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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第026話 復讐しますか?しませんか?
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「これは酷い…」
「そうだね、念入りにここだけ…か」
「千歳、燈火さん」
ファミに教えられて転移した場所に千歳と燈火が顔を顰め、連絡を受けたラジカも合流し目の前の焼けた家屋を眺めた。
「これは放火だ、ファミさんの先ほどの表情を見た限り事情を知ってそうだけれど」
「魔法で燃やしたのではないですね、少し見てみます。再生魔法はその後でお願いします」
「はい、子どもが3人いておじいさんとおばあさんもいる明るくて仲の良い家族だと…なるべく綺麗にに再生したいな」
「……燈火さんの魔法なら綺麗に出来ますよ」
ラジカは家の周囲…木の家だ見る影もなく焼け落ちた周囲を見回る、法は国ごと街ごと様々だが殺人や放火は極刑かリンチか永久奴隷落ち、自分で金を返して自分を買い戻す事も出来ない、過酷な労働や戦場に送り込まれる実質処刑、この一家は余ほど恨みを買っていたのかと最も焼け跡が酷い箇所を見つける、じっくり見ているとこの家の材質ではない燃えた木片を拾った。
「火種位しかなかったですね」
「これに火を着けて家を燃やしたのか…」
「酷い事を…綺麗に直します!また仕事が出来るように」
「なあ、あんたらここの住人どうしたんだ?布を頼んで必要なもん採りに行って戻ったらこの有様だ」
「フォンさん?」
「フェスさん?」
「弟達の事知っているのか?」
ラジカが見せた木片に顔を顰めていると3名の背後から声が掛かり振り返ると、銀色の髪に鮮やかな新緑の瞳の青年が佇み、千歳と燈火がよく似た人物2名の名を上げた…。
「ほ、本当にありがとうございます!」
「おとうさん!おかあさん!おばあちゃん!」
「オヤジ、お袋!ばあちゃん!本当に良かった!」
「よがった…うう…本当に…よがった」
「あんた…」
「す、すごいでしゅ。いまわたしの商会にある回復薬の最上品を使ってもここまで綺麗にならないでしゅ…」
治療院で息も絶え絶えに苦しんでいた火事に遭った職人一家の両親と祖母の容態を蒐集家が確認し手持ちの回復薬を使い火傷と煙を吸込み呼吸もままならない状態を治療し、意識を取り戻した両親に娘が縋り、兄と弟が涙で顔をくしゃくしゃにし祖母の手を祖父が握り嗚咽を零した。
「なんとお礼を言えば…」
「御恩は必ず」
「代金も一生かけて払います」
「ふふ、いえ、代金はいりません。快復して何よりです。い私は頼まれただけですから」
「……」
一家揃って頭を深々下げ蒐集家に礼を言えば蒐集家は薄ら嗤いを浮べる、隣の大河は無言でその表情を横目で見ていた。
「ありがとう!おにーさん達のおかげでおとうさんたち元気になった!」
娘が蒐集家の足元に縋り大粒の涙を零して喜ぶ少女に優し気な仕草で頭を撫でて片膝を付く、娘は至近距離の端正な芸術品(中身最悪)と謂われる顔にぽーと頬を染めた。
「大変でしたね、聞けば家も無くしたそうで…ご両親とおばあ様をこんな目に遭わせた者を貴女は赦せますか?」
「おい」
「私は聞いているだけですよ?どうです、後もう少し私が来るのが遅ければ死んでいたかもしれません」
「いや…いや」
「貴女から大切な物を奪おうとした者を貴女は赦せますか?」
「……ゆるせない…」
「みなさんもどうです?失った家は戻りません、命は残りましたがお金もこれからの生活も…」
「そ、そうだ…仕事道具全て無くなった…注文を受けていた品も焼けた…信用を失った…」
「私の機織りの道具も……あれの代わりはないわ」
「何年何十年掛けて沢山織って染めた布…」
「ワシが親父やじーさんと育てたファグも燃えてしまった」
「ヘンデンを捕まえる道具も炭になっちまった…」
「大事な道具だった…どうして…火を放った奴がいるんだろう!?」
家族が蒐集家の言葉に思い出と憎悪を募らせていく、大河が間に入り蒐集家を下がらせるが彼らはこれからの生活へと不安と失った物への哀しみ、火を点けた者への憎悪が広がっていく。
「魔法で家も道具も元に………戻せる…貴方たちからしたらそれは違う物かもしれないが、生活も心配はいらない」
「違いますよ、彼らは元に何もかも火で失う前に戻りたいんです。全てが元に戻っても失った記憶は残りますし死に掛けましたからね」
「黙れ」
大河の声は彼らの耳に入らない、眼は焦点を失い思い出と憎しみを交互に吐き出す。
蒐集家は大河に向けて嗤う愉しそうだ、大河は蒐集家を止めようとしたがもう遅い。
「そうすればいい?どうしたらおなじめにあわせられる?」
「おしえてくれ!」
「おやじたちをこんなめにあわせたやつにおなくるしみを」
「いいでしょう、連れて来てあげましょう。連れて来たら何をします?」
『おなじめに…』
「おい!」
3兄弟が虚ろな眼差しで蒐集家に跪き祈るように手を合わせる、両親と祖父母はぶつぶつと呪詛を吐き出し続けていた。
3兄弟の懇願に蒐集家が承諾し嗤う、それは3兄弟には救世主のような他者から見れば悪魔の様な笑みに大河が怒りで目の前が赤く染まる、火事で失った物は戻らない前に進むしかない、この家族は互いを思いやる優しい家族だ、それを蒐集家が言葉で復讐へ誘っている、大河も決して目の前の人の型をした別世界の生物が他者を弄ぶ事に愉悦を見出す事を忘れたつもりもない、蒐集家は大河を見ていない目の前の3兄弟を眺め口元大きく広げ嗤う、大河は舌打ちし蒐集家の腕を掴み抱き寄せクセのある柔らかな髪に指を埋め大河は蒐集家の口を自分の唇で塞いだ…。
「は、はふぅ!」
今迄気配を消していたかの様なファミが顔を赤くし口元を抑える、一家は眼が虚ろでぶつぶつと同じ目にと何度も呟いていた。
蒐集家は抵抗もしないが退屈気な視線で目を開けて怒りに支配された大河の秀麗な顔を至近距離で眺めている、興が反れたそんな感じでつまらなそうに口を開いて大河の舌を招いた。
「っ…っち」
大河が暴力的に舌をねじ込めばすぐさま血の味が広がり、蒐集家を突き飛ばして床に血を吐き出た。
「今日は些か激しいですね」
「ふざけるな、戻せ」
「厭だと言ったら?可哀想だと思いませんか?失うばかりで同じ目に遭わせたいと言うのであれば叶えてあげてもいいのでは?その程度容易い事ですよ」
「……復讐したら何があるんだ?何も生まれない憎しみの連鎖が広がるだけだ」
「それと満足感、彼らの心の傷が僅かに癒えます。私が保証しましょう」
「いい加減にしろ、彼らを戻せ。でなければ」
「でなければ?」
「お前を《アウトランダーズ商会》とそれに付随する物全てから追放する」
「………分かりました」
嗤っていた口元を閉じ蒐集家は指を鳴らす…チリン…一家の目に光が戻り皆夢をみていたかのようにぼんやりとしている、ファミはおろおろとして泡が口元から出ていた、大河の血まみれの口腔も何時の間に治り浄化魔法を掛けて蒐集家を睨んでいたが、肩の力を抜き一家に身体状態を確認、問題は特に無さそうなので千歳達がいる一家の家に転移を行う事にした…。
「そうだね、念入りにここだけ…か」
「千歳、燈火さん」
ファミに教えられて転移した場所に千歳と燈火が顔を顰め、連絡を受けたラジカも合流し目の前の焼けた家屋を眺めた。
「これは放火だ、ファミさんの先ほどの表情を見た限り事情を知ってそうだけれど」
「魔法で燃やしたのではないですね、少し見てみます。再生魔法はその後でお願いします」
「はい、子どもが3人いておじいさんとおばあさんもいる明るくて仲の良い家族だと…なるべく綺麗にに再生したいな」
「……燈火さんの魔法なら綺麗に出来ますよ」
ラジカは家の周囲…木の家だ見る影もなく焼け落ちた周囲を見回る、法は国ごと街ごと様々だが殺人や放火は極刑かリンチか永久奴隷落ち、自分で金を返して自分を買い戻す事も出来ない、過酷な労働や戦場に送り込まれる実質処刑、この一家は余ほど恨みを買っていたのかと最も焼け跡が酷い箇所を見つける、じっくり見ているとこの家の材質ではない燃えた木片を拾った。
「火種位しかなかったですね」
「これに火を着けて家を燃やしたのか…」
「酷い事を…綺麗に直します!また仕事が出来るように」
「なあ、あんたらここの住人どうしたんだ?布を頼んで必要なもん採りに行って戻ったらこの有様だ」
「フォンさん?」
「フェスさん?」
「弟達の事知っているのか?」
ラジカが見せた木片に顔を顰めていると3名の背後から声が掛かり振り返ると、銀色の髪に鮮やかな新緑の瞳の青年が佇み、千歳と燈火がよく似た人物2名の名を上げた…。
「ほ、本当にありがとうございます!」
「おとうさん!おかあさん!おばあちゃん!」
「オヤジ、お袋!ばあちゃん!本当に良かった!」
「よがった…うう…本当に…よがった」
「あんた…」
「す、すごいでしゅ。いまわたしの商会にある回復薬の最上品を使ってもここまで綺麗にならないでしゅ…」
治療院で息も絶え絶えに苦しんでいた火事に遭った職人一家の両親と祖母の容態を蒐集家が確認し手持ちの回復薬を使い火傷と煙を吸込み呼吸もままならない状態を治療し、意識を取り戻した両親に娘が縋り、兄と弟が涙で顔をくしゃくしゃにし祖母の手を祖父が握り嗚咽を零した。
「なんとお礼を言えば…」
「御恩は必ず」
「代金も一生かけて払います」
「ふふ、いえ、代金はいりません。快復して何よりです。い私は頼まれただけですから」
「……」
一家揃って頭を深々下げ蒐集家に礼を言えば蒐集家は薄ら嗤いを浮べる、隣の大河は無言でその表情を横目で見ていた。
「ありがとう!おにーさん達のおかげでおとうさんたち元気になった!」
娘が蒐集家の足元に縋り大粒の涙を零して喜ぶ少女に優し気な仕草で頭を撫でて片膝を付く、娘は至近距離の端正な芸術品(中身最悪)と謂われる顔にぽーと頬を染めた。
「大変でしたね、聞けば家も無くしたそうで…ご両親とおばあ様をこんな目に遭わせた者を貴女は赦せますか?」
「おい」
「私は聞いているだけですよ?どうです、後もう少し私が来るのが遅ければ死んでいたかもしれません」
「いや…いや」
「貴女から大切な物を奪おうとした者を貴女は赦せますか?」
「……ゆるせない…」
「みなさんもどうです?失った家は戻りません、命は残りましたがお金もこれからの生活も…」
「そ、そうだ…仕事道具全て無くなった…注文を受けていた品も焼けた…信用を失った…」
「私の機織りの道具も……あれの代わりはないわ」
「何年何十年掛けて沢山織って染めた布…」
「ワシが親父やじーさんと育てたファグも燃えてしまった」
「ヘンデンを捕まえる道具も炭になっちまった…」
「大事な道具だった…どうして…火を放った奴がいるんだろう!?」
家族が蒐集家の言葉に思い出と憎悪を募らせていく、大河が間に入り蒐集家を下がらせるが彼らはこれからの生活へと不安と失った物への哀しみ、火を点けた者への憎悪が広がっていく。
「魔法で家も道具も元に………戻せる…貴方たちからしたらそれは違う物かもしれないが、生活も心配はいらない」
「違いますよ、彼らは元に何もかも火で失う前に戻りたいんです。全てが元に戻っても失った記憶は残りますし死に掛けましたからね」
「黙れ」
大河の声は彼らの耳に入らない、眼は焦点を失い思い出と憎しみを交互に吐き出す。
蒐集家は大河に向けて嗤う愉しそうだ、大河は蒐集家を止めようとしたがもう遅い。
「そうすればいい?どうしたらおなじめにあわせられる?」
「おしえてくれ!」
「おやじたちをこんなめにあわせたやつにおなくるしみを」
「いいでしょう、連れて来てあげましょう。連れて来たら何をします?」
『おなじめに…』
「おい!」
3兄弟が虚ろな眼差しで蒐集家に跪き祈るように手を合わせる、両親と祖父母はぶつぶつと呪詛を吐き出し続けていた。
3兄弟の懇願に蒐集家が承諾し嗤う、それは3兄弟には救世主のような他者から見れば悪魔の様な笑みに大河が怒りで目の前が赤く染まる、火事で失った物は戻らない前に進むしかない、この家族は互いを思いやる優しい家族だ、それを蒐集家が言葉で復讐へ誘っている、大河も決して目の前の人の型をした別世界の生物が他者を弄ぶ事に愉悦を見出す事を忘れたつもりもない、蒐集家は大河を見ていない目の前の3兄弟を眺め口元大きく広げ嗤う、大河は舌打ちし蒐集家の腕を掴み抱き寄せクセのある柔らかな髪に指を埋め大河は蒐集家の口を自分の唇で塞いだ…。
「は、はふぅ!」
今迄気配を消していたかの様なファミが顔を赤くし口元を抑える、一家は眼が虚ろでぶつぶつと同じ目にと何度も呟いていた。
蒐集家は抵抗もしないが退屈気な視線で目を開けて怒りに支配された大河の秀麗な顔を至近距離で眺めている、興が反れたそんな感じでつまらなそうに口を開いて大河の舌を招いた。
「っ…っち」
大河が暴力的に舌をねじ込めばすぐさま血の味が広がり、蒐集家を突き飛ばして床に血を吐き出た。
「今日は些か激しいですね」
「ふざけるな、戻せ」
「厭だと言ったら?可哀想だと思いませんか?失うばかりで同じ目に遭わせたいと言うのであれば叶えてあげてもいいのでは?その程度容易い事ですよ」
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「いい加減にしろ、彼らを戻せ。でなければ」
「でなければ?」
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「………分かりました」
嗤っていた口元を閉じ蒐集家は指を鳴らす…チリン…一家の目に光が戻り皆夢をみていたかのようにぼんやりとしている、ファミはおろおろとして泡が口元から出ていた、大河の血まみれの口腔も何時の間に治り浄化魔法を掛けて蒐集家を睨んでいたが、肩の力を抜き一家に身体状態を確認、問題は特に無さそうなので千歳達がいる一家の家に転移を行う事にした…。
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