あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第013部 序列第13位と生きた山脈×まだまだ続くよ空の旅

Stage.7-38 胃の中×第022話 おやつ

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第21話 おやつ
「だろうな、前からあった噂だ」
「姉と弟か…」
「そ」
ジラ達がおやつにと崇幸のスキルで出したせんべいとどら焼きを千眼が入れた濃い目の緑茶で味わい、画面越しで行われている衝撃的な話しを冷めた眼で眺める、フォンが現皇帝が前皇帝とその姉との間に産まれた子供だと言う。
「へぇ、ま、どんな国にも事情はあるよねぇ」
「そうだな、今は何故彼が前皇帝を殺した理由か…頼まれれば殺すのか?」
崇幸が疑問を口にする、何故フゥがその頼みを聞き入れたのか…疑問ばかりが増えていく。

 Stage.7-38 胃の中
「苦しそうだな…」
「手短に済ませよう」
『コイツの中にある物のせいだな』
『早く取り出しましょうや』
異界生物グノーシスの体内、ヴェリとノースのお陰で進みやすい、内は湿ってはいるがカトゥーシュカとフィズには影響は無い。
タナトスからの依頼は異界生物が起きた際、体内にいる石像を回収してくれとの事だった此処までは上手くいっている、カトゥーシュカとシュカは奥へ進む。
『この先だ』
『……厭な気配が…』
チキとネズミが警戒心を露わにする、カトゥーシュカとフィズも剣を出し警戒しながら前へと進んだ。

「ヴィスタリア……彼女の復讐か…」
「そうですねぇヴィスタリア様がぁ皇帝になればよかったんですけどねぇかわいそうにぃ」
「…………」
「優しいやっさしい方でしたぁ」
フゥの石化が腰まで来ているけらけらと楽しそうな分、ヴリトゥユの顔が歪む、剣を下げ鞘に納めた。
「貴方は優秀でぇよかったですねぇ」
「……余の代でお前が封印されて良かったと心底思う、これで次代の皇帝達が貴様に脅かされずに済む」
「そうですかぁ怖いですかぁアタシが」
「ああ…ずっと歴代の皇帝達は皆お貴様に怯え眠れぬ夜を過ごした…だが貴様のお陰で《ナイジアナ皇国》が強固な国として存在出来た事は事実感謝する」
「そうですかぁ」
フゥと支配者の牢獄のお陰で国は潤った、奴隷や罪人達の管理、ゴミや死体の処理、時にフゥは歴代の国を脅かし私利私欲に奔る皇帝達の処理、初代ヴリトゥユの傍系ではない偽りの皇帝達の排除、汚職をする大臣達、フゥは皇国の不利益になる者達を排除して来たからこそ歴代の皇帝達は怯えていた、自分達もまたそうなるかもしれないと、彼は皇国を裏切る者達に惨い死を齎して来た。
「陛下戻って下さい、もういいでしょう」
「見届けさせてくれ」
「……」
タナトスがもう良いだろうと言えば、石化が完了するまで見届けるという、ゴーレム達や神々も見届ける中、これ以上フゥが手出し出来るとは思わないが、簡単に終わる話でもないと思っている。
『タナトス殿、石像を見つけたこれから回収する』
「お願いします」
カトゥーシュカの声、胃の中の石像を見つけたと報告が入りタナトスは頷いた。

少し遡りグノーシスの体内、脈打つ体内を進む先に激しく脈動する臓器。
「流石は魔王殿、迷わず着いたな」
『当たり前だ、俺は完璧だ』
『流石はチキ殿です!お見事』
入り組んだ体内だがチキの案内で迷う事なく胃に到着する、胃液がボタボタと流れているがネズミの結界のお陰で害は無く中心部に向かえば眼を閉じた綺麗な石像が配置されていた。
カトゥーシュカがタナトスに発見したと伝え石像足元が胃と癒着しているのでフィズが剣で斬り放そうとすれば剣が溶けてしまう。
『ち、異界の生物の分際で』
『あっしが剣に強化魔法を掛けます』
「頼む」
今度はカトゥーシュカが剣を出しネズミが強化魔法を掛け石像を切り離す……グノーシスがその瞬間雄叫びを上げ絶叫を迸った。
「不味いな、急ごう」
『収納に入らないぞ、抱えて行け』
「了解した」
フィズが急ごうとチキが収納に石像に入れようとすれば弾かれてしまう、カトゥーシュカが石像を風魔法で浮かせ走り出した。

第21話 おやつ
「カトゥーシュカさん、フィズさん、みんな」
晴海が走り出したカトゥーシュカ達を心配そうに見つめる、綴も詠斗もきっと大丈夫だと信じるが何も出来ない歯痒さを感じた。
「大丈夫すよ」
「ああ…強いからな」
「そうだけど…危険だよ」
ラウラスとチグリスが大丈夫と特に不安なく見ている、ゴーレムやお化け野菜やマンドランド達がおやつにと蒸した野菜を持って来てくれる、子ども達と収穫した物だ。
良く冷えたモギのミルクも出してくれ、シンプルに塩で食べてとゴーレム達が跳ねている、綴達は礼を言い食べ始める、新鮮な野菜はそのままでも甘みがあって美味しかった。
「空のおやつもありがとう」
空には蒸した野菜を潰してミルクで煮た物だ、晴海がスプーンで掬って食べさせると気に入ったのか更に口をもぐもぐさせていて可愛い。
「空、沢山食べてね」
晴海が優しく言う、空はちらりと画面越しの石像を見てまた口を開いた。

 Stage.7-38 胃の中
『!?道が変わったな』
『転移が出来ないでっせ』
「走り切れば問題ない」
「いや、小さくなっているな」
走るカトゥーシュカ達暴れているようで、行きと道が変わっているとチキが感知しフィズが内部が縮まっていると確信した。

『のす?』
『ヴェリ!?』
『みゅみゅ!?』
『ぐおおおぉぉぉーん』
外で待機し口を固定していたノースとヴェリも異変に気付き焦る、ユークスもグノーシスに苦しむ様に同様する。
「元の姿に戻ろうとしていますね、石像を保管する為に無理に大きくしていたという事ですか」
「私が先導します」
蒐集家と千華も異変に気付きグノーシスの口腔に花を生み出し、内部の空間と道案内をする為に入り込む。
「千華殿か…」
「しかし、時間はなさそうだな」
『後少しだぞ』
『もう少しでっせ』
「この石像魔力と質量が尋常ではない」
「異常過ぎる」
石像の影響で身体が重く感じるが口から入って来た花が石像を支え、一気に駆け抜ける。
『ぐおおおぉぉぉーんぐおおおぉぉぉーん』
『みゅ!みゅみゅ』
苦しむグノーシス、カトゥーシュカ達が飛び出しその瞬間にグノーシスの巨大な体が縮まり小さく…ユークス程の大きさへと変わった。
『ぐおん…ぐおん…』
小さいグノーシスは見えない眼から大粒の涙を流している、オタマジャクシのような丸みでそっとユークスが寄り添う。
『ぐぉ』
「どうやら永年無理やり身体を大きくされて、食べたくも無い物を食べさせられ、胃には異物を封じられ苦しかったようですね」
「もう大丈夫ですよ、貴方が苦しむ必要はありません」
『ぐぉんぐぉん』
「タナトス殿此方の任務は完了した」
『そのようですね、ご苦労様です。戻って貰って構いません」
「そうするか、あの元支配者も気になる事だしな」
「そうするとしよう」
「私は決闘会場へ戻ります」
「私も」
千華がそっとユークスとグノーシスを掌に乗せる、カトゥーシュカとフィズは任務完了をタナトスに伝えトラング達と合流する事にし、蒐集家と千華は決闘会場へ戻る事にする。
間も無くこの魔人フゥが生み出した舞台に幕が降りるだろう、タナトスが降ろすその時が訪れようとしていた…。

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