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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第025話 お店はみんなで
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『ヴェリっ!』
「賑やかで明るいのにしよう」
「棚とテーブルや椅子はこのままで、バイトを雇うか?」
「いいね、住み込みで働いてくれる人が良いかな。ファミさんに聞いてみようか」
朝食を食べ終え、《カンタス王国》で孤児院の子ども達、ヴェリとアシューとサウ、千歳と大河と燈火、舵というメンバーで買い取った家の改装を行っていた。
「お花描いていい?」
「俺はカッコいい動物!」
「俺も!」
「ぼく、ヴェリちゃんかくー」
「はーい、ペンキはあるからね」
「自由に描いてね」
『はーい』
蒐集家が用意したペンキを並べ刷毛を用意して、ニスム達の孤児院の魔人の子ども達はニスムと燈火と外の壁を担当し、内は舵とアシューとサウと孤児院の子ども達が行い、大河と千歳は商品の塩と瓶を並べて行った。
ヴェリからは賑やかで明るくしてと頼まれ子ども達と嬉しそうにしっぽを使ってペンキを塗っていく、前に住んでいた住人は賑やかで明るい雰囲気をとても愛していた人だとヴェリは教えてくれた。
子ども達がわいわいと自由に壁に描いていく、そんな中ファミがひょこっと扉から顔を出してペコリと頭を下げた。
「こんにちは、ファミさん。丁度よかった聞きたい事があったので」
「あ、は、はぃ、こんにちはでしゅ…あのこれ皆さんで食べてくだしゃい…焼きたてでしゅ」
「ああ、助かるな。ありがとうせっかくだ舵さん、子供たちと食べてくれ」
「あ、ありがとう!君はファミちゃん?俺は舵だよ、よろしくね」
「は、はい…よろしくお願いします」
「少し早いけどおやつにしようか、外に出よ」
「ファミさんも一緒に話しをしながらどうです?」
「はわ、で、ではご一緒に…」
ファミと舵が挨拶を交わしファミが差し出した籠を受け取り、皆に声を掛けて外へと向かった。
「これ、美味しいですね」
「お土産に買って帰ろうかなーお店はどこにありますか?」
『ヴェリ!』
「商業ギルドの傍のパン屋です、いつも好きでパンを買うんです…だから皆さんにもと思って」
「ありがとう、ファミちゃん」
「いえ…」
焼き立ての小振りのパンを籠に沢山入れて持って来たファミが照れくさそうにもじもじと俯き、アシューやサウも美味しいからお土産にとはしゃぎヴェリも嬉しそうに舵の手から食べさせて貰っていた。
パンの他にもクッキーや木の実やミルクも出して…ニスムの孤児院の子ども達はさらにおにぎりも食べて続きを再開し残った、千歳と大河とファミで人を雇いたいと伝えた。
「す、住み込み……」
「30日で30万ログの給料を支払おうと思っています」
「そ、そんなに?………そうでしゅか…家族で住み込みで働くのはどうでふか?」
「構わないが、何か事情があるのか?」
「はい…3日前に職人一家の家が燃えてしまい彼らの生活が成り立たなくなってしまい、一家で奴隷落ちになってしまいしゅた……家族の治療も最低限しか出来ません」
「その家族……治療はこちらで行う、その家族は今どこにいるんだ?」
「行こう、僕は彼らの家に燈火さんに頼んで再生魔法を…ファミさんその家族の家を教えてください」
ファミの話しを聞いて即座に2人が立ち上がる、ファミは目をぱちくりとさせていた。
「薬はあるが…」
「先ほど舵さんから頼まれたペンキと刷毛を持ってきましたよ、サウさん達には粘土を…取り込み中でしたか?」
「丁度いい所に、来い。コイツを連れていく」
「分かった、舵さんにお願いして燈火さんと家に向かうよ」
「は、はいでしゅ…えと燃えた家は…ここから北に行った街の外れです」
「ファミはこっちを案内してくれ」
「は、はいでしゅ」
蒐集家がタイミングを計った様に転移で訪れ大河が雑に腕を掴む、蒐集家は薄く嗤い特に抵抗もしない。
「この後買い物でもしようかと思ったんですが」
「この件の後にしろ、ファミ頼む」
「は、はいでしゅ」
大河と千歳がそれぞれ転移で目的の場所へ向かう、厭な話しだと舵は思いながら見送った。
一方その頃ラジカはズィーガーとユナイド達と仕入れを行っていた、これが終われば千歳達と合流するつもりだが…商談は行き詰っている。
「うーん」
「いかがです?うちのお抱えの職人が作った自慢の品々ですよ」
ラジカ達がいるのは《カンタス王国》でファミの《ガーネ商会》に次ぐ大きな商会《ドーン商会》の支配人ドーンが手を揉みながらテーブルに並べた品々を自慢げに見せているがズィーガーもユナイドもピンと来てはいない。布や果物は市場で大量に買い込み、ファミからも買い付けを行った後で見る《ドーン商会》の品は三流品だった。
「この布はヘンデンの糸から織り上げた物ですし、こちらはファグの葉で染め上げています」
ラジカは並べられた品々を眺め嘘では無い事は分かっている、ヘンデンもファグもこの辺りで比較的倒しやすい動物で加工もそこまで難しくもないが、ドーンの出した品は加工が悪い物だった。
「ふむ、品をみさせて頂き感謝しますが今回はこちらの欲しい物が無いのでこれで失礼します」
「は、お待ちください。これ以上の品はこの街にはありませんぞ」
「こちらの眼に叶う物ではありませんでしたな」
ズィーガーはそう言い捨て商会をユナイド、ラジカと共に後にする。
ドーンは閉じられた扉を呆然と眺め、暫く呆然としそして拳をテーブルに叩き付けた。
「お父さん!お母さん!」
「親父、お袋!」
「うえーん」
「うう……」
「はあはあ…」
「もうわしらはダメだ」
「おじいちゃん!おばあちゃん」
《カンタス王国》の治癒院で最低限の治療しかされていない家族、祖父母、両親、子ども3人の仲が良い家族、腕の良い機織りの祖母と母に機織りを教わる末娘、ファグという木を採取し染色する祖父と兄と弟、それを売る商人の父親近隣でも評判の仲睦まじい一家だった…つい3日前迄…。
夜寝静まった時間に何かが燃える音と焼ける臭いに家族が起き出し、逃げようとしたが火の回りが早く末娘を抱えた母親と祖母を助けようとした父親が大火傷を負い息も絶え絶えとしていた。
煙を吸い過ぎた祖母の意識は戻らず一家は絶望している、父親が荒い息と薄れ行く意識の中であの時あの商会の申し出を受けていればこんな目に遭わずに済んだかもしれないと…絶望していた。
「うわわん、えっくひっく…」
末娘が泣きじゃくり、祖父は項垂れ兄と弟は歯を食いしばっている。
「す、すまな……」
「お父さん!?」
「親父!?」
「絶望には早すぎるのでは?」
父親の意識が薄れていく、家族の声に誰かの声が重なった…。
「賑やかで明るいのにしよう」
「棚とテーブルや椅子はこのままで、バイトを雇うか?」
「いいね、住み込みで働いてくれる人が良いかな。ファミさんに聞いてみようか」
朝食を食べ終え、《カンタス王国》で孤児院の子ども達、ヴェリとアシューとサウ、千歳と大河と燈火、舵というメンバーで買い取った家の改装を行っていた。
「お花描いていい?」
「俺はカッコいい動物!」
「俺も!」
「ぼく、ヴェリちゃんかくー」
「はーい、ペンキはあるからね」
「自由に描いてね」
『はーい』
蒐集家が用意したペンキを並べ刷毛を用意して、ニスム達の孤児院の魔人の子ども達はニスムと燈火と外の壁を担当し、内は舵とアシューとサウと孤児院の子ども達が行い、大河と千歳は商品の塩と瓶を並べて行った。
ヴェリからは賑やかで明るくしてと頼まれ子ども達と嬉しそうにしっぽを使ってペンキを塗っていく、前に住んでいた住人は賑やかで明るい雰囲気をとても愛していた人だとヴェリは教えてくれた。
子ども達がわいわいと自由に壁に描いていく、そんな中ファミがひょこっと扉から顔を出してペコリと頭を下げた。
「こんにちは、ファミさん。丁度よかった聞きたい事があったので」
「あ、は、はぃ、こんにちはでしゅ…あのこれ皆さんで食べてくだしゃい…焼きたてでしゅ」
「ああ、助かるな。ありがとうせっかくだ舵さん、子供たちと食べてくれ」
「あ、ありがとう!君はファミちゃん?俺は舵だよ、よろしくね」
「は、はい…よろしくお願いします」
「少し早いけどおやつにしようか、外に出よ」
「ファミさんも一緒に話しをしながらどうです?」
「はわ、で、ではご一緒に…」
ファミと舵が挨拶を交わしファミが差し出した籠を受け取り、皆に声を掛けて外へと向かった。
「これ、美味しいですね」
「お土産に買って帰ろうかなーお店はどこにありますか?」
『ヴェリ!』
「商業ギルドの傍のパン屋です、いつも好きでパンを買うんです…だから皆さんにもと思って」
「ありがとう、ファミちゃん」
「いえ…」
焼き立ての小振りのパンを籠に沢山入れて持って来たファミが照れくさそうにもじもじと俯き、アシューやサウも美味しいからお土産にとはしゃぎヴェリも嬉しそうに舵の手から食べさせて貰っていた。
パンの他にもクッキーや木の実やミルクも出して…ニスムの孤児院の子ども達はさらにおにぎりも食べて続きを再開し残った、千歳と大河とファミで人を雇いたいと伝えた。
「す、住み込み……」
「30日で30万ログの給料を支払おうと思っています」
「そ、そんなに?………そうでしゅか…家族で住み込みで働くのはどうでふか?」
「構わないが、何か事情があるのか?」
「はい…3日前に職人一家の家が燃えてしまい彼らの生活が成り立たなくなってしまい、一家で奴隷落ちになってしまいしゅた……家族の治療も最低限しか出来ません」
「その家族……治療はこちらで行う、その家族は今どこにいるんだ?」
「行こう、僕は彼らの家に燈火さんに頼んで再生魔法を…ファミさんその家族の家を教えてください」
ファミの話しを聞いて即座に2人が立ち上がる、ファミは目をぱちくりとさせていた。
「薬はあるが…」
「先ほど舵さんから頼まれたペンキと刷毛を持ってきましたよ、サウさん達には粘土を…取り込み中でしたか?」
「丁度いい所に、来い。コイツを連れていく」
「分かった、舵さんにお願いして燈火さんと家に向かうよ」
「は、はいでしゅ…えと燃えた家は…ここから北に行った街の外れです」
「ファミはこっちを案内してくれ」
「は、はいでしゅ」
蒐集家がタイミングを計った様に転移で訪れ大河が雑に腕を掴む、蒐集家は薄く嗤い特に抵抗もしない。
「この後買い物でもしようかと思ったんですが」
「この件の後にしろ、ファミ頼む」
「は、はいでしゅ」
大河と千歳がそれぞれ転移で目的の場所へ向かう、厭な話しだと舵は思いながら見送った。
一方その頃ラジカはズィーガーとユナイド達と仕入れを行っていた、これが終われば千歳達と合流するつもりだが…商談は行き詰っている。
「うーん」
「いかがです?うちのお抱えの職人が作った自慢の品々ですよ」
ラジカ達がいるのは《カンタス王国》でファミの《ガーネ商会》に次ぐ大きな商会《ドーン商会》の支配人ドーンが手を揉みながらテーブルに並べた品々を自慢げに見せているがズィーガーもユナイドもピンと来てはいない。布や果物は市場で大量に買い込み、ファミからも買い付けを行った後で見る《ドーン商会》の品は三流品だった。
「この布はヘンデンの糸から織り上げた物ですし、こちらはファグの葉で染め上げています」
ラジカは並べられた品々を眺め嘘では無い事は分かっている、ヘンデンもファグもこの辺りで比較的倒しやすい動物で加工もそこまで難しくもないが、ドーンの出した品は加工が悪い物だった。
「ふむ、品をみさせて頂き感謝しますが今回はこちらの欲しい物が無いのでこれで失礼します」
「は、お待ちください。これ以上の品はこの街にはありませんぞ」
「こちらの眼に叶う物ではありませんでしたな」
ズィーガーはそう言い捨て商会をユナイド、ラジカと共に後にする。
ドーンは閉じられた扉を呆然と眺め、暫く呆然としそして拳をテーブルに叩き付けた。
「お父さん!お母さん!」
「親父、お袋!」
「うえーん」
「うう……」
「はあはあ…」
「もうわしらはダメだ」
「おじいちゃん!おばあちゃん」
《カンタス王国》の治癒院で最低限の治療しかされていない家族、祖父母、両親、子ども3人の仲が良い家族、腕の良い機織りの祖母と母に機織りを教わる末娘、ファグという木を採取し染色する祖父と兄と弟、それを売る商人の父親近隣でも評判の仲睦まじい一家だった…つい3日前迄…。
夜寝静まった時間に何かが燃える音と焼ける臭いに家族が起き出し、逃げようとしたが火の回りが早く末娘を抱えた母親と祖母を助けようとした父親が大火傷を負い息も絶え絶えとしていた。
煙を吸い過ぎた祖母の意識は戻らず一家は絶望している、父親が荒い息と薄れ行く意識の中であの時あの商会の申し出を受けていればこんな目に遭わずに済んだかもしれないと…絶望していた。
「うわわん、えっくひっく…」
末娘が泣きじゃくり、祖父は項垂れ兄と弟は歯を食いしばっている。
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