり嘲笑されている。 そしてある理由で第一王子から蔑ろにされている事も令嬢たちから見下される原因にもなっていた。 そして王家主催の夜会で事は起こった。 第一王子が『スキル無し』を理由に婚約破棄を婚約者に言い渡したのだ。 そして彼は8歳の頃に出会い、学園で再会したという初恋の人ルナティアと婚約するのだと宣言した。 しかし『スキル無し』の筈のマリエッタは本当はスキル持ちであり、実は彼女のスキルは、、、、。 全12話 ご都合主義のゆるゆる設定です。 言葉遣いや言葉は現代風の部分もあります。 登場人物へのざまぁはほぼ無いです。 魔法、スキルの内容については独自設定になっています。 誤字脱字、言葉間違いなどあると思います。見つかり次第、修正していますがご容赦下さいませ。

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

攻略. 解析. 分離. 制作. が出来る鑑定って何ですか?

mabu
ファンタジー
平民レベルの鑑定持ちと婚約破棄されたらスキルがチート化しました。 乙ゲー攻略?製産チートの成り上がり?いくらチートでもソレは無理なんじゃないでしょうか? 前世の記憶とかまで分かるって神スキルですか?

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

処理中です...