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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第014話 人工妖精
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ラピス、ラピスフォルカートルゾニア妖精王は困惑していた。
目の上の前の妖精を詳しく調べてみた所…限り無く妖精に近い違う生物、神々に疑問を呈し現在確認待ちだ。
「治すとはいったがどうするか」
ラピスは怯え震える妖精モドキに困惑している、どうにもならないと言えばベルン達が悲しむ、舵がどうなるかも分からない。
基本魔王は感情を抑制していると聞いている、確かにニア、千華、千眼、千歳は穏やかで、ニトは良く笑うが怒ったりはしない、最も感情表現が豊かなのが舵だろう。
魔王の怒りは事象を狂わせる、あの《空船》が揺れたのが証拠だ。
『……………』
「………死なれては困るぞ、みんな哀しむ……痛みは取った傷も喉も綺麗にした……羽は……少し待て」
ラピスは考える、死にたがっている産まれて間もない妖精を本人の願いを無視して生かすのは…。
「俺も羽は無い、無くとも飛べるから……」
『……っ』
ラピスは笑う、少年の見た目らしからぬ老成した笑みを浮かべている、ラピスのスマートフォンが宙に浮かび神々から連絡が入る。
「俺の血……」
『それは危ういですね、妖精王』
「神々」
『この妖精……妖精化実験で産まれた妖精です、人工的に…人の手によって産み出された者です』
「どこかの妖精王がそれを赦したのか…」
『そうですね、妖精が此処まで身勝手だとは…』
「俺もそう思うぞ」
『手はあります』
「入りますよ、ラピスさん」
「神々…随分手荒い手段だぞこれは」
『手段を選べばその妖精は助かりません』
『では蒐集家お願いします』
「だ、そうですよ」
「何をするつもりだ」
部屋に現れたのは蒐集家と監視として大河も同行し、蒐集家が妖精の状態を改めて診る。
「面白いですね、妖精を人が造ったらこれになる以外は妖精そのものです」
「………妖精が裏切った」
「そうですね」
「ラピス」
「怒りを涌かせても無駄だぞ、どうすればいい?」
チリン…蒐集家が嗤う、収納空間から赤い液体が入った試験管が現れる、大河は俯くラピスを見つめた。
「ジラさんの血ですよ、貴方の血は強すぎる。ドラゴン、妖精、人の血が交わった彼の血ならば馴染むのでは?」
「馴染まなかったらどうするつもりだ?」
「さあ、死ぬだけでしょ」
「ジラの血…分かった使うぞ」
「本人の意思は?死にたがっていますよ?」
「…………死なせたくない」
「妖精の傲慢」
「おい、ラピスを責めるな。ラピス、俺が説得するそれでも死にたいと願うなら死なせてやろう」
「大河!?」
「舵さんには俺が話す、彼は受け入れる」
「……頼む」
「勝手にやれ」
大河が怯える妖精の意思を無視してまで生かす事が正しいのか、ラピスに舵の事は心配するなと伝え、蒐集家はつまらなそうに吐き捨て大河は怯える妖精に寄り添った。
「舵さん」
「ニトちゃん」
「それ…」
「ベルンちゃん達がラピスとあの子と一緒に食べるって」
「そうですか、舵さんお茶飲みますか?」
「ん、うんありがとう」
テントに戻った舵達、ベルンとカタンとカルン達は、ユインとゴーレムやヒヨコ、動物達と畑で夕食の野菜を収穫しに行っていた。
賑やかでカラフルなテントの中、傷付いたあの妖精の洋服や布団や食器も舵とニトは用意しニトがお茶を用意してくれる。
あの傷付いた子を見た時に沸き上がった怒りの先に誰かがいた、その誰かこそが魔王なのだろう。
『魔王は感情を制御するべき存在、一々感情を揺らすな』
偉そうな存在が少しだけ表面に出た、だが魔王は舵にそれだけ言って意識の何処かに行ってしまった。
千歳にもそんな存在がいるのだろうか、それとも違うのか、彼が出てくれば羽佐間 舵はいなくなってしまうのか…。
「ふう、あの子は来ないかもしれないね」
「舵さん…」
「ありがと」
淹れたお茶を貰う、花の香りのするお茶はニトのお気に入りだ。
「僕は信じてます!」
「お、魔王がいうならそうかもね」
「舵さんだってそうですよ!」
「そうだったそうだった」
舵が意地悪気に笑い、ニトもクスクスと笑う、舵は決めたどんな結果になっても受け入れると…。
「きみは花は好きか?お菓子、飴、蜂蜜と…」
優し気な声で大河は内心焦りながら妖精の前に妖精が好きな物を並べていく、モギのミルクを飲みたそうにしたので膝に乗せてスプーンで口元に運べばコクりと飲む、軽い…重さ等殆んど感じない。
この世界の本で読んだ知識を総動員して歩み寄ろうとする、美味しい物、綺麗な物、興味がそそられる物だとあった、基本的にどの書物も好意的に書かれていない、気紛れ、飽き性、残忍、強い生物と繁殖したがる、ラピスがいなければ近寄りたくない種族だ。
「…………………」
大河は彼に掛ける言葉が見つからない、生きて欲しいという気持ちを伝える事は出来るがそれが彼の希望になるかは分からない。
『大河?どうした?』
『おじいちゃん、ごめんなさい。本破いた…』
『そうかい、大河どんな気持ちだ?』
『…いやな気持ち』
『そうかい、大河、過去には戻れない、無かった事にも出来ない』
『うん、ごめんさい』
『一緒に直そう、じいちゃんが教えてやるから』
『うん』
『大河、どんなに気を付け、気に掛けても傷んでしまうし、壊れてしまう。だからこうして直していけばいい』
『分かった』
『そう簡単に諦めなければ、何度でも直せる。大河簡単に諦めちゃいけない』
『うん』
「じいちゃん………」
大河はかつての幼い頃の祖父の言葉を思い出す、本を破ってしまった時の祖父の言葉…簡単に諦めるなとの言葉。
「簡単に諦めるな、終わらせてしまうな。俺がこれから君に楽しい世界を見せる!生きて良かった、あの時終わりにしなくて良かったと言わせてみせる」
大河のあがき、蒐集家もラピスも妖精も目をぱちくりとさせていた。
「大河…俺もお前が楽しいと思えるようにするぞ!諦めるな」
ラピスも大河に応える、神々と蒐集家は静観している。
『………………………』
少し考え妖精は大河の腕の中で頷く、今終わりする事を少し好き伸ばしにしてみようそんな気持ちが湧いた。
『良かったです、生きるには本人の意志が重要です』
「妖精王、これをジラさんの血です。大河さん一応使うとメッセージを送って下さい」
「分かった」
「よし、2人は出ていて欲しいぞ!集中するからな」
「ああ、外で待っている」
「私は仕事がありますから」
ジラにラインでメッセージを送り部屋を後にし、蒐集家は商業エリアの店に戻り大河は扉に背を預け深く深呼吸をしてラピスと妖精を待った…。
目の上の前の妖精を詳しく調べてみた所…限り無く妖精に近い違う生物、神々に疑問を呈し現在確認待ちだ。
「治すとはいったがどうするか」
ラピスは怯え震える妖精モドキに困惑している、どうにもならないと言えばベルン達が悲しむ、舵がどうなるかも分からない。
基本魔王は感情を抑制していると聞いている、確かにニア、千華、千眼、千歳は穏やかで、ニトは良く笑うが怒ったりはしない、最も感情表現が豊かなのが舵だろう。
魔王の怒りは事象を狂わせる、あの《空船》が揺れたのが証拠だ。
『……………』
「………死なれては困るぞ、みんな哀しむ……痛みは取った傷も喉も綺麗にした……羽は……少し待て」
ラピスは考える、死にたがっている産まれて間もない妖精を本人の願いを無視して生かすのは…。
「俺も羽は無い、無くとも飛べるから……」
『……っ』
ラピスは笑う、少年の見た目らしからぬ老成した笑みを浮かべている、ラピスのスマートフォンが宙に浮かび神々から連絡が入る。
「俺の血……」
『それは危ういですね、妖精王』
「神々」
『この妖精……妖精化実験で産まれた妖精です、人工的に…人の手によって産み出された者です』
「どこかの妖精王がそれを赦したのか…」
『そうですね、妖精が此処まで身勝手だとは…』
「俺もそう思うぞ」
『手はあります』
「入りますよ、ラピスさん」
「神々…随分手荒い手段だぞこれは」
『手段を選べばその妖精は助かりません』
『では蒐集家お願いします』
「だ、そうですよ」
「何をするつもりだ」
部屋に現れたのは蒐集家と監視として大河も同行し、蒐集家が妖精の状態を改めて診る。
「面白いですね、妖精を人が造ったらこれになる以外は妖精そのものです」
「………妖精が裏切った」
「そうですね」
「ラピス」
「怒りを涌かせても無駄だぞ、どうすればいい?」
チリン…蒐集家が嗤う、収納空間から赤い液体が入った試験管が現れる、大河は俯くラピスを見つめた。
「ジラさんの血ですよ、貴方の血は強すぎる。ドラゴン、妖精、人の血が交わった彼の血ならば馴染むのでは?」
「馴染まなかったらどうするつもりだ?」
「さあ、死ぬだけでしょ」
「ジラの血…分かった使うぞ」
「本人の意思は?死にたがっていますよ?」
「…………死なせたくない」
「妖精の傲慢」
「おい、ラピスを責めるな。ラピス、俺が説得するそれでも死にたいと願うなら死なせてやろう」
「大河!?」
「舵さんには俺が話す、彼は受け入れる」
「……頼む」
「勝手にやれ」
大河が怯える妖精の意思を無視してまで生かす事が正しいのか、ラピスに舵の事は心配するなと伝え、蒐集家はつまらなそうに吐き捨て大河は怯える妖精に寄り添った。
「舵さん」
「ニトちゃん」
「それ…」
「ベルンちゃん達がラピスとあの子と一緒に食べるって」
「そうですか、舵さんお茶飲みますか?」
「ん、うんありがとう」
テントに戻った舵達、ベルンとカタンとカルン達は、ユインとゴーレムやヒヨコ、動物達と畑で夕食の野菜を収穫しに行っていた。
賑やかでカラフルなテントの中、傷付いたあの妖精の洋服や布団や食器も舵とニトは用意しニトがお茶を用意してくれる。
あの傷付いた子を見た時に沸き上がった怒りの先に誰かがいた、その誰かこそが魔王なのだろう。
『魔王は感情を制御するべき存在、一々感情を揺らすな』
偉そうな存在が少しだけ表面に出た、だが魔王は舵にそれだけ言って意識の何処かに行ってしまった。
千歳にもそんな存在がいるのだろうか、それとも違うのか、彼が出てくれば羽佐間 舵はいなくなってしまうのか…。
「ふう、あの子は来ないかもしれないね」
「舵さん…」
「ありがと」
淹れたお茶を貰う、花の香りのするお茶はニトのお気に入りだ。
「僕は信じてます!」
「お、魔王がいうならそうかもね」
「舵さんだってそうですよ!」
「そうだったそうだった」
舵が意地悪気に笑い、ニトもクスクスと笑う、舵は決めたどんな結果になっても受け入れると…。
「きみは花は好きか?お菓子、飴、蜂蜜と…」
優し気な声で大河は内心焦りながら妖精の前に妖精が好きな物を並べていく、モギのミルクを飲みたそうにしたので膝に乗せてスプーンで口元に運べばコクりと飲む、軽い…重さ等殆んど感じない。
この世界の本で読んだ知識を総動員して歩み寄ろうとする、美味しい物、綺麗な物、興味がそそられる物だとあった、基本的にどの書物も好意的に書かれていない、気紛れ、飽き性、残忍、強い生物と繁殖したがる、ラピスがいなければ近寄りたくない種族だ。
「…………………」
大河は彼に掛ける言葉が見つからない、生きて欲しいという気持ちを伝える事は出来るがそれが彼の希望になるかは分からない。
『大河?どうした?』
『おじいちゃん、ごめんなさい。本破いた…』
『そうかい、大河どんな気持ちだ?』
『…いやな気持ち』
『そうかい、大河、過去には戻れない、無かった事にも出来ない』
『うん、ごめんさい』
『一緒に直そう、じいちゃんが教えてやるから』
『うん』
『大河、どんなに気を付け、気に掛けても傷んでしまうし、壊れてしまう。だからこうして直していけばいい』
『分かった』
『そう簡単に諦めなければ、何度でも直せる。大河簡単に諦めちゃいけない』
『うん』
「じいちゃん………」
大河はかつての幼い頃の祖父の言葉を思い出す、本を破ってしまった時の祖父の言葉…簡単に諦めるなとの言葉。
「簡単に諦めるな、終わらせてしまうな。俺がこれから君に楽しい世界を見せる!生きて良かった、あの時終わりにしなくて良かったと言わせてみせる」
大河のあがき、蒐集家もラピスも妖精も目をぱちくりとさせていた。
「大河…俺もお前が楽しいと思えるようにするぞ!諦めるな」
ラピスも大河に応える、神々と蒐集家は静観している。
『………………………』
少し考え妖精は大河の腕の中で頷く、今終わりする事を少し好き伸ばしにしてみようそんな気持ちが湧いた。
『良かったです、生きるには本人の意志が重要です』
「妖精王、これをジラさんの血です。大河さん一応使うとメッセージを送って下さい」
「分かった」
「よし、2人は出ていて欲しいぞ!集中するからな」
「ああ、外で待っている」
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